マジョルカピンク

水曜どうでしょう。大泉洋。大谷翔平。大好き

下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム

2009-04-29 23:45:48 | 大泉洋・CUE
NACSさんの下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カムがついについに本日千秋楽となりました。
いや~つくづく思ったのは神様(大泉様)の威力。
例年より早く春が訪れ、暖かくなっていた札幌なのにNACSさんの札幌公演が始まった頃から冬に逆戻りしたかのように寒くなり天気も悪い日が続き。
ようやく本日千秋楽を迎えたと同時に気温が上昇し快晴になり、本格的な春になりました、と。本当にスプリング・ハズ・カムになったもんねえ。スゴイスゴイ。

さて公演も終わりましたし、そろそろネタばれを含む感想などを書いてもよろしいですよね?
私はこのお芝居を心から楽しみにしておりました。
モリの書くスケールの大きい壮大なお芝居も好きなのですが、大泉さんがドラバラやジャンボリーなどで書いていたちょっと昭和の香りのするアットホームな世界が大好きで。新作が大泉さんの作・演出と聞いたときは思わずガッツポーズをしたものでした。絶対にこの新作面白いものになる!と確信しましたね。
北海道だけじゃなく東京など道外でも公演を行うようになって、この辺りでこれまでとは違う世界観のお芝居をやるのも、NACSにとっては良いステップアップになるんじゃないかと思いましたし。
でもその後、なかなか脚本が完成したという話が聞こえてこず、冗談めかして催促していたメンバーやスタッフもだんだん脚本の話を口にしなくなって、あれこれ本当に大丈夫かな?と心配すると同時に、こんな脚本ギリギリの状態だと、演出プランや演技プラン、はたまた裏方のスタッフの方々もそうとう気をもんだであろうし、いい加減ちゃんとやろうよ、などと大泉さんを頼りなく思ったもんでした。
実際、書きたいことがあるなら何故そんなに筆が進まないんだろうと不思議で。本当は書きたくないのかなあ?やらされているだけなのかなあ?とちょっと不安に思ったりして。
ネタばれを気にしてか、NACSさんのファンの人って律儀な人が多いので、検索しても「良かった」「笑って泣けた」「感動した」という月並みな感想しか聞こえてこず、本当にいいのか?今回の芝居と、大きな期待を抱きつつも恐る恐る見に行きました。

良かったです。

大変良かったです。

期待を裏切らず、尚且つそれを上回るものでした。

思ったとおり、昭和の雰囲気を漂わせるセット、ほのぼのとしたBGM。
安田さんの美しい(?)ヌードから幕が開きました。
2時間少々でしょうか。
まったく長さを感じませんでした。
普通舞台劇で2時間というのは長いと思う。でもテンポが良くあれよあれよという間にストーリーが展開するので、全く飽きることなく、あっという間にエンディングがやってきて。終わった瞬間から、もっと見たい!また頭から見たい!と思わせてくれる、充実の舞台でした。
お父さんの法事で集まった5人の兄弟の、ある春のほんの一日の物語。
市井の人々の、ありふれた日常の、でもとても心温まる優しいお話。
大泉さんらしいなあ、と。どんなに普段軽佻浮薄なイメージで売っていたとしても、人柄が滲み出ちゃうのよ。やっぱあの方の価値観、根底にあるものは「家族」なんだよね。自分のご実家はもちろん、NACSというユニット、CUEという事務所、水曜どうでしょう班、みんなファミリーだもんね。
今って暗い時代だし、自己中心的な人が多いし、殺伐とした世の中じゃないすか。だからこそ作品のテーマが、シンプルに心に沁みた。かけがえのない人たちがいれば、頑張れるし明日に希望を見出せる。そんなメッセージを感じました。

