気まぐれ日記☆着物の小部屋

2007年耳下腺癌の手術で顔が変わり、生活が一転。街歩きと着物と芝居のブログをどうぞ宜しく♪

こまつ座 「父と暮らせば」 6月・7月の芝居

2015-07-20 12:23:27 | 芝居

 この数年、観劇記録を手抜きしている。

でも、この芝居の感動だけは 少しでよいけど、書いておかなくてはと思った。

何となくキナ臭い今だから、今こそのお芝居です。

             

 

7月14日 「父と暮らせば」 こまつ座  作・井上ひさし  演出・鵜山仁 新宿サザンシアターにて

                         出演・ 辻 萬長、 栗田桃子

 

 あらすじ

    原爆の爪痕が残る広島。 

  美津江は原爆を生き延びたが、親友や周囲の人たちを数多く失った。

  生き残った苦しみから、幸せになってはいけないと自分に言い聞かせ、静かに暮らしている。

  そこに現れた父親。

  娘の幸せを願う父は、優しくも壮絶な会話を通して、娘に幸せな日常を取り戻す大切さを説く。

 

 井上ひさしが、残された膨大な被爆者の手記を参考に編まれた戯曲だそうだ。

この芝居を見るのは3回目。映画を含めれば4回目。 (映画は、宮沢りえと原田芳雄が主演、数々の賞を受賞している)

1回目は、名もない劇団で見て、感動の涙を流した。

そして こまつ座で一度見て、今回また見に行った。

何回見てもこんなに泣ける芝居はこれしかない。押さえないと号泣しそうになる。

  

 火の手が迫る中、生き埋めになり、動かすことのできない父親を見捨てざるを得なかった娘。

罪の意識から抜け出せない娘を、優しく幸「せになっていいんだよ」と諄々と説く父。

そして父は言う。

「未来永劫、こんな思いを人に味あわせてはいけんのです」 

 

父娘の魂のぶつかり合いを通し、平和の大切さを、幸せとは何かと訴える作品。

息を飲むセリフの応酬。

2人芝居なのに全く飽きずに引き込まれる。

父親の娘に対する愛情、父親に対する娘の愛情、お互いを思いやる気持ちの深さに感動してしまう。

 

 日本語が、広島弁がとても綺麗。

セリフが全部聞き取れる。

演じる辻萬長、栗田桃子の名演。 (栗田桃子は個性派俳優・蟹江敬三の娘と初めて知った)

これぞ芝居の醍醐味です。

 

その他7月の芝居

            

            歌舞伎鑑賞教室の演目。尾上菊之助が主役。 国立劇場が満員御礼。 

            若い菊之助が、平知盛をどう演じるかと思ったが、繊細で力強くて、思った以上の出来だった。

                      

              友人が招待券をゲット。若い劇団の発表会のような劇。

              演劇的にはまだまだだが、いかにも若者の劇と言うエネルギーがあった。

 

6月の芝居

       

       国立劇場の歌舞伎鑑賞教室の演目。

      歌舞伎教室は歌舞伎初心者が対象で、前半で歌舞伎の解説、後半で歌舞伎を見せる。

      解説では、舞台上で、普通の男性が化粧をし、衣装を着替え、女形に変身する様子を見せた。

      みるみる様子が変わっていく役者を見て、見学の高校生たちが驚きの反応を見せていて面白かった。

      ただし、演目は地味だったので、ほとんどの高校生が寝ていた。

      高校生が好きそうな演目を選ぶことができなかったのか?演目は選択ミスだった。

 

弦楽四重奏を聞くのは初めて。友人からのお誘いだった。

一見地味な4人で、パフォーマンスもないが、陰影のある演奏が素晴しくて、感動してしまった。

弦楽四重奏の素晴しさを堪能した。

 

7月はもう一つ、13年間再演を待ち続けた芝居を見に行きます

こちらのブログは後日ね

 

 

  

コメント (11)
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