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takoのラン日記

橘湾岸スーパーマラニックW273チャレンジ−6

2013年10月15日 12時10分41秒 | 大会記

21時45分にようやく小浜エイドに着きました。
着替えて、装備を補充して食事して、
時間の計算がしやすいようにと
22時30分に出ました。
残り100キロの制限時間は18時間半しかありません。

む、ムリっぽい・・・
でも、行くだけ行かなきゃ。
リスタートしました。
森先生が「がんばって!」とエールで送り出してくれました。

先を急ぎました。
少し速いペースで、6分30前後で走っていたと思います。
痛みが耐えられなくなったら、30歩く、というふうにして進みました。
とにかく、まずは後半最初のエイド、
186.9キロ地点の津波見エイドをめざしました。
あそこまで、まずはがんばろうと。

muramotoさんとyamanakaさんと3人で前後しながら進んでいました。
このあと、原城の手前まで、ずっと前後しながらの走行となりました。

この区間で、すでに相当の数の100キロランナーに
抜かれてしまいました。
ぼ〜っと抜かれながら進んでましたが、
ふと、この時点で元気な100キロランナーに抜かれたら
まずいんじゃないか?ということに気がつきました。
これはもう少し焦らないといけません。ふらふらしてる場合じゃない。

それにしても眠くてたまらない。
muramotoさんもかなり眠そうです。
ふらふら歩いて、ふと立ち止まります。
立って寝てるんです。
「だいじょうぶですか?」と聞きますが、
もう、だいじょうぶってどこまでがだいじょうぶなんだか・・・
聞いてるわたしもだいじょうぶなのかどうか、あやしい状態です。
歩き出すととたんにモウロウとしてきます。
ガードレールについてるポールが
ロングコートを着た人の後ろ姿に見えたりします。
近づいたら、あ、見間違いか、と思うんですが、
これが、みんなが言う幻覚だったようです。
いろんなものが人に見えました。
わたしのすぐ横にはずっと並走している人がいたし、
防波堤に絵が描いてあると、それがするするっと逃げて行きました。

どこかで仮眠しようかと寝るとこを探しながら進みましたが、
適当なところが見つからず、
エイドに着いたら寝かせてもらうことにしました。
津波見エイドでは、リタイアしたたこ嬢さんと河内のおっちゃんが
元気にボラしてくれてました。
そして、奥の椅子で寝かせてくれて
15分たったら起こして、とたのみ、仮眠しました。
仮眠をしたら、少し回復しました。

が、それもつかの間、すぐに眠気が強くなってきました。
次のエイドまで頑張らなきゃ。
つぎは194.4キロ地点口之津エイドです。
エイドとエイドの間はほんの7〜8キロしかないのに
その倍くらいに感じました。
ふらついて、進むのにとても時間がかかりました。

ヘッドライトの光が弱くなってきて
視界が悪くなってきて、さらに眠気が強くなりました。
口之津エイドで電池を取り替えました。

このあたり、通過時間を覚えていません。
多分もう、100キロのランナーみんなに抜かれて
最後尾くらいになっていそうでした。

バス停があったらコースマップを見て、
いま、何キロまできた、と、
1キロ程度の進みをはげみに進み続けました。

いつのまにか muramotoさんは視界からいなくなっていました。
反対車線がわの歩道をyamanakaさんが歩いていました。
原城址入口までは、できるだけ走ろうと思いました。
yamanakaさんを抜いて、先へと進みました。

原城址入口まで、ひどく長く感じました。
かどをやっとの思いでまがると、少しほっとしましたが、
のんびりしているわけにはいきません。
できるだけ走りました。
でも、お城への坂道は歩いてしまいました。

と、エイドに着くと、誰もいませんでした。
荷物は置きっぱなしで、鍋もタッパも蓋も閉めずに
なにもかもやりっぱなしで置いて行ってあります。
まるでなにかに襲われて、あわてて逃げたあとみたいでした。
なにかあったのかな?と思いながらも、
奥のチェックポイントに急ぎました。

すると、後方から呼ばれて、
パンチがこわれているから、こっちでチェックします〜!
とスタッフが叫んでいます。
そそくさともどり、チェックを受けました。
エイドスタッフは4時半で先に行ったそうです。
このとき、5時半をすぎていたと思います。

あちゃ〜、前半ゆっくりしすぎました。
もう絶望的になってきました。

エイドのおかゆを暖め直して食べようかと思いましたが、
そんな時間はありません。
くだものを少しつまんで出発しました。

原城趾を出てからは、必死に走って先を急ぎました。
必死に走ってたら、前からスタッフ車がきました。
ぎんさんやりょうじさん、ママさんたちが乗っていて
あったかいものをつくってあげようか?
と言ってくれましたが、もう時間がありません。
「時間がないのでいいです」と言って先に進みました。

