目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

籠坂峠から大洞山へ

2021-06-19 | 山行~伊豆・箱根と富士山周辺

大洞山 標高1383.4m 山梨県・静岡県

2021年5月23日(日) 晴れのち濃霧のち晴れ 

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:30山中湖村公園墓地駐車場7:41--立山(たちやま)--8:28須走立山展望台8:41--畑尾山--アザミ平--9:38大洞山--10:12アザミ平--立山分岐--10:35昼食11:05--11:13公園墓地駐車場

5:08山の神とともに自宅を車で出発した。中央道に上がると、非常事態宣言中のためか交通量はそれほどでもない。談合坂SAに立ち寄って朝食をとる。そこから順調に走って河口湖線に入り、東富士五湖道路山中湖ICで下りる。下りてすぐのところにあるセブンイレブンで昼食と行動食の買い出しをし、山中湖公園墓地のある籠坂峠を目指した。

山中湖湖畔をぐるりと半周ほどして森の駅のある交差点を右折し、国道138号に入る。あとは峠まで一本道で間違うことはない、はずだった。ところが、目指す「籠坂峠」の標示に目を奪われたのが運の尽き。この辺に公園墓地があるはずだがと左側を注意してみていくが、それらしいものはなく、坂をどんどん下ってしまう。下っていくということは、もう峠ではない。


左:山中湖村公園墓地駐車場 右:右側に見えているのがトイレ

明らかに行きすぎとわかって、坂の途中でUターンをする。ここで地図を見ればいいものを、峠で右に鋭角に曲がる道があったよなと山の神にいいつつ、その道(別荘地への道)に入ってしまった。当然ながら公園らしきものはなく、ようやく地図を広げて反対側に来ていることが判明。国道138号に戻ってすぐに公園墓地の入口を見つけた。

するすると上がっていくと、7:30にしてすでに何台も駐車中だ。お墓参りの人を見かけないので、すべて山に入る人たちなのだろう。トイレに寄って山の神とともに公園墓地を出発した。


左:大洞山登山口、三国山ハイキングコース入口 右:「畑尾山・太刀山」と記された道標

土地がやせているせいなのか、背の低い樹木が続く。ジモティガラスが狭い木々の間を縫って低空飛行していく。いつもここを飛んでいるのだろうな、器用なものだと山の神に話しかける。おっと、道標が。地図に「立山」と表記されている山は、ここでは「太刀山」となっていた。山名の漢字は当て字のこともあるから、どちらが正しい表記なのかは不明だ。


左:最初の分岐。われわれは右へ進む 右:谷筋の道

あっという間に最初の分岐に出る。まず向かうのは立山だから右手で、すぐに谷筋の圧迫感のある道になる。戦国時代なら両サイドに待ち伏せされたら一巻の終わり、絶対に歩いてはいけない道だろう。


左:稜線に出るとガスっている 右:立山(太刀山)山頂

そんなどうでもいいことを考えながら進んでいくと、稜線の方から、さあっとガスが流れてきた。そういえば、家を出る前に見た天気予報では、山中湖村に濃霧注意報が出ていたっけ。静岡側(海側)からのガスなので、静岡の天気は曇りなのだろう。

稜線に出れば、あとは2013年にも、たどった知った道だ。進路を右手にとり、たちまち立山山頂に到着する。何の変哲もない通過点にすぎないような場所だ。そこから須走立山展望台へ向かう。


左:須走立山展望台 右:ムラサキヤシオ

8:28須走立山展望台では、少しガスがとれて青空も覗いたが、富士山は望めなかった。せっかくの展望台もこんな天気では意味がない。ここで休憩して来た道を戻る。


左:畑尾山山頂 右:アザミ平の分岐

見覚えのある畑尾山の地味な標柱を見て、アザミ平に下る。


植生が失われた裸地(山梨側)

