目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

草原の横川山と南沢山

2018-05-19 | 山行~中央アルプスと御嶽山・白山

南沢山 標高 1564m 横川山 1619m 長野県

2018年5月5日(土) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:08せいなの森キャンプ場手前の駐車場7:30頃--7:40南沢山登山口--8:06休憩8:11--8:53沢コース(廃道)分岐9:02--9:47南沢山山頂9:53--10:25横川山(昼食)11:05頃--11:58沢コース分岐12:03--12:55登山口13:00頃--13:12駐車場

前泊は無料の大平峠県民の森キャンプ場。クマ出没注意の喚起看板と寒冷渦の寒さのせいか4組しか宿泊していなかったので、とても静かだった。5:00山の神と起床。外は寒いので、テント内でパンや温かいスープの朝食をとる。

皆が起きだしてきた頃、バタバタとテント撤収。6:35キャンプ場を後にした。

 
左:せいなの森キャンプ場手前の駐車場(無料) 右:満開の花桃はみごと

国道256号に出て、飯田方面に車を走らせると、沿道を埋めつくすように鮮やかな紅白の花がつづく。あの造花っぽい花はなんだ?商店街の飾りつけでよくあるやつだ。以前この道を通ったときにも見た花で、どこかにデカデカと標示があったはずだが、何だろう。南沢山の登山口のあるふるさと村自然園にたどりついて、ようやく判明した。花桃だ。そういえば、国道256号は通称はなもも街道だった。

花はさておき、入口に「関係者以外立入禁止」と書かれた立て看が置かれていた。奥に駐車場があるはずなのだが、時間が早いと入れないのか?あるいはふるさと村自然園せいなの森キャンプ場の宿泊者以外は停められないのかと思い、手前の駐車場に車を入れた。しかしこの看板は偽りで、登山者は¥500(普通車)を支払えば、奥の駐車場に停めてOKだった。まったく不親切このうえない。でもおかげさんで駐車料金はかからなかった。

トイレに寄って、ひとしきり花桃を愛でてから、山の神と車道を歩き始めた。

 
左:南沢山登山口(手前にきれいなトイレもある) 右:新緑の道をたどる

お子さんたちが元気よく走り回って嬌声を上げているキャンプ場の横を進むと、すぐに沢ルート(閉鎖中)と尾根ルートの分岐が出てくる。そこを尾根ルートの左に折れて、登山口へと続く駐車場に出る。

登山口から森に入ると、新緑全開で気分は爽快だ。ただそれもつかの間ですぐに薄暗い残念な急登が続くことになる。だいぶ気温も上昇してきて、着込みすぎた山の神がレイヤー調整で足を止めた。

 
左:沢コース分岐にあったひしゃげた案内板 右:南沢山山頂までなだらかなスロープが続く

まだかまだかといいつつも、8:53小広い沢コース分岐に到着した。意外に消耗するなと、ここでお茶を飲んだり、行動食を食べたりとエネルギーを充填する。ちょうど立ち上がったときに若者パーティが通過していった。テンポよくサクサク歩いていく姿をみると、うらやましい限りだ。

ここからは、しばらくなだらかなスロープ状の登山道となる。明るい日差しがおだやかに注ぐ気持ちのいい道で格好のハイキングコースだ。

 
左:南沢山山頂 右:南沢山から笹原の道へ

その後親子連れや単独行の方々とすれ違った程度で、GWなのに登山者の少ない静かな山行になる。9:47こぢんまりとした南沢山山頂に到着した。山頂標示はあるものの、山頂らしからぬ非常に地味な頂で展望はない。

ちょっとばかり休憩して、期待の草原の山、横川山を目指すことにした。


登山道から木曽谷を望む

すぐに笹原地帯に突入し、開放的な空間となる。周囲の見晴らしは抜群で、進行方向右手に木曽谷の街並が点描のように広がる。

 
左:カラマツ林の向こうへ 右:横川山山頂

やがて日本画のようにカラマツ林が風景にアクセントを添え、その先に笹原の丘陵が現れる。もうすぐ横川山だと山の神と話していると、上からこちらに向かってくるパーティがいた。近づいてくると、先ほど沢コース分岐でわれわれを追い抜いていった若者パーティだった。もう下山なのか。さすが早い。

