目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

灼熱の五色沼と磐梯山Part1

2015-08-29 | 山行~東北

五色沼 標高 約800m 福島県

2004年8月7日(土) 晴れのち曇り

メンバー 山の神と私

コースタイム 五色沼入口の駐車場12:35--毘沙門沼--赤沼--深泥沼--13:25弁天沼13:35--瑠璃沼--青沼--柳沼--14:45五色沼入口の駐車場

夏真っ盛り。皆レジャーに繰り出したのか、4:45に家を出発した割には、工事をしているところもあったにはあったのだが、道は混み始めていた。東北道に入ると、一部区間が50Km/h走行になるほど混雑。本日の第一目的地である磐梯休暇村キャンプ場には、10:10頃到着した。

道すがら、すでに30℃の表示を見ていたので、暑さは覚悟していたのだが、そうはいってもやはり暑い。予想外に暑い。受付を済ませ(テント泊2人¥1,800)、駐車場に車を置いて、荷物をリヤカーに積みテントサイトに移動した。直射日光ががんがん照りつけ、とにかくもう暑い。どこに張ろうかと山の神とうろうろし、ようやくここだと、スノーピークのテントを張り始めた。


磐梯休暇村キャンプ場から磐梯山を望む

このキャンプ場からは、磐梯山の雄姿を拝める。相当な存在感だ。すごいなといいながら、キャンプサイトのあちこちから角度を変えて眺め、写真を撮ったりしていると、11:30になっていた。あわてて駐車場に戻り、本日第2の目的地であり、メインイベントになる五色沼へと移動する。とりあえず昼飯!食堂はないかと、山の神と道沿いに視線を這わせながら見つけたお店、お食事処さいとうののれんをくぐった。さあ、これから歩くぞということで、山の神とともにがっつり、カツ丼¥850。

 
2点とも:毘沙門沼

腹ごしらえが済んで、五色沼駐車場へ。支度を済ませ、13:35五色沼探索へ出発した。夏休み最盛期とあって、人出はすごい。とくに歩き始めてすぐの毘沙門沼近辺には大勢の観光客がいた。

 
左:赤沼 右:深泥(みどろ)沼

五色沼は、1888年の磐梯山の大噴火によって川が堰き止められてできた沼だ。いろいろな鉱物が溶け込んでいて、さまざまな色を生み出し、私たちの目を楽しませてくれる。ちなみに赤沼の岸辺は酸化鉄によって赤く染まっているとのことだ。

 
2点とも:弁天沼

遊歩道を進んでいくと、五色沼のなかでは比較的大きな弁天沼が現れた。おあつらえ向きにちょうどベンチがある。そろそろ休憩にしようかと、13:25山の神とザックを下ろした。

 
左:弁天沼のほとりで休憩する山の神 右:瑠璃(るり)沼

道々暑すぎて、だいぶ辟易していたのだが、弁天沼のほとりには、ここちよい風が来る。しばしここで涼をとる。

 
左:柳沼 右:帰り支度。ピストンで戻る

五色沼散策も最後。いちばん端っこにある柳沼が見えた。ここで小休止をとり、ピストンでお帰りだ。帰り道は、しだいに曇ってきた。挙句に雷鳴が遠くから聞こえてくる。ひと雨来る前に駐車場へ戻ろうと、自然と足早になった。

雨に降られることもなく戻ると、せっかくだから茶店に寄っていこうという山の神の甘言が待っていた。それでも駐車場帰還は14:45。それから川上温泉ホテル寿に立ち寄って汗を流す。入浴料大人1人¥500。山の神を待って、さあ、行こうかという頃、とうとう雨が降り始めた。キャンプ場に着いたのは16:00。雨なんて関係ないとばかりに、キャンプ場の子どもたちは元気に遊んでいた。

Part2磐梯山につづく
エピローグ(暑さへの考察)へとぶ

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湯ノ丸山・烏帽子岳

2015-08-22 | 山行~信越

湯ノ丸山 標高 2101m 烏帽子岳 2065.6m 長野県

2008年7月13日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:16地蔵峠の湯の丸駐車場8:30--9:00分岐(鐘)9:10--湯ノ丸南峰--9:50北峰--10:00南峰10:10--10:53稜線11:03--11:25烏帽子岳山頂(昼食)12:05--12:35鞍部--13:25駐車場