静岡側は完全にガスって視界が閉ざされているものの、山梨側は青空が覗いている。この稜線がちょうど天気の境界線になっていた。


ブナ林が続く

2013年に訪れた際に引き返したポイントを越えて、ブナ林が続く登山道を進んだ。ガスはどんどん濃くなり、ひんやりしてくる。

やがて角取(つのとり)神社奥ノ院入口の標示が出てきて山の神と立ち止まった。寄っていこうかとその場所から下の方を覗いてみたのだが、それらしき建物はなかった。だいぶ遠そうだ、ということで通過することに。


左:大洞山山頂 右:大洞山山頂付近ではイチゴの花が咲いていた

9:38大洞山(別名、角取山)山頂に到着。ここで昼食にするには早すぎるし、展望もないし、冷えている。アザミ平から下ったどこかでお昼は食べようと山の神と相談しつつ、早々に山頂を後にする。

ここまで山中ではだれにも会わなかったのだが、アザミ平に戻り始めると、打って変わって続々と人とすれ違う。ハイキングに来たと思しき30代くらいの家族二組、単独の兄さん、年配者のパーティ。やはりアクセスがいい、お手頃なコースなのだ。


本来ならこの辺りは眺望がいいはずなのだが、、、

それにしても、さっき通過してきた道なのに、違う道ではないかと思えるくらいさらにガスが濃くなり、幽霊でも出そうな怪しげな状況になっていた。自然と足の運びも早まる。

アザミ平の分岐で休んでいたマウンテンバイカーの脇をすり抜けて、公園墓地に向けて下り始める。どこか昼食用のいい場所はないかと物色しながら下っていったのだが、よさそうな場所はない。


昼食をとった場所を見上げると

結局立山への分岐まで来てしまい、もうこの辺りで食べないと公園墓地に着いてしまうなと、ちょっと開けた森の中で食べることにした。先ほどまでの濃い霧が嘘のように、ここまで来ると青空が見えていた。ほんとうに静岡側だけが曇っているのだ。山の神とレジャーシートを広げて、そそくさと昼食を済ませ、11:13駐車場にたどり着いた。

帰りの高速渋滞はまったくなく、余裕の帰宅。山の神と今日の午後はゆっくりできるねと得した気分になっていた。

参考:道の駅すばしりから畑尾山

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花の都公園から平尾山・大平山

2018-04-29 | 山行~伊豆・箱根と富士山周辺

長池山 標高 1178m 大平(おおひら)山 1295.4m 平尾山 1290m 山梨県

2018年4月22日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:14花の都公園第2駐車場先のスペース7:25頃--花庵--別荘地--8:18尾根8:27--長池山--飯盛山--9:04大平山9:10頃--9:52平尾山10:06--10:38大平山(昼食)11:17--飯盛山は巻いてピストン--11:40花庵11:50--11:55駐車スペース

1月にスノーシューに行って以来の山行になる。腰痛と花粉が長期停滞の主な原因だけれども、こんなに間が開いてしまったのは、たぶん初めてだろう。GWに向けて、ちょっとした足慣らしに山の神とともに山中湖方面に足を延ばした。

5:08家を出る。中央道に上がって、談合坂SAで朝食をとり、河口湖線へ。富士山の存在感がしだいに増していく。東富士五湖道路を山中湖ICで下りて、まずはセブンイレブンで買出し。昭文社山地図には出ているものの、グーグルマップに出ていなかったので、てっきりもうないものだと思っていた。おにぎりや味噌汁などをゲットし、花の都公園に向かう。

 
左:花の都公園の駐車場に入れず、路駐 右:富士山を仰ぎ見ながら、車道歩き

公園の駐車場に車を置こうと思っていたのだが、閉まっていて入れなかった。開園に合わせて、駐車場もオープンなのだろう。この先にも駐車場があるはずと車を走らせると、入口にロープが張られていた。山地図にはPマークだけだったので、公園とは無関係と思っていたが、花の都公園の第2駐車場だった。しかたなく、その先のスペースに路上駐車させてもらった。

