目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

那須連峰の端、鬼が面山

2020-11-23 | 山行~尾瀬・栃木・茨城

標高 1262.0m 栃木県

2020年11月14日(土) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:10頃 沼原湿原駐車場10:25--三斗小屋宿跡への道--10:54石仏--11:13沼原湿原ベンチ11:23--鬼が面山--12:10林道出合い(昼食)12:57--林道終点貯水タンク(ピストン)--14:10沼原湿原駐車場

最初の目的地は、赤面(あかづら)山だった。マウントジーンズのちょっと先、旧白河高原スキー場から登ってピストンの予定だったのだが、登山口でくじけた。路肩に駐車して閉鎖された旧スキー場の敷地内を偵察に行ったのだが、若い2人組が犬を連れて戻ってくるのが見えた。なぜかって? 強風が吹きあれていたからだ。かつてのスキーセンターは見るも無残な廃墟と化していて、ほとんどの窓ガラスが割れているのが見える。去年の台風で割れたのだろう。

車に戻って山の神とどうしようかと相談していると、強風で車があおられグラリと揺れる。それでも、われわれの直後に到着した単独者は出発の準備をしている。この風のなか行くのか。吹き曝しの旧ゲレンデ内を歩くのはあまりに過酷だ。路肩の車列はわれわれの車を入れて4台。やがて先ほどの犬連れの2人組が戻ってきた。いま山中にいるのは、車列の先頭の車の持ち主だけだ。

車中で2020年版の那須・塩原の山地図を眺めて、沼原(ぬまっぱら)湿原の横に鬼が面(おにがつら)山という聞きなれない名前を見つけた。昔の地図には出ていなかった登山道のラインがくっきりと描かれている。ここにしよう。林道が冬季で通行止めなら、手前の乙女の滝に駐車して沼原湿原までピストンでもいいかと、そう決めて、車を移動させた。


左:沼原湿原駐車場。トイレあり 右:沼原湿原入口

時間はさかのぼってこの日、Go Toキャンペーン渋滞を見越して、まだ暗い5:10頃自宅を出た。思った通り交通量は多く、早めに出てよかったと胸をなでおろした。順調に進み、コンビニで買い出しをするために最短距離の那須高原SAから出るのではなく那須ICで高速を下りた。最初に出てきたセブンイレブンに立ち寄り昼食用の赤飯おにぎりなどをゲット。それからまっすぐ目的地へ向かい、前述の仕儀となった。

那須街道を戻り、一軒茶屋で右折し那須高原ラインに入る。ラッキーなことにもう冬季閉鎖になっていてもおかしくない沼原湿原への林道はまだ通行可能だった。ちなみに12月1日から閉鎖と出ていた。直後誤って別荘地に入ってしまったが、カーナビで位置を確認し、沼原湿原駐車場には10:10頃到着した。意外にも紅葉も終わったこの時期に10台くらいが駐車していた。


沼原湿原の散策路に入る。奥に東屋

10:25準備を整え、山の神とともに沼原湿原へ下りる道に入る。もう散策を終えるのか2組のハイカーとすれ違い、やがて沼原湿原の散策路の分岐に出た。地図を広げて、まっすぐ鬼が面山へ向かうと、早く着きすぎるなあとなり、三斗小屋宿跡への道へ入り、石仏を見てから引き返し山頂を目指すことにした。


石仏に参拝

わざわざ地図に記すくらいだから、登山道沿いにずらりと居並ぶ石仏群があるのだと勝手に想像していたのだが、大はずれだった。赤いニット帽をかぶせられた合掌した石仏が一体、山の神と私を迎えてくれた。道中の無事をお祈りして引き返した。


沼原湿原の木道

沼原湿原に突入すると、家族連れやグループ、カップルなどが散策していてにぎわっていた。草紅葉を見にこんなに来るのかと驚かされた。ガイドブックに出てるのかな。


左:沼原湿原のベンチ 右:鬼が面山への笹の道

湿原の端っこのほうにベンチがあって、そこにどっかと山の神とともに腰を下ろして休憩にした(11:13)。テルモスのお茶をすすり、ほっと一息。隣にはオブジェのような造形を見せる枯れ木がにょきっと立っていた。この奥はもう立入禁止の沼原池だ。