7年前の山行記録。もうそんなに経つのかと思いながら、手帳を繰っていると、「暑い」の言葉がやたら出てくる。やはり夏は暑い。とくに下山時はねえ。 

5:05家を出発。朝食は関越の上里SAでとり、上信越道へ入った。佐久平で高速最後の休憩をとり、小諸ICで高速を下りた。小諸の天気は曇り。この分だと湯ノ丸山も怪しいなと思っていたのだが、地蔵峠へと移動していくにつれ、雲が切れ晴れてきた。道すがらコンビニで昼食の買出しをし、8:16地蔵峠の湯の丸駐車場に到着した。冬は湯の丸スキー場の駐車場となる巨大なスペースだ。

 
左:地蔵峠の湯の丸駐車場 右:ほのぼのする湯ノ丸山登山道

トイレに寄って、山の神とともに8:30駐車場を後にした。まずはスキー場の上りを汗を滴らせながら登る。リフト終点から林を抜けていくと、すぐに目の前に青々とした湯ノ丸山が現れた。


草原の山は気持ちがいい

歩き始めて30分くらいで、分岐にさしかかり、鐘のところ(冒頭写真)に出た。山の神はもう休憩しようといっている。どうぞ休んでくださいといわんばかりのポイントではある。早過ぎないかと思いつつも、山の神につられて腰を下ろしてしまった。まあ、のんびり行こうかと。汗をぬぐって、水分補給をする。


草原の山は、青空に映える

来る人来る人、鐘を鳴らしていく分岐を9:10後にした。等高線が詰まった登山道を息を切らしながら上っていく。

  
左:湯ノ丸南峰 右:北峰からお隣烏帽子岳を望む

南峰はいったん通過し、9:50北峰に到着した。足場の悪い岩の上で隣にそびえる烏帽子岳にカメラを向けていると、ハエが群がってきた。手で追い払っても効果はなく、始末に終えない奴らだ。山の神にも襲来し、耐え切れず早く行こうと促される。

 
左:稜線に出てひと休み 右:展望良好。烏帽子岳山頂

10:00南峰に戻る。南峰には団体がいて、先に出発しようと山の神にいっていたのだが、隙をつかれてしまった。ふと彼らを見やるとザックを背負っている。慌ててこちらも出発し、鞍部で追い越した。さらに先へ進んで小広くなった稜線で休憩にした。風の通り道で、すこぶる涼しい。

岩がゴロゴロしている稜線を上がり、11:25烏帽子岳山頂に到着した。山頂には後から続々と登山者が上がってきて、たちまちにぎわやかになった。ここで昼食をとる。日差しは強く暑いが、時折涼しい風が抜けていく。

 
左:湯ノ丸山・烏帽子岳分岐 右:蒸し蒸しと暑苦しかった登山道

12:05下山開始。風がやんで、暑い。下っていくほどにじりじりとさらに暑くなる。鞍部の木陰に入り、水分補給して最後のひとふんばり。


湯の丸キャンプ場を通過する

広々とした草地に出ると、そこは湯の丸キャンプ場。一張りもテントはなく閑散としていた。ここから駐車場は目と鼻の先だ。それからほどなくして13:25湯の丸駐車場に到着した。車にザックを放り込んで、横にあった喫茶店に入った。テラスを使わせてもらい、山の神とラベンダーとバニラのミックスソフトクリーム(¥300)を食べた。冷たくてさっぱりとした味わい。下山後の至福のひとときだ。

帰途は、道の駅雷電くるみの里に寄って、格安の大根やミニトマト、生シイタケなどを買って、上信越道へ移動した。途中中央道が渋滞している情報を得て、中央道を回避。18:05無事帰宅した。

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鷲ヶ峰・八島ヶ原湿原・ゼブラ山

2015-08-18 | 山行~信越

鷲ヶ峰 標高 1798.3m ゼブラ山 1776m 長野県

2015年8月9日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:40八島ヶ原湿原(八島ビジターセンター前)駐車場7:54--8:23鷲ヶ峰尾根8:26--8:43鷲ヶ峰山頂8:53--八島ヶ原湿原--奥霧小屋--10:20ゼブラ山山頂(昼食)10:55--八島ヶ原湿原--御射山ヒュッテ--12:05駐車場

