端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

生姜

2005-11-30 | 食べ物
衣類の入れ替えも済んだ。 ストーブも出した。
シャコ葉さぼてんも 取り入れた。 ひとつづつ 我が家の
小さな暮らしも 冬の生活になっていく。

そんな中 畑の生姜だけはまだ そのままになっていた。
明日は 霜が降りそうだと 天気予報が出る前に 保存の用意
をしなければならない。
保存といっても 自家用の量なので知れたもの。
畑の隅に 大きな穴を掘りわらを敷き詰め 籾殻を敷いて
生姜をいれ 籾殻 わら 土とかぶせて 生姜は冬眠する。

そんな時期 必ず作るのが生姜のお菓子
きれいに洗った生姜を 薄く切って水にさらし 何回も何回も
湯でこぼして 砂糖で煮詰める。
口の中に 生姜のピリリとした辛さと 程よい砂糖の甘みが
広がって 大好きな手作りのお菓子です。
  
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生協の「白石さん」

2005-11-25 | Weblog
生協の「白石さん」という本が ベストセラーになっていると
聞いて 早速読んでみた。
農工大の生徒さんが 寄せる生協への 注文苦言 そして恋の悩み
など 寄せたカードの質問に 「白石さん」が丁寧に 大人として
若い 書生さんに書いた返事集です。

短い文章の中に ほのぼのとした「白石さん」のお人柄や 人生観
を 味わうことが出来ました。

氷が解けると 何になりますか?
 春になります。
 水になります。
黒の反対は 何ですか
 白です。
 ろくです。
こんな 具合の 問答で 若い学生さんに聡 自分も一歩下がって
反省する。 昔はこんな大人が一杯いたのに と思います。
親の元を離れて 暮らす我が子は 周りの他人様に 教育していただき
成長するのだと思いました。
農工大の学生さん 大根踊りも大事ですが たまには 故郷の
母にも 電話で 声を聞かせてください。
お願いします。
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ジョウビタキ

2005-11-24 | 自然
ストーブを出したほうがいいか まだ辛抱するか 一人で思案
していると 義父が元気だった頃 辛抱の足りない嫁を察して
猪子がこないと コタツは出さないものだ。と釘を刺されていた。
田舎では 全てがまだ旧暦でする行事が多い。

稲つくりの重要な水も 我が家は先人の苦労で出来た溜め池に
お世話になっている。 年に数回の草刈 暑い夏の池干し
鯉の稚魚の放流 そして池守の係りは天候や 台風 稲の生育
状況を見定めつつの 水門の開け閉め と大変だ。
一年が終わると 見守っていただいた水神様に感謝の祭りが
ささやかに 行われる。祭壇には 大根 白菜などそれぞれの
自家菜園のもの 果物 魚などが供えられ 正装した神主が
感謝を述べ 水利組合の代表が 頭を垂れて感謝する。

この行事が終わると いよいよ冬が来る感じがするが 私は
庭に 昨日から飛んできて 盛んに縄張りを主張して鳴く
ジョウビタキを 確認して冬を迎える準備を 急がなくては
と 一人つぶやいた。
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むかご

2005-11-21 | 自然
里山近くの 田舎に住んでいると 休日には一目で街からやってきた
と 察せられる人を よく見る。
この青空のもと 黒いこうもり傘を片手に うろうろと。
そうです 「むかご」がお目当てなのです。 
木々に絡まる自然薯のつるは 秋一番に黄色くなる そしてその
葉の付け根には 小指ほどの「むかご」の実を付ける。
その根は天然の山芋で これまた珍味で 秋の楽しみな食材です。
木々に絡まるつるを 首が疲れるくらいに見上げて 
見つけるとその下に こうもり傘を 上向きに広げ枝をゆする。
完熟した実は ぽてぽてと傘の中心に集まる。

フライパンでから炒りし 少しの塩コショウでつまみに ご飯と
一緒に炊いて 秋をたべる。田舎の楽しみです。
根の方は 深く曲がりくねっているので 完全な形で掘れたものは
珍重され 自慢話になります。
何しろ 掘る時に苦労するので つい愚痴も出る。
そこで 酒席でわけの分からないことで絡む呑み助を
この地方では 山芋を掘ると言う。
焼酎がなくては 夜も日も明けぬ この在所の 名言だと 下戸の
私は思います。
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あかぎれ

2005-11-15 | Weblog
窓から見える けやきの木が 日に日に裸になっていくのを
見ていると 冬が近づいているのを感じるが それにもまして
今朝 ああーー 私の冬が来たと直感した。
足のかかとの ピリッとした痛さ。 あかぎれです。
小さな一本のあかぎれ 
二、三年前から 必ず冬の訪れとともに 出来るのです。
歳のせいか 手入れの悪いせいか 靴下をはかないせいか
全部が原因か とも思うが いかんせん私の冬の 小さい悩み
です。

私は 一年中靴下をはかない。靴下を履いていると 自分の
足と大地 つまり地球との間に他人が介在しているようで
直接自分で確かめる という行為が妨げられるような気が
するのです。
もって生まれた性格か 育ちのせいか いずれにしても
何事も 自分で確かめて からでないと行動しない性格は
可愛いくない 女になつている。
時には 他人の言葉を素直を聞き 騙されることも
あったほうが 女としては可愛いい ような気もする。

