マジョルカピンク

水曜どうでしょう。大泉洋。大谷翔平。大好き

PARAMUSHIR

2018-03-31 20:46:08 | 大泉洋・CUE
毎年恒例、年度末で絶賛頑張っている最中。
ブログの更新もままならず。とりあえずこの期間愛するNACSさんたちの全国公演があり、わたくしも2/24の札幌公演に行ってまいりました。その舞台、TEAM NACS第16回公演『PARAMUSHIRー信じ続けた士魂の旗を掲げて』が全国を回り明日やっと完走。
この間久しぶりの全国公演ということで、東京公演開催に合わせたタイミングで数々の雑誌で表紙になったり大特集が組まれたり、本当に有難いことですね。3年に1度のお祭りと思って、嬉しく思っていました。
そして、先日の金スマでの特集。

NACSの軌跡と大泉さん以外のメンバーのことも深く掘り下げてくれて、すごく感激しました。ありがとうTBS。
この改編期にゴールデンで2時間もやってくれるとか、感謝しかない。
熱心なファンにとっては良く知る話でも、ライトな視聴者には新鮮だったはず。
文化の少ない地方都市札幌で大人気だった彼らが、東京進出や大泉さんが売れたことによるユニットとしてのバランス。仲間であるとともに役者としてはライバルですからね。色々と複雑だったり戸惑ったり、才能に嫉妬したり。ジャンルを問わずグループが抱える問題だと思うし、深かった。司会の中居君は色んな思いでNACSさんを見ていたかなと思う。

さてその公演ですが、無事に千秋楽を迎えそうとのことで、やっとここに感想を書けるかなと思います。
今回の舞台、私は事前にほとんど前情報を入れないようにしました。
正直言ってNACSさん大好きな私ですが、その活動となるお芝居の公演について、私のお気に入りは大泉さん脚本の「下荒井兄弟のスプリングハズカム」だったり前回の「悪童」だったり。モリは大好きなのですが、正直今の劇団の人気ぶりと作品のレベルが合ってないように感じられ、痛し痒しだよなあと思っていました。できるならこの次も古沢さん脚本、マギーさん演出でやってくれないかしら、とも。外部の人のほうがNACSというチームの面白さや良さをより生かせるような気がするから。だからこの公演は少し大丈夫かな?って。
でも改めて見たら今回森崎さんは原案・演出で、林民夫さん脚本なんだもんね。第二次世界大戦直後の話というのは舞台が始まる少し前に知りました。正直また戦争の話?と思ったり。

そんなこんなで観劇した『PARAMUSHIR』ですが。
素晴らしかったですね。
北方領土問題というのは私たち道民にとっては小さなころから日本固有の領土と教育を受けているし、道内にも島を追われて今も故郷に帰るのを
待ち望んでいる人もいるし。根室などに行けば実際にすぐ近くに島影を見ることができて、本州の人たちよりははるかに身近ではあるけれど。
ぶっちゃけ、相手がロシアでは戻ってくる感じが全くなく、なんというか心の奥隅の小さな棘という感じを個人的には持っています。
そんな道民の私でも実は良く知らなかった第二次大戦最後の攻防ともいえる、この幌筵島での戦いは私自身、不勉強を反省するばかり。この人たちの犠牲があって今の北海道があるのかなと思うと何とも言えない気持ちになります。

テーマがテーマだけに舞台が始まった最初のうちは、内容重くね?とか、さすがにこの題材では笑えない…と思い、NACSらしさが無いのではと心配しちゃいましたが…物語が進むにつれ、どんどん話に引き込まれ、いつものNACSさんらしき5人の群像劇っぽくなってきて、ああ傑作だなと。不謹慎かなと思いつつ5人の会話のシーンではやっぱり絶妙な掛け合いで笑わせてくれたし、それが前線の極限状態でのことだから、尚更、歴史的にもこのあと悲劇が待ち受けているのはわかっているし、もう話の後半では泣けて泣けてどうしようもなかったわ。
私はとにかく平和主義で戦争なんてあってはいけないことだと思うし、戦争はもちろんいけないことだけど「でも大切な人を守るために」というお題目も好きじゃない。人が死んではなんにもならないし、誰かの犠牲の上に成り立っている平和ってちょっと違うと思うからだ。でも誰かの犠牲の上に今の自分があることは紛れもない事実であり、過去を振り返ることによってこのような悲劇を繰り返さない誓いにしたい、とも思う。
この舞台は北海道の劇団NACSがやったことにとても意味があると思う。
第二次世界大戦の日本の悲劇というと、まああり過ぎるんだけど…沖縄、東京大空襲、広島、長崎、硫黄島。悲惨な物語がたくさんあるわけですが、先の大戦で北海道の戦争被害やこのような終戦したあともまだ戦っていた北方領土の話はあまり語られてきていないと思う。
この題材にNACSさんたちのような楽しいチームが取り組み、全国の人たちに発信できたということは画期的なことだったと思う。
おそらく全国のファンの方たちも胸を打たれたことだろうと思う。5人の演技力などについてはもう何の心配もいらない。全国でお仕事を頂けるようになって、本当に力量が上がった。良い舞台でした。5人は本当に立派に成長しました。道民としてファンとして、本当に誇りに思います。