7:25頃準備を済ませ、山の神とともに久々の山行の第一歩を踏み出した。富士山を仰ぎ見ながら、東海自然歩道の道標のある道路を歩いていく。花庵のところを左折すると、路肩には駐車してはいかんという立て看がこれでもかと威圧的に続く。

公園が入園料とは別に駐車料金をとるからなんだろうね。入園料を上げて、駐車場無料にする、あるいはもっと駐車料金を下げるなどいくらでも工夫の余地はあると思うのだが。ついでにいってしまえば、登山者用に第2駐車場は24時間開放して、自主的にお金を入れる料金箱を設置するとか、開園の時間には係りの人がくるのだから、停まっている車のワイパーに料金払ってねのチラシをはさんでおくとか、いくらでも方法はあると思うのだが、どうなんだろう。

 
左:別荘地を抜けていく 右:登山道入口に恐ろしげなイエロー看板が。思わずクマ鈴を装着

別荘地に入り、直角に曲がるポイントに出た。山地図では、ここに電話&トイレと書かれていたのに何もない。もしかしたら、一本下の道にあったのか。ここで最後のトイレを済ませてと思っていたが、ないのでしかたない。え~と山の神も不平をいうが、あとの祭り。すぐに暗い杉林が現れて、登山口となった。

熊出没注意の看板が杉にくくりつけられていて、あわててザックをおろし、クマ鈴を装着。別荘地の残飯の味を覚えてしまったのだろうか。恐ろしいことだ。

 
左:階段が続く。真ん中を削っているのは水はけをよくしている? 右:尾根に出る

森の中を進んでいくと、階段ラッシュとなる。この山域はつけなくてもいいところにも階段があって難儀する。

誰にも会わず8:18尾根に出て、最初の休憩をとる。

 
左:ボケの花 右:スミレも群生

休憩ポイントには、春を感じさせるボケの花とスミレの花がいい感じであっちにもこっちにも咲いていた。

 
左:飯盛山通過中 右:大平山山頂ベンチ。この背後には東屋もある

尾根を登っていくと、すぐに長池山だ。とくに山名の標示はなく、地味な頂。ここには電波塔があって、保守点検に来る人のための林道が山頂直下まで伸びている。

お次の飯盛山を越えて、しばらくたらたらと登っていくと、展望地、大平山に着く。すでに先着の登山者が数人いて、富士山ビューを楽しんでいた。


大平山山頂から望む富士山と山中湖

9:10大平山を後にし平尾山への下りに入る。急勾配の階段で長い。とにかく長い。あえぎながら登って来る単独行の若者がいて、復路はわれわれもこの道を登り返すんだよなと、山の神に向かってつぶやいた。

 
左:小ぶりなかわいい花弁をつけた山桜 右:振り返ると、斜面に別荘が点々と見える

下りきると、山桜やタムシバが春だよ~と山の神と私に告げるのだが、春どころか夏の陽気で汗が吹き出してくる。再び階段の上りに入る。振り返ると先ほど横を通過してきた別荘地の建物が点々と見える。 


平尾山からの富士山

9:52平尾山山頂に到着した。数人が山頂でくつろいでいた。思ったより山頂は狭く(去年の同じ時期に来ているのだが、印象が違った)、窮屈な山頂ながら、展望は良好。富士山と山中湖はバッチリで、富士山の裾野から視線を徐々に移動していくと、冠雪した南アルプスをも遠望できる。

半壊しているベンチに腰を下ろし、山の神が吉祥寺で買ったというマドレーヌを食べる。ボリューム満点ながら、バターの香りが強く大味で微妙。山の神がいうには、有名店のものらしいが、、、


