目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

百名瀑銚子ヶ滝へスノーシュー

2022-09-11 | 山行~スノーシュー

銚子ヶ滝 標高約850m 福島県

2022年1月8日(土) 曇り

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:30銚子ヶ滝第3駐車場前の路側帯(母成グリーンライン)9:55--登山口10:05--10:30林道ベンチ10:40--10:50林道から登山道へ--11:08指導標11:20--滝口への分岐--12:15銚子ヶ滝(昼食)12:45--13:15分岐13:28--14:17林道近くの東屋--14:25登山口

自宅を山の神とともに5:00過ぎに出た。東北道を順調に走って大谷PAで持参したパンで朝食。その後、事前にGoogleマップで調べたところでは、高速を下りてからコンビニがなさそうだったこともあり、当たりをつけていた鏡石PAのミニストップに立ち寄り、本日の昼食と行動食の買い出しをした。郡山JCTから磐越道に入り磐梯熱海ICで下り、母成(ぼなり)グリーンラインへ。予定より早く9:30銚子ヶ滝第3駐車場に到着した。しかし駐車場は思った通り除雪されておらず、手前の路側帯に車を置くことにした。


左:銚子ヶ滝第3駐車場前の路側帯 右:登山口(銚子ヶ滝入口)

日焼け止めを顔に塗って、道路の反対側の登山口に移動する。さっそくスノーシューを装着するも、久々ということもあって、山の神がもたついている。よく見るとストラップの締めが甘く、ゆるゆるだ。見かねて締め直し、さあ出発。


左:直登するとすぐ林道に出る 右:冬季閉鎖中の林道を進む

いきなり急な上りが始まり、ヒールスタンドを上げる。すぐにトレースなしの真っ白な林道に出た。冬季閉鎖中なので、除雪なしで、もちろんわだちもない。


左:林道沿いにあったベンチで休憩 右:再び銚子ヶ滝入口。ベンチから指呼の間だった

しばらくなだらかな白い道をパタパタとスノーシューで進む。予想したとおり誰もいない。やがて林道沿いにベンチを見つけて山の神と休憩することにした。

そこから10分ほどで再び銚子ヶ滝入口に到着。ここで休憩したほうがよかったかと。夏場(無雪期)の登山口だ。


左:登山道らしきところをたどる 右:日が差し、うっすら青空が覗く

トレースはないが、比較的幅のある登山道らしきところを進んでいく。どんよりとした雲に薄くなったところができ、うっすら青空が見える。


山の神、先頭に出る

けっこうな積雪で、私がペースダウンしているところを軽快に山の神が追い越していく。バージンスノーに最初のヒトの痕跡を刻んでいく。


左:この登山道をたどれば安達太良山に行けるのだ 右:指導標に「銚子ヶ滝」が出てくる

やがて指導標が出てきて、本来は安達太良山へ通じる登山道であることを思い出させてくれる。安達太良山ははるか上だが、銚子ヶ滝への分岐はまもなくだ。

 
左:いよいよ沢筋に下りる 右:少し青空が覗く

すぐに滝へ下る指導標と手すりが出てきた。ここから一気に沢筋まで下りるデンジャラスゾーンだ。

  
左:積雪の状態に注意を払いながら慎重に下る 右:銚子ヶ滝の案内板

雪が深いところとそうでもないところがあり、また急斜面では足をとられるところもあり、慎重に足を下ろしていった。そしてようやく12:15銚子ヶ滝にたどり着いた! 山の神も遅れて到着し、「滝だ~」。

