■はだしの女の子 / 奈良富士子 (CBSソニー)
昨日書いた寺尾聡が出ていたドラマのひとつで、未だサイケおやじが忘れていないのが、昭和46(1971)年秋から放送されていた「美人はいかが?(TBS)」です。
何故かと言えば、それは既に皆様ご推察のとおり、本日掲載のシングル盤で後に歌手デビューも果たす奈良富士子がヒロインでしたからねぇ~~♪
その愛くるしさは絶品、最高、言うこと無しっ!
等々、どのような表現を用いても、サイケおやじの稚拙な文章力ではお伝えすることが不可能なほどでありますよ♪♪~♪
で、件の物語は寺尾聡、夏夕介、内田喜郎、西川鯉之亟の4人の兄と妹の奈良富士子が毎週のあれやこれやなんですが、メインテーマは男っぽい奈良富士子をなんとかして可愛い女の子にしようと奮闘努力の兄妹愛とはいえ、実はドラマが進行する後半の流れでは、彼女が本当の妹では無かった!?
という驚愕のオチが滲んでくるのですから、前述した4人の兄達が、それぞれにすっかり可愛らしくなった妹に恋心を抱き、葛藤するという、いやはやなんとものドラマだったんですねぇ~~~♪
もちろん奈良富士子本人は、そうした真相を知らないという設定になっているわけですから、程好いサービス場面にドギマギするところもあったりして、流石は大映で「高校生番長・深夜放送」や「夜の診察室」という大傑作を撮った帯盛迪彦監督の演出は冴えまくりでした。
ちなみに帯盛監督は同時期、岡崎友紀主演のテレビドラマ「おくさまは18歳」から続くシリーズも担当していましたから、それは未見の皆様にも納得される事と思います。
こうして奈良富士子は一躍、人気アイドル女優の地位を確立したわけですが、実は子役時代からの芸歴もあったそうですから、やはり下地が違うのでしょう。
いよいよ翌年、17歳になって出したシングル曲「はだしの女の子」がヒットしたのはムペなるかな、作詞:有馬三恵子、作曲:中村泰士、そして編曲:青木望のプロの仕事が、率直に言えばターヘな彼女のボーカルを上手い具合に魅力的にしているんですから、これまた流石と言う他はありません!
イントロのパヤパヤコーラスがソフトロック風味を助長し、ミディアムテンポの歌謡フォーク調の曲メロを微妙な不安定さが滲むアルトボイス(?)で歌ってくれる奈良富士子は、サビのキメになっている早口フレーズの危なっかしさも含めて、実にホノボノと和みの世界♪♪~♪
幾分強い思い込みかもしれませんが、「アイ・ラブ・ユゥ」と独白するセクシーなところとサビから後半の甘え口調のミスマッチが、たまらないんですねぇ~~♪
いゃ~、こういうフィーリングは例えば小林麻美にも共通する魅力とでも申しましょうか、可愛さ優先のアイドルは歌が下手な方が結果オーライかもしれませんよ。
もしも、奈良富士子が岡崎友紀のように最高の歌唱力を持っていたとしたら、サイケおやじは彼女を決して好きにはならなかったと思っていますし、だからと言って、岡崎友紀が可愛くないとは、これまた決して思ったこともありません。
そんな自己矛盾的な好き嫌いは、まあ、サイケおやじの屈折度数の高さの証明ではありますが、奈良富士子にはそんな歪んだ恋愛感情を抱いてしまうわけです、恥ずかしながら。
ということで、奈良富士子は理想の妹像女優でもあり、不思議なほどアブナイ情感を漂わせていたアイドルだったと思います。
それは些か確信犯的な書き方になりますが、なんとっ! 彼女が次に出したシングル曲「あに いもうと」は、近親相姦を強く想起させる歌詞になっていたんですよっ!?
う~ん、当時を回想しても、あまりのヤバさに平静さを失いそうですし、これだから女優さん自らが歌うレコードは、いろんな意味で嬉しいですねぇ~♪
最後になりましたが、お詫びをひとつ……。
スキャナーが完全にダメになっているらしく、ジャケ写の彼女のご尊顔に痣のようなシミが出てしまったのは遺憾の極みです。深く反省して、週末は買い替えを検討する所存です。