モンブランへご来店の皆様、こんばんは。
今朝目を覚ましてみると、うちで飼っていた金魚の「金ちゃん」(メス)が、死んでしまっていました。
1ヶ月くらい前から、お腹の片側が変に膨れて、一時は死に掛けたのですが、いろいろ手当てをしたら何とか持ち直してくれました。
しかし、2、3日前から元気がなくなり、昨日水を替えてあげたのですが、いつもなら水を替えると喜んで元気に泳ぎ、エサもねだるのに、昨日はそんなこともせず、水底でじっとしています。
気にかけつつも「きっとまた調子が良くなるだろう」と思って寝たら、朝になって静かに横倒しになって浮かんでいたのです。
金ちゃんの世話は主に私がやっていて、エサやり、水替え、フィルター交換など、それなりに手間をかけていました。
私が退院してから世話を始めたのですが、すくすく育ち(エサのやりすぎ?)、退院した時には4センチくらいの大きさだったのが、12センチくらいにまで大きく成長しました。
ごく普通の、夜店の金魚すくいで売っているような赤いフナでしたが、死んでしまうとやっぱり悲しくて、朝からちょっとめそめそしてしまいました。
夕方、涼しくなってから、しゅんけいと3人で金ちゃんのお墓を作りに行きました。
家のベランダから見える桜の木の根元に、けいけいがシャベルで穴を掘り、生きている時の鮮やかなオレンジ色が褪せてしまった金ちゃんを埋めて、しゅんしゅんが平たい石を墓標代わりに立てて、「金ちゃん、桜の木の栄養になって、来年きれいな花を咲かせるんだよ」と3人で手を合わせました。
その短いお葬式の間に、子供たちは何ヶ所も蚊に刺されてしまいました。
あとでぱぴりおに聞いたら、金ちゃんは、私たちが千葉県に住んでいた頃飼っていた金魚を、東京への引越しの時に持ってきたものとは違う魚だったのだそうです。
2004年春の引越しの時、わざわざ車で、当時飼っていた1匹の赤い金魚を、千葉県から東京の新居まで運びました。
そして新居で私が世話をしていたのですが、夏に入院してしまい、非常事態のうちに、その金魚は世話がとどこおったせいか、死んでしまったのだそうです。
そこで、しゅんけいが、「お母さんが退院してきた時に、金魚がいなかったらがっかりするから、代わりの金魚を買っておこうよ」とぱぴりおにねだって、そっくりな赤い金魚を1匹買って、「お母さんには内緒にしておこうね」と示し合わせていたのだそうです。
そして退院してきた私は、新しい金魚を、前からいた「金ちゃん」だと思い込んで、またせっせと世話をしていたのでした。
今日まで私は、真相を知りませんでした。
話の最後にぱぴりおが言いました。
「だから金ちゃんは、2年くらいの寿命だったわけだけど、ヴィシアがあんなに大きく育てたから、きっと10年分くらいのエサは食べられたと思うよ。金ちゃんも本望だったんじゃないかな」
主のいなくなった、がらんとした水槽が、なんだかとても淋しげです。
生き物は皆、いつかは死んでしまうのだけれど、きっと宇宙のどこかで星になっているんじゃないかと思うこともあります。
金ちゃんも、とても小さな星くずになって、どこかでちかちか光っているかもしれませんね。