Weblog喫茶 モンブラン

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修道女さんの秘密のおやつ:新宿京王「PAUL」のカヌレ

2007-03-15 23:46:14 | うれしいお菓子

モンブランへご来店の皆様、こんばんは。

大丸と松坂屋の統合が発表され、東京も再びデパート戦争勃発必至となりました。
既にあちこちのデパートで改装、リニューアルが相次ぎ、新規の人気テナントやブランドを確保しようと、水面下では激しいバトルが繰り広げられているようです。

デパートでもっとも集客効果があるのは、今や「デパ地下」が定番ですね。
昔からの老舗のお菓子屋さんだけでは差別化できないからか、どんどん新顔が入ってきて、久しぶりに行くとデパ地下フロアの2,3店は入れ替わっていることもザラです。

さて、伊勢丹・高島屋などのメガデパートに押されつつも、中堅どころとして頑張っている京王デパート。
新宿駅京王線直結の地の利は確かに有利ですが、建物も古く、デパ地下も昔ながらの雑然とした感じで、いいお店も入っているのですが、全体にちょっと若い女性をひきつける「オシャレ/流行」感に欠けるのが難でしょうか。

しかしじわじわと京王も地下のてこ入れを図っているようで、入口の横に先日、19世紀末から続くフランスの老舗パン屋さん、「PAUL」がオープンしました。
(少し古いですが、PAULの紹介記事はこちら

ここのパンの評判はかねがね聞いていましたので、新宿を通ったついでに早速訪問。
非常にコンパクトな店構えなのですが、いかにもおいしそうなパンがわんさかとあります。
ベースはバゲットをアレンジしたもの、クロワッサンやデニッシュ、サンドイッチなどですが、私の目が鋭くキャッチしたのが、カウンター上に積み上げてある「カヌレ」

カヌレ・・・ティラミスブームの後あたりに、二匹目のドジョウを狙って流行を仕掛けられた記憶がありますが、それほど熱狂的な支持は得られませんでした。

しかし、私はこのカヌレが大好きなんですよねー。
カヌレというのは、フランスのボルドー女子修道院が発祥のお菓子で、この独特の「カヌレ型」で焼くのが決まりです。

ラム酒(修道院なのにいいのか?)を少し加えた、小麦粉を加えたカスタードプリンのような配合の生地を、蜜蝋を塗ったカヌレ型に入れてオーブンで焼いて作ります。
見たとおりの焼きっぱなし菓子で、デコレーションはなしの素朴さ。

蜜蝋を塗って焼くので、外側はカリカリと焦げ気味で堅く、でも中は、ふにゃっと半生のようになっていて、もちもちして柔らかいんです。
そして、カスタードとラム酒の香りがするので、紅茶にぴったり。(^^)
厳しい戒律の日々を送る修道女さんも、おやつなしではいられなかったんですねー、やっぱり女性ということでしょうか。

実はカヌレは、本格的なものは作るのに結構手間ひまがかかるので、地味な見た目の割りに意外と値段が高かったりします。
こちら「PAUL」さんのは、1個¥210でした。カヌレとしては普通の値段ですね。

紙袋で持ち帰り、夜になってから食べたので、ちょっと外側のカリカリ感が少し柔らかくなってしまいましたが、久々のカヌレ、とってもおいしいです♪
焼き加減がまさにぴったりいい感じ。
中の半生・もっちり感が上質で、ラム酒もいいものを使っているようで、香り豊か。

カヌレブームが去って以来、なかなかいいカヌレを売っているお店が見つからなくなってしまっていたので、これはいい出会いでした。(^^)

「PAUL」さんでは、もうひとついいアイテムをゲットしましたので、それはまた別の記事でご紹介しますねー。