ピストンした階段。復路で登るのはつらい

ピストンで10:38大平山に戻る。何人か山頂でくつろいでいる。そこへモトクロスのバイクの一団がやってきた。ここまで林道がついているので、したから上がって来られるのだ。なぜか全員50代以上で、60代がメインと思われた。最近は20代のバイク離れが顕著とは聞いていたけれども、事実そうなのかと目の前の光景にあっけにとられた。

山頂では山の神と東屋に入って昼食にした。先ほどのマドレーヌがけっこう腹にたまっていて、軽く済まそうと味噌汁はやめて、おにぎりと、かに風味スティック、おしんこを食した。それだけでお腹いっぱいだ。

11:17大平山を後にする。往路に通った飯盛山は巻き、尾根筋を離れ来た道を戻る。そのうち知らず知らず鼻がグシュグシュぐいいだし、やがてくしゃみが出始め、洟が止まらなくなり、ティッシュの山を築きながら、階段を下ることになった。こんなところで今シーズン最後(?)の花粉攻撃に見舞われるとは。それでもなんとか別荘地まで下りて一安心。車道を歩いて花庵に着き、自販機を見つけてりんご味のQooでのどをうるおし人心地ついた。花の都公園を散策した観光客にまぎれながら、車のところに戻り、今回の山行は終了した。

そのまま寄り道することもなく中央道に上がり帰ったこともあり、まったく渋滞に巻き込まれることなくスイスイと帰宅。非常にラッキーだった。

参考:当ブログ鹿フェンスを越えて、富士山ビューの石割山へ

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静かな山行を楽しめる袴腰岳&愛鷹山

2017-08-20 | 山行~伊豆・箱根と富士山周辺

袴腰岳 標高 1248m 愛鷹山 1187.5m 静岡県

2006年9月24日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:15大棚の滝駐車場--大棚の滝--8:40登山口駐車場8:45頃--9:50第一展望台10:00--10:40休憩10:55--11:10袴腰岳--11:35馬場平11:45--12:15愛鷹山山頂(昼食)13:05--14:00袴腰岳14:10--14:50第一展望台14:55--15:40登山口駐車場

11年前の山行記録。最近同じ登山口から登った人の記録を見たら、このあたりの道路がきれいに整備されていて、かなりアクセスがよくなっているようだ。その分静かではなくなっているかもしれないが、当時は静かだったということで、、、

2006年の手帳を見ると、愛鷹山と位牌岳を混同していた。愛鷹山というのは、この山塊の総称として使われているのが普通。ただ越前岳を愛鷹山と称することはある。今回は、越前岳ではなく、南部にある愛鷹山。なんかよくわからんという方は、山地図でご確認のほどを。

 大棚の滝

5:20自宅を出発した。東名に入って比較的順調に進み、足柄SAで朝食をとる。その後沼津インターで下りて、県道22号へ。狭い道の割には交通量が多い。しばらく走って須津(すど)川沿いの道に入り、ひたすら川沿いを北上する。やがて大棚の滝の駐車場に到着した。すぐそこだからと、山の神と準備運動がてら、滝へと向かう。8時くらいだと、さすがに誰もいなくて、マイナスイオンを二人占めにできた。

 
左:登山口駐車場 右:登山口には登山ポストが設置されていた

登山口の駐車スペースに車を移動し、第一展望台に向けて歩き出す。杉が生い茂る暗くて急な道が続く。当時のヤマケイの分県登山ガイドでは、第一展望台まで45分と書かれていたが、1時間強かかった。

 
左:ヤブっぽいところが多かった 右:展望のない第一展望台

展望台とは名ばかりで、まったく手入れをしていないのだろう。視界は閉ざされている。山の神と水分補給を十分にして、10:00に出発した。この後が、まるでトレーニングコースで、細くて急な登山道を延々と攀じることになる。

 
左:寂れた感じの袴腰岳山頂 右:袴腰からのうっすら富士

途中疲労困憊で休憩をとっているが、ヘロヘロだったのか15分も腰を落ち着けてしまっていた。その休憩ポイントからわずか15分程度で、11:10袴腰岳山頂に到着。山頂標示がやけに古びていて、ずっと放置されていたことが伺える。このあたりはあまり人気がないようだ。

