AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

ITCのアナログ度(3)

2016-07-23 12:28:00 | 学問のススメの涙






米国の大学では既に50年代からこの様な「反転授業」をやっております。時代は既にインタラクティブであり技術の進歩は言うまでもありません。
以前 メディア系の大学で演出家になりたければ、小津監督でも黒澤監督 オーソンウエルズでも、「東京物語」「七人の侍」「市民ケーン」を鑑賞させ、1分物の「予告編」を作らせ翌日に提出させる。シナリオライターになりたいのであれば、その先の映画の中の人物のその後をシノプシスとして翌日提出させる。それを毎日やらせる。こんな提案をしましたが、却下されました。「それをやったら学生が来ない。」学生の質に先入観 いや偏見があるのでしょう。在職中 今では当たり前の レイヤーを重ねて動画を作っていく。要はアートディレクター達に動画を作らせる。コストパフォーマンスと良いアイディアさえあれば、大勢でCMを作るのではなく一人で作っていく。今では当たり前の事ですが、10数年前では大変な事でした。






自分の方向性が解らなくなった時は、サンタモニカ エリアの幾つかのSOHO プロダクションを自腹で訪れた事もありました。相当レベルの高い事を指導 アドバイスをしても、ついてくる若い人達はいました。中にはアフターエフェクトを使って、400レイヤーを重ねて作った学生さんもいました。
米国の大学は、よく「クリエーティブ力」を言葉に出します。









以前もお話しした事がありますが、ジョージルーカスのILM(Industrial Light & Magic)はスターワーズ始め、フォレストガンプなど作品をCGで質を高めてきました。今は無くなってしまったDegital Domain 、ジェームス キャメロンのタイタニックをCG効果で高めた制作会社ですが、ともに彼等のプレゼンは、アナログでした。それだけ自分達のクリエーティブに自信があるのでしょう。日本ではこのITCを売りにする大学も多いですが、大半は技術を売りに学生達を集客しようとしているところも多いです。売りはこの様なiPadやCloudを使った事は二の次で、教える側の能力に気ずいていない先生方が多い。
先進技術は凄いのではないのです。それを使い熟し、如何にアナログに変換し、知識 創造性として伝えていけれるか?忘れてはいけないことは「人間はアナログである。」という事です。
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