やはり完全には氷ってはいない

しかしさすがにまだ1月だけあって完全には氷ってはいなかった。それでも滝つぼ近くと、左右の岩壁には氷柱が目立っていて感激。


滝つぼ周辺は氷ともりもりの雪

ちょっと落ち着くと、だいぶ空気が冷えていることに気づく。山の神とさっさと昼食をとって戻ろうかとなり、火を使わずにコンビニおにぎりで簡単に食事を済ませた。


左右とも:難儀した滝からの登り返し

さて滝からの登り返しはたいへんだった。あまりに急な箇所は、一歩登って、その登った分だけずり落ちるという過酷さだ。


左:ハシゴが最大の難所 右:やっと上に出た

まさに文字通りの蟻地獄。ハシゴはその最たるもので通過に時間を要した。まずハシゴの設置された横の斜面に足をかけたが、登りづらいことこのうえない。いっそのこと、スノーシューをはずしてツボ足でハシゴに足をけり込んで登ったほうが登りやすかったかもしれない。

それでもなんとかなってしまうのが、最近のスノーシューの性能ということか。13:15山の神とともにデンジャラスゾーンから脱出した。


左:山の神と私がつけたトレースをひたすら戻る 右:林道に面した東屋をくぐり抜ける

あとは来た道を戻るだけだ。山の神と私がつけたトレースを忠実にたどり、森を抜け林道に面した東屋をくぐり抜ければ、あとは単調なルート。われわれ以外のトレースは結局なく、誰も来なかったことを裏づけている。

最後の急斜面をグリセード気味に下り、14:25母成グリーンラインの登山口に戻った。

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吾妻耶山スノーシュー

2020-03-08 | 山行~スノーシュー

標高 1341m 群馬県

2020年2月24日(月・祝) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:56ノルン水上スキー場第2駐車場--第3クワッド終点9:55--大峰山・吾妻耶山稜線--10:44コル10:55--第1クワッド終点--11:40吾妻耶山山頂11:45--11:50山頂直下の分岐(昼食)12:30--第1クワッド下のゲレンデ--14:15頃センターハウス

5:35山の神とともに自宅を出発した。本日の行き先は水上ICを下りてすぐのため、コンビニがない(あってもいいのだが)。ということで近所のセブンイレブンで昼食や行動食を購入したのち、高速に上がった。

交通量が少ない関越道を順調に進み、上里SAで朝食。赤城高原SAでコンタクトを入れ、水上へ。8:56ノルン水上スキー場の第2駐車場に入った。


左:ノルン水上スキー場第2駐車場から大峰山(左)、吾妻耶山を望む 右:第3クワッド終点

スキー場への道で、すでに路肩にすら雪がなく、昨晩降ったはずだけれども、雪はどこへ行ってしまったのだときょろきょろしながらたどりついた駐車場にもいっさい雪はなかった。車から降りて見上げる先に大峰山と吾妻耶山が並んでそびえたっていたが、山肌が真っ白に見えない。あきらかに雪が少ないように見えた。この状態でスノーシューで登っていけるのかと不安を募らせながらのスタートとなった。

ゲレンデに行くと、スキー場の中ですらコースでないところは、土がむき出しになっている。これはまずいなあと思いながら回数券2枚を購入(¥1000)。第3クワッドの乗り場へ移動した。クワッドに乗り込み下のほうに視線を移すと、スノーシューで歩いた跡があった。ということは、だいじょうぶだ。ピストンで吾妻耶山へ行ったのか、あるいは大峰山と吾妻耶山を縦走したのかなどと勝手な推測をしながら、ここに戻ってくる手もあるなと山の神と話した。


左:急斜面に取りつく 右:稜線はまだ先。やがて灌木だらけに

第3クワッドの終点でスノーシューを履き、スキー場を離れ直登に入る。うっすらとスノーシューの跡が残る急斜面をバリバリ上がっていく。やはり雪は少なめで、まるで春が訪れたように樹木の根元部分の雪が解けている。やがてツンツン枝を伸ばした灌木地帯に入り、どんどんやぶっぽくなっていく。

強引に上がっていくと、稜線に出た。すると今度は雪が解けて土が露出している箇所がところどころ出てきた。歩きにくいことこのうえない。やがて急な下りになり、こういう場所はアイゼンのほうがいいよなとつぶやきながら、スノーシューでおっかなびっくりそろそろと下る。