最後の登りはちょっときついが、息を切らしながらいっきに上がり、10:25横川山山頂に到着した。ザックを下ろして、周囲を見渡すと、なかなかの絶景だ。振り返ると、冠雪した中央アルプスの山並、視線を左へと移すと御嶽山、そして草原に付けられた登山道を目でたどっていくと、富士見台、その後ろにどっしりとした山容の恵那山が控えている。いいところだねえ、次回は、富士見台からここまで来ようかと山の神に提案する。


横川山から中央アルプスを望む


横川山から御嶽山を望む


草原を縫っていく道は富士見台へと続く 


左のピークが富士見台。後ろの黒々としているのが恵那山

山頂でお湯を沸かし、カップめんをすする。気温が低いので、温かいものは胃の腑が大歓迎だ。富士見台から来た年配の夫婦や、われわれの後ろから単独行の方が到着。狭い山頂がにぎわってきた。

11:05腹がくちて、あとはピストンで下山だと山の神と腰を上げた。再び笹原の見晴らしのいい登山道を堪能しながら、元来た道をたどる。途中野鳥のさえずりが気になり足をとめて捜すと、至近距離にコガラがいた。まだ葉が生い茂っていないこの時期は、野鳥も見つけやすい。かわいらしい容姿に山の神も感激する。

最後の薄暗い道はもう勘弁だったが、ひたすら我慢、我慢で足を動かしているうちに12:55暗い森を抜けて、登山口に戻った。そして駐車場には13:12に到着。花桃見物の観光客が大挙押し寄せていた。

蛇足:写真を整理していたら、この山行でのスナップショットは1枚もなかった。展望がよすぎて風景ばかり撮っていたのと、2つの山頂が地味すぎて記念撮影とならなかったからだった。

寝覚めの床へつづく
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大平峠県民の森、夏焼山へ

2018-05-13 | 山行~中央アルプスと御嶽山・白山

夏焼(なつやけ)山 標高 1502.9m 長野県

2018年5月4日(金) 曇り、雨、あられ、晴れ → 

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:05大平峠広場9:30--旧大平街道--10:06旧大平街道入口(大平街道=車道との合流地点)10:15--木曽見茶屋(閉鎖中)--パノラマコース--11:27夏焼山山頂(昼食)11:58--展望コース・摺古木コース--13:05奥石コースのベンチ13:10--管理棟--ツツジコース--14:08分岐14:13--14:25大平峠広場

中央道の大渋滞予測におそれおののいていたが、寒冷渦による天候不順のため出発を1日ずらして3日から4日に変更した。少しは渋滞もやわらぐようだからと家を出るのを30分遅らせ、4:30とした。とはいえ、早い。眠い目をこすりながら、車にキャンプ用品やザック、お茶・水のペットボトルなど大量の荷物を次々に積み込んだ。

中央道の交通量は予想どおり多く、ときどき時速60Kmくらいまでスピードダウンしながら走るが、渋滞するほどではない。でも車の多さを見せつけられたのは双葉SAでだった。山の神と双葉で朝食をとって本線に戻ろうとすると、SAに入りきれない車列が見えた。ほんの30分くらいの違いでこれだ。やはりGW、想像以上に人出はあるようだ。

 
左:大平峠広場 右:大平峠のトイレ横から大平旧街道へ入る

飯田インターを下り、切石体育館前のファミリーマートで本日の昼食用おにぎりや行動食を買出し。そこから大平街道に入ってひたすら標高を上げていく。やがて大平宿にさしかかると、かなりの台数の車が停められていた。なんだろうと見てみると、摺古木山の登山口だった。ここから登れるんだ。次回はここかと山の神に提案した。そだね~。