最近見た映画

2018-03-17 22:48:30 | 映画
年度末にて仕事など色々忙しく、しばらくブログを更新してませんでしたが、ごぶたしていたこの2週間の間実に色んなことがあり、世間は大変なことになっているわけですが…おいおい更新いたします。

まずは映画。
「グレイテスト・ショー・マン」と「シェイプ・オブ・ウォーター」を見てまいりました。

「グレイテスト・ショー・マン」は、実在したカリスマサーカス興行師のサクセスストーリー。
ハリウッドのウェルメイドという感じですね。絢爛豪華。圧倒的な歌とダンスの迫力でぐいぐい観客を巻き込んで魅せる、素晴らしい映画です。日本で大ヒットしているのもわかります。ミュージカル好きな人は絶対この作品に惹かれると思う。
お話自体は王道なものですが題材が珍しい。近代のサーカスで働く人はマイノリティ。小人だったり大男だったり、様々な「ちょっと普通と違った人」資本を持たない貧しいヒュージャックマン演じる主人公は、これらの人たちを集め芸をさせ。「史上最大のショー」と銘打って興行を行った先見の明のある人。貧しい生まれで富裕層を見返してやりたい欲もありました
サーカスイコール見世物小屋とするならば、今の時代じゃ問題ありです。
でもそいうハンディキャップを抱えた人は、仕事を得て自分の個性でお金を稼ぐことが出来て、自立できると喜び自分の仕事に誇りを持った人も多かったとか。そういう風に考えると、人権て逆になんなのかなと考えちゃいますね。
2時間ほどの時間内で駆け足で物語が進行していくので、少し内容に深みや説得力が欠けるのがちょっと残念な感じもしましたが…音楽は特に印象に残り、サウンドトラックがほしくなりました。

「シェイプ・オブ・ウォーター」
探偵はBARにいる3を観に行った際にやっていた予告が「グレイテスト・ショーマン」で、その「グレイテスト・ショーマン」を見た時にやっていた予告が「シェイプ・オブ・ウォーター」
初見は、なんじゃこの映画は?という印象。ホラーなのかパニック映画なのか…いや恋愛ものなのか?でもなんかスゲー面白そう…と思いまして、公開日にみてまいりました。
いやーこれまた素晴らしい。
「パンズ・ラビリンス」で一躍有名になったメキシコの鬼才ギレルモ・デル・トロ作品です。
ファンタジックな映像美に定評のある方ですが、いやー美しいし実に不思議な作品です。
清掃の仕事をしているヒロインが口がきけない。彼女が働く政府の施設にある日奇妙な生物が運ばれてくるのだが、これがアマゾンで原住民たちから神と崇められていた、半魚人みたいな謎の生き物。これにヒロインが心を通わすことになり、奇妙なロマンスと彼を残虐な実験から救い出すサスペンスのなんとも形容しがたい傑作が生まれました。
この作品、悪者は実にわかりやすく権威主義で横暴で不遜で暴力的。ですがその対極にある暴力を受ける側の人たちが多種多様。ヒロインはこういう作品の場合可憐な美少女になりそうなのに、今回は中年のお世辞にも美女とはいえない女優。ヒロインと暮らし、途中までどういう関係かわからなかった薄毛に悩む初老の男性はゲイだし。一筋縄ではいかないのです。彼らが働く施設も冷たく薄暗く、どこか不気味。最初から不穏な空気に満ちていて、悲劇の予感がすごくするんですよ。おとぎ話のような話しなのに、描写もどこかエグいのです。でもね、ネタばれはできないけど、最後まで見ればほえーっと幸せな気持ちになれますから。賛否両論あるでしょうけど、私はハッピーエンドではないかと思いました。薄毛で悩むおじさんにも髪が生えてきたし。良かった。良かった。

