目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

昨年につづき1か所で廻れる七福神へ~三鷹井口院

2022-01-04 | 七福神めぐり

井口院(いこういん)別称:三鷹不動尊 東京都

2022年1月4日(火)晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:35頃バス停 塚--10:37井口院11:25--バス停 曙住宅11:33--12:00すぎ 深大寺

我が家恒例の正月七福神めぐり。新型コロナ感染症がまたもや拡大し始めたことを受けて、また山の神ともども歩く気力が失せていることもあって、去年に引き続いて1か所で七福神すべてに参拝できる場所を探した。

去年候補に挙げていた中から選ぼうとしたのだが、境内に入れるのかどうかネットでは情報を得られないところもあって、新たに探しなおし、ここを見つけた。


左:井口院境内案内図 右:仁王像と山門

調布駅前から「鷹56」三鷹駅行の小田急バスに乗り込み、20分ほどで目的の停留所「塚」に到着する。そこから寺までは指呼の間だ。歩き始めてすぐ、太極拳の某先生が入院してお見舞いにきたことのある病院がそこにあることに気づいた。建物と駐車場に見覚えがある三鷹中央病院。地図で名前を見ていたのだが、そのときにはまったく気づかなかった。偶然とはいえ恐ろしい。

病院前の道を挟んで反対側に神龍山開宮寺井口院はある。上連雀神明社という神社横の幾本もの幟がはためく参道を進むと、山門があり、阿吽の恐ろしい形相の仁王像が迎えてくれる。


左:閻魔王堂。お堂の中に閻魔大王、外に司命と司録 右:お地蔵さんがずらりと並ぶ地蔵堂

山門をくぐると、参拝客はまばらでストレスなく見て回れる。まずは閻魔王堂。お堂の中には恐ろしい顔の閻魔大王が鎮座。外には地獄の裁判の判決をいう司命(しみょう)と、それを記録する司録(しろく)が控えていた(石像)。

閻魔王堂の向かい側には、お地蔵様を多く納めた小さな地蔵堂がある。千社札が所狭しと貼られていて世俗感を出している。


左:風神像 右:雷神像

このお堂の隣には、風神像と雷神像。比較的大きなおそうじ小僧もある。


左:雨乞弥勒(あまごえみろく) 右:金色の弥勒菩薩

江戸時代にはこの界隈で日照りもあったようで、雨乞いをするために建てられた雨乞弥勒、そしてガラスの中に納められた金色の弥勒菩薩がある。山の神と次々に参拝して本堂へ。


左:本堂 右:不動明王殿

本堂の背後から後光が差すようにまぶしいなか、階段を上がり山の神とお参り。石仏レリーフ(後述)や平和観音、修行大師(冒頭写真)の前を抜けていくと、不動明王殿がある。


大不動尊像

不動明王殿の奥には、この寺院を象徴する存在である不動明王の巨大な尊像がある。写真でみると大きさが今ひとつ把握できないと思うが、とにかく大きい。下に山の神が写っている大日如来のレリーフがあるが、それがこの不動明王像の台座部分になる。おおまかなスケール感をつかめるだろうか。

また台座のなかには、お大師様、弘法大使の尊像まである。


 
大不動尊像の下部左回り(反時計回り)に大日如来、勢至菩薩、普賢菩薩、文殊菩薩、虚空蔵菩薩、阿弥陀如来のレリーフが設置されている

大不動尊と隣接しているのが山の神と私のお目当てである七福神が安置されている福壽殿だ。最近できたばかりの御殿なのか、ぴかぴかで壮麗なのがいい。


左:七福神が安置されている福壽殿 右:福壽殿の池の錦鯉

ただし愛でて参拝するには最高なのだが、七福神の尊像とはガラスを隔てて参拝することになるので、写真がうまく撮れない。残念ながらすべて映り込みがひどく、合成写真のようになってしまった。


左:福壽殿正面は、一葉観音菩薩 右:布袋尊

写真を撮るために一周した後に、もう一度参拝と七福神のご尊顔を拝するために回った。


左:福禄壽尊 右:壽老人尊

これでご利益が倍増すればいいのだが、、、


左:弁財天尊 右:毘沙門天尊 


左:大黒天尊 右:惠比須尊

参拝後肩の力が抜けたところで不動明王殿に戻り、山の神とともにおみくじ(200円)をひいた。結果は2人とも「大吉」。大吉しか入っていないのかもしれない。私のおみくじには冒頭「さくらばな のどかににおう 春の野に 蝶もきてまう そでのうえかな」とあった。春爛漫の季節、順風満帆の情景が目に浮かぶ。よかった、よかった。小吉、末吉をよくひき当てる山の神も万端願い叶うという大吉にご満悦だった。