9:05大平峠の広場に到着した。トイレ横に1台、そして広場に無線のアンテナを高々と上げている車の計2台があるのみだった。あとから年配のグループが2台連ねてやってはきたが、思ったほど登山者はいない。車の外に出ると、ひんやりとした空気に思わず、ぶるぶるっと震えた。気温は5℃くらいしかない。山の神と準備を整え、旧大平街道の入口はどこだろうかときょろきょろ。トイレ横でπ岳(はげだけ)の登山口と旧街道入口の道標を見つけた。山の神とともに9:30下り始める。

 
左:クマよけの金属棒をたたく 右:大平旧街道と現在の大平街道の合流地点。ここにもトイレがある

クマの生息域のようで、あちこちにクマよけの金属棒が垂れ下がっていた。棒をカンカンたたいて、近寄らないでねえとクマさんに合図する。サクサクと林を縫って進み、30分あまりで舗装された大平街道に出た。時折車が上がっていく。GWなのにさびしい交通量だ。ここでお茶を飲んで休憩したのち、車道を歩き始めると、なんと雨がポツポツ落ちてきた。まさかとは思っていたが、まだ寒冷渦は去ってはおらず、大気は不安定なままのようだった。

 
左:木曽見茶屋前の駐車場。この道の左奥からパノラマコースが始まる 右:パノラマコースの階段をいく

やがて見晴らしのいい木曽見茶屋に到着したが、GWなのに閉まっていた。貼紙があって、病気のため店を閉めます、お世話になりましたの旨、記載されていた。店を開けていても、ここでは商売にならないかもな。そんな話を山の神としていると、「キツネだ」と私の背後を指差す山の神。人慣れしていて、何か食べ物ちょうだいと、こちらに近寄ってくるのかと思ったが、キツネは何の未練もないぜといわんばかりに、そのまま立ち去った。ほんとうにキツネだったのか。じつは夕方にキャンプ場に現れた雑種の犬と同一ではないかと疑っている。

車道を進み、パノラマコースに入る取り付き点を見つける。最初はちっともパノラマの景色のない薄暗い急な階段を上がっていく。

  
左:ヤシオの花がきれいに咲いていた 右2点:夏焼山山頂にて

そのうちヤシオの見事な花が現れ、なごませてもらった。左手にはどっしりとした南木曽岳が鎮座していて、その存在感に圧倒される。この地域の盟主のような山だ。

11:27人っ子一人いない夏焼山山頂に到着した。空はどんよりとした雲がたちこめ、今にも泣き出しそうだ。山の神と記念撮影をし(右上2点)、昼食にすることにした。お湯を沸かそうととガスに火をつけようとしていると、小さくてまん丸の白い物体が、地面にころころと降り注いできた。なんとあられが降ってきたのだ。冷えているなとは思っていたが、まさかあられが降ってくるとは。早々に昼飯をかきこんで、11:58山頂を後にし展望コースを下りはじめた。


夏焼山山頂から南木曽岳を望む

いっきに高度を下げ、風が通らない場所に来たこともあり、だいぶ寒さはやわらいできた。コケの沢コースの分岐では山の神が暑いといいだし、レイヤー調整。そこからよく整備された摺古木コースへ入り、ぐんぐんまた登り始めると、今度は日が差してきた。今日の天気はめまぐるしく変わる。

 
左:摺古木コースを登高中 右:摺古木山へと続く尾根は笹で閉ざされていた

汗ばんできた頃、このコースのピークに達する。摺古木山方面は笹に覆われていて、通過は困難にみえる。以前は道がついていたのだろうか。

 
左:奥石コースのベンチ 右:管理棟近くのトイレ裏に出る。ここはプライベートキャンプ場なのか?

奥石コースに入ると、笹が登山道に張り出していて、ヤブこぎを強いられる。あまり歩かれていないのかもしれない。途中ちょっとした展望地にベンチが置かれていたので、茶のみ休憩をし、あとは管理棟へ向けていっきに下る。

 
左:ツツジコースを上がると分岐に出る 右:大平峠県民の森キャンプ場

下りきると管理棟に出るのだが、この付近の道標がわかりにくい。ツツジコースはどこからだろうと山の神とウロウロしてしまった。こっちだとやっと見つけて歩き始めると、野鳥観察棟の先からがっつり登ることになって、もう終わり気分であった山の神と私は意気阻喪した。14:00過ぎにようやく大平峠への分岐に出て、やれやれと一息つくことに。

大平峠まで下ると、年配者の団体はとうに出発していて、峠の広場は閑散としていた。

さあ、お次は本日のお泊り地への移動だ。目と鼻の先にある宿泊無料の大平峠県民の森キャンプ場へ向かう。無料なのはいいけれども、「熊出没注意」の注意書きがそこここに掲げられているのと、水は川から引いているだけなので煮沸しないと飲めないという残念なところがある。水はそれだけではなく、問題があった。ホットウィスキーをつくってわかったのだが、小さなゴミがかなり混じっていた。「煮沸&漉す」必要ありだ。こうなると、飲料としては使いにくい。結局もってきたミネラルウォーターが活躍することになった。

南沢山・横川山へつづく

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木曽駒・宝剣岳・三ノ沢岳Part2~三ノ沢岳へ

2017-08-07 | 山行~中央アルプスと御嶽山・白山

三ノ沢岳 標高 2847m 長野県

2008年8月3日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 木曽駒頂上山荘テント場4:58--中岳--5:20宝剣山荘--6:00剣ヶ池(朝食)6:30--千畳敷ホテル(買出し&荷物一部デポ)7:00--7:35三ノ沢岳・宝剣岳分岐7:40--8:24休憩8:29--9:00三ノ沢岳山頂9:13--10:00休憩10:10--11:08千畳敷

4:10起床。バタバタと山の神とテント撤収し、木曽駒頂上山荘テント場でご来光を待つ。東の空が赤らんできて、カメラを持った登山者が続々と集まってきた。雲海の向こうに南アルプスの峰々、そして一条の光が差すと、歓声やら、ため息やら、シャッター音やらで、この時、この場にいてよかったと皆胸中は同じだ。最高の景色!


木曽駒頂上山荘テント場にてご来光

テント場を4:58出発した。すぐにちょっとしたピーク、中岳に至る。ここで、しばし山の神はお化粧タイム、私は撮影タイムとなった。


はるかかなたに富士山のシルエット

 
左:南アルプスの上に大きな太陽 右:モルゲンロートに染まる宝剣岳と宝剣山荘

 
左:中岳でお化粧する山の神 右:御嶽山がむっくりと顔をもたげている

中岳を下り、宝剣山荘を5:20に通過。昨日ふうふう言いながら登った八丁坂をなんなく下り、6:00剣ヶ池のところで朝食にした。千畳敷ホテルに泊まった人だろうか、散策している人がちらほらいて、のどかな朝の風景。

 
左:チシマギキョウ 右:山紫水明、剣ヶ池

朝食後は、千畳敷ホテルに寄り、ペットボトルのお茶や缶コーヒーを買う。さらには荷物を減らそうと、サブザックにテントやシュラフなどを詰め込んでコインロッカーに入れようとするが、小さくて入らず、フロントに預かってもらうことにした(当時300円/個)。

7:00ホテルを出発。まずは極楽平に向けてガシガシ登る。

 
左:宝剣岳分岐、三ノ沢岳を望む 右:同分岐。なかなかのビューポイント

極楽平で稜線に上がり、そこから宝剣岳・三ノ沢岳分岐に出て7:35休憩。目の前に昨日登った宝剣の岩稜が見えている。さっそく先ほどホテルで買ったお茶でのどをうるおす。5分ほど休憩して、山の神と三ノ沢岳への道を下り始めたが、風が強くて難儀する。

