目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

あだたらスノーシュー

2010-12-28 | 山行~スノーシュー

標高 約500m 福島県

2009年12月27日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:10あだたら高原スキー場駐車場9:35--(レストハウス)--9:50登山口--10:30休憩10:43--11:20勢至平(昼食)12:30--(馬車道)--13:50スキー場

軽く歩こうといっていたら、本当に軽くなって、もの足りなかった。少なくとも、くろがね小屋までは歩いたほうがよかったかな。スタート地点は、あだたら高原スキー場。ここから安達太良山の中腹にある勢至平までの雪遊びがてらスノーシューで歩いた。

スキー場の駐車場には、9:10到着。下が凍結しているところがあり、それを避けて駐車する。これから山に入っていくという人は少なく、ほとんどがゲレンデでこれから滑ろうというスキーヤーとボーダーだ。身支度を済ませ、レストハウスのトイレに寄る。

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左:あだたら高原スキー場の駐車場 右:登山口

レストハウスからスキー場を右へ右へと回り込んでいくと、ゲレンデの端に登山口がある。そこからゲレンデを眺めると、少し土が露出しているところがあった。スキー場の雪はちょっと少なめといった感じか。

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トレースのついた林の中に入っていくと、もうさっそく登山者とすれ違う。年配の方々のパーティ3、4組。昨日くろがね小屋にでも泊まっていたのだろうか。お早い下山だ。

しばらく進むと、あだたら渓谷自然遊歩道の看板が出てきて、橋を渡る。この辺りからはしまった雪で歩きやすい。風のない、時折日のあたる道を登っていくと、汗が噴き出してくる。樹林帯に入る手前で休憩にする。10:30

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右:少しガスっているが、奥に市街地が見える

ゲレンデの印象とは打って変わって、高度が上がってくると雪は多い。木の梢にも雪がたまっている。それだけ雪があっても、スノーシューは沈まなくていい。さくさく前進できる。そのうち急に目の前が開けてきた。ちょっとガスっているのは残念だが、下界の景色が右手に広がる。

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左:勢至平から安達太良山山頂を見る。別名乳首山 右:勢至平の指導標

勢至平には11:20到着。風が強いので、トレッキングはここで終了にし、ランチタイムに。とそこへ下から勢いよく登ってくる単独行の兄さんが現れる。郡山から来たという、この山の常連さんだ。勢至平を突っ切って、安達太良山山頂へ直登、日帰りするという。冬のこの時期だからこそ歩けるショートカットコースだ。彼は坪足だったから、場所によっては太ももあたりまで、ずぶずぶに雪にはまっていた。

08img_3016 お湯を沸かして、ランチタイム

勢至平の奥にわれわれも入り込んで、なるべく風の当たらない場所を選び、レジャーシートを広げる。安達太良の山頂を間近に見ながら、あったかごはん。

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ランチの後は、アニマルトラッキング。動物の足跡がいたるところに残っていて、これは鹿、これはウサギと見ながら、歩くのも楽しい。

002img_3020 アニマルトラッキングへGO!

12:30下山開始。来た道をピストンで戻るのはつまらないので、帰りは登山道ではなく、馬車道を下る。途中でスキー場を一望できるところに出る。ここまで来れば、もうすぐだ。夏場にはできない登山道間のショートカットを繰り返す。雪に覆われているからこそできるワザだ。スキー場には13:50に到着した。

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この日の宿は、岳温泉扇や。口コミで高評価を得ている老舗の旅館だ。部屋は狭く駐車場ビューで今イチだったが、温泉は広くてくつろげたし、料理もうまかった。あだたら酵母牛はやわらかくておいしかったし、締めの鶏ごはんもよかった。デザートの牛乳ゼリー柚子ソースもさっぱりしてイケる。翌朝チェックアウト後のお見送りの際に、いつまでも手を振ってくれていたのは非常に印象的だった。

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サバイバル~服部文祥の世界

2010-12-26 | 山・ネイチャー・冒険・探検の本

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かなりの奇人で驚いた。先日、TBSの「情熱大陸」に登場した、かの服部文祥氏を見て私が感じたことだ。三分搗きの玄米と調味料しか持たず、他の食糧は調達しながら、つまり獣を狩ったり、魚をとったりしながら、山を縦走するわけだから、変わった人であるとは想像していた。でもここまでとは。

