ある朝、妻が、僕の目の前に手をかざす。
こうだから、と。
糠漬けのにおいがした。
つまり、僕のかわりに、糠に手を入れて、きゅうりか何かを出したということ。
おとうさんが飽きてしまっても、私は、いいと思う。
糠漬けに凝っていた頃、言っていた事は、今もいきつづけているから。
待て待て、いかに飽き性の俺でも、まだ、飽きていないぞ、と思いつつ、なにか、いい気持ちだった。
妻に認められるのは、元気の源なんだな、きっと。
ともがみな われよりえらく みゆるひは
はなをかいきて つまとたのしむ
という、啄木の歌もあるし。
こうだから、と。
糠漬けのにおいがした。
つまり、僕のかわりに、糠に手を入れて、きゅうりか何かを出したということ。
おとうさんが飽きてしまっても、私は、いいと思う。
糠漬けに凝っていた頃、言っていた事は、今もいきつづけているから。
待て待て、いかに飽き性の俺でも、まだ、飽きていないぞ、と思いつつ、なにか、いい気持ちだった。
妻に認められるのは、元気の源なんだな、きっと。
ともがみな われよりえらく みゆるひは
はなをかいきて つまとたのしむ
という、啄木の歌もあるし。