 
左:袴腰から駿河湾もうっすらと 右:古びた馬場平の標示

この山頂付近から気持ちのいい尾根になり、樹々の間から時折駿河湾を望めた(左上写真)。袴腰岳山頂では写真だけとってすぐに馬場平へ向かう。

 
左:馬場平の標示が立てられていた背後の巨木ブナ 右:愛鷹山山頂でレジャーシートを広げようとしている山の神

ブナ林がいい感じに続く馬場平では、山の神が梢を見上げて微笑んでいる女優のような(?!)写真もストックにあった(写真は割愛)。馬場平から30分ほどで12:15愛鷹山山頂に到着した。かなり広い山頂で、まるで公園のように整備された芝生広場になっていた。山の神と私の貸切山頂で、レジャーシートを広げて富士山を眺めながらの昼食となった。

 遠くにヘンな雲がかかっている富士山

13:05下山開始。すぐそばに愛鷹明神奥宮があって、お参りをしていく。14:00袴腰に戻り、休憩をする。それにしても今日は驚くことに誰にも会わない。

 
2点とも:愛鷹明神奥宮

ところで、登るときもひどかったが、下山中の登山道もクモの巣だらけだった。それだけ登山者がいないということの証左だ。山の神に「たまには先頭を歩いてみない?」とクモの巣をこれ見よがしに手で払いながらいうと、「え、遠慮しとくよ」とおどけながら、山の神は歩みを止めた。クモの巣攻撃の次は、熊笹攻撃だ。道を間違ったかというくらい繁茂している箇所もあり、容赦なく熊笹が襲いかかってきて、ヤブこぎを強いられた。

  ヤブっぽいところを下山

袴腰の次に第一展望台で再び休憩をとり、駐車場には15:40に戻った。自分の車のほかに3台停まっていたが、すべて川遊びの人たちだった。てっきり山のお仲間と思って、山中で会うと思っていたから、なあんだとなる。

それにしても消耗した。帰路は東名で事故渋滞40Kmに巻き込まれて、さらに疲労困憊。足柄SAで早々に晩メシを食べ、自宅に着いたのは21:00を優に回っていた。

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越前岳再訪&呼子岳へ

2017-06-05 | 山行~伊豆・箱根と富士山周辺

越前岳 標高 1504m 黒岳1086.5m 呼子岳 1310m 静岡県

2017年5月28日(日) うすぐもり

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:35山神社駐車場7:45--須山愛鷹登山口--8:22愛鷹山荘8:26--富士見峠--8:55黒岳山頂8:58--9:09富士見峠9:15--10:10富士見台直下10:19--10:50越前岳山頂11:03--高場所分岐--11:45呼子岳山頂(昼食)12:23--割石峠--大杉--13:35大沢橋渡った先で休憩13:40--14:08山神社駐車場

呼子岳って行ったっけ? 山の神に聞いても、どうっだたかねえ、とわからずじまい。行ったとすれば、山神社からの越前岳・呼子岳周回コースのはずだ。自分のブログを検索してみて、やっぱり行ってないようだからと計画を立てることにした。たんなる周回コースではなく、黒岳ピストンを入れて7時間くらいの行程だと山の神にいうと、反対するかと思いきや、ふぅ~んというだけなので即決定した。

そういえば、登山口の山神社で思い出したが、ひと山向こうに水神社があるのでは? 地図を見ると、記憶は間違っていなくて、しっかりその名が出ていた。再び自分のブログを検索すると、2008年に水神社駐車場に車を停めて、位牌岳に登っていた。水神社と山神社、対になっているのは興味深い。


