目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

計画時から苗場山八合目まで。神楽ヶ峰へ

2021-10-24 | 山行~信越

神楽ヶ峰 標高 2030m 新潟県

2021年9月19日(日) 晴れ 

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:10祓川登山口駐車場8:20--8:45和田小屋8:50--9:55下ノ芝10:16--10:43中ノ芝10:53--上ノ芝--11:30神楽ヶ峰11:35--11:55上ノ芝(昼食)12:35--13:15下ノ芝13:20--14:00和田小屋14:25--14:45駐車場

台風14号が来て、計画変更を余儀なくされた。最初の計画では、秋山郷から小松原湿原と界隈の山を1泊2日で歩く予定だったのだが、台風が通過中の18日は家にいることにし、19日だけの山行、そして苗場山までのロングコースとはせずに手前の神楽ヶ峰までで引き返す計画を立てた。

4:40山の神とともに自宅を車で出発した。高速にあがると、当初はそこそこの交通量があったものの、関越トンネルを越える頃には交通量も激減し、これは登山者は少ないかも、駐車場も数台くらいしか停まっていないかもしれないと山の神と話していた。しかしいざ到着してみると、目の前にトイレのある本来の駐車場は満車で、そこからカーブした車道をぐるりと上がって、その末端に停めることになる。残された駐車スペースはあと数台分といったところだった。


左:ほとんど満車の祓川登山口駐車場 右:和田小屋を見ながら車道を上げる

なぜ山にポルシェと思いながら、その隣に停めた。以前どこかの登山口でフェラーリを見たことがあるが、カーマニアさんも山に登る人はいるんだね。

珍しくサクッと準備を整え、8:20に出発した。まずはアスファルトの車道歩き。さっそく山の神が傍らにウメバチソウが咲いているのを見つけて誇らしげだ。前回の山行、入笠山で予想外にウメバチソウの群落を見ていたので心動かず。そのうち和田小屋がふいに現れる。


左:車道終点 右:登山ポストのあるベンチ

小屋が見えたら車道の終点だ。登山ポストが設置されていて、休憩してくださいといわんばかりにベンチが設けられている。ザックを下ろしてのどを潤していると、目の前のゲレンデの草地に続々と登山者が入っていく。

のんびりしている場合ではなく、われわれも出発だ。最近は足どりが重く、標準コースタイムですら歩けない。


左:六合目 右:ナナカマドの実が真っ赤に色づいている

ゲレンデを横切り森の中へ、そしてブナの原生林を抜けていく。この一帯は地図にぬかるんでいると書かれていたが、まさにその通りで、さらに前日の台風が追い打ちをかけていて、登山道には水があふれていた(下の写真)。

前日の台風で登山道は水浸し

そのうち笹原の道が交差しているところに差し掛かる。スキー場の連絡コースみたいなものか。似たような交差している道がまた出てくるが、こちらは土がむき出しになっていて、入ろうと思えばいくらでも入っていける。そのせいか立入禁止のロープが張られていた。


左:下ノ芝(休憩用ベンチがある) 右:この辺りですでにヨレ始める

9:55ちょっと開けた下ノ芝に到着する。先着パーティがわいわい話しながら休憩中。またわれわれと同タイミングで早くも下山してきた単独者がザックを下ろす。山の神と私は早くも疲れたなと、ここのベンチにどっかと腰をおろして水分補給、ついでにもう小腹が空いたなと行動食に手をつける。


