KSjpさんから、機構の制度が変更となった旨、ご一報いただいた。
平成28年度版の「新しい学士への途」のp.14によると、「(5) 複数回にわたる学位取得(平成29年度4月期申請より) すでにこの制度により学士の学位を取得した者が,他の専攻の区分において新たに学位授 与の申請をする際には,この制度による直近の学位取得時より後に,大学,認定専攻科また は大学専攻科において,新たに申請する専攻の区分における専攻に係る単位(専門科目の単位+関連科目の単位)を専門科目の単位を含めて16単位以上修得しなければなりません。」と書かれている。
つまり、平成29年度から、1つ学位を取得すると、専門科目+関連科目で16単位取得しないと、機構の学位を受験できないこととなるのである。わざわざ、私が取得した12の学位記録を抜かせないように、機構サイドが制限をつけてくれたような展開に驚愕している。できれば、私が日本福祉大学に入学し、機構の試験を受験できない期間に、誰かが軽々と私の記録を追い越してくれればいいのに・・・と思っていたが、何を機構は血迷ったのか?これでは、私の記録を追い抜くことが難しくなるではないか?
基本、もう機構の学位は目指さなくてもよいかと思っていたので、制度変更はさほどショックに感じない。むしろ、私を追いかける方々の方が寝耳に水、制度改悪に失望していることだろう。
でも、この制度改正、私のブログによくきてくださる方には理解できていますよね。そう、放送大学の制度改正と全く同じ。なんなのだ、この1つ学位を取得した後、新たに、専門分野(機構は関連分野を含む)で16単位を積み上げなければいけない制度改正は?
私には、学位取得前に学習しようと、学位取得後に学習しようと、その効果の度合いは全く変わりないものだと思っている。にもかかわらず、放送大学にしろ、機構にしろ、「16単位を新たに取得せよ」と制度改正したのは、どこかのえらいさんが言及したのだろうか?
学位を取得する者に対して、新たに単位を積み上げさせることにより、一種の「イニシエーション」=「通過儀礼」をクリアさせる効果があるのかもしれない。だが、私のように生涯学習の成果を目に見える形にしようと思っている者に対しては、今回の改正は、無意味かつ全く呆れた「制度をおもちゃにする暴挙」にしか見えないのである。しかも、先発性の利益を確保している私は守られるが、後から追いかけてくる者に対しては妨げられることに他ならないのだから、精神的に心苦しく思えてならないのである。
まだ放送大学の単位制限は理解できる。しかし、機構で初めて学位を取得する者の積み上げ単位が10年前でも20年前でも、言うなれば50年前の単位でも許容されるにもかかわらず、2つ目の学位をめざした瞬間、直近の単位を16単位揃えろなんて、「愚の骨頂」にしか思えないのは私だけだろうか。一体、機構は何を目指しているのか?そこまでやるのなら、「コストがかかるので、学位申請はおひとりさま1回限り」に制度を変えてしまった方がスッキリする。
正直、これほど大きな制度改正をするのであれば、その変更の理由を明示すべきだと思うのだが、ざっくり見た段階では、その理由は不明である。
放送大学で新たなコースを目指す方の単位が無駄になって怨嗟の声が響き渡ったが、機構の制度で複数の学位を目指し、同時並行で学んでいた方も、無念の思いがひとしおであろう。私自身、もっと制度を簡素化し、学位を広くゆきわたすべきと言い続けてきた立場からしても、制度を厳しくした今回の対応は首肯しかねる。
で、今まで言い続けていることだが、制度に対して批判があるなら、利用者は、その制度から撤収する権利がある。私は非難した立場なので、当面、機構の学位制度からは撤退することとなる。そして、当該対応に納得できれば、再度、機構の学位制度を活用することとなるだろう。それが、非難したものの取るべき立場だと考えている。
それにしても・・・放送大学からも撤収、機構の制度からも撤退って、生涯学習も難しいもんだな。私は、ただ、普通に学習したいだけなのに、制度がどんどん難しい方向に流れていく。まあ、冷却期間を置いて、放送大学にしろ、機構にしろ、何か思うところがあって制度改正したのだろうから、それを専門家の立場として見極めることができたなら、またもどってくることといたしましょう。
※でも、前向きに考えるなら、1つ学位を取得した後に、16単位分も強制的に学べるのだから、ポジティブな人にはうってつけの制度改正なのかもしれませんね。それに、今時、過去の単位を全部認定してくれるような大学はありませんから・・・時代の流れに負けたのかな?