割石峠からの下山時、ジブリの世界のような森の風景に出合った

5:05自宅を車で出発した。日も長くなったせいもあって、この時間でも、けっこうな交通量だ。東名足柄SAで朝食をとり、裾野ICで下りる。沿道に出てきたセブンイレブンに立ち寄って、今日の昼飯と行動食の買出しをした。その後十里木方向に進み、少し手前の愛鷹山登山口のバス停のところを左折。薄暗がりの幽霊の出そうな杉林の道を進むと、すでに10台以上は停まっている山神社駐車場が見えた。

 
左:山神社駐車場 右:須山愛鷹登山口

駐車場の端にぽつんと置かれた簡易トイレで念のため用を済ませ、7:45山の神とともに駐車場を後にした。しばらくは杉林が続く。

やがて建物が見えてきて、山の神が水分補給したいというので、足を止めた。建物は愛鷹山荘だった。山の神は、ザックを下ろして開口一番、髪がマフラーのようで暑いと訴えるが、髪留めになるものは、輪ゴムも含めて何も持ち合わせていなかった。その後も暑いと訴え続けていたが、もう諦めるしかない。帰ったら、ボブカットだね。

 
左:愛鷹山荘 右:テーブル・ベンチも置かれている広い黒岳山頂(冒頭の写真も)

8:26愛鷹山荘を出ると、すぐに稜線に出て富士見峠だった。右に折れて黒岳ピストンへと向かう。しばらく歩くと、パンパンと乾いた音が響いてくる。自衛隊の演習? でも今日は日曜だよね。あとから地図を見てわかったが、クレー射撃場がすぐ近くにあった。このあと越前岳付近まで、この音は容赦なく追いかけてきて、もう勘弁してくれという感じだった。

途中休憩していた若者ハイカーを追い越して、8:55黒岳山頂に到着した。樹木を伐り払ったのか、広々とした山頂で、学校行事で遠足ができるくらいの余裕がある。ここからの展望は、本来であれば楽しめるようだが、雲がかかっていて何も見えなかった。

 
左:かつての登山道は崩落してない 右:イワカガミ発見

今日はのんびりしていると帰りの渋滞が怖いし、長丁場だからと、サッサと黒岳の山頂を後にした。下りきって9:09富士見峠で腰を下ろし休憩。

富士見峠からは、ほぼ登り一辺倒だった。時折、ツツジがピンクの花をつけているのが目に飛び込んできて、なごませてくれる。鋸岳展望台を越えて、山の神に声をかけた。そろそろ休憩にしようか、あの看板のあたりがいいかと前方を指さした。ところが、いざそこまで上がると、その看板には「危険」とデカデカと出ている。なんと登山道が崩落してなくなり、切れ落ちていたのだ。代わりに手前に新しい登山道がつけられていて、トラロープが張られている。トラロープを無視すれば、足元から崩れて真っ逆さまに転落しかねない。台風シーズンになったら、さらにえぐられるかもしれない。おそろしやと山の神と足早に通過し、またもや出てきた危険看板の先で休憩をとった。

 
左:人は写っていないが、大勢の登山者でにぎわっていた越前岳山頂 右:越前岳から呼子岳へは新緑の美林が続く

登山口からしばらくは、雲の一角に小さな窓が開いていて、青空が覗いていたのだが、徐々に窓は閉じられていき、ついに白一色の世界になっていた。富士山ビューは望むべくもない。何も見えない富士見台を通過し、いかにも静岡らしいアセビの新芽を愛でながら、10:50越前岳山頂に到着した。すでに多くの年配の登山者で賑わっていて、ご飯タイムになっていた。近くにいたおばさんからは、もう下山で重いものは持っていきたくないから、どうぞとハッサクをいただいてしまった。みずみずしくておいしかった。ありがとうございます!