いずれにしても この小さなあかぎれと この冬も 付き合う
ことになりそうだ。
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スクランブル交差点

2005-11-14 | Weblog
久しぶりに 街に出た。 歳をとると人ごみに出る
のが 億劫になる。 よほどの用事がない限り買い物も
近所ですませるか 我慢する。
でも 昨日はお天気もよかったし デパートでパッチワーク
展を やっている事だし と自分に言い訳をしつつ 
しなければならない家事に目をつぶり 出かけた。
パッチワーク展を見て買い物をするべく 交差点に立って
信号を待っていると 不意に旧姓で呼ばれた。
振り向くと なんと学生時代の友達 それも仲の好かった
友達。
故郷を遠く離れて この街で会えるなんてーー
お昼を一緒にたべて 積もる話を旧姓で呼び合って
した。
自分の旧姓を聞くなんて 何年ぶりだろう。
懐かしさが 体中にあふれた。
とても うれしい 初冬の一日でした。
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石蕗の花

2005-11-11 | 自然
我が家の 猫の額ほどの庭も 季節を感じて 石蕗の花
が咲き始めた。
春先には 新芽を摘み 指先をあくで真っ黒にして おいしい旬
を いただき こうして秋に山吹色の黄色い花を 見ていると
得した気分になる。

この石蕗の花を見ていると 大好きな向田邦子の 短編の
「花の名前」を思い出す。
花の名前も 魚の名前も 野菜の名前も 無頓着な男と結婚し
特訓して教え込み 魚の鱸と鰡の区別もつくように なった頃
夫が浮気した相手が 「つわ子」という名前だった話。

描かれている 女性の雰囲気が 向田さんの筆で 石蕗の花の
姿とそっくりに描かれていて 彼女の感性の素晴らしさを
感じる1遍です。

我が家の亭主も 花より団子の 無粋な古い男なので
剪定を始めると あれもだめこれもだめと 口うるさく
女房が言うので 秋の一日は揉め事の一日となります。
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イタリアン

2005-11-08 | 食べ物
二人共 年金暮らしをしていても 趣味の仲間の若い
人たちと おいしいイタリアンを ご一緒することも多い。
今まで食べたことのない味だけど すぐに馴染み
本当においしいと思う。定期健診で肥満ですよ と注意
を受けていても 卑しい食欲はやまらない
まして シェフが太った体系の人だと 食べる前から
おいしいだろうなあ と涎が垂れる。

外食を好まない亭主と暮らしていると 毎日台所に立つことに
なる。
まして 自家用の米を耕作している身であれば 我が家は
毎日 お米のご飯が登場する。
ご飯のおかずとなれば 当然昔からの 惣菜となる。
考えて見れば この歳になるまで おかずといわれる
料理を作ってきて 大げさに言えば自分の舌頼み。
つまり 子供の頃から食べてきた 母の味を下敷きに
しているのだと思った。
そんな「おかず」を食べていると 子供の頃のことや 父や母の
事 そして 遠い過ぎた昔を 鮮明に思い出すから不思議だ。
自分に摺りこまれた 記憶が味付けに深みを増すのだと思った。

今晩のおかずなにに しようかーーー

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かぶ

2005-11-07 | 食べ物
今日は 暦の上では立冬だというが ここ宮崎では
日中は二十五度以上なると 予報が出ている。

そんな 初冬の声を聞くと 断然冬の野菜がおいしくなる。
我が家の かぶはまだ握りこぶしくらいの大きさだが
この時期の かぶがこれまたおいしい。
土を洗い落とすと 何にもたとえられない 純白の肌を
見せてくれる。
薄く皮をむき この時期は厚めの輪切りで 出し昆布と 
鷹の爪の輪切りを入れて 三杯酢漬けにする。

そして 食卓に登場させるとき これまたとっておきの
切り子もどきの 大振りの漬物鉢に入れる。
所帯を持って 六回の引越しにも割れずに ついてきてくれた
律義者です。
スーパーに行けば 二人で食べる分くらい漬物は いくらでも
手に入るが やっぱり 自分で作ったものはおいしい。
それに おいしいといってくれる人が いるのも
うれしいことです。
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あまざけ

2005-11-06 | 食べ物
農業を 生業にして生きている人たちにとって 自然の
力は どうする事もできず 謙虚に向き合って 生活
していたのだろう。
その証拠に 私の住む 三十戸余りの 集落にも 神社が
あり 一年に四回の祭礼が執り行われ 四軒の所帯が
一年間 当番をする。

なかでも 秋が始まりで 注連縄が新しくなり 神官が
お祓いをし 神楽が奉納される。
地区の住民が 境内の筵の上で 酒を酌み交わす。
その年 厄を迎える人は 酒やせんぐ餅を奉納する。

昔は 子供相撲もあり にぎわいをみせたそうだが
今は 高齢者が多い。 
結いのこころは 消えても その名残が残っているようだ。

私も田舎風の煮しめ 膾 ちらし寿司そして甘酒をつくる。
均分相続を 法律がうたつても 本家の嫁の意地と
プライドだけで。


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