八子ヶ峰 標高 1833m 長野県
2010年2月7日(日) 晴れ
メンバー 山の神と私
コースタイム 10:25東急リゾートタウン蓼科 レッキング用東側駐車場10:45--11:40稜線11:50--12:45ヒュッテ・アルビレオ(昼食)13:10--13:43八子ヶ峰山頂13:50--(14:30道の間違いに気づき登り返す)--14:53トレッキング用西側駐車場への分岐 休憩15:00--15:45東側駐車場
中央道諏訪ICを下りて、スズラン峠を目指す。スズラン峠から八子ヶ峰ピストンというお手軽、最短コースをスノーシューで歩こうという計画だ。でもその思惑は、スズラン峠に着いてまもなく、打ち砕かれた。駐車スペースがない。強引にとめられないことはないが、あとが怖い。後から来た車に出口を塞がれたり、横っちょをこすられたりとイヤな想像が思い浮かぶ。
悩んだ末に、東急リゾートタウン蓼科側から登ることに急遽変更。コースタイムは伸びるが、むしろこのほうが変化に富んでいて面白そうだと思い直す。災い転じて福となすと。
左:東急リゾートのトレッキング用東側駐車場 右:トレッキング用登山口
もともとの計画では、短時間のコースタイムだったから行動食程度しか食糧を持ち合わせていなかった。そこで、買出しのために、途中で見かけたデイリーヤマザキまで引き返す。こんなに遠かったかと愚痴をいいつつ、東急リゾートの入り口へ再び戻ってくる。東急リゾートは敷地がかなり広く、登山口がどこなのかわかりにくい。とりあえず敷地内の蓼科東急スキー場に行ってみる。運よく、そこにスポーツセンターという施設があって、スタッフが詰めていた。さっそくトレッキング用の駐車場まで車で行けるか、雪の状態はどうかなどを訊く。親切にも場内マップをくれ、駐車場の場所を教えてくれた。指示されたとおりに道を上がっていくと、ちゃんと除雪された駐車場があった。
だが誰もいなかった。いちばん乗り。というか冬季の登山者はどうも少なそうで、時間も時間だから本日はわれわれだけの模様。10:45出発。まっさらのふかふかの雪面にスノーシューの跡をつけながら、登りはじめる。
左:たちまち熱くなり、温度調節する山の神 右:急な傾斜でロープにつかまりながら登る
少し行くと、急な斜面が現れる。一歩踏み出しても、ずりずりと滑って半歩分になったり、元に戻ったりする。ロープにつかまって、ずり落ちないように着実に一歩を刻んでいく。
急斜面を登り切ると、稜線に出る。周りの山々の眺めにほっと一息つく。三角屋根で特徴のあるヒュッテ・アルビレオが遠くに小さく見える。その後ろにはどーんと蓼科山が控えている。遠くに南アルプス、中央アルプスがよく見える。視点を右に移していくと、北アルプスもちょっぴり見えた。
左:ヒュッテ・アルビレオ 右:ヒュッテからの眺め。御嶽山や南アルプスが見えている
雪深いが意外に快適な傾斜地をたんたんと歩いていくと、右手のほうから同じく東急リゾートから伸びてくるトレッキングコースと合わさる。この分岐で左に道をとると、まもなくスズラン峠からの道との分岐だ。ここに到るまでまったく踏み跡はなし。でもこの分岐ではスズラン峠へ下るパーティや逆に登ってくるパーティと出会う。今までまったく人がいなかったのがウソのように、この後も次から次と人とすれ違う。
ヒュッテ・アルビレオには12:45到着。吹きさらしで寒い。なるべく風をよけて、ヒュッテの建物近くで昼食にする。寒いのでサクッと食べて早々に出発13:10。
左:八子ヶ峰山頂 右:山頂から振り返ると、2in1スキー場と蓼科山
吹きさらしの稜線上では、北風の直撃を受ける右頬の感覚がしだいに失せ、そのうち痛くなっていく。そのせいもあって、しだいにピッチがあがり、八子ヶ峰山頂には13:43到着。この山頂に限らず、この一帯の稜線からの眺めはいい。360度の大展望だ。
スタート時には、コースの下調べが十分ではなく、よくわからんからピストンにしようといっていたのが、下山のだんになって戻るよりは、周回コースでトレッキング用西側駐車場に下りたほうが距離も短かいし、風景も変わって気分も変わるだろうと、またもやコース変更をすることにした。13:50西側駐車場に向けて下山開始。
左:分岐を見落とし、あかまつ台方面へ進んでいた。動物の足跡しかない 右:西側駐車場への分岐
下りはじめても、景色はよく、爽快な気持ちにさせてくれる。その爽快な気持ちが曲者だった。トレースがそもそもないところにもってきて、気持ちよくサクサク歩いて分岐にまったく気づかなかったのだ。道標があるのは視界に入っていたのだが、西側駐車場と書かれているのを見落としていた。道標が2つあるしね(右上の写真)。かなり下ってから、分岐が出て来ないねえとブツクサ言って、そのうち、おかしいおかしいとなった。
せっかく下った道を、仕方なく登り返す。30分以上時間をロスし、15:00戻った分岐から改めて下り始めた。すると単独行の年配の方が登ってくる。2in1スキー場側に下るという。まあ、ムリではないが、こんな時間に登るのかとちょっと驚く。
そこからすぐに日陰のうら寂しい道に出る。下り切るとトレッキング用西側駐車場だ。林道に出て東側駐車場に向けて、てくてくと横移動する。最後に坂を上がって愛車に再会し、トレッキングは終了した。ふと登山口に目をやると、われわれが付けたトレースだけが雪面に残っていた。本日ここから登ったパーティはいないということだ。スズラン峠から登るお手軽コースもいいけれども、こうしたビューポイントが多く、動物の足跡をふんだんに見られるような静かなコースも捨てがたいと思うのだが。まだまだこのコースはメジャーではないということか。
帰途茅野市内のスペイン・メキシコ料理のレストランドミンゴに寄り、ほおずきのタルトを食べる。飲み物とのセットで¥675(だったか?)。うまかった。いっぷう変わった外観、内観のユニークな店だ。メニューをみると、ディナーもそそられるが、車だとアルコールが飲めないから、味わうには近所に泊まらなければだね。