目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

寝姿山と盥岬ハイキングPart1

2014-01-18 | 山行~伊豆・箱根と富士山周辺

標高 200m 静岡県

2006年12月3日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:40頃 下田ロープウェイ--9:58寝姿山--10:30下山

今回は山というよりは、じつは伊勢えびを食べたいという動機で計画されたハイキングの旅。だからほとんど山歩きらしいことはしていない。お散歩程度なので、最初にお断りしておきます。

5:25家を出発し東名に乗った。順調に進んだのはつかの間で、海老名SAで朝食をとっているうちに事故が起きSAから出られないほど詰まっていた。そのうちパラパラと雨が落ちてきて、何でやねんと思っていると、日が差し目の前にきれいな虹がかかった。これは吉祥なのか? それとも……。

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左:寝姿山山頂 右:寝姿山から海を望む

渋滞をやりすごすと、あとは順調に流れ始めた。シーズンオフのおかげもあるのだろう。だがそれから延々と走る。まだか~と車移動に飽き飽きし、「遠いな」の言葉が口からこぼれ始めた9:40頃下田にやっと到着した。さっそくロープウェイで寝姿山に上がってみた。目の前にはど~んと海が広がり、遠くに伊豆七島の島影がうっすらと見える。絶景だ!

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左:リトルエンジェル 右:下田の古い街並み

遊歩道を歩き、大砲のレプリカが設置されている黒船見張所などを見て回る。場違いな感のある土屋元環境庁長官の植樹の碑があるのには、ちょっと驚かされる。園芸品種のリトルエンジェル がきれいに咲き誇っているところもある(写真左上)。10:30にはロープウェイで下って、道の駅開国下田みなとに移動した。そこに車を停めさせてもらい、下田の街の観光だ。まずは下田観光協会へ行き、クーポンの付いたパンフレットをゲット。パンフに掲載されているお店に持っていくと、デザートがついたり、一品サービスなどがある。

11:30入船寿司に入り、地魚寿司¥1,700を注文した。今日水揚げしたというイサキ、金目鯛、スズキ、アジ、イカなど盛りだくさん。パンフレットに付いていた「1品サービス」としてイワシの揚げ物を追加する。うまい!

腹を満たしたあとはペリーロードを散策し、焼き物屋や、蔵出しの漆器類、古瀬戸が並ぶ骨董屋などを山の神とともに見て回る。お茶しようかと、怪しげな店構えの邪宗門にも入ってみた。お店自慢のウインナコーヒーをいただく。ふと視線を上げると、換気扇からの自然光がきらきらとミラーボールのように光っていて、アートのようだった。店内には骨董品があふれているのだが、流れている曲はシャンソン。まるで来てはいけない異界に紛れ込んだようだった。

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弓ヶ浜。遠くに式根島の島影がうっすら見える

下田の街から移動して14:30今日のお泊り場所である休暇村南伊豆に到着した。フロントで部屋の準備はもうできていますといわれ、本来15:00からのチェックインはもうOKだった。旅装を解き、さっそく弓ヶ浜をお散歩してみる。湾から水平線を望むと遠くに島影が見える。人が少ない冬の海もいいもんだ。

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弓ヶ浜の名のとおり、砂浜は弓のように弧を描いている(翌朝撮影)

休暇村に戻りゆっくり温泉に浸かったら、お待ちかねの伊勢えび懐石だ。お造りはまだピクピク動いていた。プリプリの身を腹いっぱいになるまで食べて、山の神とともに幸福感に浸ったのだった。

Part2へつづく

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タベイさん、頂上だよ

2014-01-11 | 山・ネイチャー・冒険・探検の本

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『タベイさん、頂上だよ 田部井淳子の山登り半生記』田部井淳子(ヤマケイ文庫)