左:稜線はところどころ雪なし 右:道標が出てくるとすぐに第1クワッド終点

10:44下りきったコルでザックを下ろして、家からもってきたテルモスのお茶で休憩にした。ここまで誰にも会わない。山行記録もあまりなかったので、このコースは積雪期にあまり歩かれていないのだろう。それだけ、ここ数年雪が少ないのかもしれない。

10:55コルからおもむろに腰を上げ、第1クワッドの終点めがけて右寄りに進路をとる。地図をみるとまっすぐ稜線をたどるコースもありだが、この少ない雪の状態では、歩きにくそうなので無難なほうを選択した。


左:第1クワッド終点 右:雪がほとんど解けてしまった南斜面を上がる

道標の吾妻耶山を示す方角に進むと、第1クワッドの終点に出る。ここで30歳くらいの若者ボーダーたちに「どこから来たんですか」と声をかけられた。彼らは、ガリガリのところやシャーベットのようなところが多くてとこぼし、滑りを楽しめずにいたようだった。そんなところに山の神と私の怪しげながら、楽しそうな一行を見つけて、そっちのほうが楽しそうだと興味をもったようだった。彼らも次回はスノーシューになるのかも。

さて、ここから少し上がると、ああと思わず嘆息が出るくらい雪のない斜面が目についた。そんな雪のないところから、ポケットパークに車を停めて周回するのだというツボ足の3人パーティが下りてきて、それを機に山の神と私はスノーシューをはずし、ザックにくくりつけた。


吾妻耶山山頂の祠3基

吾妻耶山の雪のない南斜面を上がると、また雪が出てくるが、深くはない。ツボ足でさくさく登り、分岐から最後のひと登り。11:40だれもいない山頂に到着した。山名を記した標柱がほとんど見えている状態で、いかに雪が少ないかがわかる(冒頭写真)。

3基の祠の先に行くと樹木がそこだけ都合よく途切れていて(伐ったのか?)、周囲の雪山をぐるりと見渡せて壮観だった。そこにはありがたいことに山座同定表が写真入りで設置されていて、写真と見比べながら、あれは何で、これは何とわかるのでとても便利だった。


吾妻耶山山頂より。中央右寄りが谷川岳

さあ、メシにしようかと適当な場所を決めようとしたが、山頂は風が吹き抜けて凍えるほど寒い。山の神が少し移動しようといい始め、山頂昼食はやめて、少し下った分岐で腰を下ろすことにした。


左:セブンイレブンのPBワンタンラーメン 右:急斜面を下り始める

11:50昼食。山の神とカップラーメンをずりずりと食べていても、だれも登っては来ず、静かな山だった。

12:30下山開始。登山道でスノーシューを装着し、そこからはずれて急斜面を強引に下りていく。グリセードするには雪が少なく危険だ。途中からゆっくりゆっくり下っていく。ところが、予定のコースにゴロゴロと岩が現れ、いくつもむき出しの状態で連なっていた。雪に埋まっていれば進めるが、ここをスノーシューをつけたままでは下れない。かといってツボ足でもスリップが怖くて歩けない。さて、どうしようかと戻って、スキー場のゲレンデ近くを歩けないかと小山を回り込んで下っていくとかなりの斜度があるし、やぶで歩けそうにない。


左:下っていくとやぶで立ち往生 右:雪のない立入禁止コースを下りゲレンデへ

結局禁断のゲレンデ歩きを選択。登り返して山の神とともにゲレンデに出、邪魔にならなにように端っこを歩きだした。しかし下のほうにいくと、おそらくスキー客がつくったと思われるトリック用のミニジャンプ台が端っこに次々に登場してきた。完全に邪魔してるわと山の神に声をかけつつ、急いで下ることになった。そんなこんなで休み損ね、昼食後はノンストップでセンターハウスまで下山し(14:15)、くたくたになってしまった。

それにしても、2月だというのに雪が少なすぎた。まるで春。こんなに雪が少ない年も珍しいけれど、これからこれが普通になってしまうのだろうか。

帰りは事故渋滞に巻き込まれ、関越道にしては珍しい駐車場状態に陥った。そのため家に着いたのは19:00を優に回り、疲労は頂点に。それでもビールが飲みたいと、山の神と近所の居酒屋に繰り出したのだった。