この2作品どちらも偶然にもマイノリティが主役の作品であり、特に「シェイプ・オブ・ウォーター」は横暴で非常に差別的な役人がモロに出てきたり、トランプ批判が透けて見えました。アカデミー賞ではこの作品が作品賞に輝き、監督がメキシコ出身だったりと
ハリウッドが一枚岩で反トランプを掲げているのだなと推測しましたわ。


雪と氷と平和の祭典

2018-03-04 17:47:04 | テレビ
終了して1週間も経つ平昌オリンピック。(パラリンピックはこれからですね)
未だ余韻が冷めません…。
長年オリンピックを見ていますが、夏季・冬季通じてこんなに夢中になったのは初めて。
正直このオリンピックがこんなに盛り上がるとは、想像していた人は少なかったんじゃないでしょか?
冬季に関していうと、私はフィギュアスケートが好きで、いつもフィギュアには注目していましたが他の競技についてはメダルを獲ったと聞いてへーそんな競技もやってるんだ、とかそんなジャンルでも日本で強い人いるんだなぐらいの認識で。
それが今回は。選手それぞれにドラマがありすぎ。
メダル候補が史上空前に多いとは聞いていましたが、そうは言っても魔物が棲むのがオリンピック。前回の高梨沙羅選手のように金確実と言われながらメダルも逃してしまったり、浅田真央選手がミスが許されないショートで普段の彼女ならあり得ない演技だったり。
そういうものを見てきた方からすると、予想通りにいかないのは重々わかっていましたから、応援はするけど過度に期待はしないというスタンスで。
しかも今回舞台は韓国平昌。関係の良くないお隣の国。JOCから代表選手たちには、反日感情のあるお国柄故もし勝利しても過度なガッツポーズで喜びを爆発させたりしないほうが良い、ブーイングを浴びるかもしれないなどというお達しが。
そんなフェアではない状況の中でベストなパフォーマンスが出来るものなのか?気の毒で、メダルどうこうよりどうか無事に帰ってきてほしいと切に願っていました。
オリンピックが始まると、やれ異常に寒い、風が強い、選手村でノロが流行っているなどのマイナスな情報。そして北朝鮮のほほ笑み外交やら美女?応援団など政治的にきな臭い話題ばかり。この大会なんやねん、と暗い気持ちになりました。最初の日曜、フィギュアの団体までは日本チームも今ひとつ調子が上がらず。
しかし、そのあとモーグル男子の原選手を皮切りに、終わってみれば計13個の過去最高のメダル数。メダルが絡めば自ずと視聴率もついてくる。連日テレビ観戦に夢中になり、視聴率も大変なことになりました。
終わってみれば、選手の大活躍により史上最高に楽しいオリンピックになったのです。