鹿を仕留めたときには嬌声を発していたし、その獲物を引きづっていく様は、嬉々としていて滑稽に見えた。われわれは猟の現場はまず見たことがないから、そのせいの違和感なのかもしれないけど。岩魚もじゃんじゃん釣っていた。これらのシーンは、すべて彼の著書にも盛り込まれている。読むと、出てくるわ、出てくるわ、蛇やかえるも捕って食べると書かれていた。

いずれは読もうと思いながらも、「サバイバル」と謳うくらいだから、軍隊チックなのか、相当なキワモノなんじゃ?と興味津々ながらも、すぐに手にとって読もうとは思わず、後回しとなっていた彼の著作。けれども、この番組をきっかけに読み出してみたら、止まらない。面白くて。

そもそもが、氏の山行は凄すぎる。最初の著書『サバイバル登山家』の冒頭には、知床半島19日間の縦走記録が出ている。山ではまだ冬といえる3月下旬に出発する。キタキツネに食糧を大量に持っていかれたり、大寒派が来て雪の中に3日間閉じ込められたりと難行苦行が綴られている。

夏場の日高山脈縦走25日間というのもすごい。山中で台風に見舞われ停滞し、その間豪雨と沢の増水に苦しめられる。いったいどうなるのかと手に汗握るスリルと、ふるチンに合羽だけの格好で外を歩くという滑稽さで笑える。冬の記録も驚く。北アルプス上の廊下縦断。雪崩に遭ったとしても、凍死したとしても、ちっともおかしくない。ちょっと自制気味の黒部にしても、かなり無茶している部類に入ると思えるのだが……。

こうした先鋭的な、自然と対峙(融和なのか?)した登山の行き着く先が、彼にとっては「サバイバル」なのだろう。夏のサバイバルは、山菜や岩魚を主に食糧の調達には事欠かないが、冬場は、食糧の確保が大変だ。そこで、銃をもっての獣狩りとなる。彼の場合は鹿狩だ。そして『狩猟サバイバル』となるわけだ。

彼は冬にまさにそれを実践してしまうわけだが、これまた、かなり無茶してしまっている。冬にタープと焚き火で泊まるのは、寒すぎだよね。無人の家や廃屋に勝手に上がり込んでしまうのは、やはり寒すぎるから、ちょっとでも快適さを求めてしまうということなんだろう。

この本の中でもっとも怖いシーンは、鹿の頚動脈の切断だった。初めて仕留めた鹿は、「ボヘェェェェェ」って大きな声で鳴いたと綴っている。これってもう情景が目に浮かんでしまい、私はダメだった。奈良や丹沢の人馴れした、あの目がクリクリした鹿さんたちを思い出すしね。

ともあれ、次の彼の山行には興味がある。どこをどういう手法で登るのか。そしてその山で何が起こるのか、それにどう対処するのか。彼なりの思考と手法で切り抜けるのだろうが、楽しみではある。さらなるサバイバルの続編に期待したい。

最後に、彼が敬服しているとする伝説の猟師デルス・ウザーラについて蛇足。大昔にテレビで黒澤明監督の同名のタイトルの映画を見たのを思い出した。たしかデルス・ウザーラは、シベリアの奥地に探検(測量?)に来たロシアの軍人たちのガイドをする。そのときに森の中で神扱いされている白いトラが現れて、デルスが会話するのだ。自然を知り尽くし、自然への畏敬の念をもつデルスの姿勢に、同行したロシアの軍人たちが皆目を覚まさせられる。そんな話だったと思う。映画自体はかなり地味で、興行は失敗だったんじゃなかろうか。

『百年前の山を旅する』は1122メートルの記事参照

サバイバル登山家
クリエーター情報なし
みすず書房
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馬頭刈山・鶴脚山