テレビで拝見する限りでは柔和でやさしい田部井さん。この本を読むと、テレビの画面からは窺い知れないもう一人の田部井さんの姿が浮かび上がって来る。

あの鉄の女、サッチャーよりも強靭な意志の力。若いときから好奇心旺盛、チャレンジ精神旺盛で、次々に新しいことを成し遂げようとする。谷川の壁しかり、お琴の練習しかり、物理学会の仕事もおろそかにしない。家庭を築けば、家事もきちんとこなす。一方で、ヒマラヤに行きたくなれば、行くための準備を徹底的にやる。人集めから、組織作り、資金繰り、装備手配、海外の面倒な事務手続き……etc. とにかくエネルギッシュ。結果アンナプルナ、そしてエベレスト行きが実現する。

アンナプルナ、エベレストの山行は、TVドラマになるくらい、あまりにもいろんな事件が起きた。参加者は女性ばかり。皆サミッターになりたいから、人間関係もどろどろしてくる。とくにこの時代は、ポーターを駆使して大量に荷揚げし、一握りの精鋭アタック隊が山頂を目指すという極地法を採用していたから余計そうなる。男性の登山隊以上に意地の張り合いやずけずけとした率直なもの言いがあったようだ。女同士の戦いは、男同士以上に陰湿ですごそうだ。

それを登攀隊長として、チームをまとめ、仕切り、エベレストを自ら攀じり、女性として世界初のサミッターになった。田部井さん、なるべくして、なったスーパーウーマンだ。九死に一生を得たエベレストキャンプ地での雪崩事故にも触れている。そうした苦難を乗り越えての登頂だから感慨も一入(ひとしお)だろう。

瑣末な話だけれども田部井さん、若い頃はモテたようだ(今も?)。当時の社会人山岳会では、女性は少なく貴重な存在だったからというのもあるだろうけど、人あたりがよく活発で魅力的な女性であることがいちばんの理由だろうか。そのころのかわいらしい写真も本書には収録されている。

タベイさん、頂上だよ (ヤマケイ文庫)
クリエーター情報なし
山と渓谷社
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池上七福神

2014-01-07 | 七福神めぐり

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自らスタンプを押して完成させる色紙。台無しにしてしまう人もいるだろうなあ

2014年1月3日(金) 晴れ

コース 曹禅寺(布袋尊)--微妙庵(毘沙門天)--馬頭観音堂(大黒天)--本成院(福禄寿)--厳定院(弁財天)--照栄院妙見堂(樹老人)--養源寺(恵比寿) 全行程2時間ほど

 

今年もお正月は、山の神との恒例行事、七福神めぐりだ。昨年あたりをつけておいた大田区の池上七福神に赴いた。

当日朝ごはんを食べながら、テレビを見ていると火災のニュースが流れていた。有楽町か。新幹線止まってるんだ。たいへんだねと他人事のように言っていると、山手線も止まっているではないか。五反田から池上線に乗り換える予定だというのに。まあ1時間もすれば、動き出すんじゃないのと楽天的にみていたのだが、一向に動き出す気配はなかった。

どうする。

私の気分はもう家でゴロゴロになりかけていたのだが、山の神は行く気満々だった。都心に出なくても、郊外を乗り継いで回っていけばいいのだと。逆に山手線が止まっていて空いてていいかもね。震災が起きて山手線が止まったときの予行練習にもなる。なんて言いながら、予定どおり、いやこの騒動で30分ほど遅れて出発することになった。

右往左往しながらもなんとか蒲田に到着した。ここまで来れば一安心。やっとのこと池上駅に降り立ち、構内に七福神の案内チラシが置かれていないか、きょろきょろする。残念ながらそういった気の利いたものはなかった。地域をあげての町おこし、七福神めぐりということではないらしい。家でプリントアウトしてきた池上七福神巡りのマップを見ながらスタートする。人通りのほとんどない池上東口商店街を南下し、徳持小学校へ向け右折。瀬尾医院のところを左折。派手に幟が出ている曹禅寺に着く。狭い境内は参拝客でにぎわっていた。ここで七福神の色紙を販売している(¥500)。布袋尊の左右に立っていたおじさんたちが色紙を抱えながら、さあどうぞ、さあどうぞと景気づけをしている。さっそく購入してスタンプを押した。押したはいいが、まだ参拝していないことに気づく。

