道草、より道、まち歩き。

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セイヨウオオマルハナバチ

2009年05月02日 23時23分45秒 | 環境
Img_9023自転車の錆び取りをしていたら、ブンブンと大きなハチが飛んできました。
昔よく見たクマンバチのようなのだけれど、もしかして実家で教えてもらった、セイヨウオオマルハナバチか!?と思い、急いで物置の虫取り網を引っ張り出して捕獲に成功。
捕まえたハチをとりあえずそのままにして、家に入ってインターネットで調べました。黒と黄色の縞模様と白いお尻が最大の特徴とあり、捕まえたハチをよく見るとまさしくセイヨウオオマルハナバチでした。

このセイヨウオオマルハナバチ(長い~)は1990年代にトマトなどのハウス栽培で花粉を媒介させるためにヨーロッパなどから輸入していたが、ハウスから逃げ出したハチが在来種であるエゾマルハナバチなどを駆逐したり生態系にも悪影響を及ぼすということで、「特定外来生物」に指定され、防除活動をする「セイヨウオオマルハナバチバスターズ」
というボランティアも募集されているということです。

夕方ゆっくり新聞を見ていると、北海道新聞の「名前で読み解くエコロジー」というコラムにたまたまこのセイヨウオオマルハナバチの文字を見つけました。
見出しは「エゾエンゴサク」という花の事が書かれてありましたが、最近の研究報告が衝撃的ということで、このセイヨウオオマルハナバチがエゾエンゴサクにとって脅威になっているということ。
セイヨウ~は自分が潜り込めないエゾエンゴサクの小さな花に外から穴を開けて、蜜を吸うだけで花粉を運ばないという(悪いやっちゃー)。蜜がない花には他の虫も来なくなるので、受粉する確率が著しく減ってしまい貴重な植物が危機にさらされていることになるとはセイヨウ~を輸入した人たちには考えもしなかったでしょう。

現在もセイヨウオオマルハナバチを使ってハウス栽培をしている農業者がいるそうですが、昨今のバチ不足は農薬や寄生虫など様々な原因が言われていますが、このような外来種によるものも少なからずあるのではないでしょうか。
私が小さい頃は、家の周りの花に大小大変な数の色んな種類のハチが飛び交っていたもので、私は幼稚園の登校中に首筋を刺され、また家の前で指先を刺されてその跡は大人になるまで残っておりました。

八つ目ウナギやガムシ、ゲンゴロウ、ケラがいなくなり、数年前にはスズメが激減して、たまに見るスズメが珍しく感じ、ハチまで減っているとは。
スズメははっきりしませんが、暮らしを良くするために農薬を大量に使うようになったり、一年を通して野菜を食べるためにハウス栽培を進めたり、ほぼ私たちが撒いた種に間違いないでしょう。
最終的にどうなっていくのか。少し不便でも一度立ち止まって見るもの悪くないと思いますが、もしかすると取り返しのつかない所まできているとしたら…。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
現代はいろんな問題が複雑に絡んでますね・・・ (ゆいまーる)
2009-05-04 04:55:02
現代はいろんな問題が複雑に絡んでますね・・・
過去、そのときよかれと安易にやってしまったことの多いこと。
多くの外来種が既に我がもの顔だし。
これから、わざわざ持ち込むことはないでしょうけれど、すでに広がったものの
対処は難しい。(釣り人のブラックバス等リリースはやめて欲しい・・)
外来のアカシアはミツバチの大切な蜜源。。

でもね・・ワタシ思うのです。人間だって外来種だよって。
どんなところにも我がもの顔で自然を切り開いて破壊しつつ暮らしてる。
(もちろん、先住民族は自然に敬意を払いつつましく暮らしています。)
地球からみたら一番困ったちゃんですよね。(笑)

自然から多数送られている(危険を発する)メッセージをきちんと受け止めて
対応して行かないと!ですね。

この春、私のまわりではミツバチが例年通り飛び交っていますし、
山形の養蜂家さんもそんなに心配するほどでないとおっしゃっています。
報道っていったいどうなのかあと・・
返信する
このハチが大雪山系でも確認されたようなことが、... (えぞっ子)
2009-05-04 23:27:53
このハチが大雪山系でも確認されたようなことが、いつだったかの道新
に書かれておりました。
自分がこれを知ったのは10年ぐらい前でしたが、その当時から危惧され
ていたことが現実問題になってしまったようですね。
これ以外にも外来種がもたらす悪影響がいろいろ取り沙汰されています
が、もうどうにもならないでしょうね。
躍起になって捕獲しているアライグマでさえ手を焼いているのが現状の
ようですから。 
返信する
>私は幼稚園の登校中に首筋を刺され (雑草Z)
2009-05-05 23:05:43
>私は幼稚園の登校中に首筋を刺され

私も何種類かの蜂に差された経験があります。
小学3年の頃、花の蜜を吸いにきた熊蜂を、花びらを手で閉じて閉じ込めたら、花の中から親指を刺されて、親指が大きく腫れあがった事があります(笑)




>ほぼ私たちが撒いた種に間違いないでしょう

そうですね。安易に新たな事をし過ぎますね。
セイヨウオオマルハナバチも、農薬も、その弊害は、専門家でなくとも危惧したでしょうに・・・

>たまに見るスズメが珍しく感じ

生態系の危機ですね。生態系が崩壊したら人類社会も崩壊するでしょうね。


>もしかすると取り返しのつかない所まできているとしたら・・

その可能性は大きいでしょうね。急を要する問題です。景気対策なんてしている場合じゃないでしょう。
返信する
ゆいまーるさん(^^ (BEM)
2009-05-06 22:24:28
ゆいまーるさん(^^
ブラックバス、ブルーギルも問題が取り上げられてもう随分経ちますね。
アカシアが外来というのは聞いたことがあります。そう思うと他にも大きな害を及ぼすものでなければ沢山の外来植物が随分前から日本に蔓延しているともいえますね。
野菜や果物だってそうでしょうか。

人間だって外来種…と言われると北海道に住んでいる私はマサにそれ!です。私の先祖は富山地方から渡って来たと聞いております。北海道はアイヌの土地でしたから、本州出身の人間は外来種であり、どんどん北海道に移住して来た者により、アイヌはすっかり激減してしまいました。
アイヌのような先住民族のような暮らし方をしていたなら二酸化炭素がどうとか悩む必要もなかったかな?

ミツバチに関してはあまり昔ほど多く見ることがないような気がします。地域の差によるところも大きいのではないでしょうか。報道ではハチ箱の盗難被害も出ているとしていましたが、今後の調査も注意していかねばなりませんね。

えぞっ子さん(^^
私もセイヨウオオマルハナバチを検索していたら、アポイ岳にも確認されているとか、ほぼ全道に生息しているようです。
ボランティアに頼って一匹一匹捕らえても焼け石に水なんでしょうか。
アライグマの報道は最近聞かないので、減ったのかな?なんて考えていましたが、0にならない限り、ちょっと捕獲してもすぐに増加してしまうでしょうね。

雑草Zさん(^^
熊蜂を手で閉じ込めるなんて(^^; なんて怖いことを。
私も指先を刺されましたが、腫れたという記憶はないですよ。刺されたところがずっと黒くなっていて、一生直らないのかと思っていましたが、いつの間にか無くなっていました。
昔から普通にいた虫や動物がいなくなって初めてその必要性が分かるというものですね。
アリでもワラジ虫でも巣ごと殺すような殺虫剤を宣伝していますがなんだか悲しいです。
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