美味しいぶどうが 出始めました。
私が子供のころとは 比べ物にならないくらい 品種改良され 種なしだの 皮ごと食べられるだの 粒が大きいだの 昔からの品種のブドウは 姿を見ることが少なくなりました。
そんなこの時期 私には忘れられない ぶどうの思い出があります。
それは 10年ほど昔になるでしようか
来客か何かで 夕食に手間暇かけることになり 品ぞろえのよい大きなスーパへ バイクで買い物に行きました。
やれやれと 帰宅しレジ袋を下ろし さてバックは? あれ ない バックがない どこにもない。
頭の中は真っ白です。 バックには大事なものをたくさん入れていました。
こりゃいかん 急いで買い物をしたスーパーへ直行し レジのお姉さんに バックの忘れ物はなかったか 聞くけど 他人事のような返事です。
すぐ引き返し いつもの近所の郵貯に駆け込み 私のカードの紛失届を出し 駐在所に駆け込み 若いおまわりさんに 落ち着いてと諭され
バックの紛失届を出して 自宅へ帰りました。
人間の思考は 下へ下へといくらしく 落ち込みは 激しくなります。
その時電話が なりました。
買い物をした スーパーからでした。 バックの中身で 私がわかったようです。
親切なお客さんが 事務所に届けてくださったようです。
それを レジのお姉さん達は 共有していなかったようです。 危機管理がなっちょらんと 腹を立てても 自分が悪いのです。
そしてスーパで 立派なぶどうを 二房買い 再び駐在所へ行きました。
近隣の駐在所にも 連絡してあったようで 取り消していただきました。
すみませんと 深く頭を下げどうぞと 持参したブドウを差し出しましたが 若いおまわりさんは 拒否されました。
そこで 私はどうしたと思いますか?
ぶどうの包みを 少し開け 一粒私の口に入れました。 甘く美味しいぶどうでした。
そして 私のお裾分けだったら 食べてもらえるでしょうと 深く頭を下げて 駐在所を後にしました。
我ながら よくやったと思いつつ 赤面しています。 あれ依頼 駐在所のお世話にはなっていません。
あの時の 駐在さん今 どちらの勤務でしょうか?