お次は微妙庵。徳持小の西側の道を通っていくと人が少なくていい。しかし線路を渡ったあたりから、七福神の色紙を持ったおじさん、おばさんたちがやたら目につくようになる。毘沙門天に挨拶したら、3つ目は馬頭観音堂の大黒天。池上警察署の裏手にひっそりとたたずんでいる。猫が2匹、目を閉じて座っていた。

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左:池上本門寺此経難持坂 右:池上本門寺大堂

4つ目は、池上本門寺参道沿い、本成院にある福禄寿。池上図書館を越えて、くず餅で有名な相模屋に出ると、人通りが多くなり賑わいを取り戻す。そこからすぐに本門寺参道に入る。

5つ目、厳定院の弁財天は、本門寺の総門から左へ折れてしばらく歩く。人はまばらになるが、歩いている人のほとんどが色紙を持っている。

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左:池上本門寺五重塔 右:池上本門寺力道山墓所

5つ参拝したら七福神めぐりはいったんお休みになり、池上本門寺の参拝だ。本門寺への96段の石段、此経難持坂を上る。上がり切ったところに参拝客で大賑わいの大堂がある。大堂を見て右手に重要文化財の五重塔が天をつく勢いで鎮座している。さて、お目当ての力道山の墓所は、五重塔からすぐのところにあった。石碑と立派な銅像が建てられている。台座には梶原一騎の名前が見える。すぐにタイガーマスクを思い出すところが、おじさんたる所以だ。

寄り道をしているうちに12時も回り、自然と足早になる。次で6つ目、照栄院妙見堂の樹老人。裏手から境内に入り、隅っこの祠にまつられた樹老人に参拝する。再び裏口に戻り、あいの坂を下って呑川沿いの養源寺に入る。七福神めぐりの掉尾を飾るのは恵比寿さんだ。靴を脱いで本堂に上がり、山の神と並んで正座。凛々しいご尊顔を拝した。お参りが済んで、山の紙が張り切ってスタンプを押した。あれ、恵比寿さんがいない(冒頭写真)。恵比寿さんはどこへ行ったのかな?

無事(?)に七福神めぐりは終了し、13時も回ったことだし、お昼にしようと、山の神とお店を物色した。寿司は昨日食べたし、カレーはパス。中華屋が駅前にあって、お店のなかを覗くと満席だった。どうしようと駅前商店街を歩き、喫茶店も覗いてみたが満席。とりあえず荷物が置けて、椅子に座れればどこでもいいやと歩いていくと、モスバーガーが目の前にあった。ハンバーガーもたまにはいいもんだ。

店を出る頃には、山手線も動き出していたが、おさらいも兼ねて、往路を逆にたどってみることにした。今回はちょっとした探検気分を味わえた七福神めぐりになった。

参考:
2012年までの七福神めぐり
http://blog.goo.ne.jp/aim1122/d/20130103
2013年東海七福神
http://blog.goo.ne.jp/aim1122/d/20130120

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登り尾山

2014-01-03 | 山行~伊豆・箱根と富士山周辺

000img_7223標高 1056.6m 静岡県

2013年12月28日(土) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:55二階滝駐車場10:05--10:21寒天橋--11:00登り尾山登山口11:06--11:22新山峠--11:51登り尾山山頂12:09--13:30駐車場

最初の予定では、前日の27日に登る予定だったのだが、天候が悪く1日スライドさせた。本来なら、登って温泉浸かってばっちりくつろいだら、翌日はゆっくり観光&お土産物色のつもりでいた。まさか天気が安定している冬場に天候が崩れるとは思いもしなかった。

ということで、順番が逆になり、前日はなまこ壁で有名な松崎界隈を散策していた。かの有名な加山雄三ミュージアムのお土産屋にも寄って、帰省用、自宅用の土産を購入。土肥温泉明治館に宿泊した。

