山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

維新松井・吉村、またしても4年前と同じフェイク「大阪市はなくならない」

2019年03月22日 12時33分47秒 | Weblog
 昨日2019・3・21、大阪府知事選挙が始まった。おどろいたことがある。
 それは、4年前の住民投票の時とおなじフェイクを使っていることだ。4年前、橋下氏は「だまされてはいけません。大阪市はなくなりません」というデマを最初から最後まで言い続けた。昨日、市長に立候補した松井氏は「(相手陣営は)大阪市がなくなると不安をあおっている」「相手陣営は大阪市がなくなるしか言わないがナンバ高島屋の前がなくなるのか」といった。この間、ABCテレビと読売テレビで立候補予定者の討論会があった。読売テレビの司会者から「大阪市はなくならないのか」と問われ、松井氏は「大阪市の街並みは解体できますかね」「市役所は仕事が分割されるがなくならない」と答えた。
 4年前、大阪市がなくなるか、なくならないのかが大争点だった。大阪市を廃止して特別区に再編するという計画なのに、橋下氏が甲高い声で「大阪市はなくなりません」とただそれだけを言い続けるものだから、維新に憑りつかれた人たちは、私たちに向かって「大阪市はなくならへん」とくってかかってきた。それはそれは、激しい対立だった。
 当時の橋下氏も、なくならないと断定するだけで、どうしてなくならないといえるのか、ちゃんと説明はしなかった。ニュアンスは大阪市の街はなくならないということだった。
 都市の制度を議論しているのに、その張本人が、街はなくならない、街並みはなくならないという意味にすりかえて人をだまそうというやり方に腹が立つ。京都も神戸も市をなくせという議論がなく、政令市になりたい市が続出しているのに大阪市をなくす、というのは市民感情に反する。だからごまかしの手を打つのだ。
 松井・吉村氏は、「大阪において知事・市長はツートップ。両方ともすごい権力者なんです。われわれは、これを一人でいいと思っている」という。指揮官は一人でいいと常々言ってきた。つまり大阪市は廃止し、権限を知事に集中しようというのだ。なのに、「大阪市がなくなると不安をあおっている」という。
 なくなるのは事実だ。それを、なくならないとだましつつ、権力を集中すれば経済発展の明るい未来があると吹き込む。4年前の住民投票では、維新信者は大阪市はなくならないと信じ込んでいた。それは橋下氏の言い方がうまいというかズルかったからだ。こんどの松井氏は、あからさまに街並みはなくならない、高島屋前はなくならないといっている。これでは信者をだますこともむずかしい。とにかく4年前は信者はだまされ、信じ込んでいた。だから言い合い、けんかになった。
 とはいえ維新信者の信仰心は並ではない。恋愛に例えることもできる。かつて惚れた人とその後関係はなくても、ふたたび声をかけられたら悪い気はしない。だからこれまでの選挙でも、終盤、維新が支持を急速に挽回する現象がみられた。フェイクやデマには、丁寧に事実を示すことが大切だ。これしかない。
 
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