目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

「エベレスト」特集、ナショジオ2020年7月号

2020-09-22 | このブログについて

『ナショナル ジオグラフィック』2020年7月号
 
エベレストにまつわるレポートを集めたナショジオの特集。私が最も注目したのは、トップバッターに据えられていた「エベレスト 幻の初登頂」だったのだが、、、
 
ジョージ・マロリーとサンディ・アービンがおよそ100年前、現代から見れば貧相な装備でエベレスト山頂を目指した。彼らは遭難し、生きて帰らなかったが、実際には登頂した後に遭難したのかもしれないと夢を語る人がいる。果たして真相はどうなのか。ついにこの追及に終止符が打たれるのか。真相がわからずとも、さらなる手掛かりが見つかったのか。
 
今回のナショジオの遠征では、アービンらしき遺体の目撃情報からアービンの遺体探しを試みるのだが、シェルパたちに今回の登山の目的がきちんと伝わっておらず、正規ルートを外れるリスクを負いたくないと協力を得られないことになった。シェルパたちにとって死のリスクを負うことになるのだから当然だ。結果はいわずと知れた何の成果もない失敗に終わる。なあんだと失望の嵐で、読む気がしなくなったのだが、後半の記事が面白かったのには救われた。
 
気候変動で氷河が後退し、また降雪量も減って、農作業の時期の水不足が深刻になった頃、氷の仏塔をつくるというアイデアを思い付いた僧侶がインドのラダックにいた。円錐形の氷は解けにくいのだ。冬場に水を凍らせて巨大な仏塔をつくる。それが夏場に必要不可欠な貴重な水になるのだ。仏の力を借りた巨大アートがそこに暮らす人々に恵みの水をもたらすというのは、すばらしい。
 
ヒマラヤの渓谷に棲むユキヒョウの話も興味深かった。いまだにユキヒョウの生態はよくわかっていないそうだが、地元の人にはよく知られた老いた雄のユキヒョウを追跡し、その生態が一部明らかになった。
 
この特集の掉尾を飾ったのは、「世界一高い気象観測所」。もちろんエベレストの話だ。2019年に34人の科学者チームがエベレスト遠征を敢行、氷と雪のサンプルを採取し、さらには標高8430メートルの地点に気象観測所を設けた。彼らの調査からクーンブ氷河の1/4が失われたことが判明した(1962年起点)。それにしてもエベレストに遠征した気象学者の熱意には恐れ入る。
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

祝!ブログ開設10周年

2020-09-12 | このブログについて


北岳肩の小屋テント場から日の出を拝む。1998年9月12日

先日このブログのカテゴリーメニュー「このブログについて」を見て気づいた。今年で「目指せ!標高1122メートル」を始めて10年になるじゃないか!

スタートは2010年7月12日「祖母山」。「祖母山」の記事は写真6点で文章も短い。いま見ると非常にシンプルな記事だ。当初はどういうスタイルにするのがいいのだろうと試行錯誤だったように思う。

あるとき、ときどきこのサイトを訪れている人に山の神がほとんど登場してないねえと指摘され、そうかもと。山行の記録を重視し、たんたんと書いていくと自然とそうなってしまっていた。それだとまるでソロで登っているようで、なんの感情の表現もなく無機質でつまらない。ブログタイトルに「1122」と入れた意味がない。それからというもの、意識して山の神と交わした会話や山の神がどうしていたかを入れてみることにした。

ほかに影響を受けたのは、ヤマレコ。ヤマレコに山行記録をアップしている皆さんは、撮ったほとんどの写真か全部をアップしているようで、掲載点数がやたらと多い。多ければ多いほどコース状態がわかるし、その場その場の風景も楽しめる。このブログでは写真をセレクトして絞りまくっていたのだけれど(山によってはあまり写真を撮っていなかったこともあるが)、最近は少し多めに入れることにし、写真のサイズも大きくした。

2017年には渡辺ペコさんが『1122(いいふうふ)』というコミック第1巻目を上梓した。それから3年を経て先ごろ最終巻7巻目が出て完結したようで、検索から間違ってこのサイトを訪れる人が増えた。大半の人は直帰したのだろうが、間違いついでに読んでくれた人もいたのではないかと思う。ちなみにトップページのPVがここのところ普段より多く1日で500件を超えた日もある。

PVが出たところで、gooへ引っ越してからの数字を挙げておこう。
616,437PV(2014年11月~2020年9月11日) ブログスタートの2010年からのトータルは約66万PV。
262,414UU(同上)
記事本数は 756本(この記事を含む。うち5本は今勤めている会社がらみなので現在非公開)