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左:明治館より土肥の海 右:二階滝駐車場

さて28日朝オーシャンビューの気持ちのいい部屋をチェックアウトし、ホテルの隣にあったセブンイレブンでまずは昼食の買出し。136号を走って下田街道に入り、二階滝(にかいだる)の駐車場には、9:55到着した。すでに1台軽自動車が停まっていた。身支度を整え、10:05出発。寒気が南下してきていて、気温は2℃しかない。

001img_7209 落差20mの二階滝

交通量ゼロの旧道を山の神と歩いていく。そのうち山岳ランナー(?)が二階滝から走り出てくる。滝見物は帰りにしようかと山の神に声を掛けると、そこからもう滝が見えているではないか。車道から一段低いところに移動すると、落差20mの立派な滝が見えた。厳冬期は一条の氷柱になると案内板にはある。

二階滝からほどなくして、寒天橋に到着する。誰もいない。やはりマイナーな山であるし、この寒い季節にわざわざ来る人はいないか。オフシーズンの冬場は八丁池口へのバスも走っていない。

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寒天橋を渡ると寒天林道の入口

車止めを越えて、舗装された道を歩いていく。道が大きくカーブしているところで、ショートカットできそうな山道があった。入っていくと、存外歩かれていない。1本目は、そこそこ踏み跡があり、明らかにルートはこれと特定できたが、2本目は途中から踏み跡が獣道のようになってしまう。ただ林道の位置がわかっているので、あわてず騒がず黙々と前進し、林道に合流した。

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登り尾山登山口。階段を下り、沢を渡る

ショートカットしたおかげで、11:00には登り尾山の登山口に到着する。ザックを下ろして休憩していると、体の芯から冷えてくる感じだ。休憩もそこそこに沢へ下り始めた。

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左:新山峠 右:マタタビが群生している

登山道は、昨晩降ったのか、あられが一面にぶちまけられたように広がっていた。寒天林道では、風で飛ばされたのか、路肩にわずかに残るばかりだったのだが。昨日山のほうに黒い雲がかかっていたので、まさしくあの時、降雪があったのかもしれない。

11:22新山峠を通過。新山峠を境に日陰から日向に変わり明るくていいのだが、体感温度は下がる一方になる。雪のついた斜面をなめてくる風が頬や耳を刺しまくる。ちょうど風の通り道なのだ。天気予報で南伊豆には波浪強風注意報が出ていたが、まさにそのとおりの風。寒風の直撃だった。

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左:サルスベリや馬酔木がつづく 右:踏み跡うっすらのショートカット道(下山時撮影)

寒いと自然と足も速まり、11:51登り尾山山頂に到着した(冒頭写真)。思ったとおり、誰もいないし誰も来なかった。途中富士山が樹間から覗けたのだが、山頂では眺望はまったくない。寒いだけの山頂だ。チョコレートを少しほおばって、山の神と早々に下山することにした。

下山は、元来た道をそのままたどるだけだ。寒風に追い立てられるようにペースアップした。

005img_7234 御礼杉

車道に出て歩いていくと、登り時には気づかなかった御礼杉が目に入った。立派な杉の巨木が3本寄り添うように立っている。自然の恵みへの感謝なのだろうか。大きな杉を3本切らずに残したとか。

ゲートを越えて、二階滝まで戻ると、前方に人影が見えた。なんと二階滝を見物に来ている観光客だった。こんなに寒いのに物好きだねと思わず口をついて出たが、われわれのほうがもっと物好きか。13:30駐車場にたどり着いた。

帰途カフェかたつむりに立ち寄り、ケーキセットに舌鼓を打つ。山の神は季節のケーキとハーブティ、私はガトーショコラとコーヒー(¥735)。薪ストーブの火が赤々と燃えたぎる、冬の丸太小屋カフェでひとときを過ごした。

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