目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

今年行きそこなった山

2019-12-23 | 山雑記


イメージ:岩手山麓の三石湿原

今年の異常気象はすごすぎた。巨大台風、豪雨、それに伴う洪水やがけ崩れ、停電や断水。幸いにしてすんでのところで我が家の被災は回避されたが、来年以降は神のみぞ知るだ。被災された方には、改めてお見舞い申し上げます。

こうした悪天や自然災害は、私の山行にも大きな影響を及ぼした。今年こそはと思っていた平ヶ岳は、台風とともにあっけなく吹き飛んでしまった。8月下旬につくった山行計画書は当面お蔵入りだ。

来年こそはと思うものの、平ヶ岳に行けないのは台風ばかりのせいではない。じつは山の神が渋るのだ。なぜなら標準コースタイムが11時間を超えるという長丁場。まるで人里離れたヒグマの楽園、北海道の山に登るような覚悟(ヒグマはいないが)、つまりは強靭な体力が必要なのだ。

最近はゆるゆるの山行が多いせいか精神面のハードルが高い。夏場に向けて徐々に体力をつけ、来年こそは実現させたい。

行きそこなったのは平ヶ岳ばかりではなく、山梨百名山の渋い山、源氏山もそうだった。厳密には昨年でやはり台風が原因だった。ヤマレコによれば、登山道の一部が崩壊していて通行が困難になっていると。せっかく登りはじめて、途中で登頂を断念せざるをえなくなるほどつまらないものはない。今年も崩れたままなのではとろくに調べもせずに回避してしまった。

来年も台風で登山道がずたずたに寸断されるところが出てしまうのだろう。それにしても地球温暖化は困ったものだ。

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モズのはやにえ、今年の位置は高いのだとか

2019-12-08 | マガジン

今日のニュースで、モズのはやにえ(モズの食糧備蓄といわれているが、さだかではない)の位置が例年より高めであり、大雪になるのではないかと危惧されると報じられていた。

福井県鯖江市の住人の報告によれば、例年1メートル程度の高さの枝にはやにえが突き刺さっているそうだが、今年発見したとかげのはやにえは、1メートル60センチの位置にあったという。福井気象台の長期予報では、来年2月の積雪は平年並みか、少なめとしているが、どうなるのだろう。
 
私はちょうど『BIRDER』12月号の「モズ特集」を読んでいたので、思わずそのニュースに釘付けになってしまった。
 

モズは日本に一年中いる留鳥。頭のでっかいずんぐりむっくりした猛禽類で、小さい体ながら、カエルやとかげ、昆虫、魚、ミミズ、ときにはスズメも捕食する。

 
『BIRDER』では、オスは迫力ある顔つきしてますね~とサングラスをかけた鳥としてイラストで紹介している。いっぽうメスはやさしい顔つきで、胸から腹にかけて美しいウロコ模様があり、なんとなく高貴なイメージをかもし出している。
 
 
モズの生態では、前述のはやにえばかりに注目が集るが、じつは高鳴きも面白い。縄張りを主張するのがこの高鳴きであり、それを行う場所をソングポストという。モズは羽や頭の文様にわずかではあるが個体差があり、固体識別が可能なことから、観察によって個体ごとのソングポストの位置、そして行動圏を特定できるのだという。
 
またモズはほかの鳥の鳴きまねをすることでも知られている。それを「ぐぜり」という。モズは漢字で書けば、「百舌」となり、このぐぜりから当てられた漢字であることがわかる。
 
モズって、知れば知るほど個性的で面白い鳥なのだと、ますます興味が深まるばかりだ。
 
 
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紅葉の赤城山系出張(でばり)山・薬師岳

2019-12-01 | 山行~上州

出張(でばり)山 標高 1475m 薬師岳 1528m 群馬県 

2019年10月20日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:38大洞駐車場8:52--黒檜山登山口--県立赤城公園キャンプ場--東毛林間学校(旧さいたま市立少年自然の家)--10:00関東ふれあいの道入口10:10--出張峠--10:34出張山10:37--11:00薬師岳11:08--11:24出張山(昼食)12:00--12:20大沼湖畔--12:50大洞(お店めぐり)--13:08駐車場

紅葉を求めて久々に赤城山系を訪れることにした。前々から気になっていた大沼の外輪山の北側部分、陣笠山、薬師岳、出張山の縦走だ。

5:00に起床し、車にザックを放り込んで5:35山の神とともに自宅を出発した。関越に入って、いつもの上里SAで朝食にしようかと思ったが、今日は気分を変えて手前のPAに入ってみることにした。するとなんとお店は7:00からで閉まっていた。PAは大方のところが7:00からなんだろうね。閉まっていても、コンビニであらかじめ買っておいたパンを食べるだけだから何の支障もない。

 
左:広い大洞駐車場(トイレ完備) 右:紅葉の山肌を愛でる

赤城ICで降りて渋川市赤城総合運動自然公園を越えた交差点でGoogleマップにはなかったローソンを発見。そこで昼食や行動食の買出しをし、一路大沼を目指した。いつのまにか大沼への道は車列ができていて、紅葉シーズンを実感する。

