マジョルカピンク

水曜どうでしょう。大泉洋。大谷翔平。大好き

雪と氷と平和の祭典

2018-03-04 17:47:04 | テレビ
終了して1週間も経つ平昌オリンピック。(パラリンピックはこれからですね)
未だ余韻が冷めません…。
長年オリンピックを見ていますが、夏季・冬季通じてこんなに夢中になったのは初めて。
正直このオリンピックがこんなに盛り上がるとは、想像していた人は少なかったんじゃないでしょか?
冬季に関していうと、私はフィギュアスケートが好きで、いつもフィギュアには注目していましたが他の競技についてはメダルを獲ったと聞いてへーそんな競技もやってるんだ、とかそんなジャンルでも日本で強い人いるんだなぐらいの認識で。
それが今回は。選手それぞれにドラマがありすぎ。
メダル候補が史上空前に多いとは聞いていましたが、そうは言っても魔物が棲むのがオリンピック。前回の高梨沙羅選手のように金確実と言われながらメダルも逃してしまったり、浅田真央選手がミスが許されないショートで普段の彼女ならあり得ない演技だったり。
そういうものを見てきた方からすると、予想通りにいかないのは重々わかっていましたから、応援はするけど過度に期待はしないというスタンスで。
しかも今回舞台は韓国平昌。関係の良くないお隣の国。JOCから代表選手たちには、反日感情のあるお国柄故もし勝利しても過度なガッツポーズで喜びを爆発させたりしないほうが良い、ブーイングを浴びるかもしれないなどというお達しが。
そんなフェアではない状況の中でベストなパフォーマンスが出来るものなのか?気の毒で、メダルどうこうよりどうか無事に帰ってきてほしいと切に願っていました。
オリンピックが始まると、やれ異常に寒い、風が強い、選手村でノロが流行っているなどのマイナスな情報。そして北朝鮮のほほ笑み外交やら美女?応援団など政治的にきな臭い話題ばかり。この大会なんやねん、と暗い気持ちになりました。最初の日曜、フィギュアの団体までは日本チームも今ひとつ調子が上がらず。
しかし、そのあとモーグル男子の原選手を皮切りに、終わってみれば計13個の過去最高のメダル数。メダルが絡めば自ずと視聴率もついてくる。連日テレビ観戦に夢中になり、視聴率も大変なことになりました。
終わってみれば、選手の大活躍により史上最高に楽しいオリンピックになったのです。