4:00起きで4:33家を出発した。夏場だけあって、中央道の交通量はいつもより多い。諏訪ICで下りて、コンビニで昼食の買出し、そしてビーナスラインに入る。霧の駅を越えると、猛スピードで走る走り屋の車がちらほらいる。7:40八島ヶ原湿原の駐車場に入った。すでに山登りやトレッカーたちの車で半分以上が埋まっていた。 

 
左:八島ヶ原湿原駐車場 右:鷲ヶ峰と八島ヶ池の分岐

7:54日焼け止めを腕や顔、首筋に塗りたくって出発。トイレ横のトンネルをくぐり、鷲ヶ峰へと向かう。クルマユリやハクサンフウロ、ナデシコの花が登山道をにぎやかにしている。気温は20度を切っているが、直射日光が容赦なく降り注ぎ気温はどんどん上昇しているようだ。ただ風が吹き抜けていくと、だいぶ涼しく感じる。

 
2点とも:鷲ヶ峰山頂

山の神が早々にのどが渇いた、休憩、休憩と後ろから声をかけてくる。いっきに山頂までと思っていたが、やむなく小休止をとった。そこから山頂まではすぐで8:43には鷲ヶ峰山頂に到着した。山頂には誰もいなかった。出発時に尾根上を歩いている人をたしかに見たのだが、和田峠に抜けたのか、湿原へと道を折れたのかはわからない。ちょっとしたミステリーだ。

山頂からの眺めはすごいのひとことに尽きる。地平線上に雲は多かったものの、槍や常念、中央アルプス、八ヶ岳の峰々など、360度の展望を楽しめる。


左奥の大きな山塊は蓼科山、右奥は赤岳方面

8:53早くも下山に入る。先ほど歩いて来た尾根は、草原の山肌に覆われていて、いやしの風景をつくっている。奥に見えている八ヶ岳連峰は霞んでいて山水画のようだ。


八島ヶ原湿原。中央奥が車山

八島ヶ原湿原が一望できるところまで下る(上の写真)。中央奥に見える突起物は、車山の気象レーダーだ。

 
左:遠くてよくわからなかったが、ノビタキか 右:鎌ヶ池にて、水中の獲物を狙うサギ

八島ヶ池分岐から八島ヶ原湿原へと下る。湿原の木道に入ると、観光客とトレッカー、そしてお花であふれていた。まずお花で目を引いたのは、群落を形成していた濃いピンク色のヤナギラン。大菩薩峠の今は亡き(?)ヤナギランを思い出す。あの濃いピンクは、夏を意識させてくれる色だ。

野鳥も多くいて、歩いているとさまざまなさえずりが聞こえてくる。すぐ近くから聞こえてくる声のほうを見ると、ノビタキらしき鳥が潅木に止まっていた(左上写真)。鎌ヶ池では、最初は置物かというくらい動かなかったシギが、水中の獲物を狙って首を伸ばし、最後は鋭く動いて、小魚をついばんでいた(右上写真)。

 
左:マツムシソウ 右:ツリガネニンジン

 
左:グンナイフウロ 右:ヤナギラン

 
左:クサフジ 右:クルマユリ

木道を離れ、奥霧小屋の先で鹿フェンスを越え、公衆トイレのある地点からゼブラ山へ向かう登山道に入る。

 
左:ゼブラ山への分岐からすぐ。奥に鷲ヶ峰 右:北の耳、南の耳。後方に見えるのは蓼科山

いったんは草原歩きだが、すぐに急な上りの潅木地帯になる。しばらく登ると、右手に草原状の山が現れて、地名どおりに耳が2つあるのがわかる(写真右上)。

10:20ゼブラ山の山頂に到着した(冒頭写真)。山頂では、非常に耳ざわりな機械音のような鳴き声をあげる虫(?)がいて、追い払おうと音の発生源付近の松を揺らしたのだが、一向に鳴き止まず往生した。しばらく経ってから鳴き疲れたのか、パタリと音が止んで静寂を取り戻した。やれやれ。この山頂で、鷲ヶ峰と湿原を見ながら、山の神と昼食をとった。そのうち二つの耳を回って、ゼブラへ来る登山者がやってきた。