ほどなく、明るくなってきました。
3日目の朝が来ました。


明るくなってからのこのあたりを通ったことがないので
途中で道を間違えたのではないかと思い、
少し引き返したりしました。
でも、少し先で見覚えのあるオブジェを見つけて
また進み始めました。
もう痛みでほとんど走れなくなってました。
眠気もMAXで、たまらずなにかお店の駐車場の段差に腰掛けて寝ました。
10分ほどウトウトしてまた歩きだしました。
でもまたすぐ眠くなりました。
朦朧としてまっすぐ進めません。
車道に行ってしまうか側溝に落ちてしまうかどちらかという感じで
こわくて足がすくみました。
ああ、だめだ。
とても島原に間に合わない。
立ち止まっていたら、ボラスタッフが車で来て
「だいじょうぶですか?」と声をかけてきました。
わたしは「やめます」と言いました。
「西の浦」というバス停の前でした。
208kmでわたしの湾岸Wがおわりました。

収容車で島原に向かってたらかわりゅうさんがリタイアして乗ってきました。
コース上にはまだまだ先を目指して進んでるランナーがたくさんいました。
島原エイドに着いて、かわりゅうさんとお疲れさんの乾杯をしました。



なんだか気持ちは無感動状態でした。
ショックもなければほっとしてるわけでもない。
まわりにはまだまだレースを続けているランナーがたくさんうごめいている中で
自分は終わっている。
心の整理が着いていないとは、ああいう状態をいうのでしょうか。
そのうちにバスが来て、すばらしく荒い運転で小浜に向かいました。
バスの中ではぶんぶんふりまわされているにもかかわらず爆睡していました。

ゴール会場にもどると
oobaさん、nisidaさん、Hさん、Dさんの
リタイアした諸先輩がたがかいがいしくボラしていました。
なんだかかわいかったです。
そして、わたしを見つけたDさんが、開口一番
「俺が早くに離れていればよかったな、足を引っ張ってごめんな」
と言いました。
ああ、わたしはDさんをできるだけ引っ張りたかった。
頼まれたわけではないのに、そうしたかったからした。
自分も前に人がいてくれることでがんばれるから
そういう役割をしたかったし、
夜を越えるためにともに走ってくれたDさんと
できるだけ一緒に行きたくて行ったのでした。
でも、むしろ離れて行った方が、Dさんの心の負担にならなくて
よかったのかなと思いました。

お風呂に入ってから
公民館の部屋で爆睡してました。
起きて少ししたらkimiさんが来ました。
kimiさんは「きょうの平成新山はあの絵のとおりだったよ」と言いました。
そしたら、急に涙があふれてきてkimiさんの腕の中で泣きました。

宴会ではリタイア仲間の諸先輩がたやあいあいさんと同席で
楽しく語り合い、また、次から次に仲間が来てくれて
楽しく過ごしました。
で、リタイア代表でひとこと言うように
縞猫さんからマイクをわたされました。
「とっても悔しいので、
今回の参戦を最後にあとはボラをするつもりでいましたが、
また273に参戦したいと思っています。
リベンジしたいです」
と言っている自分がいました。

今回、208キロまでしか進みませんでしたが
その間の時間は、とてもすてきな時間でした。
いろんな仲間とのいろんなかかわりがあり、
悩みもしたけど、ぼ〜っとした頭ではあったけど、
そのとき最善と思う行動をしたと思っています。
ちがう判断をした方がよかったのかもしれないと
あとで思ったりもしてますが、
あれでよかったんだと思うことにします。
これもまた、思い出です。
いい思い出です。

そういえば、2007年にはじめて橘湾岸に出たとき
Tさんが膝を痛めてたった29キロでやめようとしていたのを
なんとか完走させたくなって
自分のレースをほっぽりだして、Tさんと最後まで歩いたんでした。
遅すぎて、途中ワープさせられました。
あれもまた、いまとなってはいい思い出です。

みなさん、いい思い出をつくってくださって
ありがとうございました。
次にチャレンジするときには
どんな思い出ができるのかなあ?