メダリストたちみんな大活躍しましたが、特に女子選手たちの活躍が目立った大会でした。
選手たちみんなにたくさんのドラマがあり、どれも映画になりそうな感動的な話が多かった。
前回の雪辱を果たした冬季競技きってのスター高梨沙羅選手。
スピードの高木姉妹の愛憎半ばの確執。
小平選手のオランダ武者修行とイ・サンファ選手との友情。
日本カーリング史初のメダル、女子カーリングのLS北見。
どれもこれもドラマチックで、女性同志の友情や姉妹の絆を感じ、試合そのものにも引き込まれましたが、苦労して鍛錬した陰にこのような様々な物語があったのだなという思いに至り、深く感動すると同時になんだか色んなことを学ばせてもらったという感じです。
高梨選手は、この4年本当に頑張ったと思う。女子では敵なしだった彼女が、身体的に恵まれた外国勢が力をつけてきて、今シーズンは一勝もできず苦しみました。そのさ中、ベストなパフォーマンスをみせ、見事銅を獲得しました。メダル圏内とわかったとたん、ずっと一緒に頑張ってきた伊藤選手が抱きついてきて、日本チームみんなが祝福したのには泣けた。ライバルなのに(泣)
高木那奈、美帆姉妹は2人でこの大会で金・金、金・銀・銅を獲得した、多分冬季五輪史上最強の姉妹。
私も姉で、2歳違いの妹がいます。私は妹が大好きで、大親友と思ってはおりますが、比較されたりするとやはり辛かったです。
一番に身近にいて、身内だけどライバルでもある。姉妹ってそういう存在。アスリートなら、その対抗心はなおさらでしょう。しかもオリンピック選手です。親御さんの育て方が良かったんでしょうね。その対抗心競争心を昇華させ、二人は世界の大舞台で大きな花を咲かせました。見事としか言いようがありません。この二人、勝気でぶっきらぼうな男前な感じも好きです。
小平選手は…私夏冬通して、そしてあらゆるプロ競技も含めて、こんな知的なアスリートって今までいたでしょうか?賢いのに偉ぶらず、控えめだけど根性があって胸に情熱を秘めている。深い思いやり、優しさ、コメント聞いてても、金を獲った後なのに一切調子に乗ることも無く「メダルを獲ったあとどう生きるかが大事」などとサラリと明言をのたまう。その人間力の凄さに感服いたしました。
そして、この平昌が生んだ最大のスター、LS北見のみんな。(羽生選手や宇野選手も凄かったけど前からすでに凄いからね)
五輪後の月曜と火曜。報道ステーションが二夜連続で彼女たちをトップで扱ったことが、ああ彼女たちの大会だったのかなとね、思ってしまいました。
前から藤澤さんとか可愛い子がいるのは知っていて、注目されればブレイクするだろうと思っましたが、その人気は可愛いだけじゃなく「北海道弁」という意外なところから火が付いた。何がウケるか世の中わかりませんねw作られたブームじゃなくツイッターなどSNSなどを通して「そだねー」「~かい?」「ちょっきり」など独特のイントネーションや言い回しが、緊迫した試合内容の中ギャップ萌えとなり、栄養補給のおやつタイムが女子会みたいで可愛いと評判なったのが自然発生的で好感が持てる。
防具で顔が良く見えず、瞬時に雪や氷の上で超人的な技を披露する他の競技に比べ、こちらは氷上のチェスとも言われる頭脳戦。
総当たり戦でたくさん試合が行われ、毎日毎日テレビで観戦できた。長時間の試合で表情もよくわかるし、その上試合中の会話が全部聞こえるというのは、見る側を競技に引き込ませ、視聴者も一緒に戦っている気になったのでは。旅の移動中、車内のくだらないスタッフとの会話も全部放送し、見てる人を一緒に旅してる感覚にさせる水曜どうでしょう的手法といえる、と私は思いましたw
不利な状況や厳しい場面でも明るく常に笑顔だった彼女たち。本当に素晴らしかった。
LS北見の場合は冬季では少ない団体競技であるとともに、ナショナルチームではなくクラブチーム、しかも人口わずか4千?5千程度の小さな町常呂が拠点というのもポイント高い。
私の田舎はこの常呂の近くです。ですが酷いもんでね。私はスキーやスケートはやったことはあってもカーリングなんて全くやったことありません。本当に地域限定の文化なんですよ。
大人気になってしまい、帰国してから各局テレビをハシゴして大忙し。イチゴを食べさせられたり、唐突に「そだねー」を言わされたりしたのは痛々しかったけど、女満別空港に着いて、その後常呂のカーリング場で、地元の方々に囲まれ祝福されたときの彼女たちの生き生きとした姿。泣き笑いの中で喜びを爆発させていましたね。吉田姉の「正直この町何もないよね(笑)」から始まったスピーチはいやいや超感動的。北海道の人って、地方の市町村に住む多くの若者は、自分の町には何もない、誇りが持てないという若い人多いと思う。でも彼女たちは自分の生まれた小さな町で育まれてきたこの文化を武器に、世界に打って出て見事大きな結果を残したのだ。
「シムソンズ」も感動的だったけど、LS北見のほうも本当に映画化したらいいのでは?彼女たちに代表されるように、とにかくこのオリンピックは選手たちのキャラが濃く魅力的で、本当に楽しませていただきました。

カーリングがその代表ですが、冬季の競技は競技人口が少ないマイナーなものが多いですね。
施設は少ない、道具やウェアにお金がかかる、競技人口が少ないのでコーチングできる人が少ない。スポンサーもなかなかいない。
厳しい状況の中競技を続けている人が多いので、このフィーバーを機に、クラウドファンディングで広く資金を募ったり、ナショナルトレーニングセンターを立ち上げたり、この好機にやれることはたくさんあると思う。
今回道産子選手がたくさん活躍して嬉しかったのですが、北海道は通年で営業しているリンクなんて全然ないし、昔は冬の体育でウインタースポーツに親しむことも多かったように思うんですが(札幌オリンピックがあったからかな)最近は減ってきているように感じるんですよね。カーリングは常呂、ジャンプは上川、下川、余市、ホッケーは苫小牧、スピードスケートは十勝など地域限定的過ぎる。特に札幌が全然盛んじゃないのがないとも‥。
今回の大会、選手たちはみんな控えめで礼儀正しくコメントも素晴らしかった。メダルは結果だけど、スポーツを通して人間力を養うというのが一番の目標ではないかな。そういう意味でもっともっと冬季競技にスポットが当たり、冬のスポーツが盛んになればいいですね。そう願ってやみません。




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