気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

短歌人1月号 1月の扉

2012-12-28 00:37:01 | 短歌人同人のうた
疲るれば大の字になるていたらく秋はひそひそ雲ひとつ連れ

逝きし子から脱出したい十八日目 無理しなさんなと雲のひとひら

(栗林菊枝 端くれ)

夜ぞらとぶ雲の速さよこはいもの知らずだつたねたのしかつたね

図書館のわすれもの箱の底にありふるきオカリナ夕ぐものいろ

(金沢早苗 まぶしき雲)

晴天を見上げて飽かず<雲一つない>ということほんとうにある

天窓に雲見ゆる歯科クリニックあると聞きたりいつか行きたし

(加藤隆枝)

見渡せば霞か雲かはた雪か塗りつぶされて都市は書き割り

すじ雲の秋なつかしく人は居てメリヤス加工看板のこる

(柏木進二 雲井)

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短歌人1月号、1月の扉。今月のお題は「雲」。


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3 コメント

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ありがとうございました (teruo)
2012-12-30 00:07:19
今年もありがとうございました。
ともすれば偏りがちな歌作品にたいする視野もすこしひろがりました。
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Unknown (かすみ)
2012-12-30 00:53:56
teruoさま

こちらこそ読んでいただいてありがとうございます。
ほんとに気まぐれで、なかなか更新できませんが、ぼちぼち続けます。結社に入ると、やる気さえあれば勉強の機会はいろいろありますよ。
http://www.tankajin.com/index.html
これからもよろしくお願いいたします。
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ありがとうございます (teruo)
2012-12-30 18:22:57
ありがとうございます。
おっしゃるとおりです。

いくつ目かの関門を越えられて、なおますますのご活躍を。
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