左:山の神の後ろに池がある 右:薬師如来のご真言が彫られている石仏レリーフ

最後に本堂直下にあって見過ごしていた石仏を改めて見た。ご真言が以下のように刻まれていた。

 おんころころ せんだり まとうぎ そわか

真言は発する音が重要なのであって、明確な意味を詮索してはいけないのだとか。古代の庶民を導くための方便みたいなものだったのか。とはいえ、漠然とでも意味がわからないとご利益も薄らぐというもの。薬師如来といえば、病気を癒してくれる天界の医者のような存在(?)なのだから、病気平癒のための真言といえそうだ。いまでいえば、コロナ収束にもつながるのかもしれない。 

帰りは深大寺前でバスを途中下車して、初詣でにぎわう深大寺境内へ向かう。その一角にある蕎麦屋、青木屋の屋外席を占め、ビールともりそばで舌鼓を打った。でもいちばん行きたいそば屋は、いつも最初に目指した深山茶屋。このコロナ禍でなくなってしまったのは、悔やまれる。

関連記事:当ブログ七福神

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山梨百名山曲岳・黒富士と升形山

2022-01-02 | 山行~中央線沿線・大菩薩

曲岳(まがりがだけ)標高 1642m 黒富士 1633m 升形山 1650m 山梨県

2021年10月10日(日) 晴れのち雨

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:35観音峠上、曲岳登山口駐車スペース7:49--めまい岩--8:46曲岳山頂8:54--八丁峠--八丁平--9:54黒富士山頂10:06--八丁平--10:36升形山山頂10:37--八丁峠--11:03林道手前(昼食)11:32--11:38林道--12:15曲岳登山口駐車スペース

5:05山の神とともに車で自宅を出る。中央道に上がり、今日は気分を変えて談合坂をパスし、釈迦堂PAで朝食をとった。まだ店舗は閉まっているが、自販機はいつでも使える。缶コーヒーを買い、持ってきたパンをかじる。

高速は韮崎で下りた。あらかじめ調べておいたセブンイレブンで買い出し。Googleマップでは、ICから登山口までの途上で唯一のコンビニだ。その後昇仙峡グリーンラインを走り、茅ヶ岳深田記念公園や太刀岡山の駐車場にけっこうな台数の車が停まっているのを横目に観音峠を目指した。


左:観音峠上、曲岳登山口駐車スペース 右:曲岳登山口

太刀岡山の辺りを過ぎると、交通量はないといっていいくらい閑散としてきた。観音峠から曲岳登山口の駐車スペースにあがると、5、6台は停められるかという広さがあるが、予想外に1台も停まっていない。やはり曲岳に簡単に登れてしまうので、メジャーコースではないようだ。


左:いきなり急登が始まる 右:岩峰の左を巻く

7:49登山口にとりついた。しばらくは等高線が詰まっている。きついねえと山の神に話しかけながら進むと、すぐに切り立った岩が目の前に現れる。これはどうやって登るん?と山の神の目が点になっている。当然ナイフリッジを行くわけではなく、左に巻き道が付けられている。

この辺りはなんともなかったのだが、、

ナイフリッジを巻いてなんなく稜線に出ると、その岩がめまい岩だった。たしかに先端を歩けば、「めまい」を起こしそうだ。この辺りから振り返ると深田久弥終焉の山として有名な茅ヶ岳に連なる金ヶ岳を一望できる。


左:通過したのは、めまい岩だった 右:振り返ると金ヶ岳

ここは序の口で、次に曲岳の最大の難所に差し掛かった。


左:トラロープを手繰って登る 右:山の神、最大の難所へ

岩と岩がくっつくかというくらいに迫った、その隙間を強引に上がって、トラロープが垂れた岩を下降する。足がかりをすぐに見つけられずに難儀な場所だ。私は早々に下って山の神を待つが一向に顔を出さない。そのうち、ここはどうやって登ったの~?と山の神の困惑の声。

