OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

そのまんま、伊東ゆかりの強がり

2013-06-16 15:21:28 | 歌謡曲

強がり / 伊東ゆかり (invitation / 日本ビクター)

昨夜は久々におやじバンドの練習に参加♪♪~♪

相変わらず昭和歌謡曲と往年の少年ロックに勤しんでいるわけですが、メンバー各々が、あれもやりたり、これも歌いたい! という我儘衝動は抑えようもなく、まあ、それがあってこそのバンドの楽しみではありますが、中には絶対に無理!?!

そう、断じてしまう歌と演奏が多いのも忽せに出来ない現実でありまして、例えば昭和56(1981)年に伊東ゆかり歌った本日掲載のシングル盤A面曲「強がり」は、全ておいて素晴らし過ぎるがゆえの超難関でしょう。

まずは演奏パートに仕込まれたポリリズム、それをシャープなギターのカッティングでリードしていくアレンジは、一流のプロにしか出来ない凄ワザですし、もしもライプでやるとすれば、二人のギタリストが裏と表で完璧なコンビネーションを演じる事が必須事項!

またアップテンポでのバンドアンサンブルは言わずもがな、前田憲男のアレンジが極めてジャズフュージョンですから、林哲司の書いた曲メロが曖昧さを逆手に活かした変化球なんでしょうか、とにかく伊東ゆかりという天才的なボーカリストでなければ、決してその味わいは表現出来ないはずです。

というのも、なかしに礼の綴った歌詞が所謂「大人の恋の別離」でありながら、割り切った強がりが実は湿っぽい情に流されて……云々のせつない人生のトキメキとでも申しましょうか、実にジンワリと深いんですねぇ~~~。

う~ん、ここまで楽曲とその表現者の力量が最高度に求められてしまうと正直、リスナーも困惑させられしまうわけでして、せっかくテレビドラマの主題歌に用いられながら、大きなヒットにならなかったのは実に勿体無いとしか……。

ということで、実はこのシングル盤は入れてもらっているおやじバンドのベーシスト氏から借りてきた垂涎の1枚! 流石に何度聴いても飽きることのない良さは、複雑な演奏パートのアレンジと伊東ゆかりの節回し、ノリの良さがあってこそでしょう♪♪~♪

自分達に出来るわけがないとの諦めの境地が、そのまんま、気持良いのが、この歌の真相かと思うばかりです。

コメント
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