貧乏な家庭で育った私の好物は それなりの美味しいものです。
私の地方では 小麦粉の薄皮にあんこを巻いた家庭の手作り お菓子を大砲巻きと呼びます。
物騒なネーミングですが こんな大砲なら うれしいものです。
畑からの 取れたてのえんどう豆を ゆっくり餡子のように煮ていきます。
砂糖と塩を少し入れ練り上げます。
きれいな緑色は 初夏のいろです。
卵焼きのフライパンで ホットケーキのもとを流し クルクル巻いて出来上がりです。
母のかっぽう着の裾をつかみ 背伸びして見ていた遠い遠い 昔が思い出されます。
例年より 寒いとか温かいとか あいさつ代わりにしていましたが 四月の暦も残り少なくなりました。
庭のイペイの木 今年は咲くのかなあーと 見上げていましたが 大丈夫よと 今黄色い花をたくさんつけています。
二年前に 脳梗塞で倒れた穴熊さん。 介護三の判定を受け 一週間に三日のデイに通い 元気にしていましたが 四月の初めに立てなくなり あちこち走り回り 受け入れていただく施設を探し とうとう施設に入所となりました。
あんなに喧嘩ばかりしていたのに この寂しさはたとえようがありません。
会いに行けば あんなシャイな男が 涙をいっぱいためて帰りたいと 訴えます。
肩を 痛めている私も どうすることもできません。
恨めしい4月になってしまいました。
食いしん坊の私 おいしいものでも食べれば元気が出るかと 口にしますが 砂をかむ味いです。
婆友が 入れ替わり立ち代わり 来てくれ 何気ない話で元気をつけてくれます。
先日は 町の包括支援センターの若い職員さんが 様子を見に来てくれました。
思いもかけない出来事でした。
これから先 色々助けていただかなくてはなりません。
ありがたいことです。
先のことを 老婆心でいろいろ考えてもなるようにしかならない 今を一生懸命生きるしかありません。
この時期 検索したら色々なマスクの作り方が 出てきますが 遅れながら私も作ってみました。
マスクがない ないと言っている場合ではありません。
自分で作れば 簡単ですよ。
三月に誕生日を迎え 81歳になってしまいました。
いやだいやだと 柱にしがみついても現実は許しません。
電話のベルが鳴っても すぐに腰が上がらず ベルの音が切れてしまいます。
高齢者に電話を掛けるときは 心ゆっくりお願いします。
冷たいペットボトルのお茶を 飲もうとしても握力も弱くなり
こんな便利な道具のお世話になっています。
今朝は マーマレードの瓶づめを開けられず よいしょと腰を上げ
瓶開け 道具にお世話になることになります。
確実に年寄りになっています。
どうすることもできません。
頭の中では 過ぎ去った人生を後悔することばかりです。
アライグマのように手を洗い マスクかけて 毎朝わきの下に体温計を挟み
カレンダーに書いています。
コロナが襲ってきても 握りつぶす元気もありません。
早く 終息するのを願っています。
久しぶりに 大型スーパーに出かけたら 魚売り場が春の肴に代わっていました
この時期 心待ちしていた 鰤の卵も手ごろな値段でたくさん並んでいました。
食いしん坊の私 見逃すわけにはいきません。
早速 夕飯のおかずに登場です。
父は毎晩晩酌をしていました。
丸い飯台を囲んでの 夕食父の好みの肴が必ず並んでいました。
子供たちの皿に少しづつ乗せて 喜ぶ様子を 見ながら 父の晩酌は始まります。
少しご機嫌なると 安い将棋盤を出し父と母の対局が始まっていました。
母のほうが強かったのではないかと 今頃思い出しています。
そんな食卓に よく登場していた 鰤の卵の煮物 父と母そして兄弟たちを 思い出しつつ
箸を運んでいます。
昨日 少し暖かくなったし 少しづつ身の回りもかたずけなくてはと 押し入れに首を入れたら
もう おっさんになった我家の子供が遊んだ ぬいぐるみが出てきました。
親に叱られ 八つ当たりをされたのに 我慢していたぬいぐるみです。
多くのおもちゃは 処分したのに これだけは残っていたようです。
見るからに くたびれています。
この時期 いやなニュースばかりで 高齢者の心も病みそうです。
朝晩頭をなぜて 愚痴を聞いてもらうことにしましょう。
一週間くらい前から 右の腕が痛くて上がらなくなりました。
そうです あの五十肩の痛みです。
腕のあげたりおろしたりが 涙が出そうです。
湿布を張ったり 温めたりしながら 機嫌を取っていますが 忘れて右腕を伸ばした時は
助けてーと 叫びたいくらいです。
右腕をかばいつつ テレビでも見ようと スイッチを入れたら 再放送です。
テレビ局も 大変なんだーと 納得です。
それでもお昼NHKは 織本順吉さんの 老いの葛藤を娘さんが撮影のしたドキュメントの第2章をやっていました。
明日10日 続きがあるようです。私のおすすめです。
小さな 残り布が捨てられません。
3㎝5ｍｍ四角の布を １２枚つないでいます。
毎日 毎日 コロナのニュースです。
大変な 世の中になったものです。
そんな中 マスク不足が話題になっていたと思ったら なんと国が マスクを配布するとか ニュースになっています。
二枚づつ配布するのに 一枚200円の経費がかかるとか かからないとか。
マスク配布が どんな効果があるのか 田舎の婆には 予測はできません。
それとも マスク二枚も購入できない 国民への温かい配慮でしょうか。
もっと 大事な対策があるのではないかと 田舎の婆は 怒っています。
医療の現場 の方々のご苦労はもとより 介護の現場の方々や 幼児や子供を預かっている現場の
方々のご苦労を思うと 感謝の言葉しかありません。
お財布が 少し出来上がりました。
眺める財布です。
ぐずついたお天気ながら 少しづつ春の気配です。
人生たたむくらいの 年齢になりながら 世間や毎日の暮らしに ついていけません。
若いころ 面白半分に手相を見てもらったら「あんた 晩年はいいねー」と口八丁の占い師の言葉を
信じていましたが 連れ合いの穴熊さんの介護に 忙しくしています。
新しい発見の毎日で 工夫と自分を激励する毎日です。
これが反対でなくてよかった まだ元気だし喧嘩もできるではないかと 自問自答の毎日です。
古い布を広げて眺め 元気をもらっています。
暦もめくったことだし 色々八十路の婆の 愚痴を聞いてください。
色々心配してくださったお方 すみませんでした。 ありがとうございました。
このポーチ 幅20㎝ 深さ20㎝です。
