気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

追悼 そして

2006-07-05 20:17:23 | つれづれ
いつの間に夜の省線にはられたる軍のガリ版を青年が剥ぐ

コンパスの針をあやまち折りしより心は侘し夕昏るるまで

夕ぐれは焼けたる階に人ありて硝子の屑を捨て落とすかな

漠然と恐怖のかなたにあるものを或いは素直に未来とも言ふ

傍観し得る聡明を又信じふたたび生きむ妻と吾かも

(近藤芳美 埃吹く街)

***********************

先月亡くなられた近藤芳美の歌を、読みたいを思っていた。たまたま、図書館から借りている三枝昂之『昭和短歌の精神史』から、近藤芳美について書かれている箇所を拾い読みする。テポドンのあれやこれやのニュースを見つつ、複雑な思いで読んでいる。



最新の画像もっと見る