HAPPY MANIA

おいしい、まいにち。
あじわう、せいかつ。

なつのひかり

2007-08-30 23:53:21 | ☆BOOK☆



前回に引き続き江國香織さんの著書のご紹介。

「なつのひかり」は1995年に出版された長編小説です。


この本はわたしが初めて読んだ江國さんの小説でした。

今回は、本のレビューというよりも、
本との出会い、みたいなことを書きたいなと思っています。



わたしがこの「なつのひかり」と出会ったのは、下北沢の古本屋さん。

この頃、下北にはとてもよく行っていて、
ミスドでホットミルクとドーナツを食べながら本を読んで
待ち合わせまでの時間をいつも潰していたのね。

その日は特に早く下北に着いてしまって、
駅前のカルディーでロータスのクッキーを買って、
アンゼリカでみそパンやらカレーパンやらを買って、
(その頃も食べ物ばっかりだな・・・)
それでもまだ時間があったのでミスドの前の
古本屋さんに行ったのでした。


その小さな古本屋さんは
大学生と思われるアルバイトが店番をしているのだけど、
読書をしているついでに店番をしている、というくらい
いつも熱心に本を読み耽っているので
聞きたいことがあっても聞きづらい雰囲気が漂ってるの。

それでも、
本の一番うしろのページに鉛筆で値段が書いてあるような
昔ながらの古本屋さんっぽいところが気に入って
しばしば立ち寄るスポットのひとつでした。


そこでわたしは「なつのひかり」を買うことになるだけど、
パンとクッキーはすでに購入済。
これから洋服をみたり雑貨をみたり歩きまわるのに、
その上本を買って荷物を増やすのか?としばし迷う・・・

わたしがその時手にしたのはハードカバーの「なつのひかり」で
表紙にはラファエロの天使の絵。





「今日、買うべきだな」となぜか思って買いました。


それから、今まで。
もう、10年以上も江國さんの本を読み続けています。
「ぬるい眠り」でも書いたように、
いつも生活の傍らにあった気がして
読み返すとその本を読んでいたころの自分を思い出します。


出会いというのは、人でも物でも同じで、
引き寄せられて、出会うべくして出会っているように思うんです。

そして、その人と物って意外とシンクロすることが多い。

あの人と出会ったから知ることができた何か、とか。
ある事がきっかけで知り合うことができた誰か、とか。


世界には不思議な引力が
張り巡らされているように思えてなりません。
でも同時に、それが自然の摂理なのだと思います。

その運命の糸を
引くのも、引かれるのも、自分次第。
「運命」とはいえ、その中心にいてそれを決めるのは
自分、だものね。



ちなみに。
この「なつのひかり」
江國さんの作品の中では、すこし雰囲気の違う小説です。
ご興味があったら、読んでみてくださいね♪




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