休憩後は、ハイカーはまず行かない展望台の先の道に入る。両脇には笹が生い茂り、葉が落ちた林は明るい陽射しに包まれていた。


短いながら急登があって、即稜線に出る

唯一老夫婦とすれ違った後は静寂の世界。暑いといって山の神が着込んでいたヤッケを脱ぎ小休止をすると、その後は一気に急登になり、稜線に出る。


左:眼下に深山湖 右:稜線に出ると冷たい風が容赦なく吹き付ける

いままで穏やかだった散歩道は稜線に上がると一変し、冷たい風が谷から這い上がり、山の神と私に襲いかかった。めちゃめちゃ寒い。眼下に青い深山湖が見えているが、景色を堪能するどころではない。それでも私が写真を撮っていると、こんな寒いところで立ち止まるなどもってのほかとばかりに横をすり抜けた山の神はぐんぐんスピードを上げて先を急いだ。


登山道に雪が残っていた

稜線歩きでピークに来た時に山頂標示はないけれども、着いたのかと思っていたら、地図を見て思い違いであることが判明。もっと先だ。三角点があるはずだけれど、どこだろう? 林道に出たら行きすぎだと山の神にいっていると、林道に出てしまった。直前のピーク辺りに三角点はあったのか? 帰りは元来た道を戻るからその時に確認しようと山の神に告げる。


左:貯水池(?)につながる林道。左へいくと深山湖。右から歩いてきた 右:林道手前の広場で昼食

12時をまわっていたので、コンビニで買ったおにぎりとみそ汁で昼食にすることにした。葉が落ちて明るい小広い緑地帯で弁当を広げた。なかなかくつろげるいいロケーションだった。

昼食後は、地図で青い点が記されていた林道の終点を目指すことにした。もしかしたら、終点に三角点があるのかも、という期待もあった。


左:鬼が面山の三角点付近にある貯水池(?) 右:三角点付近は立入禁止

終点は行き止まりで、構築物の周囲に柵がめぐらされ立入禁止の張り紙があった。貯水池なのか? 地図で見ると、この奥の高いところに三角点がありそうだ。林道を戻って、来た道を登り返すと、「これから先は巡視路につき立入禁止 電源開発沼原電力所長」という立て看を発見した。この先に三角点はありそうだが、立入禁止となっていたので、そのまま引き返すことにした。


こちらも立入禁止となっている沼原池

冷たい風を左ほおに感じながらサクサクと歩き、稜線から、風の来ない反対側の斜面に入った。往路では気づかなかった沼原池の全景にほおと感嘆の声を上げ、再び笹原の道に入る。池の周りにつけられた登山道をたどり、湿原の展望台にさしかかると、もうハイカーの姿もなくなり、静寂に包まれていた。


展望台から沼原湿原と近傍の山。左から三倉山、大倉山、流石山、大峠山が見えている

展望台でひとしきり写真を撮って、14:10駐車場に戻った。本日のお宿は前回ブログで取り上げたオーベルジュ、ラ・カンパーニュ。フレンチを食すには、ちょうどいい腹ごなしになったようだ。

影絵の藤城清治美術館へつづく
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栃木百名山、赤雪山・仙人ヶ岳

2020-06-06 | 山行~尾瀬・栃木・茨城

赤雪山 標高 620.6m 仙人ヶ岳 662.7m 三角山 623m 知の岳 561m 栃木県

2020年4月5日(日) くもりのち晴れ  →

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:18まつだ湖畔駐車場8:28--9:04 419m地点9:12--9:35赤雪山山頂9:42--原仁田ノ頭--10:43三角山10:49--11:40仙人ヶ岳(昼食)12:13--12:38熊の分岐--12:50知の岳--13:30頃 まつだ湖畔キャンプ場--13:45駐車場

緊急事態宣言が出る直前、外出自粛要請が出ていたものの、山に入る前に立ち寄るのはコンビニくらいであって、家の近所のコンビニに行くのと同じことではないかと思いながら、久々の山行を決行した。

