気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

今日の朝日歌壇

2006-07-03 22:14:35 | 朝日歌壇
それなりの子がそれなりの親になりそれなりの世をまた創りゆく
(松山市 吉岡健児)

子がつくりし人形たちの団欒を壊さぬように掃除機かける
(松戸市 花嶋八重子)

つつけば皆泣き出しそうな背をもちて夕べの踏み切り人溜りする
(吹田市 川西直美)

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一首目。「それなりの」が三度でてくる。そんなに良くも悪くもないということ。しかし、子供のころからがんばれと言われて、それなりでは許されないようなプレッシャーがあった。今もそれなりには幸せなのだろうが、まだ何か足りないし、もっとやらねば努力が足りないように思う。だから肩がこるのはわかってるんだけど。
二首目。それって、掃除をしてる人の手抜きなんじゃあないの・・と思う。人形に託した団欒の夢。
三首目。踏み切りを待つ人を見る作者の目は、やさしいのか甘いのか。大人になって、大人でいることは、人前で泣かないこと。

余談ですが、きのうの関西歌会で話題になった白い紫陽花は、こんな花です。
季節の花300のサイトからお借りしました。



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