11:03呼子岳へ向けて下り始めた。最初はかなりの斜度があって、足元に気を遣うが、そのうちなだらかに下るようになる。新緑の美林が続き、快適な道だ。われわれとは逆回りの登山者もいて、時折ソロの方やカップルたちとすれ違う。

 
左:小ぢんまりした山頂、呼子岳 右:教えてもらったアシタカツツジ。小さい花を飛び回るハナバチがいた

高場所への分岐を越え、11:45呼子岳山頂に到着した。狭い山頂には、すでに2人。山の神と大岳への道(廃道)をふさいで、昼食にありついた。

目の前にいた2人のうちのひとりは、地元富士宮から来たというおばちゃんだった。その方から、山頂標示の隣で咲いているのがアシタカツツジだよと教わった。ミツバツツジかと思っていたら、よく見るとたしかに花は小さいし、葉がミツバではない。指摘されなければ、まず気づかなかったろう。

  
左:割石峠 中:涸沢を延々下る 右:天然記念物の大杉

12:23下山開始。割石峠に来て、見た瞬間になるほど割石だと名前の由来を知る。このときはるか上のほうから声がしていて、鋸岳へ行ったのかと思ったのだが、山の神が蓬莱山じゃないのという。たしかにそのとおりで、ピストンしたそのパーティに後で追い抜かれた。

山の神と私は蓬莱山はパス。ごろごろ大小の石が転げていて、歩きにくい涸沢へ入り、ひたすら下った。途中、天然記念物の、思わず立ち止まって見上げてしまう巨大杉の前にたたずんだり、やがて今回の山でもっとも印象深かったジブリ世界を体現しているような風景に出合ったり、見たことのない野鳥にも遭遇したりで、ちょっとした刺激をもらった。最後大沢えん堤を越え、14:08無事に山神社の駐車場にたどり着いた。

復路の高速は、予定より早く下山して帰途についたにもかかわらず、予想以上に渋滞していた。自宅最寄のインターを下りたのはすでに17:00になろうとしていた。

前回の越前岳山行記録2001年12月2日
http://blog.goo.ne.jp/aim1122/e/5076f0152233de25e71a03797976fe8d

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鹿フェンスを越えて、富士山ビューの石割山へ

2017-04-30 | 山行~伊豆・箱根と富士山周辺

平尾山 標高 1318m 石割山 1412.3m 山梨県

2017年4月16日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:40内野の貯水池駐車場7:55--9:18鹿フェンス沿いの道9:23--10:13平尾山(昼食)10:50--11:18石割山11:23--12:25駐車場

GWを前にして、花粉症のひどい山の神がしばらく歩いていないこともあり、少し足馴らしをしておこうということになった。渋滞にそれほど遭わずに車で行きやすいところと考えると、富士五湖周辺か?と2017年版の地図を購入し眺めた。山中湖辺りはしばらく歩いていないし、新しい登山道も整備されているじゃないかと、内野の貯水池に車を置いて石割山を目指すことにした。

5:15自宅を出発。談合坂SAに入って、前日買っておいたパンを朝食に休憩する。ここで予定外のほぼ1時間くらいを費やしてしまった。急げや急げと、カーナビに目的地を入れて走る。河口湖インターで下りて(下りないほうがよかったのか)、事前にグーグルマップでルート検索していた道とは違うが、まあ、いいかと進んでいく。やがて農道に入り、たぶんこっちだろうと当てずっぽうに進むと大正解。まんざら方向音痴でもないなと自画自賛しながら、7:40貯水池に着いた。

 
左:内野の貯水池下駐車場。奥にトイレ 右:下のほうにはマガモがいた貯水池

1台も車がないのをいぶかしく思いながら、トイレに寄って、山の神とともに出発する。貯水池は柵が巡らされて立入禁止ということもあって、マガモたちがその中で悠々と暮らしている。少し歩くと、もう一つ駐車スペースがあった。

 
左:どん詰まり。ここから強引に上がったが登山道なし 右:ピンクテープがあったが、林業関係者の目印?

