目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

八子ヶ峰(やしがみね)スノーシュー

2011-01-30 | 山行~スノーシュー

八子ヶ峰 標高 1833m 長野県

2010年2月7日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:25東急リゾートタウン蓼科 レッキング用東側駐車場10:45--11:40稜線11:50--12:45ヒュッテ・アルビレオ(昼食)13:10--13:43八子ヶ峰山頂13:50--(14:30道の間違いに気づき登り返す)--14:53トレッキング用西側駐車場への分岐 休憩15:00--15:45東側駐車場

中央道諏訪ICを下りて、スズラン峠を目指す。スズラン峠から八子ヶ峰ピストンというお手軽、最短コースをスノーシューで歩こうという計画だ。でもその思惑は、スズラン峠に着いてまもなく、打ち砕かれた。駐車スペースがない。強引にとめられないことはないが、あとが怖い。後から来た車に出口を塞がれたり、横っちょをこすられたりとイヤな想像が思い浮かぶ。

悩んだ末に、東急リゾートタウン蓼科側から登ることに急遽変更。コースタイムは伸びるが、むしろこのほうが変化に富んでいて面白そうだと思い直す。災い転じて福となすと。

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左:東急リゾートのトレッキング用東側駐車場 右:トレッキング用登山口

もともとの計画では、短時間のコースタイムだったから行動食程度しか食糧を持ち合わせていなかった。そこで、買出しのために、途中で見かけたデイリーヤマザキまで引き返す。こんなに遠かったかと愚痴をいいつつ、東急リゾートの入り口へ再び戻ってくる。東急リゾートは敷地がかなり広く、登山口がどこなのかわかりにくい。とりあえず敷地内の蓼科東急スキー場に行ってみる。運よく、そこにスポーツセンターという施設があって、スタッフが詰めていた。さっそくトレッキング用の駐車場まで車で行けるか、雪の状態はどうかなどを訊く。親切にも場内マップをくれ、駐車場の場所を教えてくれた。指示されたとおりに道を上がっていくと、ちゃんと除雪された駐車場があった。

だが誰もいなかった。いちばん乗り。というか冬季の登山者はどうも少なそうで、時間も時間だから本日はわれわれだけの模様。10:45出発。まっさらのふかふかの雪面にスノーシューの跡をつけながら、登りはじめる。

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左:たちまち熱くなり、温度調節する山の神 右:急な傾斜でロープにつかまりながら登る

少し行くと、急な斜面が現れる。一歩踏み出しても、ずりずりと滑って半歩分になったり、元に戻ったりする。ロープにつかまって、ずり落ちないように着実に一歩を刻んでいく。

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ヒュッテ・アルビレオと蓼科山

急斜面を登り切ると、稜線に出る。周りの山々の眺めにほっと一息つく。三角屋根で特徴のあるヒュッテ・アルビレオが遠くに小さく見える。その後ろにはどーんと蓼科山が控えている。遠くに南アルプス、中央アルプスがよく見える。視点を右に移していくと、北アルプスもちょっぴり見えた。

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左:ヒュッテ・アルビレオ 右:ヒュッテからの眺め。御嶽山や南アルプスが見えている

雪深いが意外に快適な傾斜地をたんたんと歩いていくと、右手のほうから同じく東急リゾートから伸びてくるトレッキングコースと合わさる。この分岐で左に道をとると、まもなくスズラン峠からの道との分岐だ。ここに到るまでまったく踏み跡はなし。でもこの分岐ではスズラン峠へ下るパーティや逆に登ってくるパーティと出会う。今までまったく人がいなかったのがウソのように、この後も次から次と人とすれ違う。

ヒュッテ・アルビレオには12:45到着。吹きさらしで寒い。なるべく風をよけて、ヒュッテの建物近くで昼食にする。寒いのでサクッと食べて早々に出発13:10。

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左:八子ヶ峰山頂 右:山頂から振り返ると、2in1スキー場と蓼科山

吹きさらしの稜線上では、北風の直撃を受ける右頬の感覚がしだいに失せ、そのうち痛くなっていく。そのせいもあって、しだいにピッチがあがり、八子ヶ峰山頂には13:43到着。この山頂に限らず、この一帯の稜線からの眺めはいい。360度の大展望だ。