左:リフト降り場が上方に見えてくる 右:森林限界を越え、一気に開ける

10:16下ノ芝を出発する。少し登ると、すぐに森林限界となり、笹原と灌木が出てくる。この時点でもうヨレ始めている山の神と私だった。


中ノ芝。前方に平標

10:43中ノ芝のベンチにたどり着く。振り返ると平標が見えていて、なかなかの絶景だ。しばし足を止める登山者が多い。


ちょっぴり雲海が広がる

中ノ芝からしばらくは、前にも後ろにも高層湿原が広がっていて気持ちよく登高できる。


左:ほんのり草紅葉 右:木道はさらに奥へとつづく

色づき始めた草紅葉の絨毯、そこに一筋の木道が天空へ向かって伸びている感じだ。


カッサ湖(田代湖)が見えた

やがてダム湖のカッサ湖(田代湖)が眼下に見える。真っ青な湖面が印象的だ。


左:股スリ岩を通過 右:通過するところだった目的地、神楽ヶ峰

股スリ岩を越え、もうすぐ目的地の神楽ヶ峰だと山の神に声をかける。緑の小道を進んでいくと、大勢の登山者がたまっているところに出た。すれ違うのが難儀なので、山の神と私が来るのを待ってくれていたようだった。何気なしにそこを通過しようとしたとき、ここからちょっと下るな、もしやと思って振り返ると、なんやら書かれている標柱が見えた。そこが苗場山の八合目、今回の登山の最終目的地である神楽ヶ峰だった(11:30)。危ないところだった。人が大勢いて分岐や道標を見落とすことは往々にしてあるので気をつけたい。

予定ではここで昼食だったが、あまりに狭いし、登山者が目の前をどんどん通過するので落ち着かない。ということで、上ノ芝か中ノ芝のいずれかで昼食にしようとすぐに下ることにした。


左:復路で顕彰之碑を見る 右:昼食のため上ノ芝ベンチに

下りがてら、往路でパスした顕彰之碑を見るために登山道からそれた。その碑に刻まれていたのは、昭和5年4月にスキーで苗場山に初登頂したことを顕彰するものだった。4月とはいってもこのあたりではまだ相当の積雪だろうから、ルートファインディングが成否の分かれ目だったのではないだろうか。冬の新潟の空はいつも灰色だけれども、この登頂の日はきっと晴れていたのだろう。それにしても装備も貧弱であった昭和初期に登頂を果たしたのはすごいことだ。

11:55上ノ芝のベンチががら空きだったことをいいことに、山の神と占有して昼食にした。われわれが食べている横を登山者が数珠つなぎに下りていく。おそらく6:00台に登り始めた人たちがもう山頂から下ってここに至っているのだろう。こういう山に来るだけあって、健脚者ぞろいだ。


中ノ芝から魚沼を見渡す

昼食後、中ノ芝まで下りてくると、少し霞んではいたが、魚沼の田んぼと街並みが遠望できた。

14:00だいぶ疲労を感じた頃、和田小屋に到着した。若者たちが自販機でコーラを買うのを横目に山の神と私はQooを購入。疲労したせいか甘いものを体が欲していたのだろう。しばしベンチでくたーと休憩する。

14:45駐車場に戻り、そそくさと片付けて本日のお宿ハツカ石温泉石打ユングパルナスへ急いだのだった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コマクサの三方ヶ峰&篭ノ登山

2016-06-25 | 山行~信越

見晴岳(コマクサ岳) 2095m 三方ヶ峰 2040.1m 東篭ノ登(塔)山 2228m 西篭ノ登(塔)山 2212m 長野・群馬県

2016年6月19日(日) くもりのち雨 

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:00地蔵峠駐車場8:20--9:28見晴岳(コマクサ岳)9:36--10:33兎平10:43--11:15東篭ノ登山11:18--11:37西篭ノ登山(昼食)12:05--12:23東篭ノ登山--12:50池の平駐車場12:55--13:45地蔵峠

1週間前からずっと晴れマークが付いていたのだが、、、またやられてしまった。山の神が朝スマホで天気をチェックすると、あれれ、午後から雨50%。前日の予報がこれならば、明らかに家にいただろう。大気が不安定なら、そんな情報も予報士は流してほしいものだ(私が気づかなかっただけか?)。

いつものように計画より5分遅れで、早朝4:35自宅を出発した。夏至も間近であることから、こんな時間でもすでに明るい。高速にあがると、梅雨の晴れ間狙いなのか比較的交通量はあった。関越に入ると、いつのまにか山の神は船を漕いでいて、予定の朝食ポイント上里SA付近でも変わらず。甘楽PAまで足を伸ばすことにした。しかしここの自販機は、冷たいコーヒーばかりでホットコーヒーがなかった。朝から冷たいのは嫌だなと1つ先の横川SAへ行っちゃえと、また車に乗り込んだ。

 
左:地蔵峠駐車場。トイレも完備 右:湯の丸山(右)と奥に烏帽子岳(湯の丸高峰林道から)

横川SAでホットコーヒーにありついて山の神と朝食。一息ついた後、カーナビに「湯の丸スキー場」とセットして、小諸ICへと向かった。上信越道を下りてすぐにコンビニで買出しをし、地蔵峠へと続く山道、県道94号に入る。