NACSさんのお芝居はいつも大いに笑わせてくれるのですが、今回ほど大笑いした舞台もありません。笑って、クスクスして、爆笑して、また笑って‥ととにかく笑いの連続。吉本新喜劇かよ、と思うくらい。いや大泉さんとしては、おそらくその辺りとかドリフのコントとか、そんな感じのオーソドックスでベタなお笑いを意識したと思う。ああいう笑いというのは、ベースのお芝居がしっかりしてなければ全く笑えない。悪くするとタイミングをはずしてただ寒い結果になるだけだと思う。だからそういう意味でも本当にNACSさんたちは腕を上げた。前回のHONORではそんなに感じなかったのに、今回は全員オーラも風格すらもあり、みーんなお芝居上手かった。プロなんだからお芝居上手いのは当たり前なんだけど、今までは人気先行型の劇団と言われても仕方ないな、と思う部分もあり、早く人気に実力が追いついてほしいとも思っていたので、今回すごく成長を感じられたのがファンとして本当に
嬉しいです。やっぱり他のユニットに客演したり、キー局のドラマに出たりして個人のお仕事を頑張ってきたのが、本当に結実したんだな、と実感。

特に驚いたのがシゲちゃんの演技。私自身はNACSさんの中ではマッスルブラザースさんたちが演技が上手いと思っていて。大変失礼ですがシゲちゃんは普通というか(笑)ソツのない演技をするなあと思っていたのですが。今回の舞台では一際光っていたなあ。
5男修一を演じているのですが、末っ子らしく可愛くフレッシュで今まで見たことないシゲちゃんだった。2役で三男剛助の奥さん佳代も演じているのですが、こちらはなんというかセクシーなやり手婆あという感じで(笑)こういう女の人、親戚には一人ぐらいいるよなって感じがよく出てて本当に見事。
シゲちゃんだけじゃなく、さすが大泉さんの脚本は全員のキャラを生かしつつ各々性格の違う兄弟をしっかり書き分けているので、みんなキャラが立っていてそれぞれ見せ場もあり、ホント全員良かった。

前半はゲラゲラ笑えて、でも途中大洋の出現あたりから話がしんみりしてきて、じわーっと感動。
このじわ~が心地よかった。号泣って感じではなく(ボロ泣きしていた人もいましたが)、心が温かくなって、ちょっとホロっとするぐらいの感じ。
そしてまた笑いに包まれて幕。
爽快な結末。
実にお見事。
いや~何事につけ辛口な私がベタ褒めです。だって実際文句つけるとこなかったもの。
てか、この路線好き。これぞNACSのお芝居って感じがした。今後もこの路線を続けてほしい。わかりやすい内容。笑いと涙。これだよ、これでいいのよ。なーんも無理してスケール感出したり、小難しいことなんかしなくたっていいんだ。テーマが重厚でなくたっていいんだ。
ホント、スッキリした。
なんつーか見て良かった本当に。なんか自分自身のモヤモヤした悩みとかストレスもどっかへ吹き飛んだ。本当にありがとう、大泉さん、NACSさん、そしてオールスタッフ。
今頃みなさんで打ち上げで大盛り上がりかな?HONORのときみたく定山渓あたりへでも行ったのでしょうか。みんなで「見上げてごらん春の空を」を歌いながら、美味しいお酒を酌み交わしている頃でしょうね。
くれぐれも前回のときのように、相撲などでハメはずしてまたムチウチなどになりませんよう(笑)
今宵は偶然、テレビでまたどうでしょうクラシックが一巡しまして「サイコロ1」からの再スタートです。今若き日の大泉さんが憮然とした表情で、夜行に乗りました(笑)
全64公演でしたか。大変な偉業を成し遂げましたね。本当に今全国でこれだけ公演が打てる劇団はそうないでしょう。このあとはみなさん少しはお休みいただけるのかな?また他のお仕事も頑張ってね。大泉さんはまた旅に連れていかれることを期待しつつ、今はとりあえず大変お疲れ様でした、と言っておきましょう。