メダリストたちみんな大活躍しましたが、特に女子選手たちの活躍が目立った大会でした。
選手たちみんなにたくさんのドラマがあり、どれも映画になりそうな感動的な話が多かった。
前回の雪辱を果たした冬季競技きってのスター高梨沙羅選手。
スピードの高木姉妹の愛憎半ばの確執。
小平選手のオランダ武者修行とイ・サンファ選手との友情。
日本カーリング史初のメダル、女子カーリングのLS北見。
どれもこれもドラマチックで、女性同志の友情や姉妹の絆を感じ、試合そのものにも引き込まれましたが、苦労して鍛錬した陰にこのような様々な物語があったのだなという思いに至り、深く感動すると同時になんだか色んなことを学ばせてもらったという感じです。
高梨選手は、この4年本当に頑張ったと思う。女子では敵なしだった彼女が、身体的に恵まれた外国勢が力をつけてきて、今シーズンは一勝もできず苦しみました。そのさ中、ベストなパフォーマンスをみせ、見事銅を獲得しました。メダル圏内とわかったとたん、ずっと一緒に頑張ってきた伊藤選手が抱きついてきて、日本チームみんなが祝福したのには泣けた。ライバルなのに(泣)
高木那奈、美帆姉妹は2人でこの大会で金・金、金・銀・銅を獲得した、多分冬季五輪史上最強の姉妹。
私も姉で、2歳違いの妹がいます。私は妹が大好きで、大親友と思ってはおりますが、比較されたりするとやはり辛かったです。
一番に身近にいて、身内だけどライバルでもある。姉妹ってそういう存在。アスリートなら、その対抗心はなおさらでしょう。しかもオリンピック選手です。親御さんの育て方が良かったんでしょうね。その対抗心競争心を昇華させ、二人は世界の大舞台で大きな花を咲かせました。見事としか言いようがありません。この二人、勝気でぶっきらぼうな男前な感じも好きです。
小平選手は…私夏冬通して、そしてあらゆるプロ競技も含めて、こんな知的なアスリートって今までいたでしょうか?賢いのに偉ぶらず、控えめだけど根性があって胸に情熱を秘めている。深い思いやり、優しさ、コメント聞いてても、金を獲った後なのに一切調子に乗ることも無く「メダルを獲ったあとどう生きるかが大事」などとサラリと明言をのたまう。その人間力の凄さに感服いたしました。
そして、この平昌が生んだ最大のスター、LS北見のみんな。(羽生選手や宇野選手も凄かったけど前からすでに凄いからね)
五輪後の月曜と火曜。報道ステーションが二夜連続で彼女たちをトップで扱ったことが、ああ彼女たちの大会だったのかなとね、思ってしまいました。
前から藤澤さんとか可愛い子がいるのは知っていて、注目されればブレイクするだろうと思っましたが、その人気は可愛いだけじゃなく「北海道弁」という意外なところから火が付いた。何がウケるか世の中わかりませんねw作られたブームじゃなくツイッターなどSNSなどを通して「そだねー」「~かい?」「ちょっきり」など独特のイントネーションや言い回しが、緊迫した試合内容の中ギャップ萌えとなり、栄養補給のおやつタイムが女子会みたいで可愛いと評判なったのが自然発生的で好感が持てる。
防具で顔が良く見えず、瞬時に雪や氷の上で超人的な技を披露する他の競技に比べ、こちらは氷上のチェスとも言われる頭脳戦。
総当たり戦でたくさん試合が行われ、毎日毎日テレビで観戦できた。長時間の試合で表情もよくわかるし、その上試合中の会話が全部聞こえるというのは、見る側を競技に引き込ませ、視聴者も一緒に戦っている気になったのでは。旅の移動中、車内のくだらないスタッフとの会話も全部放送し、見てる人を一緒に旅してる感覚にさせる水曜どうでしょう的手法といえる、と私は思いましたw
不利な状況や厳しい場面でも明るく常に笑顔だった彼女たち。本当に素晴らしかった。
LS北見の場合は冬季では少ない団体競技であるとともに、ナショナルチームではなくクラブチーム、しかも人口わずか4千?5千程度の小さな町常呂が拠点というのもポイント高い。
私の田舎はこの常呂の近くです。ですが酷いもんでね。私はスキーやスケートはやったことはあってもカーリングなんて全くやったことありません。本当に地域限定の文化なんですよ。
大人気になってしまい、帰国してから各局テレビをハシゴして大忙し。イチゴを食べさせられたり、唐突に「そだねー」を言わされたりしたのは痛々しかったけど、女満別空港に着いて、その後常呂のカーリング場で、地元の方々に囲まれ祝福されたときの彼女たちの生き生きとした姿。泣き笑いの中で喜びを爆発させていましたね。吉田姉の「正直この町何もないよね(笑)」から始まったスピーチはいやいや超感動的。北海道の人って、地方の市町村に住む多くの若者は、自分の町には何もない、誇りが持てないという若い人多いと思う。でも彼女たちは自分の生まれた小さな町で育まれてきたこの文化を武器に、世界に打って出て見事大きな結果を残したのだ。
「シムソンズ」も感動的だったけど、LS北見のほうも本当に映画化したらいいのでは?彼女たちに代表されるように、とにかくこのオリンピックは選手たちのキャラが濃く魅力的で、本当に楽しませていただきました。

カーリングがその代表ですが、冬季の競技は競技人口が少ないマイナーなものが多いですね。
施設は少ない、道具やウェアにお金がかかる、競技人口が少ないのでコーチングできる人が少ない。スポンサーもなかなかいない。
厳しい状況の中競技を続けている人が多いので、このフィーバーを機に、クラウドファンディングで広く資金を募ったり、ナショナルトレーニングセンターを立ち上げたり、この好機にやれることはたくさんあると思う。
今回道産子選手がたくさん活躍して嬉しかったのですが、北海道は通年で営業しているリンクなんて全然ないし、昔は冬の体育でウインタースポーツに親しむことも多かったように思うんですが(札幌オリンピックがあったからかな)最近は減ってきているように感じるんですよね。カーリングは常呂、ジャンプは上川、下川、余市、ホッケーは苫小牧、スピードスケートは十勝など地域限定的過ぎる。特に札幌が全然盛んじゃないのがないとも‥。
今回の大会、選手たちはみんな控えめで礼儀正しくコメントも素晴らしかった。メダルは結果だけど、スポーツを通して人間力を養うというのが一番の目標ではないかな。そういう意味でもっともっと冬季競技にスポットが当たり、冬のスポーツが盛んになればいいですね。そう願ってやみません。