8:00地蔵峠に到着すると、「つつじ祭り」と大書された幟が踊っていた。たしかに湯の丸の斜面はつつじの淡いオレンジ色に彩られている。駐車場には、そのお祭り警備要員なのか誘導係がいて、次々にやってくる車をさばいている。山の神と身支度をしているうちにたちまち満車となり、お隣のスペースに誘導を始めていた。目の前にある湯の丸のリフトはすでに動いていて、登山者の姿がちらほら見えている。リフト横を歩いていく登山者も見える。逆に兎平へ向かう登山者もいる。けっこうな人出だ。山の神と混雑するトイレに寄って、8:20駐車場を後にした。

 
左:湯の丸高峰林道から登山道へ 右:可憐な花のニリンソウ

兎平へと続く湯の丸高峰林道を歩き始める。すぐに湯の丸自然学習センターの建物が右手に出てくる。この辺りで三方ヶ峰への登山口が出てくるはずだが、それと気づかずに通り越していた。下山時に探すと、お目当ての登山口を隠すように駐車している車があった。このせいだったのかと山の神と納得。

少し林道を歩くと、地蔵峠と書かれた道標が右手に出てきて、下っていく道がつけられていた。下山時にわかったが、道標どおりに下ると、すぐに地蔵峠と三方ヶ峰への分岐となる。

さらに先へと林道を上がっていくと、「三方ヶ峰」と書かれた道標が出てきた。もう間違いない。熊注意の看板もあって、ここで熊鈴を装着し、山の中へと分け入っていく。

 
左:レンゲツツジが至るところで花を咲かせていた 右:久々に見たイワカガミの群落に感激

地蔵峠からレンゲツツジがあちこちにあったが、こちらの山腹も多い。でもそろそろ花は終わりのようで、しおれた元気のない花弁が多かった。続いてニリンソウやゴゼンタチバナ、少し高度を稼ぐと、イワカガミも登場した。久々にピンクのイワカガミの群落を見て感激していたのだが、篭ノ登の登山道にも、これでもかというくらい自生していて、ちょっとありがたみが薄らいでしまった。

 
左:クロユリ 右:見晴岳から東御の市街地を望む

見晴岳のピーク近くでクロユリも発見。この時期はやはり花が多くていい。雨も多いのが玉に瑕だが、、、

9:28先着様が何名かいる見晴岳(コマクサ岳)に到着した。見晴岳というだけあって、目の前はどかーんと開けていて、東御の市街地が広がっていた。ただ白くガスっていて、すっきりしない天気だ。ただわずかに薄日が差していて、この時点では天気が崩れてくる気配はなかった。


池の平湿原

見晴岳から下ると、すぐに右手にコマクサ園が出てきた。植生維持のために柵が設けられていて、中の砂礫地にコマクサのピンクの花が見られる。最近仕入れたトリビアでは、幸せを感じているときに活性化している脳の部位と、ピンク色のものを見ているときに活性化している脳の部位は同じだとか。コマクサを見ると、ハッピーな気分になるということか。

いったん池の平湿原側へ下っていき、再び少し上り返すと、三方ヶ峰に着く。こちらにも柵で保護された、コマクサの群落があった。

 
左:コマクサ園には大群落が 右:三方ヶ峰山頂

三方ヶ峰から下り始めると、ハクサンチドリも咲いていた。池の平駐車場からやってきた団体さんが熱心にハクサンチドリの写真を撮っていた。そこから湿原への道をたどり始めると、のどかにもカッコウの間延びした声が響いてきた。とても心やすらぐ音色だ。


鏡池のほとりでは、ヒメシャクナゲが可憐な花を咲かせていた

鏡池のほとりに来ると、フィールドスコープを覗いているジモティらしき年配の方がいた。ヒメシャクナゲが咲いているという。木道から肉眼で見ても、ぽちぽちとピンクっぽいのが見えるだけだが、スコープを覗かせてもらうと、色鮮やかに咲いているのが見えた。たしかにシャクナゲの葉っぱにピンク色のかわいらしい花がついている。後から来る人が、次々に覗いては歓声を上げていた。