2010-12-25 | 山行~奥多摩・奥武蔵

馬頭刈(まずかり)山 標高884m 鶴脚山 916m 東京都

2010年12月23日(木・祝) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:30払沢ノ滝駐車場8:40--(9:00千足)--(9:28小天狗ノ滝)--9:30頃天狗ノ滝9:40--10:00綾ノ滝10:08--(10:40つづら岩)--10:50休憩11:00--11:36鶴脚山11:41--11:58馬頭刈山(昼食)12:40--(茅倉)--14:10払沢ノ滝駐車場

まさに冬本番。払沢(ほっさわ)ノ滝駐車場(20台くらい駐車可)に着くと、気温は2℃だった。猛烈に冷えている。左下の写真奥に見えているきれいになったトイレに寄って8:40出発。幹線道路に戻り、千足方向へ歩く。この道路は、歩道がきちんと整備されているので、時折車が来るが歩くのに不都合はない。

学校を越えてしばらく歩くと畑が出てくる。何とそこには霜が降りていた。かたわらの松葉菊は凍り付いていてプリザーブドフラワーのように見える。千足のバス停を過ぎると、すぐに道標に従って林道へ右折。どん詰まりまで登っていくと、そこから登山道になる。

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左:払沢ノ滝駐車場 右:小天狗ノ滝

薄暗い杉林の中を進むと、すぐに分岐が出てくる。われわれは左へ巻いていく天狗ノ滝コースをとる。まず現れるのは小天狗ノ滝。滝から流れてくる渓流には小さい岩魚が4尾ほど泳いでいた。

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左:天狗ノ滝 右:綾ノ滝

小天狗のすぐ上に天狗ノ滝がある。9:30頃到着し、マイナスイオンを浴びながら、しばし休憩。滝坪の前を横切り、反対側を登り返していく。すぐに綾ノ滝が見えてくる。名前のとおり絹の反物が目の前に投げ出されているように見える。流れ落ちる崖に突起がほとんどないからだろう。スローモーションで水が落ちてくるようにも見え、不思議な感覚に陥る。

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左:馬頭刈尾根まで続く急な上り 右:つづら岩

綾ノ滝からは急な上りが延々と続く。まず杉のうす暗い林を抜け、日のあたる樹林帯へ上がる。急斜面には巨木が立ち並んでおり壮観だ。圧倒される。風もなく、ぽかぽかしていて、一汗かいたころ、10:40馬頭刈尾根に出る。ここにはクライミングの練習場でもある「つづら岩」がある。今日は壁に取り付いている人はだれもいなかった。適当な休憩スペースがないので、先へ進む。

岩と岩の間を抜けて、北側に出ると、冷たい風が吹き付けてきた。しかも日陰で、突然冷蔵庫に放り込まれた感じだ。ぶるぶる震えながら、すぐに1枚重ね着する。ほどなくして下界の街並みが見えるちょっとした休憩スペースを見つけ、ティータイムとする(10:50)。風も来ないいい場所を見つけた。セブンイレブンで買った100円シリーズ菓子のあんドーナツをほおばる。甘くておいしいが、かわいらしいサイズでえらい少量。女の子用なんだろうか。 

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左:振り返ると大岳山 右:鶴脚山山頂

稜線からは大岳山がよく見える。ここから近いので大岳山から御岳山へ抜ける人もいるはずだ。11:36鶴脚山山頂に到着。こぢんまりしている。テルモスのお茶を飲んでいると、先ほど、見晴らしがよく陽だまりの快適そうな場所でお食事中だった、単独のご婦人が追い越していった。この辺りは、交通の便が今いちで、登山口に目だった駐車場もないから、人が少なく静かだ。とはいえ、この後何組かとすれ違っているのだが。

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左:馬頭刈山山頂 右:セブンイレブン買出しの昼飯

鶴脚山からは、残念ながら下る。下って下って登り返す。右手には樹間から富士山が見える。風が強いのか雪煙を上げている。馬頭刈山山頂には11:58到着。富士山の雄姿を期待したが、木が視界を遮っていた。ちょうどそのお山がある方向にだけ、木が生えているのだ。

昼飯は、セブンイレブンで買出ししたもの。おにぎり、かにサラダ、そして新発売の「スミレ」。札幌のお店の名前がそのまま商品名になっている。みそ味のワンタンだ。油の多い、どぎついラーメンスープにぺらぺらのワンタンといった風情。今いちかな。