多少のうしろめたさを感じつつも、山の神と5:40自宅を出た。道は予想どおり空いていて快適に走れた。例年この時期、この時間の出発だと交通量は間違いなく多くストレスを感じるものだが、東北道に入ってもガラガラ。蓮田SAで前日買っておいたパンで朝食にする。


左:まつだ湖畔駐車場 右:登山道入口にある赤雪山遊歩道案内図

北関東道に入り、足利ICで高速を下りる。まっすぐ目的地に向かうとコンビニが一軒もないので、遠回りをしてセブンイレブンに寄る。ここで本日の昼食と行動食をゲット。

8:18予定より若干早くまつだ湖畔駐車場に到着した。すでに何台も停まっていて、こんなに登山者がいるのかと驚くが、まつだ湖に調査に来たお役所関係者の車が多いことに気づく。この駐車場から右手に上がっていく登山道もあるが、現在は荒れていて閉鎖中だった。

8:28山支度を済ませ、山の神と駐車場を後にする。どんよりとした雲が上空を覆い陰鬱な気分になるが、それを振り払うようにウグイスや野鳥が気持ちよく啼いていて、さらには桜もところどころで咲いていて気分ははなやいでくる。湖畔沿いの道をいくと、右手に赤雪山遊歩道案内図の看板と登山口、そして熊出没の嫌な警告板が出てきた。

 
左:杉木立の道を行く 右:赤松が出てきた

山の神とさっそく熊鈴をつけて歩き出す。すぐにうねうねとした九十九折りの急登となる。傍らの木々の新芽や新緑が目にまぶしいが、その緑も高度を上げるにつれ徐々に減っていく。419mのピークに差し掛かると前方に赤雪山の姿がでんと見えた。もうすぐだ。

ここで水分補給。再び歩き始めると、せっかく登ったのに、いったん下ることになる。


左:アカヤシオ 右:赤雪山山頂。奥に東屋

やがてぽつぽつと花を目にした。あれっ間違いじゃないかという季節のずれたツツジの花をはじめ、アカヤシオも淡いピンクの花を咲かせている。

9:35赤雪山山頂に到着。到着直後に老夫婦が別ルートから上がってきた。やはり外出自粛要請など関係ないのだと思いながらも、ベンチに腰を下ろし水分補給をする。


赤雪山山頂からの眺め。あいにくどんよりとした雲が広がってしまった

9:42山の神と赤雪山を後にする。

 赤雪山の先はアカヤシオの群落

赤雪山山頂で会った老夫婦からこの先アカヤシオがきれいですよと聞かされていたとおり、次々にピンクの花を見ることになった。花さかじいさんよろしく、枯れ木に花を咲かせましょう、みたいに花が付いていて、目立つこと、きれいなこと。心和む光景だ。


左:三角山のユニークな指導標 右:仙人ヶ岳直下の急登。最後のひとふんばり

原仁田ノ頭、三角山とアップダウンを繰り返し、ここはトラバースできたじゃないかと道標のないのにいらだっていると、最後の急登が現れる。トラロープにつかまりながら、えいやと上がると仙人ヶ岳山頂だ。

2点とも仙人ヶ岳山頂

11:40山頂に到着。思ったより人は多く、単独者や3,4人のパ-ティ、7,8人の集団もいる。山の神と山頂奥の場所に移動し、昼食にしたが、その後も単独の方々、3人のパーティがやってきた。こんなにポピュラーな山なのかと驚かされる。と同時に政府の「外出自粛」はどこ吹く風なんだと、山のぼらー強しと感じさせられる。


仙人ヶ岳山頂奥からの眺め


左:知の岳 右:知の岳の先からまつだ湖を見下ろす

12:13昼食を終え、下山開始だ。「まつだダム」の標示に従い下っていく。この時間になっても、まだひっきりなしに登ってくる人たちがいる。10人くらいの顰蹙の団体、われわれのような夫婦、単独者も次から次へとやってくる。こんなに人気の山なら避けたのになあと山の神にこぼす。

