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けふ一日暮れるころほひ発火点まぢかき雲がおほぞらを行く
遠近(をちこち)に夕木霊してカッコウの<生きてゐるか>と呼ぶこゑのする
杜鵑ひとこゑ鳴きしたまゆらを森の静寂(しじま)はそのままに崩(く)ゆ
ひたと打つ黒白の石人生のいづこの辻にわれ迷ひたる
ひとつづつ失せゆくものか欲望は晩秋の森もみぢ明かりす
(小泉史昭 夕木霊 本阿弥書店)
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たまたま手に取った小泉史昭の第二歌集『夕木霊』を読む。
しんとして、中年のさびしさを感じる。作者は1948年生まれ。
人の歌集を読んで、ああ素晴らしいと思うことの幸せ。そして自分が作ることの苦しさ。
遠近(をちこち)に夕木霊してカッコウの<生きてゐるか>と呼ぶこゑのする
杜鵑ひとこゑ鳴きしたまゆらを森の静寂(しじま)はそのままに崩(く)ゆ
ひたと打つ黒白の石人生のいづこの辻にわれ迷ひたる
ひとつづつ失せゆくものか欲望は晩秋の森もみぢ明かりす
(小泉史昭 夕木霊 本阿弥書店)
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たまたま手に取った小泉史昭の第二歌集『夕木霊』を読む。
しんとして、中年のさびしさを感じる。作者は1948年生まれ。
人の歌集を読んで、ああ素晴らしいと思うことの幸せ。そして自分が作ることの苦しさ。
一首目の、「発火点まぢかき雲」の表現に驚きました。
すごいなーφ(..)カキカキ
ここで紹介しているのは、私の独断によるほんの一部です。これをきっかけに歌集そのものを読んでいただければ、と思っています。