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左:樹間に見え隠れする富士山 右:茅倉付近の杉と竹のやぶ

12:40下山開始。鶴脚山を越えてすぐの分岐から、茅倉方面へ下りる。下っていくと、つづら岩が小さく見えた。暗い杉林の急斜面をどんどん下りる。最後はひょろひょろの若い杉と竹が混在しているやぶが出てくる。まずお目にかかれない杉&竹のハーモニー。この後すぐに目の前に民家が登場し、林道に出る。払沢ノ滝駐車場には、14:10に着いた。

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“Born to climb”山野井泰史

2010-12-21 | 山・ネイチャー・冒険・探検の本

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山野井氏は、「生まれついてのクライマー」なのではと思わせられる。小さいときから壁をよじる。自然と壁があるところへ足が向かう。そこへ行くのにどんなに困難が待ち受けていようと、まっしぐらにそこへ向かって歩いていく。磁石に吸い寄せられるかのように。山のために生活があり、生活が山と一体化している。彼の著書や彼を描いたノンフィクションを読むとそう思わざるを得ない。

私とは同世代であるが、彼を知ったのは遅い。ヤマケイの丸山直樹著の「ソロ」という連載でだ。その連載は1冊の本にまとめられ、発売と同時くらいにさっそく買って読んだ。過去の手帳を繰っていくと、1999年の年初にこの本のことがメモってあった。すごい人間がいたものだと、このときに驚嘆したものだ。ただしあまりにも自分とは違う世界にいるので、ある種フィクションの世界を読んでいる感覚だった。この頃の彼は絶頂期で、輝いていた(今も!)。チョ・オユー南西壁をソロで登った頃だ。

この『ソロ』から10年以上経って、先ごろ山野井氏本人の著作『垂直の記憶』がヤマケイ文庫から出た。ヤマケイもついに文庫を出すようになったのかと思いながら、思わず手にとって購入してしまった。いずれは読もうと思っていたが、単行本だとどうしても持ち運びに不便だから、億劫になるんだよね。

この本は『ソロ』と内容がかぶるけれど、本人が書いているから視点が違ってまた面白い。『ソロ』は文章が気負いすぎていて、読みにくかったが、本人の記録は、すんなりストーレートに事実としてあったこと、感じたことが書かれているので、読みやすい。また読み手のほうも感情移入しやすいしね。

最後の章は、あの有名な生還劇のギャチュン・カン北壁の記録。これについては、『凍』で詳細が書かれているので、読み比べてみると面白い。

『凍』も文庫になってから読んだ。ギャチュン・カンのベースキャンプに入るまでが、物語の導入でまったりしているのだが、すぐに緊迫したシーンの連続になる。字面から想像して読んでいくと、尋常ではない寒さと、くたくたどころではない疲労の最果てに直面して、怖すぎて文字どおり身がすくむ。『凍』はノンフィクションの旗手、沢木耕太郎氏の筆によるもので、読ませてくれる。この壁で起きたことを重層的に次から次へと書き連ねている。その筆致に圧倒され、われわれは氷の壁にいつの間にか取り残された気分になるのだ。おお怖。

山野井氏のパートナーである妙子さんの記述もいい。芯の強い、いつも前向き、頼れるお姉さん(?)で、じつは世界的には有名な女性クライマーということが、いかんなく語られている(『ソロ』ではくさしていたな、たしか)。こんな妙子さんあっての山野井氏だと感じる。

それにしても、こんな生還劇のあとも、めげずに(本当はめげているのか?)元気に自分たちのスタイルで登山を続けている彼らの姿は美しい。
私も山の神とともに山登りを続けるぞ。

ところで、山野井氏の近況は山野井通信に詳しい。私もたまにこのサイトへとんで、へぇーと驚いたり、ほおーと感心したり、ふうんと納得したりしている

垂直の記憶 (ヤマケイ文庫)
クリエーター情報なし
山と渓谷社
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愛宕山・要害山・赤ぼっこ