でも熊の分岐を過ぎるとさすがに登ってくる人もほとんどいなくなった。さらに知の岳を過ぎると急に前方が開けて、まつだ湖とキャンプ場が見えた。ここから一気の下りに入り、単調な下山路になる。


左:まつだ湖畔キャンプ場の枝垂れ桜 右:同キャンプ場のソメイヨシノ

13:30頃ようやくまつだ湖畔キャンプ場に出た。そこそこキャンパーがいて、それぞれがそれぞれのスタイルでくつろいでいた。ここでは、もうちょっとで満開の枝垂れ桜やほぼ満開のソメイヨシノが山の神と私を出迎えてくれた。キャンプ場のトイレを借りて、13:45駐車場に戻る。

帰りは寄り道することもなく、東北道佐野ICで休憩するのみ。まったく渋滞はなく、16時台にはもうわが町に到着していた。

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龍王峡・鬼怒沼Part2

2020-04-26 | 山行~尾瀬・栃木・茨城

鬼怒沼湿原 標高約2000m  栃木県

2007年10月14日(日) くもり時々晴れ  |

メンバー 山の神と私

コースタイム 6:30女夫渕駐車場6:42--7:35鬼怒川河原7:45--八丁の湯--加仁湯--8:20頃日光澤温泉--8:45休憩8:55--9:50湿原直下10:00--10:10鬼怒沼湿原(昼食)10:55湿原散策11:20--12:20オロオソロシの滝見台12:26--日光澤温泉10分休憩--14:10ベンチ14:20--14:50女夫渕駐車場

前泊は川俣温泉国民宿舎の渓山荘。5:00に朝風呂に浸かり、朝食は前日につくってもらっていたおにぎりを食べる。お会計は昨晩済ませており、そのまま6:20山の神とともに宿を後にした。

6:30前日に下見に来ていた女夫渕駐車場に到着、気温は10℃くらいでひんやりしている。山支度を整え6:42出発だ。前日よりも心なしか木々の色づきが進んでいるように思ったが、気のせいだろうか。この日は迂回路に惑わされることなく余裕綽々で進み、前日同様河原に出て最初の休憩をとる。


左:加仁湯 右:日光澤温泉

八丁の湯を過ぎるころから、軽装の団体ハイカーが増える。ツアー客なのだろうか、日光澤温泉の近辺からはもう信じられないくらいの大量の団体客、しかも年配者ばかりが歩いている。


左:日光澤温泉の建物をくぐっていく。鬼怒沼、丸沼登山口 右:日光澤温泉にあった仏像にお参り

日光澤温泉に鎮座していた新しそうな仏像に山の神とともに道中の無事を祈り、歩みを進める。丸沼への分岐から結構な急登が始まる。


左:色づきはまだまだ 右:鬼怒沼湿原の木道に入る

急登をしのいだところで水分補給をする。そこからだらだらとシラビソの原生林を上がっていくが、なかなか湿原が現れない。もうすぐ湿原っぽいけど、だいぶ歩いているから少し休むかと山の神に声をかけ、9:50腰を下ろした。

休憩後なだらかな道を進むと、すぐに木道が現れ一気に視界が開けた。ようやく鬼怒沼湿原に突入だ。


左:池塘に映り込む山の端が美しい 右2点:山の神と私

写真を撮っていると、予想外のスピードで雲が広がって空を覆い、あたりは薄暗くなった。池塘の水面に鏡面のように映っていた山影や青空がたちまち消えていく。


燧ケ岳

やがてまた厚い雲がほどけ始め、薄日が差してくる。開放感たっぷりの湿原で、心地がいい。山の神とよさげな場所に腰を落ち着け、まだ10時台にも関わらず昼食にした。朝食が5時台だからすでに腹は減っているのだ。それにしても人が多い、多すぎだ。

昼食後は避難小屋に移動し、デジカメの電池を入れ替え、手がかじかんできて軍手をはめた。気温にして5,6℃くらいだろうか。10月ということもあるが、湿原は冷え込んでいた。その後燧ケ岳や日光白根山など周囲の山をぐるりと見渡し、そのパノラマを堪能しながら、湿原を戻っていった。