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左:遠くに見える八ヶ岳 右:南アルプス

スタート時には、コースの下調べが十分ではなく、よくわからんからピストンにしようといっていたのが、下山のだんになって戻るよりは、周回コースでトレッキング用西側駐車場に下りたほうが距離も短かいし、風景も変わって気分も変わるだろうと、またもやコース変更をすることにした。13:50西側駐車場に向けて下山開始。

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左:分岐を見落とし、あかまつ台方面へ進んでいた。動物の足跡しかない 右:西側駐車場への分岐

下りはじめても、景色はよく、爽快な気持ちにさせてくれる。その爽快な気持ちが曲者だった。トレースがそもそもないところにもってきて、気持ちよくサクサク歩いて分岐にまったく気づかなかったのだ。道標があるのは視界に入っていたのだが、西側駐車場と書かれているのを見落としていた。道標が2つあるしね(右上の写真)。かなり下ってから、分岐が出て来ないねえとブツクサ言って、そのうち、おかしいおかしいとなった。

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左:日陰の道は寂しさを助長する 右:日差しまでもう少し

せっかく下った道を、仕方なく登り返す。30分以上時間をロスし、15:00戻った分岐から改めて下り始めた。すると単独行の年配の方が登ってくる。2in1スキー場側に下るという。まあ、ムリではないが、こんな時間に登るのかとちょっと驚く。

そこからすぐに日陰のうら寂しい道に出る。下り切るとトレッキング用西側駐車場だ。林道に出て東側駐車場に向けて、てくてくと横移動する。最後に坂を上がって愛車に再会し、トレッキングは終了した。ふと登山口に目をやると、われわれが付けたトレースだけが雪面に残っていた。本日ここから登ったパーティはいないということだ。スズラン峠から登るお手軽コースもいいけれども、こうしたビューポイントが多く、動物の足跡をふんだんに見られるような静かなコースも捨てがたいと思うのだが。まだまだこのコースはメジャーではないということか。

帰途茅野市内のスペイン・メキシコ料理のレストランドミンゴに寄り、ほおずきのタルトを食べる。飲み物とのセットで¥675(だったか?)。うまかった。いっぷう変わった外観、内観のユニークな店だ。メニューをみると、ディナーもそそられるが、車だとアルコールが飲めないから、味わうには近所に泊まらなければだね。

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スイセンピーク・嵯峨山

2011-01-29 | 山行~三浦・房総

001img_3125 スイセンピーク 標高 300m 
嵯峨山 315.5m 
千葉県

2010年1月24日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 
9:45小保田上部の駐車スペース9:55--(郡界尾根分岐)--10:30スイセンピーク--10:40嵯峨山--(釜ノ台農道)--(郡界尾根分岐)--11:30駐車場

 

スイセンピークは鋸南町と富津市の境に位置する小ピークだ。1月は日本水仙が咲き乱れており、ハイカーや登山者が近県から押し寄せてくる。麓の鋸南町では例年水仙まつりを実施しており、町中がにぎわいを見せている。

山の神と私は水仙の芳香を求めて、そして春の訪れを身近に感じようと、房総へと足を向けたのだった。

 

                         

2時間弱のお散歩コースだから、自宅をゆっくりめに出発した。海ほたるでの余裕のコーヒータイムを経て、富津館山道路に入り、鋸南保田ICで下りる。小保田(こぼた)から左折して林道を進んでいくと、右手に駐車スペースが現れた。ハイカー用の駐車場なのだろう。もう何台も車は停められていて、この時期の人気の高さを示す。かたわらには簡易トイレが置かれていた。

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左:6~7台くらいの駐車スペース 右:歩き始めは、里山の風景

9:55スイセンピークに向けて出発する。目の前にはほのぼのとした里山の風景が広がる。すぐに細い道になるが、さっそく水仙の群落があって、目を楽しませてくれる。

03img_3128_2 水仙畑は続く

登っていくと、水仙畑がこれでもかと登場する。でも中にずかずかと入ることは禁止されているので、残念ながら、お花畑をハイジのように駆け回ることはできない。

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左:地味めの道を登っていく 右:スイセンピーク

水仙のお花畑地帯を過ぎると、暗くて地味な道が続く。郡界尾根の分岐を右にとり、ちょっとした上りを我慢すれば、まもなくスイセンピーク。10:30には早くも頂上に到着してしまった。

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左:スイセンピーク眼下に広がる水仙は、もう終わりかけだった 右:スイセンピークからの眺め