だいぶ乾燥している池の平。笹が目立っている

お礼をいって、出発。池の平の木道をぐるりと大回りをし、栄養不足の低いカラマツ林を抜けて、10:33ハイカーでにぎわう兎平に到着した。山の神と小腹が空いたねとザックから行動食を取り出していると、大集団が木道に繰り出して行く。あの大人数で木道を埋めつくすのは、大顰蹙だよなあと思いながら、老若男女の大集団を唖然として眺めていた。

 
左:背の低いカラマツ林を兎平に向けて抜けていく 右:西篭ノ登山からお隣、東篭ノ登山を望む

さて、お次は篭ノ登山だ。舗装路を横断して、まずは登山口から横移動、そしてイワカガミやコメツガを見ながら、高度を上げていく。こちらも池の平なみに人は多く、岩場に差し掛かると、集団が休憩していて道を塞いでいた。

東篭ノ登山には、11:15到着。ここにも大集団がいて、いつまでも記念撮影をしている。待つことが嫌いな私は、カメラを手に持ったまま、順番が回って来ないことに業を煮やしていた。かたわらにいた山の神をつついて、西篭ノ登へ移動してお昼にしようと促した。行ってもいいよといいながら、行きたくなさそうな山の神を急かして、西への道を下り始めた。

 
左:西篭ノ登山山頂 右:白くガスってしまった東篭ノ登山

11:37西篭ノ登山に到着した。さっそく適当な場所を見つけてコンビニおにぎりを食べ始めると、風が出てきた。やがて黒い雲がもくもくと広がり始める。予報どおり午後になると、雨が降り出すかもしれないと、食べ終わるやいなや、早々に片付け始めた。すると見透かされたように、いっきに白いガスが目の前に流れてきて視界が悪くなった。近くにいたパーティは、どんどん腰を上げていく。われわれもモタモタしていられないと立ち上がった。

12:23逃げるように東篭ノ登に戻った。先ほどの集団は当然ながらいなくなっていて、気兼ねなく記念撮影(冒頭写真)。あとは地蔵峠の駐車場まで下るだけだ。樹林帯に入る頃からポツポツ雨粒が落ちてきた。ザックカバーだけをつけて、とりあえずやり過ごそうとしたが、雨脚は強くなりそうだった。池の平駐車場のトイレに逃げ込み、合羽の上だけをはおる。山の神はめんどくさいと、折りたたみ傘を出していた。

池の平駐車場からは、林道を横断するものの、長らく樹林帯の中を歩き、それほど雨に濡れることもなかった。13:45計画よりも早く駐車場にたどり着いた。せっかく早く下山できたのだから、その分早く帰ろうと、雨具を車の後部に新聞を敷いて放り込み、すぐに駐車場を出発した。しかし、地蔵峠を出てすぐに安全運転のドライバーに行く手を遮られてしまった。高速に上がれば、すでにもう交通量は多く、関越では事故渋滞が発生していた。もともと渋滞で30分程度の時間ロスは覚悟していたのだが、そんなこんなで実際には2時間もロス。思うようにいかない1日だった。でも、山の神も感激していたが、コマクサやイワカガミが咲き乱れる群落を見られたのは大収穫だった!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

笠ヶ岳・岩菅山・志賀山Part3

2015-11-13 | 山行~信越

志賀山 標高 2037m 長野県

2004年9月20日(月・祝) 晴れ 

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:18硯川駐車場9:40--前山スキー場リフト--渋池--10:20四十八池10:30--10:55裏志賀山11:06--11:28志賀山11:35--12:25リフト乗り場(昼食)13:10--13:15硯川駐車場

西発哺(ほっぽ)温泉ホテルに連泊して、最終日は志賀山ハイキング。赤石山まで足を延ばしたいのはやまやまだが、行ったら東京までの帰りが大変だ。というわけで、ゆるゆる山行記。

目覚めと同時に朝風呂へ。温泉宿に泊まる楽しみのひとつは、この朝風呂だ。ついでに朝からビールが飲めるといいのだが、さすがに車を運転して移動するから、それはできない。ホテルを9:00頃チェックアウトし、車止めなしの恐ろしい駐車場とは、おさらばした(左下写真)。ちなみにこのホテルに下りてくる道もすごかった。ガードレールなしで、ひとたび運転を誤れば、谷底に転落しかねない。ホテルのスタッフに聞くと、冬場でもここから落ちた人はいませんよという。皆慎重な運転になるからか。