左から根名草山、温泉岳、日光白根山。完全に曇ってしまった

うすぐもりのなか晴れ間もあったのに、またもや瞬時にして雲が厚くなり、今にも泣きだしそうな空に様変わり。それを機にここで雨に降られるのは勘弁と山の神とお帰りモードに切り替わる。


オロオソロシの滝

12:20往路はパスしたオロオソロシの滝展望台に寄り、遠くに見える滝に目を凝らす。オロとは日陰の意味とのこと。近所にはヒナタオソロシの滝もある。

急な道を下り、丸沼分岐から日光澤温泉に戻り、トイレ休憩(有料100円)。あとは来た道をひたすら戻るだけだ。だいぶヨレて足が棒のようになってきた頃、往路でチェックしていたベンチを見つけた。これ幸いとどっかと腰を下ろして最後の休憩をとる。ちょっとだけ元気が出て、最後のひと踏ん張り。14:50女夫渕の駐車場に着いた。

ザックを車に放り込んで、女夫渕温泉ホテルの隣の茶屋でコーヒー(400円)をオーダー。熱い飲み物に生気を取り戻して、ここの登山道は、崩れやすく、落石も多く、また川は倒木が多くて、荒れ放題だよなと山の神と愚痴る。これが日常茶飯事だとすれば、登山道をしょっちゅう付け替えなければならない。

帰りは、霧降高原を経由して日光の市街地を通った。霧降高原は名前どおりに濃霧が出ていて視界が極端に悪く参った。それから日光道、東北道を走り、自宅には20:30頃に戻った。

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龍王峡・鬼怒沼Part1

2020-04-19 | 山行~尾瀬・栃木・茨城

龍王峡 標高400~500mくらい 栃木県

2007年10月13日(土) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 〈龍王峡〉龍王峡駅駐車場8:30--むささび橋巡回コース--9:35駐車場

〈八丁の湯まで散策〉10:30女夫渕駐車場10:43--迂回路--12:06河原(昼食)12:45--12:55八丁の湯13:10--14:03ベンチ休憩14:15--14:45駐車場 渓山荘(泊)

NHKの「逆転人生」で加仁湯の女将が九死に一生を得たエピソードを披露していたころ、この記録をまだアップしていないことに気づき、準備しながらも1年が経過してしまった。調べてみると、加仁湯を訪れたのは2007年で、はや13年の月日が流れている。光陰矢の如しとはこのことだ。おそろしや。

この日は自宅を5:05山の神とともに出発した。天気予報が行楽日和としていたこともあり、首都高、東北道ともに交通量は多かった。佐野SAで朝食をとり、日光宇都宮道路へ、そして今市ICで下りた。

虹見滝

8:30龍王峡駅の駐車場に車を入れ、散策することにした。計画では、ここに寄るかどうかはその時の気分次第にしていたのだが、観光客がすでに多く到着しているのをみて、寄っていこうと山の神に告げた。ちょうどバスから降りてきた観光客の後ろにこれ幸いとくっついて、渓谷へ向かう。

 
左:五龍王神社 右:多くの観光客でにぎわう河原から虹見橋を見上げる

龍王峡は滝あり、神社あり、渓谷美ありで、さらにはそれらを存分に堪能できるハイキングコースが整備されている。コースをぐるりと歩いても3~4時間程度なので、全部踏破してもいいかもしれない。

 
左:渓谷はエメラルドグリーンの水をたたえている 右:まもなくやってくる紅葉時期はすごいだろうなという景観が続く

山の神と私は女夫渕周辺を歩く予定だったので、全部歩くことはせず、むささび橋をわたって引き返すことにした。

車にいったん戻ってからお土産物屋を覗き、女夫渕へ向かう。途中狭い道が出てくるが、それを解消するべく拡幅工事をしている箇所もあった。

 
左:両脇の岩壁が迫っている。どんどん侵食してゴルジュになるのか 右:女夫渕駐車場

10:30すでにかなりの車が停まっている女夫渕駐車場に到着。山支度をして、山の神とともに10:43出発した。このとき渓流沿いに女夫渕温泉が見えていたのだが、なんといま検索したら、ホテルは2013年廃業と出ていた。繁盛していたように見えたけれども、このあとに何が起きたのだろう? 交通の便はいいからつぶれるような要因は思いつかないのだが、、、いつか泊まってみたいと思っていただけにとても残念だ。

