気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

水差し

2006-02-19 00:22:50 | つれづれ
古き世の橋石組の下くぐりたぎちの水を鷺は踏みたり

買ひてこれ己(おの)が財(たから)ぞ星一つ二十銭なりし岩波文庫

椅子にゐてまどろみし後水差しに水あるごときよろこびに逢ふ

(玉城徹 香貫 短歌新聞社)

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所用で大阪方面に出かけて、たびたびの乗り換えに疲れた。
でも帰りのバスの中で、『香貫』をすこし読みすすみ、しみじみといい歌集だと味わった。このブログに何か載せようと、付箋をつけたところを読みかえし、またしみじみする。結社誌や、新刊の歌集を追いかけるように読みたいが、これはくりかえし読みたい本である。

古渡りと呼ばれし蒼き泪壷ペルシァより来てわれの掌の中
(近藤かすみ)


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