 
左:西発哺温泉ホテルのスリリングな駐車場 右:四十八池湿原入口

余談はさておき、笠ヶ岳に登ったときと同じ、硯川へまず向かった。9:18再び硯川駐車場に車を置いて、身支度を整え、9:40山の神とともに奥志賀高原前山スキー場のリフト乗り場へ移動した。リフト代は格安で、ホテルにあった10%割引券を使い、当時で往復¥420。リフトを降りるとすぐに2日前に訪れた渋池が現れる。そこから平坦な道をひたすら歩いていくと、四十八池湿原の入口にさしかかった。


四十八池、草紅葉へ移行中

色づき始めた湿原には、名前どおりなのか、たくさんの池があり、しかも水面に青空を映し出していて、心洗われる景観を呈している。10分ほどそこで足を休め、10:30湿原を抜けた。すぐに急登が始まり、いつもなら足の運びが鈍くなるところだが、山の神と私は睡眠ばっちり。快調なペースで、バリバリ登った。


裏志賀山から大沼池を望む

10:55裏志賀山山頂に到着。山頂の端っこには、トラロープが張られていて、通行止めになっていた。明らかに道がついているようだが、途中で崩壊してしまっているのだろうか。山頂からはエメラルドグリーンの大沼池(写真ではそう見えないが)や四十八池がよく見えた。 


裏志賀山から四十八池を望む

樹林帯の中を歩き、11:28展望図があるのに、いっさい展望のきかない山頂に到着した(ちなみに三角点はここではない)。標高も昭文社の山地図とは異なり、1.3m低く記載されている。


志賀山展望図

11:38いよいよ今回の山旅もオーラス、下山開始だ。といきなり急な下りに入る。しかも岩がゴロゴロしていて、非常に歩きにくい。山の神と苦労惨憺下っていくと、次々に登山者とすれ違うことになった。10人以上はいたか。本来このコースは上りに使うべきなのだろう。下りきると最後は行きにも使ったゆるゆるとした道になり、12:25リフト乗り場に着いた。さあ、この辺りで昼ごはんにしようと、山の神と落ち着けそうな場所を探し回る。右往左往した割にはここはという場所はなく、結局リフト乗り場に舞い戻って来て、横にあったベンチに腰を下ろすことになった。今日もホテルのお弁当を食べて、13:10リフトに乗り込んだ。

帰途道の駅でりんご6個入り¥300や秋の味覚、巨峰¥200を購入。家で食べるのが楽しみだと山の神と喜んでいたのもつかの間、上信越道から藤岡ジャンクションにかけて渋滞に巻き込まれた。3連休最終日の洗礼だ。高速を下りた19:20頃にはもうぐったりしていた。どこかで休憩&晩飯にしようとなり、ふと脳裏に浮かんだのは、デニーズだった。あぶれることなく駐車場に入れて、ホッと一息。まったりしすぎたのか帰宅はなんと21:10だった。 

Part1笠ヶ岳へ戻る
Part2岩菅山へ戻る

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

笠ヶ岳・岩菅山・志賀山Part2

2015-11-07 | 山行~信越

岩菅山 標高 2295m 長野県

2004年9月19日(日) 晴れ 

メンバー 山の神と私

コースタイム 発哺温泉9:00--聖平登山口駐車場--ホテルの車で移動--発哺温泉--東館山ゴンドラリフト--9:30東館山頂駅9:40頃--高山植物園--寺子屋峰--10:35金山沢の頭10:45--山頂直下小休止--12:30岩菅山山頂(昼食)13:30--ノッキリ--14:33休憩14:43--アライタ沢--15:20聖平登山口駐車場

前泊は西発哺(ほっぽ)温泉ホテル。6:00過ぎに目が覚めて部屋のカーテンを少し開けると、さっと光がこぼれてくる。さあ、今日も天気はいいぞ、岩菅山だとまだ寝ている山の神にいいながら、くつろいでいると、いつの間にか薄暗くなっていた。7:00くらいにそれに気づき外を見ると、どんよりと曇っているではないか。えっなんでと思っているうちに雨がポツリポツリと。絶望的な気分になっていたが、予報では晴れといっている。待っていれば雨はあがるのか、ここだけ局地的にしばらく雨が降るのか、とりあえず出発を1時間ばかり後ろに倒すことにした。