 
2点とも:登山者でにぎわう三ノ沢岳山頂にて

8:24ちょっとした小広い場所で休憩し、後は一気に山頂へ。9:00三ノ沢岳山頂に到着した。展望は良好だけれども、団体がにぎやかすぎる。あまりの大人数だから、先に下られてしまうと、のろのろ歩きを強いられそうだ。なんとしてもこの団体より先に出発しなければと、横目で団体の動きをチェックしながら、くつろいでいた。

 
左:ミヤマキンポウゲとハクサンイチゲ 右:チングルマの群落

すんでのところで団体より先に山頂を後にする。帰路は余裕でお花見だ。ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲは至るところで咲いていて、チングルマの群落も発見する。10:00頃途中のピークで山の神と休憩していると、植物調査だという2名と出会う。これだけ咲いていれば、調査のしがいもあるというものだ。その後稜線上では風が強いこともあり、山の神と私はスピードアップして歩き、結果ノンストップで千畳敷まで下ることになった(11:08)。

千畳敷では、山の神とのどが渇いたと、梅ジュースで一息ついていた。ところがなんと、その間にロープウェイには長い列ができていた。さっさと下ればよかったと臍をかむ。11:55ようやく乗り込んで、次にバス。車のある黒川平には12:45に到着した。そこから早太郎温泉、村営こまゆき荘に移動し、立ち寄り湯(当時500円/人)に浸かる。人が少なくてゆっくりくつろげた。ソースカツ丼を食べて、14:00過ぎ中央道に上がった。お決まりの渋滞にはまったものの、自宅には18:15頃到着。長~い1日だった。

PART1木曽駒・宝剣岳へ戻る

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木曽駒・宝剣岳・三ノ沢岳Part1~木曽駒・宝剣

2017-08-05 | 山行~中央アルプスと御嶽山・白山

木曽駒ヶ岳 標高 2956m 宝剣岳 2931m 長野県

2008年8月2日(土) 晴れときどき曇り  

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:00黒川平駐車場--しらび平--9:05頃 千畳敷9:23--9:53八丁坂途中休憩9:59--乗越浄土--10:15宝剣山荘10:25--宝剣岳往復--11:00宝剣山荘11:05--11:30駒ヶ岳頂上山荘テント場(テント設営)11:50--12:15木曽駒ヶ岳山頂(昼食)12:55--13:25頂上山荘テント場(泊)

2度めの木曽駒。よかったあという印象しか残っていないけど、何がよかったんだろうと、写真を見ていくと思い出した。テント泊して、ご来光を拝んだのだった。逆に初めての木曽駒は単独行で、いまはなきスキー場からカンカン照りのなかを登り、バテバテになった悪い印象しかない。しかも翌日の山頂は真っ白だった。それに比べて、このときはコースも短く楽チンで、好天に恵まれて景色を楽しめ、高山植物も花を咲かせていて、アルペン気分を満喫できた。

さて山行記録。この日は、まだ暗い4:35に自宅を出ていた。近所のコンビニで買出しをし、中央道に上がり、双葉SAで朝食。その後登山用のソックスを持ってくるのを忘れたことに気づき、辰野PAのデイリーヤマザキに寄って、昼食などの買出しついでにそれっぽいソックスも購入した。

 
左:ロープウェイ千畳敷駅 右:千畳敷から宝剣岳を望む

高速を下りて菅の台バスセンターに向かうと、ハイシーズンだけあって満車。8:00にして駐車場はいちばん上の黒川平に誘導された。それからバスに乗るまで時間を要し、ロープウエイも待たされて、千畳敷駅に着いたのは、9:00を回っていた。まあ、今日は大して歩かないし、しょうがないかと山の神とこぼす。身支度をして大勢の登山者が次々に出発していくなか、山の神と私はモタモタして、ようやく足を踏み出したのは、9:23になっていた。