スイセンピークは狭かった。そして思いのほか地味だった。ピークから見下ろすと、下のほうに水仙があったのだが、もう終わりかけの様相で鼻白むだけだ。それに水仙目当ての人が大勢この狭いピークに押しかけて来ているものだから、休息するための適当なスペースがない。隣の嵯峨山で休憩しようと、写真だけ撮ってピークを後にする。

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左:嵯峨山山頂 右:嵯峨山近くの祠

嵯峨山にはスイセンピークから10分ほどで到着。樹林の中で展望もなく、寒いだけなので通過する。ちょっと行くと展望がきいて海が見える絶好の休憩ポイントが見えてきた。でも、ここではなぜか団体のおばちゃまたちが咆哮しており、休憩するには居心地が悪そうだ。近づくにつれ不快感がいや増す。ホント咆哮といっても過言ではない喧しさだった。結局ここも通過を余儀なくされる。

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最後の水仙観賞ポイント

日陰地帯をしばらく下っていくと、陽だまり、そして水仙が咲いているポイントがあった。でも先着グループがいて、休憩スペースはなし。やはり人が多すぎだね。釜ノ台農道に出ると、もう終了ムードが漂ってくる。そのまま車道を歩き、再び登山道に入って急な上りをたどっていくと、往路と合わさる分岐(郡界尾根分岐)に出る。結局休むことなくそのまま歩き続け、11:30駐車場に戻った。

駐車場では、地元の農家の方に声をかけられた。みかんあげるから、持ってきな。もちろん断る理由なんてないから、それはそれは…どうも!といって、手を出してしまいました。ありがとう、おじさん。おいしかったよ。 

帰りはメシがうまいと評判の保田漁協直営のお食事処ばんやに寄ってみたが、だだっ広い駐車場なのにまったく空いていない。場内をぐるぐるめぐっているうちに、後から後から車が数珠繋ぎに入ってきて、もう収拾がつかない混雑だ。空腹に耐えかねて、隣の道の駅きょなんへ移動することにし、そこで昼飯にありつくことができた。食堂和さびで、私は刺身定食(¥1,200)、山の神はまぐろ丼(¥1,200)をいただく。可もなく不可もなく、米はいまいちってところ。ばんやのメシを食べたかったなあ。

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市道(いちみち)山・醍醐丸

2011-01-25 | 山行~中央線沿線・大菩薩

市道山 標高 795.1m 醍醐丸 867m 東京都

2011年1月23日(日) 晴れのち曇り 

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:08和田峠9:18--10:00醍醐丸10:12--10:50刈寄山分岐手前ピーク休憩10:58--11:17市道山山頂11:20--12:18醍醐丸手前のピーク(昼食)13:00--13:30和田峠

水上方面へスノーシューに行く予定だったのだが、雪のち曇りの天気予報だったので、前夜に急遽計画を変更した。臨機応変に行き先を変えられたのは、以前ここへの計画をして駐車場代とられるのは、バカらしいといったん見送っていたからだ。

さて、その駐車場代、ふだんは¥600とられるようだ。ただし、この日はシーズンオフのせいか和田峠の茶店は閉まっていて、その前にある広々とした有料駐車場は、入れないように鎖がかけられていた。われわれは、茶店の道挟んだ真向かいの駐車スペースにとめた。茶店の反対隣にも駐車スペースはある。トイレは有料(¥100)で、われわれのとめたスペースに設置されていた(左下写真の中央付近)。二つあるうちのひとつは鍵がかかっていて使用できず、紙なし、水なしだから、それなりの用意を。

それから、もうひとつ注意点。陣馬街道は現在法面の工事中で、一般車両が通行できるのは日曜だけになっている。

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左:道をはさんだ反対側に大きな駐車スペースがある 右:明るい登山道。樹間から富士山が見える

 

9:18歩き始める。駐車場横から車止めのある未舗装の道へ入る。きちんと道標が付けられており、「醍醐丸・生藤山」を指し示している。ちょっと歩くと、なぜか舗装された立派な道になり、左に山に分け入っていく登山道が付けられている。最初は暗い杉林、登っていくと今度は、葉が落ちて明るい雑木林となる。樹間越しに遠望すると、右手に八王子(?)の街並み、左手に富士山が見える。

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左:醍醐丸頂上のベンチ 右:醍醐丸から北を望む。御前山方面