 
左:日差しをまともに受ける一本道。雨傘をさした山の神 右:八島ヶ原湿原の木道

10:55ゼブラ山を後にする。来た道を戻り、奥霧小屋からまだ歩いていない湿原の半周コースへと入る。砂利道が一本まっすぐに伸びていて、カンカン照りのなか進むことになる。山の神は、そうだといって、がさごそとザックから雨傘を取り出し、日傘代わりにしていた。やがてヒュッテ御射山(みさやま)のほうへ右折すると、再び木道になった。 

 
左:湿原から先ほどまでいたゼブラ山を望む 右:湿原展望地。駐車場から近い

木道に観光客の姿が増えだし、まもなく駐車場から程近い湿原入口の広場にたどり着いた。これから出発しようとしているハイカーがまだ大勢いる。駐車場には12:05に到着。予定よりも早いので、隣接した八島ビジターセンターを覗き、湿原で見られる動植物の展示を見学した。ちょっとしたお勉強タイムになる。

帰路、中央道の渋滞はそれほどでもなく、無事に帰宅できた。爽快な草原の山と湿原の花々を堪能できた充実した1日となった。

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お花畑広がる夕張岳

2015-08-14 | 山行~北海道

標高 1667.8m 北海道

2015年7月24日(金) くもりのち晴れ 

メンバー 山の神と私

コースタイム 夕張岳ヒュッテ5:46--馬の背コース--6:36休憩6:46--冷水コース分岐--7:24石原平7:34--8:16憩沢8:22--9:28吹通し9:34--9:57夕張岳山頂(昼食)10:45--11:50憩沢12:00--13:05冷水コース水場下部13:10--13:33分岐--夕張ヒュッテ--13:57駐車場

前日昼頃夕張入りする。道すがら食べるところがないかと沿道を見てきたのだが、結局お店を見つけられず、夕張駅まで来てしまった。駅前にはゆうばり屋台村があり、その一画の鶴が亭で、串かつ定食(¥700安い!)を食べた。じつは夕張名物はカレーそばで、この屋台村でも幟を立てて宣伝していたのだが、わざわざ夕張に来て食べるものなのか?と思い、あえて違うものをオーダーしたのだ。たんにカレーそばを食べたくなかったということもあるが。

夕張メロンを物色したのち、市街地を出て約1時間ほどで林道のゲート地点にたどり着いた。連日の雨がそこここに水溜りをつくり、未舗装の林道を走ってきた愛車は泥だらけになっていた。ほんの少し前まではきれいだったのにと思わずため息がもれる。気持ちを切り替え、早く夕張ヒュッテに行ってゆっくりしようと、山の神を促した。今晩用のビールや札幌の大丸で買ってきた牛メシ弁当などの荷物をまとめて出発する。駐車場から15分ほどでヒュッテに着く。

 
左:ペンケモユウパロ川沿いの林道。ゲート地点の駐車スペース。 右:夕張岳ヒュッテ。向かって左手の炊事場には、朝方大きなクワガタムシがいた。右手の建設中の建物は、五右衛門風呂二つを設置する棟になる。

小屋番のおじいさんの話によると、前日は雨天にも関わらず、何人かが山頂目指して登っていった。今日は久々の晴れの予報だから、平日だけどそれなりに登山者はいるだろうとのことだった。しかし夕張岳ヒュッテに昨晩泊まったのは、われわれ以外には、単独行のおじさんのみだった。最近は車中泊の人も多いというから、あの駐車場で一夜を明かした人もいるのだろう。

この日は4:25に起床し、パンとスープの朝食をとった。5:30には小屋を出ようと準備を進めていたのだが、下だけゴアテックスの雨具をつけようと山の神が言い出す。検索して得た情報では、これから行く馬の背コースはヤブこぎになるから、かなり濡れるというのだ。そんなこんなでモタモタしているうちに出発は5:46になっていた。

 
左:馬の背コース 右:石原平

馬の背コースに入ると、たしかにヤブっぽいところがあって、雨具をつけていなければ、びしょびしょになるところだった。ぬかるんでいるところもあり、足場は悪い。天気がここのところずっと悪かったせいもあるだろう。辺りは白いガスにおおわれ、晴れてくる気配はいっさいない。そのうち単独行の方が山の神と私を軽々と追い抜いていく。北海道の山は、ロングコースばかりだからか、健脚者が多い。