2010-12-18 | 山行~奥多摩・奥武蔵

愛宕山 標高394m 要害山 412m 赤ぼっこ 409.5m 東京都

2010年1月10日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:33宮ノ平駅9:45--10:53愛宕山11:07--(11:25要害山11:50天狗岩)--12:00赤ぼっこ(昼食)12:43--13:40墓地公園13:50--14:30青梅駅前

聞きなれないこの山々。どこ?と即座に聞かれそうだが、そのマイナーさとは裏腹に登山者やハイカーは多い。けれど仮に一度行ったことがあっても、山の名前だけでは、おそらく何ひとつ思い出せないのではないだろうか。

JR青梅線宮ノ平(みやのひら)駅から和田橋を渡る。眼下には緑色の多摩川の流れが見える。

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左:宮ノ平駅 右:和田橋

吉野街道を右折して進み、1つめの信号を左に折れる。すぐ目の前に道標がある。「天狗岩・馬引沢峠」、「愛宕山方面」と指し示されている山道へ上がっていく。

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左:山の神先陣を切る 右:天狗岩・愛宕山分岐

この道を登っていくと、「この先行き止まり」と大仰な看板が出てくるが、完全無視。まっすぐ進む。 さびしげな目をした犬や吼えまくる犬がケージに入れられている民家を越えると登山道だ。何となくうら寂しい日陰地帯を突き進んでいくと、日のあたる明るい場所へ出る。天狗岩方面と愛宕山方面の分岐だ。われわれはまず愛宕山へ向かう。

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左:青梅の街を望む 右:木肌に張られた「愛宕山」の名札

分岐からあっという間に愛宕山に到着10:53。山名の書かれた札には、最初まったく気づかなかった。突如視界が開けて青梅の街、まずそれに目を奪われるからねえ。おじさんが一人景色に見入っていた。

002img_3052 杉木立の中で地味な要害山山頂

分岐まで引き返し、天狗岩方面に道をとる。すぐに要害山。山頂は杉林の中にちんまりとある。展望もなく、じっとしていると寒いので、通過していく人が多い。われわれも右に同じ。

 

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天狗岩もあっという間に着く。ここで昼食の予定だったが、座れそうな場所はすでに占領されていた。それでも山地図に眺望がすばらしいと書かれていたので、この目で見なければと、天狗岩の先端の方へ移動して青梅の街を一望(右上)。ここで、ごはんというのは最高だろうにと後ろ髪を引かれながらも、先に進む。

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天狗岩のすぐ近所の赤ぼっこには12:00到着。風もあまりなく、さほど寒くない。前面の樹木を伐ったのか眺望もいい。ベンチが置かれており、さもお弁当はここでどうぞと言われているようだった。到着時には人っ子一人おらず、山の神とこの快適な山頂を独占していたのだが、あとから屈強そうなドイツ人らしき男性と日本人の女の子のカップルが来た。このカップルの写真を撮ってあげていると、今度はマウンテンバイクの親子もやって来た。う~ん、やっぱり人が多い!

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12:43赤ぼっこを出発。ほぼ横移動していくと、馬引沢峠に出る。途中の道標に必ずといっていいほど、この名前が出てきたが、これといって特徴なしの一分岐としか思えない。まあ交通の要衝ということで。この峠には産廃処理場が隣接している。一般人が入れないように周囲に柵をめぐらしていて、立入禁止の看板がそちこちに設置されている。何かうさんくさいほどの厳重さだった。

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左:旧二ッ塚峠

旧二ッ塚峠辺りでマウンテンバイクが後ろからやってきた。この辺りは彼らにとっていいコースなのかな。何台かとすれ違ったり、追い抜かれたりした。

枯葉の道を踏んで、陽だまりのなかを進んでいくと、すぐに墓地公園が現れた13:40。

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左:樹木の向こうは墓地 右:きのこを模した東屋

きのこベンチ(勝手に名づけた)で休んだ後、きれいに葉の落ちた樹林帯を歩いていくと、天祖神社に出る。ここから車道へは、長くて急な石段が待っていた。車道へ出れば、あとは多摩川を渡って、青梅街道を進むだけ。駅前の喫茶店シャノアールに立ち寄って、モンブランのケーキセットを食べた。ゆったりした広い店内はくつろげていい。甘いもので活力を取り戻す。

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