こんなに見にきてくれたのかと思うと、ちょっと驚きであるとともに10年の歳月をしみじみと感じる。皆さまには感謝の一言に尽きる。

一時期は毎週のように行っていた山も最近は月1くらいのペースに落ちている。今のところそれ以上に間遠になることはないだろうから、これからもぼちぼち山の神と行く山行記録をアップします! そのためにも早くコロナのワクチンができて、マスクなしの元どおりの生活に戻りたいものですねえ。

 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

OCNから引っ越しました。

2014-11-03 | このブログについて

OCNで、2010年7月12日に「目指せ! 標高1122メートル」の第1回目の記事を書いてから、はや4年。始めた当初は誰も読まなかったし、検索してもヒットしないさびしいブログでしたが、先ごろ通算で44,000PVを越えました! 見ていただいている方、まことにありがとうございます。

引越しにあたり、使い勝手が変わったこともあって間があきましたが、またぼちぼちとやっていきます。今後ともどうかよろしくお願いいたします。 

「1122メートル」のあるじより

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブログスタート1周年を記念して

2011-09-19 | このブログについて

001p9061565
HPをつくろうとして最初にセレクトしたカバー写真

早いもので、ブログを始めて1年余り。もともと山に関するHPをつくりたかったのだが、どうも自分でつくり始めてみると、仕上がりがダサい。昨日までつくっていた作業途中のファイルを開くと、デザインは悪いし、写真もよくないしと自己嫌悪に陥る。その点、ブログは極端なダサさに陥ることがないのがいい。あらかじめ多くのテンプレートが用意されていて、自分のブログのテーマに合ったデザインを選択できる。このテンプレートのおかげで、素人臭がだいぶ軽減され、見目麗しく装えるからね。結果、HP作成を2度も中途で投げ出したこの私も、ネットデビューを果たせることになった。

ところで、フツーならブログのスタート時に、このブログはああでこうでと、これから始めるブログの中身を懇切丁寧に説明するのであろうが、本ブログはいきなり山行記録を書き始めるという暴挙に出てしまった。第1回目は祖母山。いま冷静に考えると、そら恐ろしい始まりだ。さも何年も前からやってますよ的でだしだ。というわけで、もう今さらいらない! 必要ない! といわれそうだが、このブログのテーマや掲載している記事について、ちょっとだけ記しておこう。

まず最初に山の神。なんのこっちゃと思われるが、我が妻(さい)のことをこう呼んでいる。歌舞伎に登場してくる口うるさい女房を指しているわけではないので、念のため。山の神とは2001年ごろから頻繁にいっしょに登るようになった。その後いつの間にか人生のパートナーとなっている。このブログでは基本この2001年の山行記録から現在までをとりあげていくつもりだ。だから最近アップしていても、じつは10年前の記録だったりするわけなのであしからずそのときどきの気分で、時間を前後して過去の山行を書いていくという気まぐれも起こすのでご注意を。いらぬ誤解を招かぬよう、山行記録の冒頭に訪れた年月日を入れているので参照されたい。

とりあげる過去の山行記録の基準は、データがまずまずそろっていること。カメラを忘れて写真がないようなものや、手帳にコースについて何も書いていない、記憶をたどっても何も思い出せないものは、原則載せないつもりでいる。まあ、写真がなくとも面白いエピソードがあれば、載せるかもしれないが……。

おおまかにいえば、このブログは、訪れた山の記録であるが、それ以外に本についても書いていく。以下の2大要素で構成される。

  • 山行記録(標高、場所、日付、天候、コースタイム、登高の状況など。2001年から現在まで)
  • 読書日記 山好きのアンテナに引っかかるようなネイチャーものや冒険譚、ルポ・小説など

場合によっては、街歩きの記録も登場する。今年の8月に雨で立山を断念しているが、断念後に能登を経巡った話をアップしている。いずれ毎年正月恒例にしている七福神めぐりについても書いてしまうかもしれない。

カヌーも2度ばかりやっているので、いずれ登場させようかと思う。カナディアンカヌーの操船はなかなか難しかったが、かなり楽しめた。

最後にサイドバーについて説明すると、好き勝手にDVDや高山植物ガイドなどを載せている。加えて、私がブックマークしている山関係のアドレスを載せている。カテゴリーは山域別に分けているので、過去に掲載した記事はここから見られる。履歴は1年分が表示されているが、これはあまり使えないかもしれない。一応過去の山行記録はその月に入るようにはしているが、多少のずれはある。

では、ひきつづき「目指せ! 標高1122メートル」をよろしく!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする