端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

浴 衣

2006-10-11 | Weblog
昨日 朝夕肌寒くなってきたので 衣類をあちこち 見ていたら
子供の 浴衣が二枚出てきました。

この象さん模様の 一つ身は捨てるに捨てられず いまだに我が家に
残っています。
長男が 四十年前に着ていた 一つ身です。

転勤族の 我が世帯で 処分を仕切れずに残ったものです。
長男が 生まれたとき 実家の母は 大きな病を抱え 三度目の入院を
目前にしていました。
そんな中 和裁を得意としていた 母が初孫の為に 最後の力で 縫って
くれたのです。
つかまり立ちの出来るようになった 長男にこの浴衣を着せて 病院の
母の元に連れて行くと 目を細めてみていました。

病院の庭の 木々のせみの激しい声まで 耳に残っています。
この浴衣を 見ていると あんなに昔のことなのに 今でも 
涙がこぼれて キーボードの文字が 見えません。
47歳で逝った母を思うとき もつともつと意義ある生き方を
しなければ と思いますが そのときだけで 次の日は 又だらだらと
した 日を過ごしています。
今 母が元気なら 86歳 この不肖の娘 親孝行するのに と
出来もしないことを 時々思っております。






コメント (4)
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