林道を上がっていき、ピンクテープに従って砂防ダム沿いに進む。といきなり、道がなくなった。沢沿いは明らかに違う。直登している踏み後があって、これかと登っていくと、踏み後はすぐにはっきりしなくなった。おかしいなといいつつ、ガシガシ登っていく。

 
左:ヤブこぎは続く 右:さらに間違って三叉路を直進

ヤブこぎになって、明らかに違うのだが、もう下る気はさらさらなくて、見上げた先にあるあの稜線に登山道があるはずと、強引に進むことにした。山の神が弱音を吐いているが、かまわず前進。やがて鹿フェンスの向こうに登山道が出てきた。ちょこっと足をかけて乗り越え、登山道にひらりと着地(すいません)。

どうなることやらの緊張も解けて、やれやれと休憩にした。一息ついた後、さてと、ここからは上りだろうと右手に進んでいくと、上方に別荘が見えてくる。あれっ、通り過ぎたのか。稜線の登山道ではないよな、これっとなって元来た道を下る。それがまた失敗だった。どんどん進んでいくと、どんどん下ってしまう。こっちだよとの山の神の言葉に支えられながら進むも、おかしいなと確信が揺らいできた頃、明らかに下山する九十九折の道に出た。

 尾根に出て平尾山への長い階段

やっぱり逆だと登り返す。軽く足馴らしのはずが、とんだ足馴らしになる。先ほど引き返した地点をさらに進むと、鹿フェンスの扉があって、開けて閉める。また扉が出てきてまた開けて閉める。そうしてやっとのこと、山中湖、別荘地、富士山を一望できる稜線に出た。

 
左:平尾山の標柱 右:平尾山から山中湖を見下ろす

そこからバリバリ階段を上り、10:13展望抜群の平尾山の頂上に到着した。すでに何人か登山者がいてくつろいでいた。石割山に行ってメシかな?と山の神に問うと、おなか減ったから、ここで食べちゃおうという。まだ10時台だけどいいかと、レジャーシートを広げて、ご飯にした。


平尾山から冠雪した南アルプスを眺める

間近に見える富士山は圧巻だが、たまにキズなのは、野焼きの汚い煙が常に富士山にまとわり着いていること。せっかくの富士山が台無しだ。代わりに冠雪した南アルプスに目を凝らす。

  
左2点:石割山山頂にて 右:下山時、平尾山への気持ちのいい道

10:50石割山に向けて出発する。さすがに人気の山塊だけあって、多くのパーティとすれ違う。アップダウンがちょっとあって最後の急登を上がると、あっけなく石割山の山頂に着いた。家族連れがいるだけで、人は少ない。記念撮影だけして(左上2点)、早々に下ることにした。


平尾山へ戻って富士山を望む

ヤブこぎが鍛錬になったのか、山の神も私も妙に足取りは軽い。サクサクと歩いて、平尾山に戻った。さっきよりは野焼きの煙が少なくなって、富士山のお姿もちょっとはきれいになった(上の写真)。

 
左:帰りはイヤというほど鹿フェンスを通過 右:朝間違った分岐。でも正しい道(左側)にはテープはないが、右にはある

帰路は、再び鹿フェンスの扉を開けたり閉めたりしながら下る。たぶんこの道が正しいのだろうと、最後は荒れた林道をどんどん下る。そして朝間違った箇所を確認した。その分岐には道標も何もなく、正しい道にはテープなし。違う道側にテープが付けられていた。このテープは作業者用だったのか。ただ、朝ここを通過するときに、もしやこっちかという直感もはたらいたのだが、やはりテープがついているほうに進んでしまった。

12:25あれだけ遠回りしたのに、ほぼ予定どおり下山し、駐車場に到着した。来たときとまったく同じで、愛車エスクードがぽつんと1台停まったきり。人気がない登山道というよりは、まだ知られていないし、整備されていないからだろうね。帰りの高速は、予定どおりの下山時間だったこともあり、渋滞なし。すんなりと14時台に自宅に戻った。

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