アジアと小松

アジアの人々との友好関係を築くために、日本の戦争責任と小松基地の問題について発信します。
小松基地問題研究会

『東京裁判 性暴力関係資料』(吉見義明監修)資料04

2014年11月09日 | 日本軍性暴力関係原資料
『東京裁判 性暴力関係資料』(吉見義明監修)(2)
 東京裁判の原資料を読み始めたのですが、言葉にすることも、文字にすることもはばかれるような行為が、全戦線でおこなわれていた。かつての戦争の可否を判断するとき、旧日本軍の残虐行為を真っ正面から見据えるべきである。したがって原資料こそ皆さんと共有する必要があると思い、筆耕することにしました。
 筆耕に当たって、カタカナをひらがなに変更し、旧仮名遣いはそのままにし、名前のローマ字表記を削除し、句読点を適当に加えました。●は判読不明の文字。

<資料4> 姜震●大佐の陳述
 中国第11戦区総司令部軍事裁判所判事
 中国における日本の侵略、麻酔政策、暴行
(Ⅰ)(Ⅱ)省略

(Ⅲ)日本の暴行は大体次の類型に大別される
(A)中国農村地帯の非戦闘員に対する日本軍隊の暴行。これら暴行は余りにも多く単に代表的な件のみを左に例証した。

 ①日本軍第4204部隊所属第28大隊隊長水野情報主任香川及副主任海老等、1945年中国太陰暦3月24日河北省交河県の第4区軍7村にて、無辜の婦女子128名を軍刀で殺害したり、生き埋めにした。この事実は交河県地方官庁の被害者名簿の報告書に記入されている。

 ②石末隊長は部下の兵卒と河北省高陽県王家?村を通過の際、1938年1月27日及び8日、40人以上の非戦闘員を殺した。更に又同石末隊は1938年2月25日高陽県博士荘にて良民67名を殺戮した。

 ③日本軍山崎中尉及その部下中村、横尾、白井、大西は彼等の部下を引率、河北省高陽県に駐屯中1943年9月良民200人以上を殺した。又更に同隊は河北省任邱県通過の際1943年同じく9月多数の人民を逮捕し、非戦闘員千余名を凍死又は餓死せしめた。
 以上例証した暴行は河北省政府の報告に記録されている。

(B)日本軍憲兵隊特別警備隊、鉄路警備隊及び特務機関部の傀儡政権官公吏、商人、百姓を含む中国人に対する暴行。日本軍占領中、日本憲兵隊により中国人に対して行はれた暴行は有名であった。鉄道旅行者を検査するにも、鉄路警備隊は憲兵隊と同様残虐であった。日本人は所謂「華北特別警備隊」又は単に「甲1420部隊」と称する部隊を組織した。北平駐屯は著名なる三谷部隊であった。

 平服を着、仮装したこの甲1420部隊の将兵達は手当り次第に中国人を逮捕し、種々の方法で彼等を苦しめた。

 この部隊は10分隊に別れ、華北各地に散在した。彼等は憲兵隊より遥かに悪事を働いた。華北憲兵司令官加藤中将が甲1420部隊司令官を兼任した。

 私は現在中国第11戦区総司令部戦争犯罪人審判の軍事法廷判事としての職責を果たして居るために、日本人のなんと多くの暴行を知るようになった。これら暴行は次の様に分類することが出来る。
 ①村落の消滅
  唐山市附近邱名荘は1943年の春日本憲兵隊林西分隊のために焼かれた。400戸に余るこの村の中僅か1軒焼け残り、住民僅か20名が生き残っただけだった。(証拠、軍事法廷にて高見を審問せし1946年1月の法廷記録参照のこと。本記録は王聲園書記官が再録したものである)

 ②犬による囚人咬殺
  飢えた警備犬がすぐに飛びかかって来てばらばらに人間を引き裂く。園の中に中国囚人を時々押し込んだ(証拠、前項に同じ)

 ③囚人の鼻に水を注ぎ込んだこと。
  背中をしっかりと結びつけた中国囚人に対し、多量の水又は胡椒水を鼻から注ぎ込んだ。入ると共に囚人等は血を吐き失神して死んだ。(証拠、1946年1月20日私の行った審問に際し、前河北省●●特別警備隊軍曹林田冨士雄のなした告白。以上は書記官王聲園により記録さる)

 ④電流拷問
  低電圧を中国囚人の身体に通じ、無理に白状させたこと。

 ⑤焼焼拷問
  燃えるマッチを囚人の頭部にあてた。灼熱の鉄棒を囚人の皮膚にあてた。

 ⑥木の棒を婦人生殖器に挿入(証拠、上記第4より第6まで。前記法廷にて前日本豊台警務分所長山口利春調査審問の記録参照)

 ⑦互に見ず知らずの男女の性的交際の強要。もし命じられた様になすことを拒むとすぐに射殺された。

 ⑧美人は共産軍の一員になると罰せられた
  燃えるマッチを美人の身体の恥しい所の毛につけ、彼女等の羞恥、グヅグヅする態度及苦痛を見て喜んだ。

 ⑨美人の生殖器に玉蜀黍を挿入(第⑦より第⑨までの以上の暴行は1942年4月河北省豊潤県にて身分不詳の勝川が行ったものであった。河北省国民党の調査参照)

 書類証拠に基く上述の犯罪は日本人の無数の非人道的暴行のごく一部に過ぎない。
 以上の陳述の事実は私が自らの経験より知り又現に進行中の日本戦争犯罪人審問を私がなしている中に知った事実の何れかであることをここにおいて証明します。それらは真の事実を提示している。
 姜震●大佐
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 11/5大飯原発差し止め訴... | トップ | 東京裁判 性暴力関係資料』... »
最新の画像もっと見る

日本軍性暴力関係原資料」カテゴリの最新記事