ペットボトルのキャップを集めて世界の子どもにワクチンを!という活動があることを知った。思えばバスケットボールチームのレラカムイ北海道が試合の時に「ボトルキャップを持って来て」と告知していたのを思い出し、息子の高校の文化祭前に「ボトルキャップを集めています」と学校便りか何かに書いてあった。少しずつ広まっている活動のようだ。
ゴミになっていたペットボトルのキャップが焼却されると400個で3,150gのCO2を発生させるが、集めて『エコキャップ推進協会』に送りリサイクル業者に引き取ってもらうと、その売却益は400個で10円になります。それを『NPO法人・世界の子どもにワクチンを 日本委員会』に寄附、ワクチン供与活動にあてられます。ポリオワクチンは1人分20円、BCGは約7円、はしか約95円など。
世界ではワクチンさえあれば助かる子ども達が一日で6,000人にも達する。それが800個のボトルキャップで1人分のポリオワクチンを購入できるのです。と聞けば捨てるもので子どもの命が助かればエコにもなるしやってみよう!と考えるでしょう。
でも何かおかしい…と素直に思えないのがあまのじゃくな私なのだが、よくよく考えてもやっぱり何かヘン。店には大量の飲み物が並び、会議となると一人に一本ずつ飲み物が置かれているが、我が家なんて年間通しても数本しか買わない。
400個のキャップで10円になるって事は1個0.025円。皆が持ち寄ってチリも積もれば山になるとは言え、800個分のキャップだとどの位の量になるのだろう。漠然と段ボールひと抱え位だろうかと考えてみた。だとして北海道から横浜にある『エコキャップ推進協会』に送るための送料は幾らだろう。
これは実際やってみないと分からない、けれど家には全然ないし…。『エコキャップ推進協会』のHPには回収実績のデータがあり、現在全国から3,351の個人・団体から6,500万個のボトルキャップが回収されている。
北海道内のある団体に直接聞いてみると、そこは1カ月で約16,000個のキャップを集め2回に分けて推進協会に送ったそうだ。さてその量たるや約40kg、40リットルのビニール袋4つ。気になる送料は一番安いゆうパックを使って20kgで2,000円、2回で4,000円になったそうだ。その代金は誰が?と聞くと着払いもできないので、結局その団体が自腹をきったといい、ちょっと困っていたように感じた。
16,000個分のキャップはポリオワクチンにすると20人分。売却益に直すと400円。400円の募金のために4000円の送料を負担しなければならないのか。また他のキャップを送った個人の中には7個というのもあったし、最大144万個を送った企業もあった。どちらにしても送るためには実費で数百円から何千円、百万個ともなると万単位になるかもしれない宅配代が必要で、それは各々自己負担で協会に送っていると思われる。
これでは送れば送るほど足が出ているような気がする。単純に回収ボックスにキャップを入れる人は善意でやっているのだろうが、それが結果的に募金額よりお金を使っていたり、二酸化炭素を余計に出していることにならないだろうか。
純粋に子どもにワクチンを!と思うなら、現金で10円、20円と募金した方が良いように思える。
この『エコキャップ推進協会』がこの昨年から今年5月までに『世界の子どもにワクチンを 日本委員会』に寄付した金額は約90万円。全国から集められたキャップの数は3,500万個。協力した3,351団体・個人が宅配で平均1,000円をかけて送ったとしたら、その費用は合計300万円を超える。
純粋に活動している人には反感を買う事を承知で言うが、募金する金額より大きなコストがかかり、集めるためにビニール袋や段ボールが使われ、燃料を使って運ばれることを考えると、私にはこの活動にはとてもついていけない。今後もペットボトルの飲み物は買わずに1年間で100円でも募金しようと思う。
100円=ペットボトルのキャップにして4,000個分。ワクチン5人分。(つづく)
ゴミになっていたペットボトルのキャップが焼却されると400個で3,150gのCO2を発生させるが、集めて『エコキャップ推進協会』に送りリサイクル業者に引き取ってもらうと、その売却益は400個で10円になります。それを『NPO法人・世界の子どもにワクチンを 日本委員会』に寄附、ワクチン供与活動にあてられます。ポリオワクチンは1人分20円、BCGは約7円、はしか約95円など。
世界ではワクチンさえあれば助かる子ども達が一日で6,000人にも達する。それが800個のボトルキャップで1人分のポリオワクチンを購入できるのです。と聞けば捨てるもので子どもの命が助かればエコにもなるしやってみよう!と考えるでしょう。
でも何かおかしい…と素直に思えないのがあまのじゃくな私なのだが、よくよく考えてもやっぱり何かヘン。店には大量の飲み物が並び、会議となると一人に一本ずつ飲み物が置かれているが、我が家なんて年間通しても数本しか買わない。
400個のキャップで10円になるって事は1個0.025円。皆が持ち寄ってチリも積もれば山になるとは言え、800個分のキャップだとどの位の量になるのだろう。漠然と段ボールひと抱え位だろうかと考えてみた。だとして北海道から横浜にある『エコキャップ推進協会』に送るための送料は幾らだろう。
これは実際やってみないと分からない、けれど家には全然ないし…。『エコキャップ推進協会』のHPには回収実績のデータがあり、現在全国から3,351の個人・団体から6,500万個のボトルキャップが回収されている。
北海道内のある団体に直接聞いてみると、そこは1カ月で約16,000個のキャップを集め2回に分けて推進協会に送ったそうだ。さてその量たるや約40kg、40リットルのビニール袋4つ。気になる送料は一番安いゆうパックを使って20kgで2,000円、2回で4,000円になったそうだ。その代金は誰が?と聞くと着払いもできないので、結局その団体が自腹をきったといい、ちょっと困っていたように感じた。
16,000個分のキャップはポリオワクチンにすると20人分。売却益に直すと400円。400円の募金のために4000円の送料を負担しなければならないのか。また他のキャップを送った個人の中には7個というのもあったし、最大144万個を送った企業もあった。どちらにしても送るためには実費で数百円から何千円、百万個ともなると万単位になるかもしれない宅配代が必要で、それは各々自己負担で協会に送っていると思われる。
これでは送れば送るほど足が出ているような気がする。単純に回収ボックスにキャップを入れる人は善意でやっているのだろうが、それが結果的に募金額よりお金を使っていたり、二酸化炭素を余計に出していることにならないだろうか。
純粋に子どもにワクチンを!と思うなら、現金で10円、20円と募金した方が良いように思える。
この『エコキャップ推進協会』がこの昨年から今年5月までに『世界の子どもにワクチンを 日本委員会』に寄付した金額は約90万円。全国から集められたキャップの数は3,500万個。協力した3,351団体・個人が宅配で平均1,000円をかけて送ったとしたら、その費用は合計300万円を超える。
純粋に活動している人には反感を買う事を承知で言うが、募金する金額より大きなコストがかかり、集めるためにビニール袋や段ボールが使われ、燃料を使って運ばれることを考えると、私にはこの活動にはとてもついていけない。今後もペットボトルの飲み物は買わずに1年間で100円でも募金しようと思う。
100円=ペットボトルのキャップにして4,000個分。ワクチン5人分。(つづく)