八丁坂からホテル千畳敷を見る。下のほうに見える点々はすべて人! 遠くに南アルプスも見える

なだらかな千畳敷を進むと、一気に高度を上げていく八丁坂になる。久々にテントや水・食糧を背負っていて、いつものように寝不足、それに加えて直射日光でもう汗だくだ。歩き始めてまだ30分というのに山の神と休憩タイムにした。一般ハイカーも、急登と暑さでへばっていて登山道のへりに腰かけている。そんなすごい坂ではあるけれども、ハクサンイチゲや、イワギキョウ、ミヤマキンバイが咲き乱れていて、目を楽しませてくれる。

 
左:八丁坂途中で休憩 右:姫オコジョは山の神の使いだそうな

少し休んで元気を取り戻し、八丁坂を登っていくと、オットセイ岩の辺りに飛行物体が。その飛行物体が近くに寄ってきたときに目を凝らすと、ホシガラスだった。こんなところにいるのか。やがて急登を上がりきり、乗越浄土。大勢の登山者が一服していた。先ほど休んだばかりなので通過し、ほどなくして宝剣山荘に到着した。ザックをデポして、宝剣岳だ!と山の神にいうと、逡巡なく、私は怖いからやめとくわ。ひとりで行ってきなよ、ここで待っているから。

それならと、カメラだけ持ってパワー全開で岩場にとりついた。


宝剣の岩稜から宝剣山荘を見る

宝剣山荘が下方に小さくなり、やがて岩場を回り込んでいく。そして拍子抜けするくらい、あっけなく宝剣岳山頂に着いた。登山者が多くいて、山頂の記念撮影は順番待ちとなる。近くにいた人に1枚パチリと撮ってもらった(左下)。

写真を撮れば、長居は無用。山の神をあまり待たせてはいかんと全速力で宝剣山荘に戻り、11:00合流した。退屈していた山の神に、どうだったと聞かれ、地図には危険マークが付いているけれども、気をつけていけば、とくに問題なしと。

 
左:宝剣岳山頂 右:駒ヶ岳頂上山荘のテント場

そこから黙々と歩いて駒ヶ岳頂上山荘へ。山荘でテント泊の受付をし(当時600円/人)、テント場へ下りていく。小屋に近いほうは、もうだいぶ張られてしまっていて、まあ、この辺でいいかと、山の神とテントを設営した。昼メシはここで食べちゃおうかと提案すると、山の神は否。やっぱり山頂だよという言葉に従い、すぐに山頂を目指すことになった。

 
左:木曽駒ヶ岳山頂、駒ヶ岳神社 右:わがテント(駒ヶ岳頂上山荘)へ向けて下る

12:15木曽駒ヶ岳山頂に到着した(冒頭写真)。テントを張っている頃からだいぶ青空が少なくなっていたけれども、着いたときには完全に白一色になっていた。駒ヶ岳神社を参拝し、カレーはるさめとおにぎりの昼食をとった。昼食中、ガスが流れて青空も覗く。

12:55登山者でにぎわう山頂を後にし、テント場に向けてひたすら下り始めた。カラフルなテントがずっと見えているのだが、なかなか着かない。それでも13:25なんとかわがテントに到着した。ああ、疲れた。

Part2三ノ沢岳につづく

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灼熱の大川入山

2016-08-20 | 山行~中央アルプスと御嶽山・白山

大川入山 標高 1907.7m 横岳 1574m 長野県

2006年8月5日(土) 晴れのち雨  

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:03治部坂観光センター前駐車場9:25--9:36大川入山登山口--10:25横岳ベンチ10:35--11:20鞍部11:32--12:20大川入山山頂(昼食)13:00--13:56休憩14:07--14:27横岳ベンチ14:34--15:30駐車場

10年前恵那山に行こうと、山の神と計画を立てた。移動した初日は、軽く大川入山を登って足ならし。テント泊して翌日早朝から恵那山と決めたのだが、足ならしのはずの大川入山は、すさまじい暑さで消耗するばかりだった。2000メートルくらいあれば、下界より12度は低いはずと、踏んだのだが、2000メートルに近いのは山頂付近だけで、途中はもっと低いわけだからね。

