■ジミー・ディーンみたいなあなた c/w フライング・ラブ / ラブ・ウィンクス (ワーナーパイオニア)
昨日はめでたくサッカーW杯出場を決めた日本ですから、後は夏を待つばかり!
という心境で取り出してしまったのが本日掲載のシングル盤で、これはもう、ジャケ写だけでフリーキックがど真ん中にズバッ! てなもんでしょう♪♪~♪
いゃ~、眺めているだけで、これが発売された昭和53(1978)年のムードが蘇ってくるわけですが、しかし告白すれば、サイケおやじは決してリアルタイムでゲットしたブツではなく、そもそも主役のラブ・ウィンクスをテレビでも見たことがありません。
ところが翌年早々、関西へ旅行した時に当地のラジオから流れてきた「フライング・ラブ」という、つまりこのシングル盤のB面収録曲に邂逅し、その爽やかにしてポップなメロディ展開とコーラスワークの妙に魅せられ、これはっ!?!
全く痛烈な印象を与えられたのですが、旅から戻ってレコード屋に赴いても、何故かラブ・ウィンクスは新品も中古も、見当たらなかったんですよ……。
実は後に知ったところによれば、ラブ・ウィンクスは関西版キャンディーズという位置付けのローカルアイドルだったらしく、それは皆様ご存じのとおり、本家キャンディーズの解散騒動の最中における社会現象の証左だったのかもしれません。
ただし歴史的にはラブ・ウィンクスの公式レコードデビューは昭和52(1977)年5月とされていますから、最初は数多いフォロワーグループのひとつであったのでしょう。
それが直後の夏、キャンディーズが突然の解散宣言!
さらにはピンク・レディーの爆発的大ブレイクもあり、音楽的実力とセクシー路線のバランスが強く求められていた時代にあっては、陰湿さは絶対のタブーでしたからねぇ~~~。
このあたりの感覚は例えば山本リンダや夏木マリあたりの大人のセクシーアクション歌謡とは絶対に交わってはならないポイントだったと思うんですが、そういうところを鑑みれば、ラブ・ウィンクスのこのレコードはジャケ写の強烈なセクシーイメージと収録楽曲の爽快なフィーリングが絶妙でした。
特にサイケおやじを一発でKOさせた前述「フライング・ラブ」は作詞:草鹿宏、作曲:小坂明子、そして編曲:田中克彦という制作サイドの狙いが突発的に弾けたかのような、失礼ながら幾分のビョーキさえ感じてしまう極楽ポップスなんですよっ!
なにしろイントロをリードするギターフレーズの快適さ、アップテンポで開放的な曲メロは言わずもがな、キメとなっているのが「ユ~ユ~ユ~ユ~」と覚え易いコーラスパートで、しかもそこから続くサビの展開の素晴らしさアイドルポップスの極みと思うばかり!
おまけにメンバーのコーラスワークには微妙な危うさが秘められ、これはなかなかクセになる上手さがあるんですねぇ~~♪
ちょいとチープなミックスのカラオケパートが逆に良い感じなのも、意図的と思いたいです。
ちなみに当時のワーナーパイオニアは、この手の爽やか系コーラスグループの楽曲を他にも幾つか出していたようで、例えばアップルズは代表的存在でしょうが、ラブ・ウィンクスはそこまでの完成度には届かない分だけ、アイドル性を出していたんじゃ~ないでしょうか?
もちろん断定的にそれを書けないは、サイケおやじがラブ・ウィンクスの実演に接した事が無いからですし、彼女達のキャリアについても知る由がありません。
このレコードを出した時期のメンバーにしても、一応は塩原智美、平田和子、秋元英子という顔ぶれになっているらしいんですが、サイケおやじが持っているもう1枚のシングル盤「アダムとイヴ」のジャケ写に登場しているラブ・ウィンクスとは別人のような!?!
う~ん、このあたりの謎々は解けるんでしょうかねぇ……。
そして気になる(?)A面曲「ジミー・ディーンみたいなあなた」なんですが、これはサイケおやじ的にはイマイチ、ピンッときません。曲調としては典型的なアップテンポのアイドルポップスなんですが、リズム的な仕掛とか、コーラスとリードボーカルが遊離したようなミックスとか、全体としては決して悪い仕上がりでは無いはずが、そんな部分だけが不必要に目立ってしまんですよ……。
う~ん、ヒット曲作りは難しいものです。
ということで、例え関西ローカルであっても、ラブ・ウィンクスのこのレコードは私的名盤として、まさに不滅の価値を有する逸品です。
どうやら近年は彼女達の音源が纏まってCD復刻されているようですから、とすれば相当な枚数のレコードを出していたわけであり、これは楽しまなければバチアタリ!?
覚悟を決めねばなりませんねぇ~♪