「リトライ」します。
きっと今度こそ負けずにがんばりたいです。


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11 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (kimi)
2013-10-15 12:25:42
たこちゃん、原城址であったかいお粥出せなくてごめんね。
絶対勇気百倍、元気千倍出たと思うよ。
たこちゃんが頑張ってくれたから、私も今は走れなくてもきっとまた走るからね。一緒に走ろうね!
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Unknown (たこ)
2013-10-15 15:07:45
☆kimiさん
いえいえ、のんびりしすぎたのがいけませんでした。サポートありがとうございました!
kimiさんの走る姿、大好きなので、ぜひ回復させて走ってくださいね。わたしも障害を少しでも改善させるようがんばります。
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Unknown (ヘッポコ)
2013-10-15 17:01:03
感動の涙を流させてもらいました。
初めて会った時から(青太)尊敬してますが、今回それを再認識しました。
やっぱりたこさんは凄い人です。
早く疲れが抜けるといいですね。
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Unknown (yamanaka)
2013-10-15 18:38:10
W910 yamanakaです。本当にお疲れ様でした。津波見でtakoさんに追いつかれた時は舌を巻きました。痛みの具合から推察して小浜でリタイアしたと思ってましたから(ごめんさない)。
自分は小浜をリスタートした後は全く走ることができず、睡魔と闘いながら歩いていました。幻覚や疲労時の思考内容はおかしいくらいtakoさんと同じでした。自分の場合、草木が老婆に見えました。
忽然と人が消えた「遺跡」のような原城エイドでtakoさんを呼び戻したのは自分でした。時間は05:09でした。
さらに前に進もうとするtakoさんに驚愕しながら、ボラのO賀さんのクルマの後部座席で深い眠りの底に落ちていきました。
お互いに2年後の完走を目指しましょう!
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Unknown (とし)
2013-10-15 19:07:58
あらためてお疲れ様でした。
すご~く頑張りましたね。
涙が出そうになりました。
(ぼくにしてはかなり珍しいことです)
ぼくはたこさんが負けたとは思えません。
思いたくありません。
ですからまた頑張りましょう。
頑張って下さい!
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Unknown (ひびき)
2013-10-15 22:14:28
ああ…、胸がいっぱいです。極限状態にあっても、前に進もうとする心があって、闘っていたんですね。
たこさんの体が、リタイアします、と言わせたんだと思います。
レベルは違いますが、昨年の春リタイアした時、「これ以上前に進んでも意味がない」と私もはじめて思いました。途端に気が抜けた事を覚えています…
決して負けではないと思います、でも、悔しいですよね。
リベンジの時には、その挑戦を現地で少しでも後押ししたいです。
本当にお疲れさまでした。
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Unknown (あずき)
2013-10-16 10:08:43
リトライするしかないですよ。
その時は、夜間走でも試走会でも山走りでも、
最優先でお付き合いします。
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Unknown (しまねこ)
2013-10-16 11:37:32
お疲れ様でした。ナイスチャレンジでした。

タコ姐さんのリタイア情報と錯綜し、タコさんも中盤リタイアされたものと思っていました。208キロは惜しかったですね。

ボラの方もランナーも皆タコさんのことを、心配し、応援していましたよ。

もう少し足の状態が良かったら完走できましたね。
(これだけ長い距離だと多少の運も必要です)
また是非再チャレンジしてください。次は大丈夫!

素敵な「リタイア記」をありがとうございます。
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Unknown (たこ)
2013-10-16 19:15:52
☆ヘッポコさん
ありがとうございます。
でも、わたしは凄くないです。故障も治せないまま、本命の大会に出て、自分に負けてリタイアしたのですからΣ(;・∀・)
次は、ちゃんと治して、まともに走れるようになってチャレンジしたいです。
ヘッポコさんは、これからフルのシーズンインですね!へっぽこさんの日頃の努力があれば、またいい記録を出して行けると思います。応援していますね!

☆yamanakaさん
お疲れさまでした。原城のことは記憶がちがってましたね。そうでしたね。もしかしたら協力し合って一緒に進んでいれば、眠気をなんとかやりすごして、もっと先に行けたかもしれませんね。
でも、ほんとにすてきな体験ができましたね。
ぜひぜひ2年後にはお互い完走したいですね。またがんばりましょうね!

☆としさん
ありがとうございます。
でもやっぱり、力不足でした。それに故障の状態をもう少しなんとかしないとですね。
またがんばります!

☆ひびきちゃん
ありがとうございました。最後は自分に負けてしまいました。それに、やっぱり力不足だったと思います。鍛え直して出直します。というか、故障を完治させてリトライしたいと思います。
でも、あそこまでがんばる体験ができたことは、とてもいい経験だったと思います。面白かったですよ。というと、変態っぽいかな。
2年後はぜったい完走したいと思います。よろしくお願いします(*^-^)

☆あずきさん
そうですね。ほんとに自分が情けないです。悔しいのでぜったいリトライします!
でも、今度こそ故障を完治させたいですね〜。
そして、海でも山でもどこでもおつきあいお願いします(*^-^)

☆しまねこさん
お疲れさまでした。宴会の司会もお疲れさまでした。
208キロじゃ、後半の「さわり」でしかないですね。まだまだ修行がたりませんでした、というか、おっしゃるとおり、もっと足をよくしないと、やはりWの完走は無理ですね。
ほんとに、みんなから心配していただいているのを感じました。ありがたいことです。
今回は、その気持ちにこたえることができませんでしたが、次こそはきっと完走したいと思います。
ありがとうございます。
返信する
Unknown (★しずく)
2013-10-17 07:07:26
お疲れ様でした!

沢山の皆さんの応援を受けながら、208キロで「やめる勇気」凄いと思います。私は 「続ける勇気」より「やめる勇気」の方が断然凄いと思ってます。
身体も万全でない中、208キロも走れるなんて素晴らしいです。決して負けてないです!

リトライ頑張ってください!
いつかどこかの大会でtakoさんにお会いできるよう、私も頑張ります!
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