さて、8月5日の朝は山の神とともに4:30に自宅を出発した。ガソリンを満タンにし、コンビニで朝食の買出しをし、中央道に上がった。諏訪湖SAまで休憩をとらずに進んで、そこで朝食にありつく。高速を下りたのは8:05頃で、再び食糧調達のためにコンビニに入った。そこから登山口のある治部坂高原を目指したのだが、当時はカーナビがなかったのと、地図のチェックをきちんとしていなかったこともあり、道に迷って行きつ戻りつをしていた。

 
左:治部坂観光センター 右:観光センターから10分ほどで大川入山登山口

153号(三州街道)に入り、まっすぐ治部坂高原へ。いったん登山口あたりまで車で行ってみるが、停めるところがなく、9:03治部坂観光センターに戻って車を置くことにした。気温は、すでに25℃もあって、猛暑の予感。9:25身支度をして、山の神と出発した。

 
左:横岳のベンチでさっそく休憩する山の神 右:灼熱の道へ

横岳には10:25到着。ポツンと置かれたベンチで休憩する。とにかく暑いが、まだ日影なのでましだ。ここからは、樹林帯を抜けてしまい、照りつける日差しを避けようもない。少し行くと、小学生の女の子とお父さんの2人連れがいた。声をかけると、娘がバテてしまったので、引き返すところだという。たしかに子どもには酷過ぎる暑さだ。熱中症注意!

 
左:時折風が抜けると、涼しい道になる 右:大川入山山頂

やがて樹林帯に入り、少し暑さも落ち着く。さらに空が雲で覆われ始め、日差しを遮ってくれるのはありがたい。その後鞍部での休憩をはさみ、一気に急登を進んで山頂を目指した。

山の神と私は、まるでシャワーでも浴びたかのような汗のかき方で、ようやく12:20大川入山の山頂に達した。三脚を立て望遠レンズで写真撮影に余念のない方が1人いるだけで、静かな山頂だった。山頂では、腹が減ったなと、コンビニおにぎりと、アジアメンフォーを食べ、13:00には、もう元来た道をたどり始めていた。


笹原の気持ちのいい道

復路も変わらず暑い。夏に来るべき山ではなかったかと反省する。


涼しければ、最高の道なのだが、、、

へばりながらも、前進あるのみ。一歩一歩前に進んでいれば、いずれは、この灼熱地獄から解放される。1時間ほど歩いて休憩をいれ、下山時間も見えてきたころ、今度は雲行きが怪しくなってきた。ゴロゴロと遠雷が聞こえてくる。

雷雨には遭いたくないなと、先を急ぎたいところだったのだが、休憩後わずか20分で、横岳のベンチに倒れるように座り込む山の神。汗をかき過ぎて、バテバテなのだ。ここでも水分補給したのだが、山の神の消耗は激しく、いっきにペースダウン。なかなか先に進めなくなってしまった。


存在感たっぷりの大川入山を望む

あと15分くらいで下山というところで、とうとう空が泣き出した。暑いのに拷問だなといいながら、レインウエアを上下着込んで、最後のひと踏ん張り。駐車場には、15:30に到着した。最初から最後まで消耗戦だった。

本日のお宿は、もみじ平キャンプ場(現在は銀河もみじキャンプ場)だ。その前にこの汗くさい体をさっぱりさせたいと、宿り木の湯(¥500、廃業してしまったようだ)に向かうと、なんとも間が悪いことにちょうど団体が到着して、大賑わいになってしまった。風呂は後回しにして、先にテント設営をしようと、キャンプ場に車を走らせた。料金は2人で¥2,400。キャンプ場用のスノーピークのテントを山の神と張り、17:00頃再び、宿り木の湯へ向かった。今度は団体はいない。無事入浴し汗を流した。ついでに施設内の食堂で、ざるうどんとジャガ味噌を食べ、細胞が生き返ってくる。テント場に戻って、今度はビールだ。つまみに枝豆を用意し、持参した缶ビールで山の神とお疲れさん会の開催となった。

さあ、明日は恵那山。

つづく

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