道草、より道、まち歩き。

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フライブルク市の交通政策~講演会

2008年11月08日 22時34分27秒 | ヒトとクルマ
Img_7369クルマ社会を問い直す会の主催で「フライブルク市の交通政策と持続可能な未来交通」と題して講演会が行われ、手伝いにいきました。
講師は村上敦さん。私と少し名前が似ているのですが、ドイツ在住11年目になる環境ジャーナリストで、日本ではゼネコン勤務を経て環境問題を意識しドイツ・フライブルクへ留学。市役所・建設局に勤務後、ドイツの環境施策を日本に紹介しているというすごい方です。

フライブルクはドイツ南部の人口約22万人の都市。正直聞いたことがなかったのですが、学生2万人を越すというフライブルク大学を抱え、産業は大学・研究産業が1位、2位はサービス・観光業なのだそうです。
講演はフライブルクの交通環境を主にお話をされ、路面電車、バスなどの公共交通が整備されていて、市街中心部から放射状に8方向に延びる路面電車は7.5分に1本走行しており、市民の7割が路面電車の停留所までなんと5分、市民の95%がバス停まで5分の距離に住宅があるそうです。これは都市計画がしっかりしていて、土地利用を抑制、住宅も戸建てではなく集合住宅が進んでいるからです。

また「レギオカルテ」と呼ばれる定期券があり、月7300円で1路線だけでなく、特定の地域的内での鉄道・バス・電車が乗り放題で、その総延長は285kmになるといいます。ある路線のここからここまでという日本の定期とは全く違います。これらインフラの整備はもちろん税金ですが、日本と違って談合もなく、市議会議員も基本的に他に仕事を持ったボランティアであるということからしても、税金の有効な使い方をしているのだと考えます。その辺もエネルギーのことに触れてお話しをされていましたが、日本ではあちこちの抵抗がありそうだなと感じました。

また最も聞きたかった事として、自転車交通の話しが興味深く、フライブルク市内の自転車道路の総延長が420km。道路の延長が500kmというのだからどれだけ自転車交通への投資をしているかと驚きます。これも税金の効率から考えても同額の予算で道路整備をするより、自転車道路を整備する方が多くの雇用を生み、地域経済の活性化に繋がるという発想だそうです。
自動車大国のドイツ。自動車保有率は日本と同等か、都市によっては多い所もあるそうですが、基本的に日本と大差はありません。ただ、その使い方が大きく違っているようです。
フライブルク市中心部の写真を見ると、まるで歩行者天国のようで車の姿が見当たりません。安価で安全な移動の手段を手に入れているということが実感できます。
札幌は約190万都市になってしまい、バスの運行にしても通学バス路線が廃止になりかけ、今年大きな問題となり、そのためにまた税金が余分にかかってしまっていますが、今一度市内全域の路線に関しても再確認、検討することが必要なのかもしれません。また市内に断片的にある自転車道路をうまく繋げたりしてもっと有効に活用すべきでしょう。「環境にやさしい交通網の実現」と市が言う割に真剣さがあまり感じられません。

講演終了後、村上さんと話す機会があり、今後の日本での講演や自転車の事にも少し会話をすることができ、有意義な講演会に参加させていただくことができました。

環境ジャーナリスト・村上敦さんのHP
http://murakamiatsushi.de/

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…寒いと思ったら

2008年11月08日 01時36分02秒 | 写真
Img_7361
とうとう来ましたか。

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