8:38地蔵岳直下の大洞駐車場を見つけ車を入れた。トイレ完備の大きな駐車場で、すぐ下が大沼なので使い勝手はいい。8:52支度を整え、山の神とともに駐車場を後にする。ハイカーや登山者がすでにそこそこいて、にぎわっている。

 
左:大沼湖畔の遊歩道を進む 右:予定のルートは全面通行止め。この右側に黒檜山登山口がある

大沼の湖畔に出ると、湖面をなめてくる風がやけに冷たい。どうせ汗をかくだろうからと、スタートからTシャツで歩いていたので鳥肌が出そうだった。山の神に寒いんじゃないのといわれつつも、ここで着るとすぐにまた脱ぐことになるだろうと思い、やせがまんをしていた。

そのうち黒檜山登山口が出てきた。そこには2組ほど登山者がいて、まさにこれから出発というところだった。やはりそちらは人が多そうだと山の神と話しながら先に進もうとすると、目の前の道は「全面通行止」とでかでかと書かれたバーで塞がれていた。われわれはこの先の五輪峠から入山予定だったのだが、万事休す。冬季閉鎖まではまだしばらく間があるので、先日の台風の影響なのだろう。

 
左:県立赤城公園キャンプ場 右:沼尻の分岐

しかたなくルートを変更し、 県立赤城公園キャンプ場の横をすり抜けて、沼尻から上がっていくことにした。キャンプ場はすごい人で、立錐の余地もないほどテントとターフが張られ、駐車している車の数もものすごい。調べてみたら、このキャンプ場は県立で無料で利用できるのだった。どうりで大人気。

キャンプ場を越えて道標が出ている分岐を山側に上がっていく。昭文社の山地図によれば、そこからすぐに右に折れていけば、陣笠山へ向かうはずなのだが、そちらへの道は通せんぼのロープが張られていて明らかに通行不可としているようだった。さらに1本上の道も同様で、これはもう行っては行けないということなのだろうと、五輪峠方面に出ることはあきらめた。

 
左:関東ふれあいの道へ入る 右:快適な森の道が続く

すぐに東毛林間学校(旧さいたま市立少年自然の家)の建物が出てくるが、あまり歩かれていないのか稜線に上がっていく道がよくわからない。

山の神と喧々諤々やって結局関東ふれあいの道を歩いて出張峠に出、そこからピストンにすることにした。そうと決まれば、ここまで1時間以上歩きっぱなしだったので休憩だ。腰を下ろしていると、足元でこおろぎがちょこまかと逃げ惑っていた。

 
左:出張峠 右:出張山山頂

入口の印象から薄暗くじめじめした道に思えた関東ふれあいの道は、意外にも快適な道でよく整備されていた。すぐに鈴ヶ岳と出張山との分岐、出張(でばり)峠に出る。峠からちょっとした急登を上がると、こぢんまりとした出張山の山頂に到着した。先着1名。年配の方が狭い山頂の傍らでくつろいでいた。山頂からの眺めは絶景で、右手に地蔵岳、左手には黒檜山、駒ヶ岳、眼下にはボートが疾走する大沼が見える。


出張山から黒檜山(左)と駒ヶ岳を望む


出張山から地蔵岳を望む

今日は軽く歩くはずだったのに、すでに予定を超えてだいぶ歩いたなあと山の神に声をかけ、陣笠に行くのはやめて、薬師岳までのピストンとし、ここに戻ってお昼にしようということになった。

10:37出張山から東へ稜線を移動していくと、全面通行止めだったはずなのに反対側から登山者がやってきた。われわれ同様ピストンなのか?


野坂峠近辺から大沼を見下ろす

そのうち山地図に出ている東毛林間学校への分岐が出てくるが、あまり明瞭な道ではない。これではさすがに下ることはできても、登ってくるのは難しそうだ。やがて野坂峠に出て、そこから指呼の間で11:00薬師岳山頂に到着する。

山頂は周囲の葉が落ちていて、この時期だけの日差しのプレゼント。山の神とお茶を飲んで休憩し、来た道を戻る。

 
左:葉が落ちて明るい薬師岳山頂 右:薬師岳~出張山の気持ちのいい稜線

戻り始めると3,4組のパーティとすれ違って、思ったより歩かれているコースなのだと再認識する。手軽に歩けて、景観もいいのだからうなずける。 

 
左:出張山山頂で昼食 右:大沼湖畔の遊歩道から黒檜山を仰ぐ

11:24出張山に戻ると、先ほどの年配者ではない方がコーヒー片手にくつろいでいた。山の神と私は遠慮がちに山頂の端っこに腰を下ろし昼食にした。

出張山山頂からの下山はあっという間だった。12:00に出て20分ほどで大沼湖畔。そこから湖畔沿いの遊歩道に入り、湖上からそそり立つ黒檜山・薬師岳を横目に見ながら、水辺の道を散策する。

 
左:秋の実りは目を楽しませてくれる 右:湖畔散策で気分は上々

12:50大洞にたどりつき、山の神とお茶休憩をしようとあちこち店を覗いたが、食事をする店ばかりで適当なところがなく、駐車場に戻ることにした。 13:08駐車場に戻り、十分休憩をとって家路についた。たいした渋滞に巻き込まれることもなく16:25わが町に無事到着した。

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