話がそれたが、登山道もそれる。本来の道が工事中で、ちょっとわかりにくい迂回路に誘導されることになった。しばらく歩いて、昼食のとれそうな適当な場所がないか物色しながら進んだが、見つからない。それでもようやく河原に下りられるところを見つけ、12:06山の神とメシだ、メシだと清流の傍らに腰を下ろした。

 
左:奥鬼怒歩道へ 右:河原に下りて昼食にする

昼食中に大勢のハイカーが八丁の湯方面に歩いていくのを見送った。われわれも昼食後彼らの後を追うように出発する。すると、なんとそこからほんの10分ほどでおしゃれなログハウスの建つ八丁の湯に着いてしまった。こんなに近いのなら、ここまで来て昼食にすればよかったと後悔するが、この近さを知らなければどうしようもない。

八丁の湯の周囲の山々は色づき始めていて、ここも龍王峡同様紅葉はすごい景観になるのだろう。今日はここまでにしておこうと山の神と話し、引き返すことにした。明日は女夫渕から鬼怒沼を往復だ。

 
左:八丁の湯 右:渓山荘の客室から

帰途はベンチの置かれた場所で一度休憩を入れ、14:45女夫渕の駐車場に戻った。

その足で本日のお宿、川俣温泉国民宿舎の渓山荘に移動し15:05チェックイン。古い外観でちょっと引いたが、中に入ると小ぎれいでまったく問題なし。翌日の弁当を頼んでも当時で1泊2食付きで1万円くらいと格安なのはありがたかった。露天風呂からは、川のせせらぎが聞こえ、わずかながら紅葉した山、青空を流れていく白い雲を眺められ、雰囲気は抜群。晩飯にはマツタケの天ぷらをつけてもらった。

Part2へつづく

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シロヤシオを見にミツモチ山へ

2019-06-16 | 山行~尾瀬・栃木・茨城

標高 1248m 栃木県

2019年5月26日(日・祝) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:46小間々台駐車場7:57--8:29大間々台8:57--やしおコース--9:36ミツモチ山展望台9:44--青空コース--10:40大間々台(昼食)11:17--11:48小間々台

ミツモチ山のシロヤシオを見たいとかねがね思っていた。一昨年ミツモチ山をスルーしていたから余計に思いが募ったのかもしれない。なにせ大間々台から登るミツモチ山への道は、やしおコースという名を冠するくらいだから、さぞかしすばらしいのだろうと。

4:36山の神とともに自宅を出発した。東北道に入り佐野SAで朝食をとり、順調に走って矢板ICを下りた。見覚えのあるセブンイレブンで昼食の買出しをし、一路大間々台を目指した。

 
左:小間々台駐車場 右:小間々台から遊歩道に入るとすぐにミツバツツジの群落

前回来たときには大間々台に車を停められずに山の駅たかはらまで下ったが、今回は30分早いのでどうか。小間々台を通過すると、車道を歩いている人がいた。これは大間々台に停められずに小間々台に引き返して、ここを歩いているのかもしれないと嫌な予感がしてくる。

大間々台ではUターンする車が1台。路肩でどうしようかと悩んでいるふうの車が1台。 7時台にしてもう満車だった。しかたなく小間々台に戻り、そこに駐車した。

 
左:コハウチワカエデ 右:レンゲツツジのつぼみ

7:57身支度を整え山の神とともに出発した。駐車場から一歩遊歩道に入ると、すぐに大入道(おおにゅうどう)と大間々台の分岐に出た。先行して歩いていた年配の方はまっすぐ大入道へ向かっていった。山の神と私は、今回はミツモチ山なので、左へと入っていく。

