気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

逆らはない

2007-05-04 22:56:10 | つれづれ
ペット・ボトルで爽健美茶の喇叭飲み「逆らはない」のが僕の戦略

美しい詩だと一生を思つてみる藁灰(わらばひ)になつたあとでも麦だ

中食がこのごろはやる。家でとるデパ地下で買つた銀むつ弁当

性愛ニスベテヲ盗(ト)ラレ生キタリトイツテイヘナイコトハナイケド

風呂敷に包み終へたる感傷の来てゐつひとつ会結び来て

(岡井隆 家常茶飯 砂子屋書房)

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ゴールデンウィークも八割方終った感じ。昼間は夏が来たかと思うほど暑くなる。また京都は観光客が多くて、繁華街は人でいっぱいだ。

岡井隆の歌集を読みすすむ。Ⅱ章は、妹さんの死が大きな核となっている。兄弟姉妹というのは、おとなになると配偶者との縁の方が強くなるので、どんな暮らしをして何を考えているのか、知っているようで知らないのかもしれない。ひとりっ子のわたしにはいづれにしてもわからない話であるが。
あちこちで岡井さんを中心に開かれていた歌会がいくつか終った。朗読の試みがいくつもなされた。このあたりの事情は栞を読むとわかる。栞の執筆者が多彩だ。お医者様でもあるから、ご自分の体調はよくわかって無理をなさらないのだろう。逆らわないのが戦略らしいから。



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3 コメント

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Unknown (やねうらねこ)
2007-05-05 10:37:19
こんにちは
日常茶飯は(にちじょうさはん)、家常茶飯は何とよむのでしょうか。
「右サイド」というと、サッカーやボクシングを連想します。
その髭の男…「右サイドの印象的な(美しい?野性的な?)男だった」という感
じでしょうか。
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Unknown (かすみ)
2007-05-05 18:52:12
やねうらねこさん こんばんは。
かじょうさはん・・と読むと思います。
歌の解説をするのは、野暮なのですが、
岡井隆の短歌講座の生徒だったとき、先生に顔と名前を覚えてもらいたくて、いつも決まった席に座るようにしていました。それが右サイドだったということです。
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すみません・・ (やねうらねこ)
2007-05-05 19:57:01
 野暮なこと?・・・をかかせることになってしまってごめんなさい。ところで、右
サイドのお話から…ひとつ連想です。
「鏡にうつる自分の顔を見るのが嫌…」と言う女性は多いですが、鏡に写った自分の
顔って、その人の表情の中でいちばん固くてぱっとしない表情のことが多いんですよ
ね。しかも必ず正面顔です。よく知っている人のことを考えてみると、動きの中です
ごく素敵な表情になる瞬間、そして素敵に見える角度があります。カメラを持ってい
るときには、そういう一瞬を切り取れないかと思いますが、それはなかなか難しい。

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