ロックな人たち

2009-04-28 23:33:34 | どうでもいい話
友人が6月にスペイン旅行を計画していたのですが、今思案中とのこと。悩ましいですよね。この騒動早く収まってほしいもんですね。

いつの間にか今年のライジングサンの第1弾のラインナップが発表になってました。
トップページの動画に友人が映っているんだよなあ(笑)去年の様子ですね?これは。
いつもの顔ぶれに加え、吉川さんとかcharaとか今年もイイ感じ。自分的にはフラワー・トラベリン・バンドとかラウドネスとか、日本のロック史の1ページを飾るような古めかしいバンドの登場にもウケる。何でもアリなこのフェス、好きです。
日経エンタだったかなんかで、フェスバブルはすでに弾け、もう採算の取れなくなったフェスもあるようなので今年が正念場であるというような記事を見ました。この10年ですっかり野外フェスも定着したように思えましたけど、若干マンネリ化も否めず、今後フェスのあり方が問われているようです。でもこのライジングサンだけは国内フェスのパイオニアとして続けて欲しいなあ。今年も8月の14、15日とお盆直撃で多分私は行けませんけどね。道外からもたくさんお客さんに来てほしいし、大成功で終わるようにひたすら祈っております。

そのライジングサンの常連であり、フェスの看板というかマスコット(?)的な存在の怒髪天の増子兄がテレビブロスに載ってました。
実際にライジングで見かけたことあるんですが、顔小さいんだよねー。すごく酔っ払ってました(笑)熱い人だよね。道産子魂に泣けます。この人が去年ライジングのステージに鈴井さんをあげてくれたんだよなあ。

昨夜の夢チカでは吉井さんのインタビューを見ました。
イエローモンキーのファンだったので、今でも吉井さんを見るとなんかこう胸がキュンとしますね(笑)
正直ソロワークでこんなに長くやるとは思わなかった。相変わらず自分の音楽を語る言葉は熱いし真面目だし、かつてのようなギラギラした感じは少し薄まったような気もしますが、基本的には昔と変わってなくてやっぱり素敵でした。自分的にはイエロー以降熱烈に好きなバンドが現れないのが残念です。

スラムドッグ$ミリオネア

2009-04-26 22:59:40 | 映画
本年度アカデミー賞作品賞を受賞した話題作「スラムドッグ$ミリオネア」見てまいりました。
評判どおりの傑作でもう大満足。非常に感動しました。

スラム街で育った学校にも行ってない青年が「クイズ$ミリオネア」で目ざましい活躍をするというアイデアも斬新でいいし、スピーディーで先の読めない展開も良かった。
初恋の少女を捜し求める純愛ロマンスあり、反目しあいながらも深い絆で結ばれた兄弟愛の物語でもあり、貧しい青年のサクセス・ストーリーでもあるという脚本の素晴らしさ。
スラム街での少年時代の貧しさ過酷さは目を覆うばかりなのに、凄まじい現実を生命力と知恵で懸命に生き抜く子供たちの逞しさと可愛らしさはどうだろう。映画全体に溢れんばかりのバイタリティーとエネルギーには圧倒されました。今の邦画にはないものなんですよねえ。

ジャマールが釈放されてラスト問題に答えるところまでの怒涛のようなクライマックスの展開はハラハラドキドキさせられ、映画の醍醐味みたいなものをひさびさに味わいました。すごいカタルシス。
そしてエンディングがまたいい!インド映画の十八番、最後に登場人物みんなが出てきて踊りまくる大円団を見事に再現。粋な演出だなあと思うと同時にインド映画に対する強いオマージュを感じ、胸が熱くなりました。
トレイン・スポッティングのダニー・ボイル監督ですが、あらためて見直したというか、こんな熱い映画を撮る人なんだ、と感心してしまいました。
今のところ今年ナンバー1の映画だと思うし、これを超える映画はしばらくないんじゃないかなあ。