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四阿山直下、的岩山稜線までスノーシュー

2020-01-26 | 山行~スノーシュー

標高 約1770m 群馬県

2019年12月29日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:40鳥居峠10:00--10:37林道分岐10:47--11:55林道終点(昼食)12:45--13:59四阿山稜線近辺14:12--(不測の事態で稜線付近へ戻る)--14:58林道終点15:10--15:50林道分岐15:58--16:22鳥居峠

前泊はあずまや高原ホテル。温泉があって客室が広いのでまあまあ快適なホテルだ。温泉目当ての観光客、スキーヤー、そして山のぼらーが宿泊している。基本は交通の便が悪いので、皆マイカーでやって来る。

山の神と朝食を済ませ、ホテルを出たのは8:35。そのとき四阿山への登山口がホテルの裏手にあるのだが、そこから冬装備の登山者が一人登っていく姿を見かけた。われわれは四阿山ではなく、四阿山直下の的岩山を目指すので、ここから登ることはしない。

まずは買い出しと菅平のセブンイレブンを目指し、カーナビに目的地を入れ幹線道路を急いだ。


左:鳥居峠。鳥居林道はこの正面 右:鳥居峠車道に路駐。この道の奥は除雪していない

おにぎりやカップスープなどを購入し、すぐさま来た道を戻り、9:40鳥居峠に到着した。駐車場は思った通り除雪されていないし、クローズド。回転場所にしているのだろうか、入口の数メートルだけ除雪してあった林道の端に車を停めることにした。

鳥居林道の入口で山の神ととともにスノーシューをはき、10:00第一歩を踏み出した。


ふかふかの新雪の道をスノーシューで歩く

ゲートを越えて歩き始めると、思いのほかふかふかの新雪で山の神と私の頬はゆるんだ。まさに雪遊びコースだ。だれも歩いていないまっすぐの白い道を進んでいく。

昨夜の雪が鳥のような造形を道端につくっていたり、小動物の足跡が残っていたりと目を楽しませてくれる。白い雪と黒々とした樹木のコントラストが青空をバックに映える。


左:車道分岐で休憩。進路を左にとる 右:ニホンカモシカの足跡だろうか

30分ほどで分岐に出た。あれっ、もう的岩山への分岐なのか? 意外とハイペースで来たのだとこのときは錯覚に陥っていた。持っていた地図が15年前の昭文社の山地図2004年版だったせいもある。

分岐からちっとも急な上りにならないし、明らかに車道なので、これは違うとわかる。いつのまにかふかふかだった雪は、重めの雪に変わり、固く締まったところも出てきて、雪の上を歩く楽しさは失われていった。


左:的岩山へのルートはすべて遮断されていた 右:足跡は私がつけたもの

的岩山への分岐がなかなか出て来ずにじれてきたころ、それらしきルートを見つける。高みに向けて道らしきものがつけられていた。しかしその入口には登山者を拒絶するように古そうな丸太が横に渡してあった。ということは、だいぶ前にこのルートは崩壊したかなにかで通行禁止になっていたのか。ましてや冬場で雪がついている(逆に雪がついているから行けるということもあるが)。

これも含め的岩山への入口らしきところを複数見つけたが、いずれも閉ざされていた。山の神にあえてここから上がるのはやめようといい、目標地を的岩に変えることにした。


左:誰も歩いていない林道を延々と進む 右:林道終点の四阿山案内図

前にも後ろにも人っ子一人いない真っ白い道を、山の神と私はひたすら進んだ。

11:55林道終点に到着。夏場ならここまで車で上がって来られ、駐車できる広いスペースがある。とりあえずここで腰を落ち着け昼食にすることにした。

腹がくちると、もう帰ってもいいかという楽をしようという気持ちと、的岩までは行ってみたいという気持ちが互いに主張を始めていた。ここまでずっと林道歩きの横移動で単調だったし、もう少し高度を上げたい、もっと先に行きたいという気持ちが勝って、12:45先に進むことになった。


