OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

有吉ジュンのメモリーグラスでランデブー

2012-11-06 14:28:46 | 歌謡曲

ランデブー c/w メモリーグラス / 有吉ジュン (CBSソニー)

特に大きなブレイクは無くとも、心に残る歌手、殊更それが旬をウリにするアイドル系であった場合は、何時までも大切にされる歌やレコード、関連アイテムが固有の価値観として語られるはずです。

例えば本日ご紹介のシングル盤は昭和52(1977)年に発売された、有吉ジュンにとっては、おそらく2枚目のレコードだと思われますが、両面が共に彼女の個性と存在感を永遠に記憶させるに相応しい傑作だと思います。

それは有吉ジュンというアイドルが、溌剌とした明るさと幾分マイナーな感性を併せ持つキャラであったという印象があればこそ!

実は彼女の芸能界スタートは金井克子由美かおる奈美悦子原田糸子、そして江美早苗といったキラキラのスタアを輩出した西野バレエ団であった事から、最初は有名歌手のバックダンサーとしてテレビ出演もしていたようです。

しかしサイケおやじが有吉ジュンを認識したのは、当時の男性週刊誌等々におけるグラビアアイドルとしての存在で、出し惜しみしない水着姿やキワドイ衣装で見せてくれるポーズと笑顔、そして時として微妙な翳りを滲ませる面立ちの魅力は密かな人気を集めていたはずです。

そこでこのシングル盤なんですが、まずA面「ランデブー」が往年のアメリカンポップスでは既にジャンル分けされるほど典型的なイタリアンR&Rで、極言すればディオン&ベルモンツあたりを元ネタにしたような、これが実に楽しいアイドルロケンロールの決定版♪♪~♪

とにかく冒頭の思わせぶりから入っていくオールディズ調のノリの良さは、流石ダンサーの片鱗を存分に発揮しています。

ちなみに作詞作曲は甲斐よしひろ、編曲は馬飼野康二ですから、これも当時のニューミュージック系アイドル歌謡のひとつの典型でしょう。

一方、B面の「メモリーグラス」は、まさに昭和歌謡の隠れ名曲としか言えないほどの素晴らしさ♪♪~♪

それは、これまた作詞作曲が甲斐よしひろ十八番のメロディラインとアンプラグドな演奏パートの共謀関係が見事過ぎる成果であって、しかも有吉ジュンのアルトボイスによる節回しがジンワリと最高すぎますよっ!

もう、涙がボロボロこぼれます。

そして何度聴いても、何時聴いても、心が揺れてしまいますねぇ~♪

正直、こっちをA面にプッシュしていれば、大ヒットしていたと確信するほどなんですが、う~ん……。

しかし、それでも良いんですよねぇ、だって、こんなに素敵なレコードを彼女は残してくれた真実はひとつですからっ!

それだけでサイケおやじは幸せですよ♪♪~♪

もちろん、今季のおやじバンドでは「メモリーグラス」が演目入り!

アコギが苦手な自らの弱点から逃げてしまう結果として、エレクトリックバージョンでやっているんですが、それでも良い歌は絶対であります。

ということで、アイドルはアイドルである時間が短いだけに、残された歌や映像の印象は相対的に長く、強くなるのかもしれません。

異論もございましょうが、少なくとも有吉ジュンが歌ってくれた「メモリーグラス」は不滅!

機会があれば、ぜひともお楽しみ下さいませ。

コメント
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