ひとりじゃだダメかと私は自分のザックを下ろして登り返した。

狭い隙間を越えたら、切り立った岩を下る

山の神はまずダブルストックをしまい、両手を自由にするが、今度はザックが岩に阻まれて登れない。それならとザックを渡してもらい、身一つで登ってもらうことにした。なんとかなりそうだ。

山の神がようやく岩を乗り越える。私は山の神のザックを背負って、先にトラロープを伝って下降。山の神もようやく下りた。最初はここをピストンする予定だったが、無理そうだなとこの時感じていた。


左:最大の難所は展望ブリッジという名(?) 右:曲岳山頂

再び稜線に戻ると、先ほどの場所の上部に「展望ブリッジ」という名がついていることがわかった。

8:46地味目の狭い曲岳山頂に到着した。展望はほとんどない。山梨百名山の96年の制定時のものなのか、古い標柱が設置されていた。


左:曲岳から八丁峠を目指し下る 右:鹿が多いのか笹の丈は短い

8:54山頂を後にして八丁峠を目指す。この時にはもう、帰りはこの道をたどらずに八丁峠から林道へ出るエスケープルートを使うことに決めていた。

八丁峠の指導標

八丁峠にはあっけなく到着。木の幹に道標が雑然と括りつけられていた。


左:きれいな黄葉に目を奪われる 右:八丁平を越えると美林が続く

獣道のような細い登山道をたどっていくと黄葉したきれいな木が1本。思わずカメラを向ける。升形山への分岐、八丁平を越えて、黒富士へと進路を右にとる。カラマツの美林が続き、快適な道だ。


左:黒富士山頂、山梨百名山の標柱 右:真新しい甲府名山の標柱

曲岳山頂からほぼ1時間、9:54にこれまた狭い黒富士の山頂に着いた。登山者は一人もいない。曲岳同様、古い山梨百名山の標柱、そして少し離れたところに甲府名山と記された標柱も立てられていた。検索して調べてみると、甲府名山は開府500年事業として最近選定されたようだ。

小腹が減ったなと山の神とここでスコーンを食べてのんびりする。


左:升形山への直登道 右:山頂が岩場のため直下に建てられた升形山の甲府名山の標柱

10:06ちょっと長居しすぎたかと黒富士を後にする。カラマツの美林を抜け八丁平に戻り、升形山への直登コースに入る。なんか怪しい雲が出てきたなあといっていると、ポツリと雨粒が落ちてきた。


升形山山頂から黒富士を一望

10:36甲府名山と記された升形山の山頂標示を越えて、岩に這い上がる。山の神は岩の下でもうここでいいといっていたが、やはり登ってきた。先ほどまでいた黒富士が見えている。雨がぽつぽつと普通に降り始めてきて、すぐに山頂を退散する。


升形山から昇仙峡方面をみる

天気予報では、雨が降ることはなかったはずだが、みごとにはずれだ。


葉が枯れているものもあるが、少し紅葉もしている

どういうことかねえと山の神。仕方なくザックカバーとレインウエアの上をはおって元来た道をたどる。

八丁峠からは曲岳へ登り返さずに林道へ向けて下る。林道に出る前にお昼にしようと、適当な場所を物色しながら下るが、なかなかいい場所がない。とはいっても、決めないと林道に出てしまう。もうこの辺りでいいかと半ば妥協気味に腰をおろして昼メシにした(11:03)。運よく雨はちょうど上がっていた。


左:八丁峠から林道へ下り始める 右:後から知ったが、食べられるヤマボウシの実(登山口近く)

昼食をとった場所は、林道からすぐのところだった。片付けて歩きだすと、本日初めての登山者とすれ違い、その人が停めたと思われる車1台がすぐに見えてきた。

11:38林道に出る。ダンプが走っていたが、とくに危険はない。また雨が落ちてきた。青空も覗いているが、どうも安定しない天気だ。

 
左:登山口(数台は駐車可能) 右:林道に出て、車を停めた場所へ移動開始

12:15車のところに戻る。もっと時間がかかると踏んでいたので、ちょっとラッキーな気分だった。しかしラッキーな気分は、中央道にあがると無残にも木っ端みじんに打ち砕かれた。連休でまたコロナのため、普段運転しない人たちが大勢高速を走っていたのだろう。相模湖あたりで事故を起こした方がいて、激しい渋滞が発生していた。通常の所要時間プラス2時間、17時の帰宅とあいなった。

 

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