気持ちのいい新緑の樹林帯を進む。やがて単調なゆるやかな上りの道になり、車道が見えるポイントもあったりして鼻白むが、カッコウの声を聞いて生き返り、レンゲツツジのつぼみだと色めき立っているうちに大間々台に出る。 大間々台はトイレを完備しているので、ここで休憩していく人が多い。山の神と私もここで休憩をとった。

今日は5月だというのに予報では最高気温30℃といっていて、たしかにすでに汗を結構かいていて消耗しそうな予感が、、、それもあって、当初の計画は県民の森から登るものだったが、変更して大間々台に変えていた。最終的には見晴コースを上がって八海山神社で昼食をとり、林間コースを下ってくるという行程も割愛してしまった。

 
左:やしおコースは左手 右:フィトンチッドいっぱいの新緑コース

8:57大間々台を後にし、広い道を歩いていくと、すぐにやしおコースへの分岐に出た。


シロヤシオ地帯にさしかかる

やしおコースに入ると最初は杉林で、しかもどんどん下ってしまい、おやっと思わせられるが、すぐに山の神もご満悦の新緑の快適な道になる。

やがてシロヤシオ満開地点に出て、撮影タイムだ。山の神と私を追い越していった一眼レフをもった若者もしきりにシャッターを切っていた。惜しむらくは、登山道から少し離れていたことだ。目の前で咲いていればもっと迫力があったことだろう。

 
左:光があふれる大丸(おおまる) 右:大丸付近のシロヤシオ

移動していくと、笹原が広がる大丸(おおまる)に出た。ここからミツモチ山への最後の上りに取り付く。 すぐにシロヤシオの群落が目を楽しませてくれる。

 
左:ミツモチ山展望台 右:下界は少しガスっていた

9:36ミツモチ山の小さな展望台に到着した。先着の家族とわれわれでもういっぱいだ。あいにくと下界は白くけむっていてすっきりとしない。ここで山の神と水分補給をしたのち展望台下のベンチが置かれた場所に移動した。

 
左:展望台下のベンチ 右:展望台下のシロヤシオ

暑いせいか、あるいは直射日光がこれでもかと直撃しているせいか休憩している人は皆無だった。ここから青空コースを歩き始めると、シロヤシオとミツバツツジがかたまって咲いていた。

 
左:登山道横のシロヤシオ 右:青空コースの釈迦ヶ岳ビューポイント

青空コースは日影の乏しい砂利道のコースで、風情はまったくなかった。逆回りにするか、カットしたほうがよかったのかもしれない。途中釈迦ヶ岳のビューポイントがあって、それだけがこのコースの救いだった。

青空コースを抜けて、大間々台への広々とした道をてくてくと歩いていると、山の神があれ!と声をあげ森の中を指さした。その指の先には、微動だにしないシカがたたずんでいた。まるでニホンカモシカのようにじっとして動かない。写真を撮った後も、しばらくシカから目を離さずにいたが、まったく動かなかった。

 
左:大間々台手前で微動だにしないシカを発見 右:ヤマツツジを接写

大間々台手前で、今度はジモティ(女性)に声をかけられた。グミは咲いてましたか? グミの花というものが、どんな花なのか山の神も私もまったく知らなかった。思わず聞き返してしまった。どんな花ですか? 白くて垂れ下がって咲いているのよ。家に帰って検索してみて、ああ、これなのかと得心した。

10:40大間々台に到着し、森の中のテーブルとベンチの一角を山の神と占有し昼食にした。お隣にはピクニックに来たと思しき小さいお子さんを連れたハッピーそうな家族。われわれが昼食をとっているかたわらを出発していく団体がいて、こんな時間からいったいどこまで登るのだろうかといぶかしく傍観した。


いいねえ、青空と新緑

11:17大間々台を出て、元来た道を戻った。恐らく大間々台までだろうと思われるハイカーと多くすれ違った。

11:48小間々台の駐車場に到着。車のドアを開けると、サンシェードをしていたにも関わらず、もあっとした空気が流れ出し、今日の暑さを痛感させられた。帰りは寄り道もせずに東北道のSAで休憩したくらいでまっすぐ帰宅。渋滞にはまることもなく14:30には到着していた。

参考:シロヤシオ&ヤマツツジ満開の八方ヶ原・大入道

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