左:穏やかな木漏れ日の場所で小休止 右:稜線へひと登り

歩きだしてすぐに登山道をそれていることに気づいた。沢を渡った先に白い道が続いているのが見えて、なにげなしにそちらへ向かったのだが、やおら左手を見やると、谷の向こうにこっちが登山道だぞと主張している道が見えた。地図をみて、あちらが正しそうだ、この道は作業道と判断して戻ることにした。

せっかく登ったのを下り、雪の上に笹がちらちらとはみだし、登山道に見えないやぶっぽいところへ突入していく。やがて先ほど見えていた道になる。

しかし登高していくにつれ、その道は難行苦行の道に変貌していった。雪は深いし、笹も生い茂っていて、場所によっては笹の下に大きな空洞があって、ずっぽりと雪を踏み抜く。膝上くらいに達する積雪に呻吟しながら、しばらく歩いていくと、ようやく一息つける小広いところに出た。

そこから最後のひと登りだ。後方には冠雪した浅間山が猛々しい姿を現している。


樹間越しに浅間山

そろそろ的岩が見えてくるのではないかと思っていたが、的岩が出てくることはなく、13:59稜線に出てしまった。ルートが違っていたのか、まだだいぶ手前なのかよくわからないが、そろそろ戻らないと日が暮れると判断し、ここで休憩をとり引き返すことにした。

そして事件は下山時に起きた。


左:この日の最高到達点 右:山の神の左足にご注目

登り時の膨大なエネルギー消費に比べれば、斜度がある程度あれば、下山はサクサクといく。快調に下って、登り時にいちばん苦しめられた積雪量の多い日陰地帯に差し掛かったときだった。山の神がふいに「あっ」と大きく叫んだ。その声は、、、山の神が先ほどの稜線上に忘れ物をしたのだととっさに思ったが、そうではなかった。

山の神は、ズボっと深くはまった左足を引き抜いたときに気づいたのだ。スノーシューをはいていない。たった今はずれたのではなく、はいていないのだ。はずれてしまったのは、雪が深くなり始めたちょっと上のほうなのかと戻るが、スノーシューは見当たらない。

さらに上の登山道を横切る倒木のところか、もっと先の休憩をしたカーブのところか、登り返しても登り返してもスノーシューはない。スノーシューをつけていないことに気づかずにこんなに移動したのかとあきれる。ここまで来たら、あとは下山開始直後の稜線直下に違いない。その先は山の神一人で登り返し、置き去りにされていた左のスノーシューをついに発見した。やれやれ。


林道終点に戻りホッと一息

思わぬ時間ロスにも、まだ日暮れ前には峠に戻れるという確信があったこともあり、心には余裕があった。14:58林道終点まで戻ってお茶休憩にする。


左:一路鳥居峠へ 右:日が傾いてきた

15:10峠に向けて修行道が始まる。往路は楽しかった道も、ただ長く、単調なだけで苦にしかならない。追い打ちをかけるように足腰が悲鳴を上げ始めている。スノーシューは長時間はいていると、股関節が痛んでくる。スノーシューは雪に沈まないようにしているため、左右幅がけっこうあり、その分がに股っぽく歩かなければならず股関節に負担がかかるのだ。

その後分岐で軽く休憩をとり、最後の力をふりしぼる。あとはわれわれが朝つけたトレースを無心にたどるだけだ。峠近くになると、いつのまにか日が西に大きく傾いていた。


ハードな山行ももうすぐ終わる

夕暮れの景色まで見られるとはねと山の神に。16:22鳥居峠に到着すると、だれにも会わなかったことを証明するようにぽつねんと1台こっきり、愛車のフォレスターが停まっていた。今日もあずまや高原ホテル泊。手早く片付けて宿へと急いだ。