歩き始めてそれほど経過していないのに汗がしたたる。気温は20℃もないが、やけに蒸し蒸ししていた。馬の背コースの途中でいったん水分補給をする(6:36)。そこからしばらく行くと冷水コースとの分岐に出た。相変わらず白いガスに覆われたままだ。わずかでも明るくなると、そのたびに晴れてきそうだと期待をにじませるのだが、すぐにまたガスに覆われてしまう。7:24早くも2回目の休憩を、シラネアオイの群生地、石原平でとる。休んでいるうちに、単独行の方が2人われわれの横をすり抜けていった。 

 
左:シナノキンバイ 右:イブキトラノオ

真っ白で何も見えない望岳台を通過し、単調な道を耐えて進むと、ようやく太陽が顔を覗かせ始めた。8:16憩沢に到着。一面黄色い花が沢の両端を埋めつくしている。シナノキンバイの群落だ。もういいだろうと、雨具の下を脱ぎ、日も照ってきたため、日焼け止めを塗る。

 
左:オタマジャクシがいたひょうたん池。上空の白い雲が映り込んでいる 右:ヒメエゾネギ

憩沢から少し上がると、森林限界を越え別世界になる。男岩やガマ岩などの奇岩を縫って進む。湿原には花があふれていて、まさしくお花畑だ。ヒメエゾネギにいたっては、驚くほどの大群落を形成していて、紫が延々と続く圧巻の眺めだった。グンナイフウロやイブキトラノオ、ユウバリリンドウ、マルバダケブキなど、次々に現れる高山植物の花、花、花。こんなに咲いているとは予想だにしなかった。 


快適な木道が続く

 
左:ユウバリリンドウ 右:マルバダケブキ

 
左:ヨツバシオガマ 右:エゾノクモマグサ

ヨツバシオガマや、鉢植えにして庭に置いたら、さぞかしきれいだろうなと思わせるエゾノクモマグサの可憐な白い花とにぎやかな道を進み、9:28吹き通しに出て休憩にした。名前の通り風が吹きぬける場所で、ちょっとガレている。ここには地べたを這うように、地味なグレー基調の葉を伸ばしているユキバヒコダイが群生していた。咲くとピンクで華やかなのだが、つぼみの状態だと黒い。まるで邪悪な魔女のような風体だ。山の神がその姿を見て、キモいと身震いしていた。あまりの不気味さに写真は撮らなかった。

 
左:下山しようとするとガスが湧いてきた 右:ユウバリアズマギク

吹き通しから一気に高度を上げていくと、上から何人もが下山してくる。その中には夕張岳ヒュッテでご一緒したおじさんもいて、その足の速さに驚かされた。山の神と私は、9:57夕張岳山頂に到着した。ガスが次から次へと湧いてきて、あまり見晴らしはよくない。それでも時折ガスが押し流されて、緑の山肌が見えた。


山頂から夕張岳神社を見下ろす

山頂で昼食をとり、10:45下山開始。山の神と私の後に山頂に上がってくる人がいなかったので、登山者はわれわれで最後かと思っていたところ、湿原まで下ると、まだまだ登ってくる人も多い。これだけのお花畑があれば、やはり人気が出て当然といったところか。再びお花を堪能し、来た道を戻った。最後往路にとった馬の背コースは下らずに、冷水コースを下った。蒸し蒸しとして単調な道だ。分岐に出て少し登り返し、ヒュッテに置かせてもらった荷物をピックアップ。林道のゲートには、13:57に到着した。

 

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日高へ行ったら、やっぱり乗馬

2015-08-08 | 山雑記

日高といえばサラブレッドの産地。あちこちに牧場があり、乗馬体験ができる。せっかく日高に来たのだから、お山の合間に、乗馬をしようと山の神と相談していた。アポイ岳に登った翌7月21日(火)、午前中はなんとか天気がもちそうだったこともあり、にいかっぷホロシリ乗馬クラブに即予約を入れることになった。平日だから、好きな時間に乗馬ができるとタカを括っていたのだが、そうは問屋が卸さなかった。山の神が電話をして、その日の10:00の予約をお願いすると、もういっぱいですとの回答。次の11:00スタートの回で申し込んだ。


