まわりで起こっていること

since2004.12「糠漬け初心者」

バードウォッチング

2006年05月31日 | Weblog
2年前に、右脳の血管から出血した人と、リハビリもかねて、須津川渓谷へ出かける。

20年間、お世話もし、お世話もされた仕事仲間なんだけど、彼の趣味は、バードウォッチング。

右脳というのは、ご存知のとおり、感情表現やら空間認識を、遊び心とともにつかさどってくれるところなんだけど、そこが、損傷すると、氣が表に出にくくなるようだ。

好きこそものの上手なれ、の弁で、大好きな野鳥探索をすれば、右脳への刺激にもなるだろう、という多少の同情と、それよりなにより、当方、鳥のさえずりを、より深く体験したい、ということのほうが大きかった。

案の定、楽しかった。

ほとんど、オオルリさがしの2時間だった。

オオルリのさえずりと姿を30分見たら、人生変わる、とかれが、道中、ずっと言っていた。

しかし、時期が早いのか、ウグイス・セキレイ・シジュウカラ・ヒヨは、見もし、聞きもするんだけど、オオルリは、陰も形もなし。

300mおきくらいに、縄張りを作っているから、巣は低いところ、この道路のすぐ脇くらいにある、とか。

耳を澄まし、目を凝らし、車のエンジンを止めてみたり、とソロリソロリと、山道を下ってくると、目の前の道路に、いた。

オオルリ。

スズメくらいの大きさで、瑠璃色の体で、水か虫をついばんでいたのか。

車を止めて、じっと見ていると、前方からおじさんが、車でやってきて、われわれをさも、邪魔な車だというように、走りすぎた。

オオルリは、川のほうへ逃げていった。

人生を象徴するような、シチュエーションだね、といいながら、オオルリみたけど、人生観かわらないね、と。

あれくらいじゃね、さえずりを聞いて、30分くらい見てないと、ね。

右脳を損傷したかれのリハビリと書いたけど、実際には、自然・天然との共振力を損傷しているわれわれのリハビリでもあった、須津川渓谷だった。



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