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美ヶ原スノーシュー

2019-01-14 | 山行~スノーシュー

王ヶ頭 標高 2034m 長野県

2019年1月4日(金) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:07山本小屋ふるさと館前駐車場10:30--10:40山本小屋10:45--美しの塔--塩くれ場--11:49王ヶ頭ホテル(昼食)12:50--13:03スノーシュー装着--13:41美しの塔13:47--14:10山本小屋ふるさと館前駐車場

ここ数年行こう、行こうといっていて、なかなか実現しなかった美ヶ原でのスノーシュー山行。山本小屋の予約がとれたこともあり、さっそくこの年始に行ってきた。

この日、ドラぷらの渋滞予測では、まったく渋滞しないことになってはいたが、あまりゆっくり家を出るのはなんだなと思っていた。のんびりしていると、まさかの事故渋滞なんてこともありうる。ということで5:42自宅を出発した。いつものように中央道の談合坂SAで朝食。諏訪SAで休憩をとり、長野道に入ってすぐの岡谷インターで高速を下りた。カーナビに従って進むと、沿道にコンビニがないので、寄り道してインター近くのファミマ岡谷神明町店で買出しをした。

 
左:山本小屋ふるさと館前駐車場 右:駐車場から山本小屋を望む

その後国道142号を走り、長和町和田支所のあたりから、唯一山本小屋方面に上がっていける県道178号に入る。ところどころ凍結しているようだったが、路面に雪はほとんどなく、なんの支障もなく上っていけた。最後にきれいに除雪されているビーナスラインを慎重に走り、山本小屋ふるさと館前の大きな駐車場にたどりついた。

すでに何台も車が停まっていて、美ヶ原の人気ぶりがわかる。ぶるぶるスターターをふるわせても、ちっともエンジンが始動しない山本小屋の専用バスを横目に10:30山の神とともに駐車場を後にした。


どこまでもまっすぐな道の横にポツンとあるのは美しの塔

積雪はそれほどでもなく、スノーシューを装着する必要はまったくない。つぼ足で10分ほどで山本小屋のまん前に到着した。ここでちょっと待ったと山の神。着込みすぎて暑いと、レイヤー調整を始めた。

再び歩き始めるとすぐに気持ちのいい雪原に出て、快晴のおかげもあって360度の大展望が楽しめた。印象的だったのは冠雪した北アルプスの峰々で、尾根や谷筋のひだひだがはっきりと見えていた。


進行方向右手には冠雪した北アルプスの峰々

山の神と立ち止まって写真撮影をしていると、手をつないだ仲良しカップルが追い越していった。

やがて美しの塔に着いて、山の神と私が鐘を鳴らそうと必死にロープを左右に振るもまったく音がしなかったのを、そのカップルの男性がやってきて力をこめてロープを引き下ろすと、まるで映画を見ているように鐘が左右に動いて、カランカランと周囲に響き渡った。あまりのスマートさに脱帽。 

 
左:美しの塔。鐘は最上部にある 右:王ヶ頭ホテル(左側の建物)と宇宙基地

美しの塔を後にし、再びまっすぐの道を進んでいく。塩くれ場を過ぎると分岐に出て、あとは宇宙基地へ向けてまっしぐらだ。

でも新年になってからの大量飲酒の不摂生がたたり、無意識のうちに疲れたなあと何度もつぶやき、豆粒ほどにしか見えない、先ほどのカップルや先行者たちをうらやましく見ながら、歩みはペースダウンしていくばかりだった。それでも最後の上りで目の前に「美ヶ原高原」の文字を確認できると気合が入った。

 
2点とも:王ヶ頭にあった石仏群

11:49王ヶ頭ホテルに到着した。歩いているときには、だいぶバテた感じがしていたが、それほどの疲労感はない。暴飲暴食による太りすぎのせいか。それはともかくとして、ホテルの真ん前にある登山者に開放されたテーブルを占有し昼食にした。ポコポコとお湯を沸かし、インスタントの味噌汁をつくる。雪山ではやはり温かい汁物が臓腑に染み渡っていい。