アイヌの伝説に出てくる親子岩と山の神

この日の朝は、アポイ山麓ファミリーキャンプ場にいた。移動に時間がかかるので、まるで山に行くように早朝に起き、朝食をとり、キャンプ場を後にした。途中国道沿いにちょっとした景勝地があり、写真を撮るために車を停めた。海の中に突き出た奇岩、親子岩が否が応にも目に飛び込んでくる。この海岸は海水浴場なのだが、気温が低いのと平日の朝ということもあって、人っ子ひとりいない。独り占めできていいやと、潮の香りをかぎ、固く締まった砂浜を山の神とお散歩した。

さて次なる目的地は静内だ。静内は、北海道入りして雨に祟られ二泊もしている街だ。飲み屋街を二晩も歩いていて、もう昔から知っているなじみの街のような気がしてくるから不思議だ。その静内に何しに行ったかといえば、洗濯。コインランドリーのありかを既にチェックしていたので、そこへ直行した。車が1台停まっていて、見ればお仲間、所沢ナンバーだった。われわれと同じように長期滞在者のようだ。さっそく汚れ物をランドリーに放り込む。マシンが動き出すと、終了までの時間表示が出た。乗馬クラブへの移動時間を考えると、ギリギリの時間だった。

洗濯の間は、至近距離にある静内駅まで歩き、駅舎内で観光パンフレットを眺めたり、コンビニで買った「じゃらん」で道内イベントをチェックしていたりと時間をつぶしていた。明日も天気が悪いからお山はムリだし、どうしようかと山の神に問いかけても妙案は出てこない。道内のイベントといっても晴れていれば楽しいイベントだが、雨ではまったく楽しくない。

   森の散策を終えて撮影タイム

コインランドリーを出て、集合時間が迫っているからと道を急いでいると、ポツリポツリと雨が落ちてきた。もうTHE ENDかと思ったが、乗馬クラブに着いて、キャップやら乗馬用の靴やらを身に着けているうちに雨はあがった。予定どおり11:00にサラブレッドのいる厩舎に集合した。私が乗った馬は、北島三郎さんがオーナーだったという“キタサンキングオー”だった。この馬はマイペースとスタッフから説明を受けたが、まさにそのとおりで、とにかく落ち着きのない馬だった。

簡単な手綱さばきを教えてもらって、いざ森の中に出発する。参加者は、山の神と私を含め総勢4人。スタッフも含めて5人と5頭が一列になって、登山道のような小道を馬にまたがって進んでいく。私が殿(しんがり)で、山の神がその直前だった。私の馬、キングは、山の神の馬の尻に鼻をくつけんばかりに、ぴったりと後ろをついていく。お尻をクンクンしているようで、見苦しいかぎりだ。山の神の馬は、それを嫌がって何度もしっぽでキングをたたいていたが、当のキングはノーリアクションだった。まったく動ぜず。もしかしたら、少しでも早く厩舎に帰りたいという意思表示だったのかもしれない。

ところで、馬に乗ると視点が高くなり、ふだんとは、がらりと見え方が変わる。とくに森の中でそれを感じて、いにしえの武将もこんな気分で馬に乗っていたのかと空想にふけっていた。瞬く間に時間は過ぎて、およそ45分の乗馬体験プログラムは終了した。最後に記念撮影となり、スタッフが参加者の写真を撮り続けていた。撮ってもらった写真(上)を見て気づいたが、キングは前傾姿勢で頭の位置がかなり低い。何か卑屈な感じがする。いっぽう山の神の馬は、頭の位置が高く堂々としている。この違いはなんだ!

 
2点とも:洞爺湖の花火

乗馬のあとは支笏湖へ。到着したのは優に15:00を回っていて、どんよりとした雲が空を覆いつくし雨が間断なく降っていた。しかも雨脚が鈍る気配はまったくない。幽霊でも出てきそうなくらいの陰鬱さだ。長い移動でもう動きたくはなかった。そこで支笏湖の宿をとれないかとスマホで検索してみたのだが、高級なところ以外空いていない。仕方ない、移動するしかないか。どうせなら温泉がいいと、近場の登別か洞爺湖で今日泊まれる宿はないかと再検索した。幸いなことにいくつか手ごろなところがヒットした。そのなかの洞爺サンパレスに即予約を入れ、時間も時間なのですぐに車を走らせた。

雨に祟られ、行き当たりばったりの旅。でもこの洞爺湖畔のホテルは、アタリだった。夜は盛大な花火が打ち上げられ、夏の夜を演出していた。

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