 
左:東館山ゴンドラリフト終点、山頂駅 右:山頂駅からいざ出発

しかし7:30食堂で朝食を摂っていると、日が差してきた。だいじょうぶだ! 宿を9:00少し前に出発し、予定していたコースを歩くことにした。朝方の雨が嘘のように晴れ上がっている。ホテルのワゴン車に先導してもらいながら、聖平に到着。路肩に車を置いて、そのワゴン車に山の神とともに乗り込んだ。再び発哺温泉に戻り、東館山ゴンドラリフトで空中散歩となる。当時で片道¥670(今2015年は¥800)。

9:30山頂駅に到着。トレッカーや観光客がちらほらいる。山の神とそそくさと身支度を整え、9:40頃山頂駅を後にした。近くには三好達治の詩碑があり、あの有名な詩が刻まれている。「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。」(『測量船』(講談社文芸文庫) 奇しくもこの山行計画を立てる前にこの詩集を手にとっていたから、三好達治に導かれたのかもしれない。

 
左:リフト沿いを上っていく 右:寺子屋峰

高山植物園を通過していくと、マツムシソウが幾株か咲いていて、ちょっと華やかな気分になる。やがてリフト横のなだらかな斜面を上がっていくことになる。汗が背中を伝い始める頃、長袖の服を脱いだ。スキー場を抜けると、まもなく寺子屋峰に着く。地味な山頂で、山頂と書かれていなければ気づかないほどだ。

 
左:金山沢の頭 右:金山沢の頭から裏岩菅山(左)と岩菅山を望む

10:35赤石山と岩菅山の分岐である金山沢の頭に着く。山頂までは昭文社山地図によれば、まだ2時間ほどはある。たっぷりと水分補給をして英気を養った。


岩菅山! 

樹林帯を抜けるとすぐに大パノラマが広がる尾根に出て、登高意欲をかきたてられる。快適、快適と歩いていると、途中ぽつんと一輪だけハクサンフウロが咲いているのを山の神が見つけた。突如としてわびさびの世界へ。

山頂手前で樹林帯に入り、そこで最後の休憩をとった。

  
左:岩菅山山頂にあった祠 右2点:山頂で記念撮影

一段低いところにある避難小屋の横を通過して12:30ようやく岩菅山山頂に到着した。意外に人は少ない。奥のほうに年配夫婦、ちょうど裏岩菅山方面からやってきた人などで、数人くらいだ。静かでちょうどいいかといいながら、さあ、メシだと山の神とともにホテルでつくってもらった昼食をザックから取り出した。食べていると日差しが容赦なく照りつけてきて暑い。救いは、時折吹き抜けていく涼しい風。風がいっさいなかったらと思うとぞっとする。

 
左:アライタ沢 右:聖平に無事下山

13:30山頂を後にし稜線を下り、ノッキリからアライタ沢方面に下る。右手に岩菅の山容を眺めながら、林間の階段を下った。14:33休憩をとり、再び歩き出すと、まもなくアライタ沢に出た。これでもうすぐ下山だと思ったのはとんだ思い違いだった。用水路沿いの平坦な単調な道を延々歩かされることになる。山の神とともに不平をたらたらこぼしながら進み、小三郎小屋跡を右に折れて、やれやれとなる。15:20聖平に停めておいたわがジムニーに再会した。

15:50再び西発哺(ほっぽ)温泉ホテルに戻って(2泊目)、さっそく温泉につかった。極楽、極楽。晩には山の神もご満悦のきのこ料理が供された。なかでもきのこ汁は最高だった。なぜこのホテルのきのこがうまいかといえば、新鮮だから。じつはこのホテルには、きのこ採りの名人がいるのだ。

Part3志賀山につづく
Part1笠ヶ岳に戻る

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

笠ヶ岳・岩菅山・志賀山Part1

2015-11-04 | 山行~信越

笠ヶ岳 標高 2075.7m 長野県

2004年9月18日(土) 晴れのちくもり

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:35硯川駐車場9:55--熊の湯スキー場第4リフト付近--10:45林道手前10:55--11:35笠ヶ岳山頂(昼食)12:33--13:27熊の湯スキー場内の指導標13:43--14:00硯川駐車場--前山スキー場リフト--渋池--ひょうたん池--15:10硯川駐車場

9月の志賀高原は、予想外にすばらしかった。なんといっても人が少なく静かなのがいい。しかも湿原あり、池あり、草原あり、山頂からの雄大な眺めありとバラエティに富んだ自然が気持ちを昂ぶらせてくれる。11年前の山行記録をひもといていると、また行きたくなって来た。