昼食後は、ホテルの裏手にある王ヶ頭の石碑へ向かう(冒頭写真と上2点)。見覚えのある山頂標記と毘沙門天らの石碑。ついこの間訪れたばかりと思っていたここ王ヶ頭は、調べてみると、なんと18年ぶりだった。そんなに来ていなかったのか。

 
左:王ヶ頭ホテル前から富士山を望む 右:同、浅間山

今回ほんとうは王ヶ鼻まで行く予定だったのだが、予定より遅れていたこともあり、ここを最終目的地に変更して戻ることにした。王ヶ頭ホテル内のトイレを借りて(有料100円)、12:50駐車場に向けて出発した。 

 
左:スノーシューを装着 右:雪原を思うまま!

来た道をそのままたどるのは面白みがないと、途中から道をはずれて、夏場には決して歩けない牧草地(夏場はもちろん立入禁止)の雪原を歩くことにした。

すでにトレースがあって、美しの塔へ向かって続いている。そのトレースから大きくはずれないように、しかもなるべくアップダウンの少ないルートを選んでいく。


撮影しているうちに山の神が見る間に先へ進んでいく

私が立ち止まって撮影に興じていると、いつの間にか山の神はどんどん先へ先へと歩みを進め、はるか彼方に行っていた。待ってくれ~!

スノーシュー・ハイクを堪能したころ、美しの塔が見えてきた。そろそろ終了地点だ。


美しの塔はどこからでも目印になる

13:41美しの塔に到着して、山の神とテルモスに入れて来た温かいお茶をすする。

一息ついて、体が冷える前に美しの塔を発とうと腰を上げた。でも出発前に往路で鳴らしそこねた鐘をぜひとも鳴らしたい。儀式よろしく塔内にしずしずと入り、力をこめて鐘につながれたロープを引き下げた。刹那小気味のいい音がカランカランと響く。やった! 続いて山の神も。

心おきなく美しの塔を後にした。すると今度は朝すれ違った単独行の若者と再び出会った。山の神は会ったっけとうそぶいているが(実際に覚えていない?)、私は覚えていた。その若者にしてみれば、山の神と私の格好が、山用のウェアではなく、スキーやスノボのウェアであったから否が応にも覚えていたのだろう。

14:10無事駐車場に到着した。ザックやスノーシューを車に詰め込んで、本日のお宿である山本小屋の駐車場へ向かった。本来泊り客は、ふるさと館の奥の山本小屋駐車場に車を停められたのだが、残念ながら知らなかったのだ。

山本小屋…につづく

参考:当ブログ「美ヶ原」2001年5月1日の記録

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草津スノーシューPart2~常布の滝展望台へ

2018-02-13 | 山行~スノーシュー

標高 約1440m 群馬県

2018年1月7日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:05草津国際スキー場第5駐車場10:24--10:30頃 登山口(白根・芳ヶ平方面遊歩道入口)10:40--蟻の塔渡り--車道--11:45常布の滝展望台(昼食)12:03--車道--13:00駐車場

前泊はグリーンパークパレス。元国民年金健康保養センターだけあって、共用スペースや部屋がゆったりとつくられていて、なかなか心地いい。しかもコスパもいいので、あれもこれもと望まなければ、まず満足できる水準の宿だ。個人的にはお奨めです。

この宿から草津国際スキー場は目と鼻の先なので、宿でゆっくりと朝食をとり、のんびりモードで出発した。ほぼ前日と同じような時間にスキー場の第5駐車場に到着した。

 
左:草津国際スキー場第5駐車場 右:登山口

山の神は宿からウエアを着て、余裕綽々だけれでも、ドライバーはそうはいかない。必死に準備をして、10:24駐車場を後にした。まずは駐車場から左に進み、車道を道なりに進んでいく。途中右手にサイクリングロードとクマに注意の標示が出ていて、雪がなかったら、どんなだろうなとか、夏場は人が多いんだろうなとか、想像をめぐらす。クマが出没するということは、この森の奥はクマさんの棲家なのだろう。でもこの時期、冬場なら、クマは冬眠しているし、安心してスノーシューで歩けそうだ。

さて谷沢川にかかった橋を渡り、歩き始めて5,6分で「白根・芳ヶ平方面遊歩道入口」と書かれた登山口に到着した(冒頭の写真)。ちょうど、ツアーの団体さんが出発しようとしていた。山の神と私も、スノーシューを装着し山の中に分け入った。 

 
左:なだらかなまっすぐの道が続く 右:動物の足跡が点々と

少し登るとすぐに「芳ヶ平~草津コース 上信越自然歩道案内図」という看板が出てきた。案内図によれば、進行方向、向かって右手は音楽の森ゴルフ場&音楽の森コンサートホールということだ。音楽の森とはまた想像をかきたてるおしゃれなネーミングだ。音がこだまするのか、それとも野鳥が多く棲息していてさえずりのメロディーを奏でているのか。

 
左:先行する団体の後を追いかける 右:蟻の塔渡りの標示

やがて前方に先ほど出発していった団体さんが移動していくのが見えた。ところどころで立ち止まっては、ガイドさんが何か説明している。そんな調子だから、あっという間に追いついてしまって、山の神とぐんとペースアップして、横から追い抜いた。

 
左:蟻の塔渡りスタート地点 右:蟻の塔渡り終着点

音楽の森の標示を通過すると、すぐに蟻の塔渡りが出てきた。ヤセ尾根で両端が切れ落ちている危険箇所であることには違いないが、普通に歩いている分には問題ない。左右の谷を覗きつつ、無事に渡りきった。

 
左:蟻の塔渡りを渡りきった山の神 右:展望台到着。写真中央部の赤茶けたところに滝がある

そこからなだらかに下って、車道に出る。道がちょうどカーブしているところだ。山の神とスノーシューを踏み出していくと、雪はかなり深い。消耗しないように、先行者のつけたスノーシューと山スキーのトレースをたどっていく。うねうねと登っていくと、目の前に芳ヶ平へと続く道が出てきた。常布の滝のビューポイントはこの先だ。

先ほど分岐にいたカップルは、もうお帰りだったようで、振り返っても姿が見えない。車道から離れ、樹木を縫っていくと、パッと目の前が開けて、遠くの赤茶けた岩肌に一筋の水流が見えた。それが常布の滝だった。


常布の滝を遠望する

あれっ、滝は2本あるんだねと山の神。たしかに隣にもう一筋ある。しかし、すぐにその白い筋はなくなってしまった。雪崩だったのだ。

さあ、昼メシにしよう。このあたりがいいかとスノーシューでぐるぐると歩き回り雪を踏み固めた。いつものレジャーシートを山の神が広げて、くつろぎタイムとなる。雪の中では温かいトン汁がうまい。 食べているうちに団体が来るだろうかと、歩いてきた方向を時折ちらちらと見ていたが、彼らは一向に現れなかった。そもそも滝を目指していたのではなかったようだ。

 
左:遊歩道と車道の分岐 右:谷沢川を渡る

誰も来ないし、寒いし、早く戻るかとバタバタと片付けて、12:03展望台を後にした。車道を下っていき、先ほどの分岐に出ると、人形(ひとがた)があった。ああ、ようやくわかった。ここで見かけたカップルは、カメラを手にニコニコしていたのだが、ふかふかの雪に後ろ向きにダイブして写真を撮り合っていたのだ。2人分の大の字の跡がそこにくっきりと付いていた。さすがにアラフィフはそんことはしません。

車道をどんどん下っていくと、登って来る何組かの方々とすれ違った。この時間だと、われわれと同じ展望台までか、あるいは逆まわりで蟻の塔渡りへ行くのか。しばらく行くと、車でいっぱいの草津国際スキー場第6駐車場に出た。第6までほぼほぼ満車ということは、今日もスキー客は大勢押し寄せているようだ。車の横では犬とたわむれている人もいる。そういえば、先ほどすれちがったパーティも犬を連れていたっけ。ワンちゃんも家族だからね。そして13:00山の神と私は第5駐車場の愛車に戻ってきた。

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