しばらくぶりに男鹿で夕飯食べてきました。男鹿線の終点男鹿駅です。以前は地名の
船川と言ってました。行く度、寂れていくのが何とも嘆かわしくて。基地建設の頃は
まだ良かった方です。基地と言っても米軍基地ではありません。石油備蓄基地です。
建設中、見学に行きました。タンクの底は野球ができるほど広いです。直径97m
見上げる高さは50m以上。今ではどうやって下まで降りて行ったのか忘れました。
記憶を消されたのかも知れません。国防上重要施設ですから。
その頃、駅の真正面に「喜久」という店がありました。あれがボクの考える理想の
居酒屋です。たいがいこういう店のママさんは山菜採りが好きで、まず間違いなく
季節のものは出します。喜久さんのいい所は注文する必要がないところ。
かなり早い時間から営業していたので、漁師さんも多かった記憶があります。
馴染みの漁師さんが手みやげに持ってきた魚介をボクら客が頂ける。
このシステムが最高です。常にその日、その時期の美味しいものが頂ける。
そういう店がめっきり無くなりました。これが寂しいです。
で、1軒目を省略して2軒目。あそうそう、1軒目はチェーン店でしたが混んで
ました。女性グループが2組。混合グループが何組かいて、ボクらともう一組が
ヤロウ連れ。船川にこんなに若い人がいたっけ、と思いました。日中は閑~散っと
してるのに。2軒目の「秀」さんも混んでました。女性グループの隣の小上がりしか
空いていませんでした。でもここが指定席です。
そして瓶ビールを注文して自分の分は自分で注ぐ。お互い泡に執着しすぎてこんな感じ。
マスターにお勧めを聞くと、しめ鯖と牛すじ煮込みという。
一切れづつ食ってからパシャ。寿司屋のしめ鯖も生に近いけど、さらに生に
近かったです。ここでは男鹿の三大珍味を一度に食ったこともあります。
スゴエモンの唐揚げ、アナゴ、クロモ。一般にいうアナゴと違います。グッと
くせがあって、精力抜群な深海魚。あとクロモはモズクに似てますが違います。
黒っぽくて歯ごたえがシャキシャキしてます。ここで毛ガニを食べたことも
ありました。男鹿沖では色んな種類のものが揚がるようです。
最終の22時46分で帰ってきました。この電車はいつもはボクの一人貸し切り
状態なんですが夕べは違いました。花束持った人のグループがいたり、途中の
駅でも人がいました。送別会のシーズンなんでしょう。
男鹿はいいですよ。沖縄では万座毛を望むホテルに泊まりましたが万座毛には
行きませんでした。だって万座は降りられないもん。その点、入道崎はガケでしかも
降りてカニと戯れることができます。秋田県は昔は秋田杉と黒鉱と石油という資源に
恵まれ過ぎて、人を呼ぶという事に関してはずっと無頓着でした。そのせいで青森で
さえ3時間を切る時代に東北で唯一の秘境となってしまいました。こんな所で良かったら
来てね。歓迎しますよ。