急登の末に10:00醍醐丸到着。あいにく日陰で、さむ~い山頂だ。和田峠で-3℃だったから、ここはもっと冷えているのだろう。じっとしているとどんどん冷えてくる。さっそく持ってきたテルモスの温かいお茶を飲む。山頂は北面が開けていて、奥多摩の山々の稜線が見える。

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醍醐丸からは長い吊尾根のアップダウン。杉林になったり、雑木林になったり、樹相は交互に入れ替わる。杉林は味気ないが、落ち葉を踏みふみ歩く雑木林は快適だ。

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左:林道造成地点からすぐの休憩ポイント 右:刈寄山からの道と合わさる市道山分岐

醍醐丸からだいぶ下ったと思しき頃、ガゴンガゴン、ドッカンドッカンと工事の機械音がにぶく響いてきた。日曜だというのに、作業員が1人で林道を延伸すべく、ガリガリと斜面を削っていた。こんなところに林道をつける必要があるのだろうかと思ってしまうが、どうなんだろう。この登山道直下に真新しい林道を造成していた。工事現場を過ぎてすぐ、ちょっとしたピークで2度目の休憩10:50。

直後、斜面につけられた崩れかかった登山道を越えて、 刈寄山からの道と合わさる市道山分岐に出る。前方で年配の女性が2人楽しげにおしゃべり中だ。和田峠方面からも登る人も結構いるのだ。ピストンで下山時には単独で登ってくる人と何度もすれ違う。

003img_4509 狭い山頂には大勢の人がいて展望を楽しんでいた

市道山山頂には、11:17到着。団体さんや年配の3人グループ、そして後から登ってきたおじさん2人組がいて、狭い山頂は満員状態。立錐の余地なしといった感じ。みな南面の開けた方向を凝視し、ああ、スカイツリーが見えると感嘆の声をあげている。ずうっとその方向を見つめていると、輪郭がおぼろげながら黒い縦線として見えてきた。

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ほぼ中央にうっすらとスカイツリーの影が見える

山頂があまりにも混み合っていたので、11:20「いちみちさん、スマンネ」と早々に辞去して下山。スタスタと元来た道を戻る。なかなかのペースで歩いていたら、山の神からクレームが! 休んでないから疲れたよ。たしかに。下山開始は時計を見たら11:20だったから、まだ小1時間くらいしか歩いていないと思っていたのだが、そういやザックを下ろしての休憩はずっとしていない。山頂では腰を落ち着けるまもなく、写真だけ撮って下りてきてしまったし。

目の前のピークで昼飯にしようと、急な上りをいっきにあがって、12:18ようやくザックを下ろす。足元に転がっていた丸太に腰かけて、コンビニごはんとなる。寒いときには、なんといっても湯気がほかほか出ている「豚汁」だよねえ。でも大気が相当冷え込んでいるから、冷めないうちに早々に食べないとだね。

005img_4516 寒いときは豚汁にかぎる。あったまる~

弁当を広げたのは醍醐丸ひとつ手前のピークだった。目と鼻の先の醍醐丸から2組の山岳ランナーがやってきた。このルートで山岳耐久レース(上のほうの市道山分岐の写真参照)をやっているから、トレーニングで走る人は多いのかもしれない。かなりきついと思うのだが。

13:00体が冷える前に出発して、隣の醍醐丸へ。そして和田峠へと下る。13:30駐車場に到着した。峠の茶屋のベンチには陣馬山から来たらしい人が、ラジオを聴いていた。

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高峰山・東篭ノ登山・トーミノ頭 スノーシューPart3

2011-01-20 | 山行~スノーシュー

高峰山 標高 2091.6m  東篭ノ登山 2227.2m トーミノ頭 約2,300m 長野県

2008年12月28日(日)~12月30日(火)

メンバー 山の神と私

コースタイム 12月30日 晴れ
アサマ2000パークスキー場9:40--(中コース)--11:25トーミの頭11:30--(中コース)--12:15唐松の樹林帯(昼食)13:10--(中コース)--13:30スキー場

さらば、高峰温泉。チェックアウトし、宿専用の雪上車に9:00頃乗り込む。瞬く間に過ぎてしまった2日間。楽しい時間は矢のように早く過ぎ去ってしまうのだ。ついにスノーシュー最終日となる。スキー場の駐車場にたどりつくと、2日ぶりの愛車との再会だ。決して大げさではなく、まさにそんな感じ。車で移動しているときは、いつも宿に横付けして駐車していたから、そこから来る違和感なのかもね。

