山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

ベアトリス・フィン氏との面談を逃げ回った安倍首相

2018年01月21日 09時45分06秒 | Weblog
 ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長の面談を断って「逃げ回った」安倍首相のあわれが目立った1週間だった。
 フィン氏の訪日は1月12日から18日まで。安倍首相は東欧歴訪で17日午後帰着した。フィン氏側は12月22日、1月8日と2度面会要請をしていた。会う気があれば、日程調整する時間は十分あった。芸能人や利用できる人間とは長時間食事を共にして取り込みを図っているのが安倍氏だ。オバマ前大統領とは、いつかわからない「究極的核廃絶」で意気投合して支持率持ち直しに利用した。
 日本政府は「立場の違う国々の橋渡しをしたい」ということをくりかえしてきたのに、いざ橋渡しの場面になったら逃げる。あまりに情けない。
 フィン氏は、広島、長崎を訪問し、被爆者と家族に面談し、さらに国会で与野党10会派との討論集会に参加した。フィン氏のことばは、核抑止論者につきささる。「条約は新しい国際規範として多くの国が支持を表明しています。核兵器の非合法化は世界の流れです。日本は国際社会と市民社会から『倫理的義務を果たしていない』と強い圧力がますますかかっていくでしょう」「核兵器による抑止ではなく、いかに禁止するかが重要です。核抑止は神話です。現実をみれば北朝鮮の核開発は阻止できなかったし、核拡散につながった」「核抑止政策は安定を増す政策ではありません。しかも、核兵器を使うぞと脅し、広島・長崎で起きたことが起こると脅す政策です」「いまや安全保障を核兵器に依存することは恥ずかしいことです。まず日本には条約そのものに向き合い、批准した場合はどのような影響を与えるのか、調査に踏み出してほしいと思います」
 その通りだ。核抑止にしがみつく限り、永遠に核放棄はできない。いざというときは核兵器を使うぞと脅すことで自らの安全をはかろうというのが核抑止だから、核抑止に終わりはない。しかも核抑止には新規参入者が必ず出てくる。核抑止ではなく、核禁止にしか展望はない。

 外務省は「日程の都合が合わず面会できない」、菅官房長官は「日程の都合上だ。それ以上でもそれ以下でもない」と例のごとくヒロシのように斜め30度目線をはずして、面会拒否の弁解をした。日程的にむずかしいことはわかるが、20日間も調整の時間あったのだから、双方が譲り合って20分くらい時間を取ることができないはずがない。
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