 
左:硯川駐車場 右:熊の湯スキー場から登る

家を4:35に出発。ほぼ予定どおりだったが、工事渋滞に巻き込まれてだいぶ時間をロスしてしまった。なんで連休に工事をするんだろうと山の神とこぼしながら、のろのろと進む。コンビニで買出しをして関越に上がり、混雑する上里SAで朝食をとる。それから上信越道をひたすら走って8:40頃信州中野ICで下り、国道292号を進んで、9:35目的地の硯川駐車場に到着した。伸びをしながら車の外に出ると、日差しが強い。お隣の車は無防備だが、念のためとフロントガラスにサンシェードをはめて、山支度に入った。

9:55山の神とともに硯川駐車場を出る。熊の湯スキー場第4リフト付近のしとどに濡れた芝の道を登高していく。上空はちょっと雲が多いが、気持ちのいい青空が覗いていて快適。しばらく行くと、おばさん4人組が下ってきた。もう笠ヶ岳に登って来たのか、昨日はこの辺のホテルに宿泊していたのか、それともジモティか。でもどうせ登るなら山頂ごはんのタイミングで登りたいよね。 

 
左:笹が生い茂る登山道で休憩 右:見上げると、青空が広がり気持ちがいい

シラカバ地帯を歩いていき、そろそろ休憩にしようかと山の神に告げる。そうだねと山の神がうなづくものの、適当な場所がなかなか出て来ない。でもまったく登山者に会わないし、ここでいいかとそれほど広くもない登山道の傍らにザックを下ろした。10:45。

 

 
2点とも:笠ヶ岳山頂

10分ほど休憩して歩き始めると、まもなく林道にぶつかった。ここからは急な階段が始まる。息を切らしながら、11:35一気呵成に岩の上の頂に登りつめた。笠ヶ岳山頂にはすでに数人のハイカーがいて、みな軽装だった。どうやら彼らは先ほどの林道を車で上がって来たようだ。

山頂の展望はといえば、まずまずか。ただ残念ながら北アルプスは雲の中だった。


笠ヶ岳山頂から長野の市街地がうっすらと見える

さて山頂に着いたら、ちょうどお腹が減ってきた。山頂ごはんだ。山の神とザックから、コンビニで調達してきたおにぎりや、お茶などを出していると、冷たい風が吹き始めた。

 
左:笠ヶ岳山頂を振り返る 右:熊の湯スキー場内で休憩

12:33下山開始。とともに怪しげな雲が徐々に湧いてきて、あたりが薄暗くなった。しかし熊の湯スキー場に出る頃には、また雲が切れ明るくなってきた。天気はなんとか持ちそうだ。

小1時間ほど歩いて硯川駐車場まではもう目と鼻の先の地点まで来た。ちょうどそこへ指導標が出てきて、腰を下ろすきっかけになった。すぐそこだけど、お茶を飲んで休もう。

 
左:硯川から見た笠ヶ岳 右:笠ヶ岳とは道を挟んで反対側、前山山頂

14:00硯川駐車場に到着した。まだ時間も早いことだし反対側にも行こうかと、山の神と前山のリフト(往復¥460)乗り場に向かった。リフトにはちらほらと観光客が乗っているのが見える。山の神と私もリフトに乗って観光気分を味わいながら上がっていく。リフトを降りるとすぐに前山山頂の標示が出てくる(写真右上)。こんな平坦地なのに山頂としてしまうのかと思いながら、この何の変哲もない場所を通過する。

 
左:ひっそりと渋池 右:ひょっこり、ひょうたん池

まもなく渋池。誰もいなくて、登山道から離れたところにひっそりと池があった。そこからひょうたん池に足を延ばす。こちらは観光客のグループがいて、ちょうど踵を返したところだった。入れ替わりに、山の神とベンチへ。静かなたたずまいで、大人の観光地という感じだ。ふと時計を見るともうすぐ15:00だった。山の神が時間に気づいて急に立ち上がり、もう宿にチェックインできる!早く温泉に行こうと目を輝かせて催促が始まった。

15:10硯川駐車場に戻り、本日のお宿、西発哺(ほっぽ)温泉ホテルに向かった。

Part2岩菅山につづく
Part3志賀山にとぶ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする