「喜多楽」と書いて「きたら」と読む。
このお店はラーメン百名店の一つ。何かにつけ、百名店を押さえにかかっている理由。それは、いつ何時、東京に帰った際にも万全とするがため。名古屋という地域柄、東京の人にはなかなか敷居の高いものがあり、その生態は理解に苦しむ。なんせ、我らが憧れの「とんかつ様」を味噌まみれにする文化。あるいは、我らが愛しむべき「おでん様」をこれまた味噌まみれにする文化。更には、我らが一日を豊かに働く活力ともなる「トースト様」をアンコまみれにする文化・・・
これらは、憲法25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に違反するのでは・・・という説は、かねてより噂されていた。というか、味噌は塩分多いし、パンにアンコを塗りたくるのはどう考えても文化的ではない。そういう観点から、名古屋の食文化は他地域の者には、なかなか理解されないのだ。
ということで、手っ取り早く、愛知の有名店を押さえることが必要であり、そうすることが、愛知の食文化を理解する近道と確信する。そんな、勝手な、ご都合主義の戯言を書くのに15分・・・こちらが、雨の中、マスクの紐がちぎれて困った状況で行った「喜多楽」。

さすがに雨なので、お客さまは一人だけ。じきに、そのお客様も完食し、立ち去ってしまい、店内は私だけ・・・(ちょっと、写真の角度が歪んでしまいました)

たくさんのメニューが用意されているのですが・・・

私が頼んだのは、当然、「名古屋コーチンの鶏油そば」です。

美味しそうなうえに、670円と安い!まあ、これだけ安いと、それはそれ、心配だし、前面に名古屋コーチンと持ってきている段階で、「有名なもので釣る作戦か・・・」とも思えてしまう一品。でも、現在、個人的に名古屋めし推奨月間なので、心情的にこれしか選べないのも事実。で、こちらが鶏油ラーメン!

「よく混ぜてからお食べ下さい」と言われたので、ビビンバ並みによく混ぜました。これじゃ、「ビビンそば」だな~でも、「ビビン」は日本語にすると「まぜる」だから、単なる「まぜそば」か??

で、心配極まりないお味の方ですが・・・うっ、あかんあかん、殺される!なんて味、美味すぎて死んでまうやろう~!!って感じの、滅茶苦茶美味しいラーメン。これは反則、こんなシンプルなラーメンが、ここまで美味しいやなんて。。。道理で、パウチされたメニューの下のところに「数量限定ではありませんが、数に限りがございます 売り切れの場合はご容赦ください」と書かれている訳やがな。この麺、見た目にはわかりづらいかもしれませんが、縮れ麺で、食感がたまらない上に、このスープというか、軽油・・・じゃなかった鶏油が、本当に美味しい。更に、カウンターに置いてあるラー油を入れていくと、味が都度都度変わっていって最後まで飽きずに食べられます。ということで完食。

この幸せが、税込みで670円!この庶民価格で、いにしえの貴族すら満足に味わうことができなかっただろう奇跡の美味しさを実感できたのはうれしい限り。本当、名古屋めし、どえりゃぁ、うみゃぁでかんわ。あっ、ついつい名古屋弁が。わかりづらいので一般的な言葉に置き換えると、ほんま、名古屋めしっっちゃあ、アホみたいにうまいんで、あきまへんわ、イッペンしばいたろかワレ~ですね。
※最後にリスペクトした対象向けへの「親愛の情」を表す「イッペンしばいたろかワレ~」を入れるのが一般的な表現に置き換えるコツです。