気まぐれ日記☆着物の小部屋

2007年耳下腺癌の手術で顔が変わり、生活が一転。街歩きと着物と芝居のブログをどうぞ宜しく♪

桐生織物工場見学 

2010-04-30 00:27:41 | 旅行

 皆さんいろいろな工場を見学されたことがあると思いますが、

織物工場は見たことがありますか?

 

28日、立川G店の主催で、工場見学に行ってきました!

大きなバスに25、6人なのでゆったりのんびりの大人の遠足。

ただし雨  午後は晴れるといってたのに、ずっと雨・・・・

でも、皆さん着物に情熱を燃やす方ばかりなので、綿あり、ウールあり、

ポリエステルありの、お着楽カジュアル着物でそれなりに素敵でしたよ。

 

最初は合資会社・後藤の見学 帯を作っています。

古い建物でしょ?

のこぎり屋根の工場です。

創業は明治3年、この工場は明治8年のもの。まだまだ現役

内部は広い。意外と明るい。

南側の窓だと、時間によって光が変化してしまうので、窓は全て北側の屋根についている。

光の変化の影響を受けず、安定した明るさを取り入れているのだそうだ。

織物は細かい作業ですものね。人工照明のない時代の工場はこんな工夫が大切。

大きな工場なのに、稼動しているのは数台。

働いていらっしゃる方はベテランばかり。

今の時期は七五三の帯を織っているそうだ。

 

 糸巻く作業。沢山の機会を一人で管理している。

使用糸。 細い。縦糸は4000本も使うそうだ。

 

隣の大正時代の建物で、帯の出来上がるまでの工程を聞く。

手にしているのは原画。京都の絵師さんに依頼する。

 

原画から起こした拡大図。細かい方眼に模様を書き込んである。

帯は織り始める前の工程の方が、何倍も大変なのだそうだ。

 

明治時代の見本帳。ため息が出るほど美しい。

復刻はできないそうだ。これほど細い絹糸がないそうだ。

 製品の一部。

 

次に行ったのは、着物の染めとおりの、泉織物。

 

染の釜。3つある。意外と少ない。

着物の反物を織っている。

紋紗(生地の一部に透かしを入れる)など、難しい織物も作っている。

お召しの糸に強いよりをかける古い機械もあった(木製)

桐生に、一台しかないそうだ。

絞り染め。

このコードみたいなものは何でしょう?

これも絞り染め。コードに布を巻いて開くとこんなよ。

これを反物の幅に伸ばす。

右は5回の染を繰り返した反物。

写真ではわかりにくいがとても凝っている美しいものだ。

ずべて一点物の製作だそうだ。

創意工夫と いい物を作ろうとする情熱に頭が下がる。

着物も反物も帯も、機械化が進んでいるのだろうと思っていたが、

意外と手作業の部分が多く、熟練の技術が必要とされているのがよくわかった。

 

これからは着物を着るたびに、この大変な工程に思いをはせることになりそうです。

着物が衰退している今、長い年月培われた技術がどうなっていくのか、

心配になります。

日本の技術、絶えさせてはいけませんね。

とはいっても庶民には気楽に沢山は買えません。

買う人がいなければ衰退していく産業です。

何とか技術を生かす方法を考え、生き残って欲しいと思います。

 

手間のかかった日本の布は美しいですね。

 

 

 

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4 コメント

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凄い! (夢路)
2010-04-30 21:29:31
とてもいいものを見せていただきました。
お着物に目のない皆様、さぞや心弾まれたことでしょう。
着物も帯もこんなに手が掛かるものとは知りませんでした。
お着物が高価なわけがこれでよく分かりましたよ。
殆ど着なくなったお着物ですが、大事にしていきたいと思います。
いいお勉強をさせていただきました。有難う!
返信する
Unknown (夢路さん)
2010-05-01 09:11:22
 高価なものには高価な理由があるのが
よくわかりました!!
夢路さんもお持ちのものは大事にしなくては
もったいないですね。

見学は製品を勧められる事がないのがわかっていたので、
とても気楽に見ることができました。

でもね~。デパートではないので
こんなに手がかかっていても
ワリとお安いのです(買えないけど)
これでもとが取れるのかと思いました。
返信する
桐生織物 (だんだん)
2010-05-01 12:53:20
着物を着る銀河さん、いい経験をされましたね♪
西陣に対抗する桐生は有名で、名前だけは知ってますが。
親戚の叔母さんが、京都西陣の帯製作の人に嫁ぎました。
母と招待されて行ったことがあります。
職人を雇っての工場経営で、傍目にも景気がよさそうでした。
町が全部織物屋で、ガッチャンガッチャンと凄い音たててた!
今は機械化も進歩して、静かなのかしら?
透き通るような涼しげな浴衣の帯を貰いました。

民族の着物、着る機会を多くしたいなぁ、と思っています。


返信する
だんだんさま (☆銀河☆)
2010-05-06 10:28:27
 す、すみません
お返事遅れまして

連休中、パソコンに触ることもなく
日が過ぎてしまいました。
パソコンに近づかないなんて久しぶり!
パソコン中毒返上よ

機械の音はがっちゃんがっちゃんと
とてもうるさかったです。
帯となると織が複雑で、機械化できる程度にも
限度があるようですね。
使っている機械も本体は10年から30年
位経っているようでした。
でもね~、機械は20台以上あるみたいでしたが、
稼動しているのは3、4台
それでも桐生一番の織物工場で、
映画「SAYURI」でつかった帯は全部織ったと
言ってました。

叔母様のところが織物工場だったのですか!
透き通るような紗の帯いただいたなんて
いい思い出ですね。
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