かたぶきて春の空より来る鳥の腹はさげたり黒き鳶の趾(あし)
香(かぐ)の果(み)を浮かぶるごとき門(もん)のうち見つつとほればはるのひ燻(く)れぬ
(玉城徹 香貫)
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一首目。飛ぶ鳥のあしが腹から下がっているというのは、うすうす気づいていたが、言葉にして見せてもらって腑に落ちた。鳶のあしと言うことは、鳥が鳶だと言うことだろうか。
二首目。香の果(かぐのみ)というのは、お菓子のことだろうか。熟れた柿なら甘さもたっぷりだが、季節が春の一連なのでこれはなんだろう。寒天の中にさくらんぼや桃を封じこめたお菓子がある。あれが門のうちの木に実っているようなおいしそうな歌だ。
玻璃窓に矩形に切られ春の景けふは楊の風に吹かるる
(近藤かすみ)
香(かぐ)の果(み)を浮かぶるごとき門(もん)のうち見つつとほればはるのひ燻(く)れぬ
(玉城徹 香貫)
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一首目。飛ぶ鳥のあしが腹から下がっているというのは、うすうす気づいていたが、言葉にして見せてもらって腑に落ちた。鳶のあしと言うことは、鳥が鳶だと言うことだろうか。
二首目。香の果(かぐのみ)というのは、お菓子のことだろうか。熟れた柿なら甘さもたっぷりだが、季節が春の一連なのでこれはなんだろう。寒天の中にさくらんぼや桃を封じこめたお菓子がある。あれが門のうちの木に実っているようなおいしそうな歌だ。
玻璃窓に矩形に切られ春の景けふは楊の風に吹かるる
(近藤かすみ)
神變忌というのは、塚本邦雄の命日のことですね。はじめて知りました。桜桃忌、憂国忌・・・そうか(ため息)
塚本邦雄の歌は読んで、ああとため息をつくものの自分なりの読みがまだできません。これからです。
三条のはやしやで、抹茶甘いものつくしのメニューを頼んでほんとに満足したことがあります。
四条河原町も随分変わったんですね。カネボウ
もありましたね。三条あたりに「はやしや」というお茶の喫茶店もありました。懐かしいです。
また橘の話ですが、お雛様に右近の橘左近の桜
がありますが、平安神宮にも右近の橘があります。その橘で、お菓子や御神酒も作っているみたいです。かぐや姫が求婚者に要求した「非時香菓」ときじくのかくのみは橘だったんですね。
・さつき待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする(古今和歌集)
・皐月待つ水無月待ちかぬる皐月待ちゐし若者の信念(塚本邦雄)
・天国ゆ召集令状水無月の季語ひとつ増えたり神變忌(今泉洋子)
お恥ずかしい駄作で失礼いたしました。
香りよき橘みのり果のうへに草かんむりのありやなしやと(近藤かすみ)
永楽屋のひと口椎茸は大好物です。もったいなくて食べられません。裕福になったら、あれを壷に入れてちびちび食べたいです。
永楽屋のとなりの神戸屋ベーカリー(前はカネボウのブテッィク)も、ユーハイムもなくなりました。映画館京宝とその一階のブックファースト(前は駸々堂書店)もなくなりました。丸善のあとは、ジャンボカラオケらしいです。
香りよき橘みのり果のうへに草かんむりのありやないやと(近藤かすみ)
香の果というには、もしかしてお菓子の銘ではと思いネットで検索したら四条の永楽屋の香の果(かぐこのみ)がありました。
昔お土産に一口椎茸の佃煮をよく買ったお店です。お菓子もあるんですね。
柑橘類の果汁を固めたゼリーのお菓子みたいです。果物の事をよく水菓子とかいいますよね。
ややこしいですね。とりあえず香の果はお菓子の
銘で手をうちましょうか。
永田和宏氏が森永の研究員だったとは初耳です。歌壇の裏話おもしろいですね。私も大好きです。
歌集『香貫』では、香の果(かぐのみ)となっています。手持ちの辞書を引くと香菓(かくのみ)→かくのこのみ、と出ます。橘の実ということは初めて知りました。真意はわかりません。
高野公彦、飛行船やまと漂流記は歌壇を買ったときだけ、とびとびに読んでいました。
森永といえば、永田和宏は森永の研究員だったそうですね。こういう歌壇のうわさ話が好きなもので(笑)
投稿してから気がつきましたが、
香の果ですね。香の菓とかん違いしていたようです。早合点して失礼いたしました。
引き続きお邪魔いたしました。
香の菓(かくのみ)は橘の実のことらしいです。
高野公彦氏の2005歌壇連載の「飛行船やまと
漂流記」の中にも香の菓の歌がありました。
・平凡な(わたくし)の樹に実る歌されば香菓(かくのみ)の如きを願ふ
伊万里の伊万里神社に古い橘の木があるそうです。森永製菓と関係があるらしくやはりお菓子
と関係があるのでしょうか。以前お菓子のルーツ
をさぐるテレビ番組で見たような気がしますが
記憶がこれまたさだかでなくてすみません。