それはさておき、愛車に荷物を積み込んで、9:40てくてくと黒斑山スノーシューコースへ向けて出発する。鹿さまのオブジェがおわすスキー場の入り口まで行くと、左前方にピンクのテープが見える。スノーシューコースの入り口だ。ここでやおらスノーシューを装着する。

今日はトレースなしで、雪面に第一足跡を残して進む。歩き始めは、硬めの雪と結構ある積雪量で歩きにくい。笹の葉が見えているわりには、スノーシューでひざ下くらいまでもぐったりする。

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左:スノーシューコース入り口 右:気持ちよく、第一足跡を雪面につける山の神

笹原の横移動が終わると今度は上りだ。上りに入ってすぐにカモシカを発見した。もしかして一昨日高峰高原ホテルで見たカモシカと同じ個体だったりして(Part1参照)!?

コースの下のほうはよく整備されていて、ピンクのテープを頼りに進む。そのうち真新しい指導標が出てきて、スノーシューコースと書かれていた。

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左:カモシカ。すぐには逃げないからシャッターチャンスはある 右:振り返れば、アサマ2000パークスキー場

その指導標からいっきに登って高度をかせぐ。その後右へ右へとたどったせいか、登山道とおぼしき急な斜面が登場した。てっきりスノーシューコースからはずれてしまったと思ったが、地図で確認すると、一応スノーシューコースである「中コース」をたどっていた。 背後にアサマ2000パークスキー場や水ノ登山、篭ノ登山が見えてくる。

001img_2263 夏場でも登りにくい急な斜面

しばらくは狭い樹林帯の道で単調な上りが続き、まだ分岐に出ないかとぼやきまくる。そして待ちに待った分岐から稜線に出るのだが、今度は雪が少なくて難渋する。雪は風にさらわれて、場所によっては、土くれや石ころまでが露出している。そんなところは当然スノーシューでは歩きにくく、むしろアイゼン向きのコース状態だった。しかし、あいにくアイゼンは持ってきていなかったので、もう強引にスノーシューのまま歩き通す。トーミの頭へは11:25到着。

風が強く吹いていた。トーミの頭での昼食予定はキャンセル。「お客さん当日キャンセルはキャンセル料をいただきますよ」といわれそうだが、腰を落ち着けるには寒すぎた。記念撮影し、テルモスの温かいお茶を飲むだけで逃げるように退散する。当初の計画では、ここからさらに黒斑山まで足を伸ばす予定だったのだが、アイゼンがないのでこれ以上進むのは危険だし、加えて寒いしという軟弱な理由で引き返すことにした。

002img_2267 眼前に浅間山

トーミの頭からでも、冠雪した浅間山の大迫力の眺めを堪能できた。ということで、まあ、よしとしよう。あとは快適な昼食場所を探すだけだ。

何とはなしに当たりをつけていた唐松林まで下りて、ちょっとした小広いところを、山の神とふたりでインディアンよろしく円形に踏み固める。レジャーシートを広げて、簡易座布団に座って雪上のランチとなる。スノーシューもはずして、お座敷あぐら状態だね。

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左:雪上ランチの跡 右:緩斜面を気持ちよくスノーシューで下る山の神

十分くつろいで、腹がくちくなったら出発だ。われわれのトレースしかないところを、いっきにグリセード。13:30スキー場の駐車場に着いた。

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高峰山・東篭ノ登山・トーミノ頭 スノーシューPart2

2011-01-18 | 山行~スノーシュー

高峰山 標高 2091.6m  東篭ノ登山 2227.2m トーミノ頭 約2,300m 長野県

2008年12月28日(日)~12月30日(火)

メンバー 山の神と私

コースタイム 12月29日 晴れ
高峰温泉9:30--10:38池の平10:50--11:50東篭ノ登山(昼食)12:35--13:10池の平13:20--14:10高峰温泉

高峰温泉の朝食は遅い。待ちかねましたと宿泊客は、8:00にいっせいに食堂へ。それから全速力で準備したのか、9:00前にはもうロビーに登山姿の人たちが大勢集まっていた。宿主催のスノーシューツアーに参加する人たちだ。レンタル・スノーシューを装着し、われわれより先に続々と出発していく。彼らはスタッフのあの山が何で、この山が何でとか説明を受けているから、やたらと立ち止まっている。雪は少なめだったから、山の神ともども最初は坪足で歩き、ツアーの人たちにあっという間に追いつき、追い越す。