映画館を出ると外はなんと雪が降っていて、来週には5月になるというのにこの寒さ、もういい加減にしてくれ、と思いました。

今日のごはん

2009-04-26 22:14:37 | Weblog
映画を見たあと友人と会って久々にちょっぴり贅沢な食事。白インゲン豆とソーセージのスープ、ツナのクリームソースペンネ、メインがアイナメのグリル、デザートがシャーベットとキャラメルムース。
最近ろくなものを食べてないので大満足。

そして私は一人になった

2009-04-26 00:00:07 | 
大好きな作家山本文緒さんのエッセイ「そして私は一人になった」を読む。
ずっと自宅暮らしをしていた著者が結婚して、離婚して、憧れの一人暮らしをはじめた96年当時の日常を日記風に綴ったエッセイ。
ネット上で他人のブログなどを自由に読めるようになってからは、以前よく読んでいた女流作家のエッセイなどをあまり読まなくなっていたので、ちょっとひさびさで新鮮でした。
軽い文体なのにちょっとだけ毒があり、リズム感が心地よくあっという間に読めてしまう。やっぱり山本文緒は上手い。
興味深いのは日常生活の中での心の変遷。
山本さんは山本周五郎賞、直木賞を受賞しその後再婚、とキャリア・私生活ともに充実していたはずが、鬱病になり執筆活動が困難になってしまう。最近徐々に回復をみせ、少しづつ文壇で活動をはじめているのですが、この96年当時すでにちょっと兆候が現れてきているのがわかる。
普段は気まま一人暮らしをエンジョイしているような暮らしぶりなのに時々、
「これといった理由もないのに、何となく落ち込んでしまう」
「周期的にこうしてすこーんと落ち込んでしまう」
「パーティーが苦手で年々苦痛になる。吐きそうなのと落ち込みのせいで悲しくなってしまい、夜中に友人を探し電話をしまくる」
などなど、でるわでるわ「気分が落ち込む」という記述。
誰にでもありそうな日常のひとコマという気もするけど、やはり一般の人よりも落ち込む頻度が多いように思えるし、孤独や淋しさにも人一倍敏感なようにも思える。
女の一人暮らしなんて孤独半分、気楽さ半分で、その人の性格や受け止め方によってどちらかに重心が傾くのだと思う。
前者の人は寂しさに耐えられずいづれパートナーを探すということになるのだろうけど、私のような人間は気楽さのほうが勝っていて、今のところ一人暮らしを満喫できているのがいいやら悪いやら。独身の私の友人たちも多分殆ど後者だろうと思われる。困ったものです。 

今夜のスマステ。
冒頭シンゴちゃんがひどく神妙な面持ちで謝罪してましたね。
同じグループのメンバーの不祥事とはいえ、こんな風に謝罪させられるのって可哀相だなあ。でも生放送で情報番組の司会をやってるわけだから、やっぱスルーできないもんね。言葉を詰まらせ、何度も同じフレーズを繰り返しながらすごく緊張して強張っていたのが印象的でした。あんなシンゴちゃん初めてみたかも。
今日は月イチゴローの日でしたが、5本のチョイスがなかなかナイスで。
「レッド・クリフ」
「スラムドッグ$ミリオネア」
「MILK」
「バーン・アフター・リーディング」
「グラン・トリノ」
ゴローちゃんも言ったように他の月ならどれもベストワンに挙げられるような傑作ばかりがズラリと並びました。
これは私も全部見たいもん。
今年も邦画が洋画の興行成績を軽く超えたらしく、実際ブランチの映画ランキングも殆どが邦画でした。
確かにここ数年の邦画からは良作が数々生まれていますが、洋画の中にもそれなりに傑作はあるのに、余程の大作・話題作以外は単館の方へ
流れていったりして、洋画業界にとってはあまり良い状態ではないですよね。
ハリウッドにスターが不在であるというのもあると思いますが、日本の若い人たちの関心が今あまり海外などに向かない傾向にあるという話も聞いたので、その辺にも理由があるのかなあと思います。