毎日、新聞のお悔やみ欄を見ていて感心することがある。昔の女性の名前は、一体どうやって、ひらめいたのだろう。
分かりやすい名前もあるよ、そりゃ。タマとかマツ、トメ。マツは縁起物だから。トメは、これで止めたい時。
明治の時代は女性の地位が低かった。故に分りやすいカナってことがある。社会に名乗り出る必要の無い女に、漢字を使ってどうする。と言った風潮。漢字を読めない女性も多かっただろう。
でもカナというのは、響きがとてもいい。実在する名前で非常に恐縮だが、キヤ。韓国ドラマになら、あるかも知れない。キヤンなら居るだろう。奇皇后をすぐに浮かべる。
スケートに「りをん」って子が居たね。「をりん」じゃなくて「りをん」。いいじゃないスか。
明治はまだ「お」を付けて、呼んでいたそうだ。だから「おマツ」「おトメ」えっ、乙女! それも、アリ。
つまり、2文字は「語呂」がいい。呼びやすい。ということも、あったらしい。
カナ文字は全部で46。だから2文字の組み合わせは、46×46で、2116通り。十分な数ですな。濁点を付けないでこれだけある。中には、ぶっ飛んだ名前もあるに違いない。
カナはイメージが膨らむ。これを漢字にしたのが、今どきの女子。月と書いて「ルナ」。こういうのを、キラキラネームと言って、流行したこともある。
漢字だと、意味が決まってしまう。カナは無限に想像が膨らむ。これに早くから気が付いていたら、娘をカナ文字にしていたかも知れない。
何しろウチの名字が難しい上に、名前も漢字にしてしまって。テストのたびに、親に文句を言っていたらしい。浅はかな親で、ゴメン。
ちなみに祖母の名前は「ミサ」 いい~名前だと思う。まさか隠れキリシタンで、日曜の礼拝は欠かさなかったとか。