追い越したところで、ウエアのベンチレータを開けたり、インナーを一枚脱いだりする。飛ばし気味に歩いた分、もう熱いのだ。抜けるような青空の下で、しかも風なんてまるっきりない天候で厚着しているから、なおさらだ。

だらだらと続く林道に飽きてくる頃、動くものが視界に入った。何だろうと見上げると、山腹に人影が見えた。先行者がいる。今日も楽チンのトレース泥棒か。

 

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左:池の平の案内版。夏場はこの手前まで車で上がって来られる 右:篭ノ登山への登山道は写真右奥

10:38ゆるやかな上りの林道歩きの末に、池の平に到着。スノーシューで歩くパタパタ音が止むと、あたりは静寂に包まれた。人はいない。相変わらず風もないから、梢のこすれる音もしない。テルモスに詰めてきたお茶を飲んで休憩。湯気が立ち上る。

10:50篭ノ登山への登山道に入ると、トレースが付いていた。先ほど見かけた人が付けたものだ。この後山頂で会うことになる。登山道には赤テープと、ところどころロープが張られていて迷いようがないが、先行者のトレースを忠実にたどっていく。

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雪は少なめだが、スノーシューは必携

樹林帯歩きでスノーシューを堪能すると、岩稜地帯が現れてしまう。岩が露出していて、スノーシューでは登りにくいが、はずすと滑るので履いたまま登っていく。

11:50東篭ノ登山に到着。先行者の単独行おじさんがくつろいでいた。地元の方で、湯の丸スキー場から登ってきたという。山頂にはこのおじさんとわれわれだけで、しばらくたっても誰も登ってこなかった。夏場の篭ノ登山は人だらけだけど、冬は静かな山なんだね。

山頂からの眺めは最高で、全方位見渡せる。八ヶ岳、御嶽山、北アルプス、富士山となんでもござれ。心洗われる! 絶景をおかずに、宿でつくってもらったおにぎりを食べる。実際のおかずは信州サーモン、おしんこ等だった。おじさんは、三脚を立ててカメラいじりに忙しくなる。

05img_2236 06img_2237 東篭ノ登山山頂にて

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山頂からの大展望。これだけ見えるとシビレる

12:35下山開始。完全ピストンで、来た道をそのまま戻る。池の平まではグリセード気味にさくさく気持ちよく下り、13:10到着。再びここでお茶してくつろぎ、あとはだらだら続く林道に辟易しながら、やっと高峰温泉の宿に戻った。14:10

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左:池の平 右:高峰温泉からの夕日

最後に高峰温泉について一言。
情緒あふれる一軒宿で非常に人気がある。われわれは年末の満室状態のときだったから、人が多くて騒がしく、ランプの風呂に行っても、湯船の浸かり待ちになったりと、ちょっとストレスを感じた。それからランプの宿と謳ってはいるが、ランプは風呂だけなのは幻滅材料か。といきなりクサしてしまったが、その分を差し引いても余りあるよさがこの宿にはある。

何よりメシがうまい。それに雪上車の送り迎えは面白いし、スノーシューやスキーのベース基地にできるし、朝は喫茶室からのバードウォッチング、夜は天体望遠鏡を設置しての星の観察会、小腹が空けば五平餅やお茶のサービスなどもあって、アミューズメントがいっぱいだ。常連のお客さんもいたりして、情報をもらえるし、会話もはずむ。

とくに星の観察会は最高だった。ずうずうしくも一番乗りで望遠鏡を覗かせてもらったしね。夜空に輝く満天の星はいつ見ても、心躍るものだ。壮大な宇宙について考えると、眠れなくなる。次回はぜひ泊り客の少ない静かな時期に泊まってみたいものだ。

最後に食いしん坊ゆえの補足。宿のメニューの一例を紹介するとしよう。素朴なんだけど素材や味付けに工夫がなされていて、いいんだな、これが。
鯉の洗い、蕎麦すいとん、青豆の大根おろしあえ、野菜の炊き合わせ、茶碗蒸し、鯉の酒盗焼き、粕汁の鍋、etc. どれもうまかったなあ。

Part3へつづく  Part1へ戻る

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