AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

ITCのアナログ度(1)

2016-07-21 13:01:28 | 学問のススメの涙














凡そ40年ほど前、コンピュータ グラフィックの幼児教育の研究で、当時 今でもですが、「セサミストリート」のCTW プロダクションにお世話になった事があります。子供達の集中力を分単位でコーナーを製作し、オンエアー後 ランダムにアンケートを取り子供達に関心の薄い物はすぐさま違うものを製作する。米国と言うところは「人種の坩堝」ですから、こういう教育番組が成果を上げていたのです。
今注目されているITC(Information and Communication Technology) 全国でトップの成績を収めている秋田を抜いて熊本の学校で導入し成果を上げているそうです。電子黒板に電子タブレット 数学の問題をグループで討論し発表させる。
以前 NHKで秋田の小学校を取り上げていました。先生が騒がしいクラスに講義途中で教員室に戻ってしまいます。すると学級委員が「何で先生が授業途中で、帰ってしまったのか?」 クラス全員が、グループとなってその理由を討論していくのです。次の時間の先生が来ますと「今クラスでやっている討論会を優先しなさい。」次の授業も、給食の時間もずらして考える事を優先させていくのです。
学校教育でのデジタル推進には意義ある事だと思いますが、こういう考える事 結果があっていれば正解 その過程を重視しなかった事が駄目だったのでしょう。スタンフォード大学 起業家育成コースのティナ・シーリング先生は、「1+1=2を教わってから高等教育に至るまで個々のクリエーティブ能力が劣化していく。」と仰ってますが、この過程 互いにデスカッションしあう事と、正解が一つでもその答えを導き出す過程は幾つもあるという事です。吉田松陰の松下村塾は、NHK「白熱教室」で有名になりましたハーバード大学 サンデル教授と同じ様な授業進行だったと聞きます。。サンデル先生の「正義を語ろう」などその通りです。日本は古来から「禅問答」があります。禅の開祖 道元禅師 こう言う事が大切で、明治維新により西欧文明に追いつけ追い越せのツケがまわってきたのかもしれません。江戸幕末 明治維新後明治中期、日本を訪れた外国人の書簡から当時の日本人を探求した「逝きし世の面影」でも外国人達は、寺子屋には驚き男の子 女の子が一緒に読み書きを教わっている事に「なんてこの国は素晴らしいのだろう!我々英国人よりも数段素晴らしい国だろう!」。江戸幕末と言いますと、英国では産業革命が起こり、米国では南北戦争が終り国民が一つにまとまった頃です。英国では産業革命で貧富の差が起こり、米国では黒人奴隷の横行した頃です。士農工商と位置ずけた江戸幕府ですが、幕末の頃になりますと、武士も威張っていないし、農民達も庄屋が本を買い、今の図書館の様なものが形成されておりました。要は世界で一番進んだ国だったのです。昨今 日本の高等教育の劣化が酷く、遂に東京大学がシンガポール国立大学、北京大学 にぬかれ、京都大学はソウル大学に抜かれてしまいました。世界100大学で日本は2校だけが選ばれております。以前は東北大学 北海道大学もランキングに入っておりました。基礎研究では他大学よりも優れているのですが、教育において教える側がグローバル人材になっていないというところが一番の問題です。それといらない大学は申し訳ないですが、潰していく事です。「戦後リジュームを取り戻せ!」と現政権は、明治憲法 帝国主義の復活と騒いでいるばかりでなく、今求められる教育は、正に「寺子屋」みたいな学びの場だと思っているのは私だけではないでしょう、、、きっと。